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出会いましょう、新しい世界と共に
二十四話 事情はあれども狙うものもいるようで
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…蔓の化け物は消え失せ、その場の争いは収まった。
元凶であった賊たちは、蔓の化け物ごと消え失せており、これ以上この場で攻撃をしてくる輩はいないだろう。
とりあえず、新手として自然発生する魔獣の可能性も考え、この場にいた人たちをまとめて、ルドたちは王都内のほうに戻った。
破損した馬車に大怪我した騎士たちらしい人もいるのだが、全員をまとめて動かすために…
【とりあえず、馬車と人を輸送用の荷台を、私の糸で作ってみましたけど…運ぶのがなかなか大変でしたね】
「いや、馬車丸ごとと鎧を着た騎士たちを運ぶ時点で相当力あるよね?しかも、かなり楽々と引っ張っていたような…」
馬をすぐに手配できないので、どうしたものかと思ったのだが、ハクロが一人で全員を運びきってしまった。
絵面的にはかなり最悪なものになっているとは思うのだが、それでもやってしまったものは仕方がない。
怪我した人も多いので、王都内の治療院のほうにとでも思ったが…道中、短い距離で騎士の人に教えてもらったのだが、どうやら彼らは元々この国の聖女様の元へ訪れる予定があったようなので、進路を変更してすぐに向かった。
「…助太刀及び、仲間たちの救助をしてくださり、感謝する」
「いえ、俺たちはたまたまあのあたりに来ただけですので」
【あれ、嫌な気配をしていたから、戦うの当然ですよ】
重症でありながらも、聖女様の回復魔法による治療を受け、騎士たちの中で団長らしい人がルドたちに感謝の言葉を述べる。
「聖女クラウディア様、事前に訪問の予定を出してしましたが、このような形でお手数をおかけしてしまい、申し訳ございません」
「いえいえ、良いのよガルンドさん。聖女の力は魔獣から守るだけではなく、人々を癒すためにも使わなければいけないもの」
「うう、ありがとうございます…」
聖女様の言葉に対して、涙ぐむ騎士の人、ガルンド。
どうやら話を聞くと、彼らはこの国ではない他国の…いくつか国を挟んだ先にある『メラドゥス帝国』の人たちのようだ。
詳しい話を部外者である僕らが聞いて良いのかと思ったところもあったが、助けたのもあって別に構わないとのこと。
「そもそも、我々が何故この国の聖女様だよりで来たのかといえば…あの、馬車にいるお方の治療のために来たのだ」
「治療?」
「ああ、そうだ。あの中に眠っていたのは我々の国の皇女…第二皇女にして聖女候補のディア様だ」
かくかくしかじかと話を聞くと、あの馬車の中にいたのは帝国の皇女様。
それも、ただの皇女ではなく、聖女候補に入っていた人のようで、この世の中の数が少ない聖女になれるのではないかと期待の星として見られていた人のようである。
だがしかし、そんな人ほど悪意ある者は狙うようで、一年前に呪いをかけられて眠りについたらしい。
「誰がどのような目的でやったのかは今もなお調査中だ。可能性としては、皇女排除による権力の確保、聖女喪失による魔獣への脅威増加、聖女候補の呪いによる評価低下…様々なものがあげられる」
とりあえず、帝国にとって重要な立場にいる人物なのは間違いなく、何とか呪いを解こうと周囲の人たちは頑張って模索したらしい。
だが、かけられた呪いを解くすべは帝国内では得られず…結果として、他国の聖女に頼むことで、解呪しようと考えたらしい。
「帝国のメンツもあるが、それよりも皇女様の命だ。慕われるものが多く、眠り姫と呼ばれるようにもなったがそれでもどうにかして目覚めていただきたく…守りを固めてやってきたのだ」
しかし、それでも悪意の手はどこにでも伸びるもので、道中襲撃に遭うことは何度もあったらしい。
そして今回、王都近くまでようやくやってきたところで、あの賊たちの襲撃によって全滅しかけ…そこに、ルドたちが偶然にもやってくることが出来たのである。
【嫌な感じがしましたが、放置できませんでしたからね…結果としては良かったのですが…あの賊たちの使っていた道具、アレは何でしょうか?魔獣の私が言うのもなんですが、悪意ある魔獣よりもさらにヤバいものだと思うのですが…】
「それはわからない。あのようなものを使い、我々に仕向けるものなどは…候補が色々とあるからな…」
貴族界隈というか、権力闘争の中にある闇を垣間見ているようで、相当ヤバい話になるらしい。
そんなものを他国の領地内で使うなと言いたいが、気にしない愚者はどこにでもいるのだろう。迷惑な話だが、仮に何かあったとしてもそのまま国を攻撃できたらそれはそれで良いと考える大馬鹿野郎もいるそうである。
「下手すれば、国家間の争いごとに発展しかねないのに…」
「それが分からぬ輩がいるのは、本当に我が国の恥なのだ…」
【人間って、そういう争うごとがあるのも大変ですよね】
はぁぁぁっと呆れたようにやめ息を吐くが、どうしようもない人がいるのはどうにもならないこと。
とにもかくにも、それでもどうにか助かり、ここへ来たのであれば後は目的を果たすだけ。
「それで、皇女様の治療は可能でしょうか、聖女クラウディア様」
「ええ、そうね。さっき少し確認してみたけれども…相当強力な呪いがかかっているわね。幸いなことに、あの子自身が聖女候補に選ばれているだけあって、相当力が強かったからか自身の力だけで抵抗して拮抗状態にあったようだけれども…あと数日遅かったら不味かったわ。でも、この様子なら私の力で解呪可能よ」
「良かった…」
「けれども、相当重いから…私一人だと、数日かかるわ。見積もって、短くて三日、長くて一週間…そのぐらいかかるわね」
「それでも、目覚めるのであれば、お願いいたします!!」
「わかっているわ。聖女の名において、聖女候補を救ってみせるわよ」
騎士ガルンドの言葉に対して、微笑みながらそう返答する聖女様。
ひとまずは、ここでしばらく滞在してもらうことになり、皇女様の目覚めを待つことになるようであった…
「あ、でもそう考えると、皇女様が目覚めるまでの間に仕掛けてくる人がいるのでは?」
「王都の結界は魔獣に対して有効だけれども…人には効き目がないのが、辛いのよね。しかも、話を聞く限り、捨て駒のようにして誰かを王都内で化け物にして襲ってくる可能性もあると、きついわね。王城のほうに取り合って、警備を厳しくしてもらうわ」
【んー…私は旦那様との生活を脅かされそうなのは嫌なので…ここは、罠でも仕掛けておきますね】
…厄介事が来るのは目に見えているので、多少は被害を抑えられるようにしないとなぁ。
元凶であった賊たちは、蔓の化け物ごと消え失せており、これ以上この場で攻撃をしてくる輩はいないだろう。
とりあえず、新手として自然発生する魔獣の可能性も考え、この場にいた人たちをまとめて、ルドたちは王都内のほうに戻った。
破損した馬車に大怪我した騎士たちらしい人もいるのだが、全員をまとめて動かすために…
【とりあえず、馬車と人を輸送用の荷台を、私の糸で作ってみましたけど…運ぶのがなかなか大変でしたね】
「いや、馬車丸ごとと鎧を着た騎士たちを運ぶ時点で相当力あるよね?しかも、かなり楽々と引っ張っていたような…」
馬をすぐに手配できないので、どうしたものかと思ったのだが、ハクロが一人で全員を運びきってしまった。
絵面的にはかなり最悪なものになっているとは思うのだが、それでもやってしまったものは仕方がない。
怪我した人も多いので、王都内の治療院のほうにとでも思ったが…道中、短い距離で騎士の人に教えてもらったのだが、どうやら彼らは元々この国の聖女様の元へ訪れる予定があったようなので、進路を変更してすぐに向かった。
「…助太刀及び、仲間たちの救助をしてくださり、感謝する」
「いえ、俺たちはたまたまあのあたりに来ただけですので」
【あれ、嫌な気配をしていたから、戦うの当然ですよ】
重症でありながらも、聖女様の回復魔法による治療を受け、騎士たちの中で団長らしい人がルドたちに感謝の言葉を述べる。
「聖女クラウディア様、事前に訪問の予定を出してしましたが、このような形でお手数をおかけしてしまい、申し訳ございません」
「いえいえ、良いのよガルンドさん。聖女の力は魔獣から守るだけではなく、人々を癒すためにも使わなければいけないもの」
「うう、ありがとうございます…」
聖女様の言葉に対して、涙ぐむ騎士の人、ガルンド。
どうやら話を聞くと、彼らはこの国ではない他国の…いくつか国を挟んだ先にある『メラドゥス帝国』の人たちのようだ。
詳しい話を部外者である僕らが聞いて良いのかと思ったところもあったが、助けたのもあって別に構わないとのこと。
「そもそも、我々が何故この国の聖女様だよりで来たのかといえば…あの、馬車にいるお方の治療のために来たのだ」
「治療?」
「ああ、そうだ。あの中に眠っていたのは我々の国の皇女…第二皇女にして聖女候補のディア様だ」
かくかくしかじかと話を聞くと、あの馬車の中にいたのは帝国の皇女様。
それも、ただの皇女ではなく、聖女候補に入っていた人のようで、この世の中の数が少ない聖女になれるのではないかと期待の星として見られていた人のようである。
だがしかし、そんな人ほど悪意ある者は狙うようで、一年前に呪いをかけられて眠りについたらしい。
「誰がどのような目的でやったのかは今もなお調査中だ。可能性としては、皇女排除による権力の確保、聖女喪失による魔獣への脅威増加、聖女候補の呪いによる評価低下…様々なものがあげられる」
とりあえず、帝国にとって重要な立場にいる人物なのは間違いなく、何とか呪いを解こうと周囲の人たちは頑張って模索したらしい。
だが、かけられた呪いを解くすべは帝国内では得られず…結果として、他国の聖女に頼むことで、解呪しようと考えたらしい。
「帝国のメンツもあるが、それよりも皇女様の命だ。慕われるものが多く、眠り姫と呼ばれるようにもなったがそれでもどうにかして目覚めていただきたく…守りを固めてやってきたのだ」
しかし、それでも悪意の手はどこにでも伸びるもので、道中襲撃に遭うことは何度もあったらしい。
そして今回、王都近くまでようやくやってきたところで、あの賊たちの襲撃によって全滅しかけ…そこに、ルドたちが偶然にもやってくることが出来たのである。
【嫌な感じがしましたが、放置できませんでしたからね…結果としては良かったのですが…あの賊たちの使っていた道具、アレは何でしょうか?魔獣の私が言うのもなんですが、悪意ある魔獣よりもさらにヤバいものだと思うのですが…】
「それはわからない。あのようなものを使い、我々に仕向けるものなどは…候補が色々とあるからな…」
貴族界隈というか、権力闘争の中にある闇を垣間見ているようで、相当ヤバい話になるらしい。
そんなものを他国の領地内で使うなと言いたいが、気にしない愚者はどこにでもいるのだろう。迷惑な話だが、仮に何かあったとしてもそのまま国を攻撃できたらそれはそれで良いと考える大馬鹿野郎もいるそうである。
「下手すれば、国家間の争いごとに発展しかねないのに…」
「それが分からぬ輩がいるのは、本当に我が国の恥なのだ…」
【人間って、そういう争うごとがあるのも大変ですよね】
はぁぁぁっと呆れたようにやめ息を吐くが、どうしようもない人がいるのはどうにもならないこと。
とにもかくにも、それでもどうにか助かり、ここへ来たのであれば後は目的を果たすだけ。
「それで、皇女様の治療は可能でしょうか、聖女クラウディア様」
「ええ、そうね。さっき少し確認してみたけれども…相当強力な呪いがかかっているわね。幸いなことに、あの子自身が聖女候補に選ばれているだけあって、相当力が強かったからか自身の力だけで抵抗して拮抗状態にあったようだけれども…あと数日遅かったら不味かったわ。でも、この様子なら私の力で解呪可能よ」
「良かった…」
「けれども、相当重いから…私一人だと、数日かかるわ。見積もって、短くて三日、長くて一週間…そのぐらいかかるわね」
「それでも、目覚めるのであれば、お願いいたします!!」
「わかっているわ。聖女の名において、聖女候補を救ってみせるわよ」
騎士ガルンドの言葉に対して、微笑みながらそう返答する聖女様。
ひとまずは、ここでしばらく滞在してもらうことになり、皇女様の目覚めを待つことになるようであった…
「あ、でもそう考えると、皇女様が目覚めるまでの間に仕掛けてくる人がいるのでは?」
「王都の結界は魔獣に対して有効だけれども…人には効き目がないのが、辛いのよね。しかも、話を聞く限り、捨て駒のようにして誰かを王都内で化け物にして襲ってくる可能性もあると、きついわね。王城のほうに取り合って、警備を厳しくしてもらうわ」
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