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騎士王国ナイトガーデン編
結局かよ!?
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‥‥‥このミミックボディって、どのぐらいの高さまでなら飛び降りても平気なのだろうか。
吹き抜ける風の音を聞きながら、ディーはそう考えていた。
いや、考えていたというよりも、現実逃避をしていたと言ったほうが良いだろう。
何故ならば‥‥‥
「いつの間にこうなったんだぁぁぁぁあ!!」
「ディーさん落ち着くニャ!!気持ちはわかるけど、ここワイバーンの上ではるか上空ニャよ!!」
思わずツッコミで暴れそうになった俺を、ルーシアは押さえつけてなだめた。
そう、現在ワイバーンに乗って俺たちは騎士王国ナイトガーデンの王城へ向かっているのである。
何頭ものワイバーンで編成されている中の端の方であり、その真ん中にはひときわ大きな馬車のような物を吊るして、恍惚した笑みを浮かべる真紅のワイバーンがいた。
あの馬車にはガルティア女王が乗っているのだが、専用席のようなものらしく、周囲を他の護衛たちが固めている。
そして、ついでに数頭ほどの足には、安全性のために念を押して簀巻きにされた暗殺者たちが吊るされていた。
悔い改めていたとはいえ、ある程度の罰という事らしいが‥‥‥なぜこうなったのだろうか。
暗殺者たちを捕縛後、ガルティア女王はそいつらに依頼と言うか、取引を持ち掛けた。
いわく、己を狙おうとした大馬鹿野郎の元へと案内し、ついでに成敗するために協力しろという事らしい。
とはいっても、すぐに殴り込みに行くわけではないそうだ。
まず、暗殺者たちは一応仕事の腕は確かなモノらしくて、その能力を活かしてもらうらしい。
具体的には、これから毎日その依頼者の身辺に、確実に狙っているとわかるようなものを置いたり、落書きしたりして精神的に追い詰めていってほしいのだとか。
「できればバリカンでバーコード頭にしたり、深爪にしたり、身体にセンスある落書きを施すのが効果的じゃな」
「地味ながらも物凄く精神的にひどい攻撃だな‥‥‥」
「ん?ディー殿はミミックじゃし、落書き以外なら今のは特に気にならぬのではないか?」
「人間基準を考えたんだよ。男としての尊厳と言うか、日常気にして居そうなことをね」
と言うか、前世は人間だからな‥‥‥ミミックボディになったから、髪の心配とかはまずないかな。そこはいいことなのだろう。
「精神的攻撃で追い詰めて行き、爆発を待つのじゃ。そして、我慢しきれなくなったその時を狙って一網打尽にすれば一番効率が良いのじゃよ」
「元から不満があるなら明るみに出してもらって、消し去ればいいってことですかね」
「その通りなのじゃ!!ま、ついでだしお主もちょっと来てもらうのじゃよ。人を喰わぬとはいえ、お主も精神的な嫌がらせに参加できるしのぅ」
ニヤリと笑みを浮かべたガルティア女王。
何か嫌な予感がしてその場から離れようとしたのだが、なぜか気が付いたらこのワイバーンの背に乗って、すでにコモンセンスシティから離れていたのであった。
どうやら巧みな話術によって誘導されたようであり、一応俺の身のよりどころとされているルーシアも巻き添えを喰らったようである。
「なんかすまん、俺の巻き添えになったみたいだな」
「まぁいいのニャよ。ディーさんのいくところについていくつもりもあったし、そもそもコモンセンスシティから離れた場所にも行ってみたかったしニャ」
謝ったが、どうやら特に気にしていないそうである。
むしろ、町から離れた地を見る機会ができてうれしそうなのは良かった。
「しかし、どれだけかかるのかな?」
飛行時間がちょっと気になる。
ナイトガーデンの王城へまずは行くのだが、まさか数日かかるとかは‥‥‥
「あ、どうやら片道4~5時間ほどで着くそうニャ。ただし、途中で休憩なんかもあるらしいニャね」
「それって短いのか、遠いのかいまいちわからんな」
そもそも時速何キロとかと問いたいが、その感覚もわからないし‥‥‥ああ、自動車とかの速度計ってどうやって測っていたのだろうかとも思ったよ。
とりあえずそのまま空を突き進み、夕方には王城へ俺たちは到着したのであった‥‥‥
吹き抜ける風の音を聞きながら、ディーはそう考えていた。
いや、考えていたというよりも、現実逃避をしていたと言ったほうが良いだろう。
何故ならば‥‥‥
「いつの間にこうなったんだぁぁぁぁあ!!」
「ディーさん落ち着くニャ!!気持ちはわかるけど、ここワイバーンの上ではるか上空ニャよ!!」
思わずツッコミで暴れそうになった俺を、ルーシアは押さえつけてなだめた。
そう、現在ワイバーンに乗って俺たちは騎士王国ナイトガーデンの王城へ向かっているのである。
何頭ものワイバーンで編成されている中の端の方であり、その真ん中にはひときわ大きな馬車のような物を吊るして、恍惚した笑みを浮かべる真紅のワイバーンがいた。
あの馬車にはガルティア女王が乗っているのだが、専用席のようなものらしく、周囲を他の護衛たちが固めている。
そして、ついでに数頭ほどの足には、安全性のために念を押して簀巻きにされた暗殺者たちが吊るされていた。
悔い改めていたとはいえ、ある程度の罰という事らしいが‥‥‥なぜこうなったのだろうか。
暗殺者たちを捕縛後、ガルティア女王はそいつらに依頼と言うか、取引を持ち掛けた。
いわく、己を狙おうとした大馬鹿野郎の元へと案内し、ついでに成敗するために協力しろという事らしい。
とはいっても、すぐに殴り込みに行くわけではないそうだ。
まず、暗殺者たちは一応仕事の腕は確かなモノらしくて、その能力を活かしてもらうらしい。
具体的には、これから毎日その依頼者の身辺に、確実に狙っているとわかるようなものを置いたり、落書きしたりして精神的に追い詰めていってほしいのだとか。
「できればバリカンでバーコード頭にしたり、深爪にしたり、身体にセンスある落書きを施すのが効果的じゃな」
「地味ながらも物凄く精神的にひどい攻撃だな‥‥‥」
「ん?ディー殿はミミックじゃし、落書き以外なら今のは特に気にならぬのではないか?」
「人間基準を考えたんだよ。男としての尊厳と言うか、日常気にして居そうなことをね」
と言うか、前世は人間だからな‥‥‥ミミックボディになったから、髪の心配とかはまずないかな。そこはいいことなのだろう。
「精神的攻撃で追い詰めて行き、爆発を待つのじゃ。そして、我慢しきれなくなったその時を狙って一網打尽にすれば一番効率が良いのじゃよ」
「元から不満があるなら明るみに出してもらって、消し去ればいいってことですかね」
「その通りなのじゃ!!ま、ついでだしお主もちょっと来てもらうのじゃよ。人を喰わぬとはいえ、お主も精神的な嫌がらせに参加できるしのぅ」
ニヤリと笑みを浮かべたガルティア女王。
何か嫌な予感がしてその場から離れようとしたのだが、なぜか気が付いたらこのワイバーンの背に乗って、すでにコモンセンスシティから離れていたのであった。
どうやら巧みな話術によって誘導されたようであり、一応俺の身のよりどころとされているルーシアも巻き添えを喰らったようである。
「なんかすまん、俺の巻き添えになったみたいだな」
「まぁいいのニャよ。ディーさんのいくところについていくつもりもあったし、そもそもコモンセンスシティから離れた場所にも行ってみたかったしニャ」
謝ったが、どうやら特に気にしていないそうである。
むしろ、町から離れた地を見る機会ができてうれしそうなのは良かった。
「しかし、どれだけかかるのかな?」
飛行時間がちょっと気になる。
ナイトガーデンの王城へまずは行くのだが、まさか数日かかるとかは‥‥‥
「あ、どうやら片道4~5時間ほどで着くそうニャ。ただし、途中で休憩なんかもあるらしいニャね」
「それって短いのか、遠いのかいまいちわからんな」
そもそも時速何キロとかと問いたいが、その感覚もわからないし‥‥‥ああ、自動車とかの速度計ってどうやって測っていたのだろうかとも思ったよ。
とりあえずそのまま空を突き進み、夕方には王城へ俺たちは到着したのであった‥‥‥
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