白露の蜘蛛はあなたを愛しましょう ~転生者以上にチート過ぎませんか~ (仮)

志位斗 茂家波

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出会いましょう、新しい世界と共に

第三十五話 迫りくる巨大魚

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 水上都市アクトニアへ接近する、巨大な魚の魔獣。
 海から遡上してやってくるのは、この都市ではゴールデンシャケのほうがなじみがあるらしい。

 だが、そのシャケが遡上してくるまでにはまだ時間があるはずなので、同じものが上がってきているというよりも…

「時期がずれてやってきた、シャケの魔獣ってところかな?」
【それで間違いないようですね。鳴き声がひたすら『肉・卵・肉・卵』と連呼しているようです】

【ジェゲラァァァァァァ!!】

 どうやらあの巨大魚の目的としては、シャケ同様の産卵らしい。
 だがしかし、あれほどの巨体を誇るほど超えている様子なのに、満たされていないようなのだ。
 そのため、どうやら足りない分を補うために食べまくることにして…遡上しながらありとあらゆる動植物を喰らいつくしてきて、ここにきてもまだ足りず、水上都市の人間及びガルトニア湖の資源すらも喰らいつくそうとしているようだ。

 その動機のためだけにやってきて、接近を音の主は知らせてきて…結果として、何もしないまま突然の強襲を避けることはできた。

 しかしながら、それでも多数の市民を呼ぶことはできず、多くはあの方向を聞いて飛び起き、混乱状態に陥っているようだ。

「なんだなんだあのでっかい魚!?」
「やべぇ、絶対に魔獣だ!!そうじゃなくてもヤバい奴だ!!」
「急げ急げ船をだせぇぇぇ!!」
 
 大混乱に陥りつつも、まずは自分の命を守れということのほうが早いようで、素早く水上都市での避難方法としての船を求める。
 湖の中央に位置する水上都市だからこそ、ここまで来るのに船を用いており、嵐などに備えての予備の船もあるので十分避難は可能…なはずだった。


【ジェゲラァァァァッス!!】
バウバウバウバウバウ!!

 大きな口を開け、咆哮を上げながら何やら光る塊を巨大シャケ魔獣が撃ちだした。
 それらはかなりの速度で飛翔してきて…船へ直撃していく。

ズドドドォォォン!!

「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」
「ふ、船が!!」
【どうやら、逃がす気は無いようです】

 飢えた相手としては、獲物を逃す気はなく、逃げる手段を理解して潰しに来たのだろう。
 かなりの巨体を誇る魚なのに、器用に狙いを定めることができたようだ。

「うぉい!?え、衛兵衛兵!!どうにかしてくれぇぇ!!」
「いや、流石にあれは無理でしょ!!並サイズの魔獣ならば総出でどうにかなりますが、あの巨体に立ち向かえないってぇぇぇぇぇ!!」

 都市を守る衛兵でも、流石に巨大魚の相手は厳しいようだ。
 
「となると、流石に逃げるしかないけど…あれは逃してくれそうにないね」

 声の主のぐうたら生活のような部分のツッコミはさておき、あんなものが来たらこのあたり一帯が喰いつくされる可能性は多いにあり得るだろう。

「ハクロ、逃げる手段はある?」
【うーん、接近速度と先ほどの攻撃手段、相手の執念などを計算しても…厳しいですね。陸上ならばともかく、水上は逃走しづらいです】

 あんなものに襲われたくはないが、逃げる手段もないようだ。

【ですが…ええ、あの位の魚なら、どうにか倒せそうですね】
「本当?」
【はい、旦那様が望むのであれば、あの魚をさばいて見事な活け造りにしてみせましょう】

 相手の規模が大きいが、ハクロの言葉に偽りはないようだ。
 流石にあの量の活け造りは食いきれそうにないというか、そもそも食べられるものなのかと思うが…この状況なら、彼女に頼むしかない。

「なら、頼むよハクロ。逃げられない状況になっているからね」
【わかりました!!なら、全力であの巨大魚を狩ってみせましょう!!】

 自信満々にそう告げるハクロ。
 湖に襲い掛かりつつある巨大な魚に対して、どのように対抗できるのか。
 とにもかくにも、今は彼女に頼るしかできないようであった…



【ふふふ、旦那様の頼れるお嫁さんとして、魚の一匹や二匹、華麗に調理してみせます!!】
「相手は魔獣なうえに、料理できる奴かは不明だけどね」
【大丈夫です!!鮮度がヤバいなら、焼けばどうにかなります!!】


…思った以上に、ワイルドすぎる解決方法だった。というか、焼いてどうにかなるものなの?
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