2 / 8
追放しました:ギルディ&仲間
しおりを挟む
「…‥‥レーラ。君はもう、このパーティから出て行ってくれないか?」
……そう俺、ギルディが告げると、目の前の少女レーラは目を丸くした。
「えっと、嘘でしょう、ギルディ?本当にそう言っているの?」
「ああ、本当だ。嘘でないし、これはわたしたちで決めたことなんだ」
レーラの問いかけに対して、俺はそう答える。
嘘偽りでもないし、皆できちんと相談したが…‥‥やはり彼女はこのパーティにとって邪魔なのだ。
今まで善人面をしてきたが、やはりどうも彼女がいるとやりにくい。
「ええ、本当よ、彼だけの決定ではないもの」
俺に腕を絡めながら言うのは、魔法使いの少女アルビ。今回の提案を最初に出した女。
「そうよそうよ、皆で決めたのよねぇ」
ニヤニヤと笑うのは、武闘家少女のアンビィ。普段はさわやか系だが、こういう時ははっきりと告げてしまうやつだ。
「このメンバー内、お前、役立たず」
単純明快な理由を述べるのは、弓使いのホリケーン。うん、明確過ぎる。
「ああ、仕方がないよレーラ、このメンバーではわたしは剣士として動き、アルビとホリケーンの後方支援、アンビィとの共同前線で戦闘している中で、レーラは『付与術士』……それも、比較的弱い強化しか扱えないからね」
付与術士、それは対象に対して何らかの効果を付属させ、味方なら強化、敵なら弱体化をさせる役割を持つ者の事だ。
最初、俺たちはレーラのその付与術によっての強化で戦闘していたが、ここ最近本当に強化されているのか、疑わしいことが多くあった。
どう考えても俺たちの実力であれば簡単に倒せるような相手なのに、手間取りやすいし、敵に弱体化の付与をかけているとしても納得できない。
敵が弱く、俺たちが強くなっているはずなのに、楽に勝てないというのはどういうことだ?本当は、俺たちの実力が高くて、全然付与をかけないサボりでもやっているのではなかろうか?
そう考えると、色々と辻妻が会うような気がする。
まるで、俺たちに寄生しているようにも思え、邪魔になってきたのだ。
そこで、今回彼女ををパーティから追放して、新しく今度は前衛にタンク…‥‥要は盾となる仲間を勧誘して、バランスをより良くしていくつもりだ。
そうすることによって、俺たちはより一層高みを目指せるだろうし、寄生しない仲間がいることで報酬などの分け前も均等になるはず。
…‥‥それに、何よりも俺が許しがたいのは、彼女が俺に身体を許さないことであろう。
パーティの仲間だけど、元は他人と言う理由で全然夜の誘いに乗らない。
いや、他の3人は軽く乗ったが、こいつだけは全然相手をしてくれないのだ!!
こっそりいけないお薬でも混ぜて見たが効果もないし、こいつ案外、自分だけに状態異常の無効化が出来るようなものをかけているんじゃないか?
そんなことが出来るのであれば、戦闘時に俺達にもかけてくれよ!
何にしても、自分の身だけを守る、何もしない役立たずなど俺達にはもういらない。
「そういう訳で、君にはこのパーティから出て行ってもらいたい」
そう告げ、渡すのは金の入った小袋。
手切れ金と言うか、追放代金である。
…‥‥まぁ、たっぷりあるように見せかけて、実は大半が木の実だがな。この程度の騙しぐらいいいだろう。
それにある程度の誠実さを見せてやったほうが良いだろうし、これで悔恨も残らないはずである。
まぁ、それ相応に追放を嫌がるかと思ったが‥‥‥‥
「‥‥ええ、わかったわ出て行くわよ。それじゃ、さようなら」
案外、あっさりと踵を介して、彼女はその場から去った。
もっと泣きわめくとか、一人じゃ無理とか言いそうだったが…‥‥少し意外である。
何にしても、これで邪魔者は去った。
祝いにアルビたちと今夜はともに寝て、楽しもうじゃないか!!
ああ、できれば次に雇うタンク役も女だと良いなぁ。いや、流石に男しかいなさそうか?
にしても、ちょっとレーラも惜しかったがな。まぁ、野垂れ死にしても別に良いか……‥‥
……そう俺、ギルディが告げると、目の前の少女レーラは目を丸くした。
「えっと、嘘でしょう、ギルディ?本当にそう言っているの?」
「ああ、本当だ。嘘でないし、これはわたしたちで決めたことなんだ」
レーラの問いかけに対して、俺はそう答える。
嘘偽りでもないし、皆できちんと相談したが…‥‥やはり彼女はこのパーティにとって邪魔なのだ。
今まで善人面をしてきたが、やはりどうも彼女がいるとやりにくい。
「ええ、本当よ、彼だけの決定ではないもの」
俺に腕を絡めながら言うのは、魔法使いの少女アルビ。今回の提案を最初に出した女。
「そうよそうよ、皆で決めたのよねぇ」
ニヤニヤと笑うのは、武闘家少女のアンビィ。普段はさわやか系だが、こういう時ははっきりと告げてしまうやつだ。
「このメンバー内、お前、役立たず」
単純明快な理由を述べるのは、弓使いのホリケーン。うん、明確過ぎる。
「ああ、仕方がないよレーラ、このメンバーではわたしは剣士として動き、アルビとホリケーンの後方支援、アンビィとの共同前線で戦闘している中で、レーラは『付与術士』……それも、比較的弱い強化しか扱えないからね」
付与術士、それは対象に対して何らかの効果を付属させ、味方なら強化、敵なら弱体化をさせる役割を持つ者の事だ。
最初、俺たちはレーラのその付与術によっての強化で戦闘していたが、ここ最近本当に強化されているのか、疑わしいことが多くあった。
どう考えても俺たちの実力であれば簡単に倒せるような相手なのに、手間取りやすいし、敵に弱体化の付与をかけているとしても納得できない。
敵が弱く、俺たちが強くなっているはずなのに、楽に勝てないというのはどういうことだ?本当は、俺たちの実力が高くて、全然付与をかけないサボりでもやっているのではなかろうか?
そう考えると、色々と辻妻が会うような気がする。
まるで、俺たちに寄生しているようにも思え、邪魔になってきたのだ。
そこで、今回彼女ををパーティから追放して、新しく今度は前衛にタンク…‥‥要は盾となる仲間を勧誘して、バランスをより良くしていくつもりだ。
そうすることによって、俺たちはより一層高みを目指せるだろうし、寄生しない仲間がいることで報酬などの分け前も均等になるはず。
…‥‥それに、何よりも俺が許しがたいのは、彼女が俺に身体を許さないことであろう。
パーティの仲間だけど、元は他人と言う理由で全然夜の誘いに乗らない。
いや、他の3人は軽く乗ったが、こいつだけは全然相手をしてくれないのだ!!
こっそりいけないお薬でも混ぜて見たが効果もないし、こいつ案外、自分だけに状態異常の無効化が出来るようなものをかけているんじゃないか?
そんなことが出来るのであれば、戦闘時に俺達にもかけてくれよ!
何にしても、自分の身だけを守る、何もしない役立たずなど俺達にはもういらない。
「そういう訳で、君にはこのパーティから出て行ってもらいたい」
そう告げ、渡すのは金の入った小袋。
手切れ金と言うか、追放代金である。
…‥‥まぁ、たっぷりあるように見せかけて、実は大半が木の実だがな。この程度の騙しぐらいいいだろう。
それにある程度の誠実さを見せてやったほうが良いだろうし、これで悔恨も残らないはずである。
まぁ、それ相応に追放を嫌がるかと思ったが‥‥‥‥
「‥‥ええ、わかったわ出て行くわよ。それじゃ、さようなら」
案外、あっさりと踵を介して、彼女はその場から去った。
もっと泣きわめくとか、一人じゃ無理とか言いそうだったが…‥‥少し意外である。
何にしても、これで邪魔者は去った。
祝いにアルビたちと今夜はともに寝て、楽しもうじゃないか!!
ああ、できれば次に雇うタンク役も女だと良いなぁ。いや、流石に男しかいなさそうか?
にしても、ちょっとレーラも惜しかったがな。まぁ、野垂れ死にしても別に良いか……‥‥
45
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
解き放たれた黒い小鳥
kei
ファンタジー
「お前と結婚したのは公爵家の後ろ盾を得るためだ! お前を愛することはない。私から寵愛を得るとは思うなよ。だが情けは掛けてやろう。私の子を成すのもお前の正妃としての務めだ。それぐらいは許してやらんでもない。子が出来れば公爵も文句は言うまい」
政略で婚姻した夫から裏切られ絶望の中で想う。
ワザと醜い令嬢をしていた令嬢一家華麗に亡命する
satomi
恋愛
醜く自らに魔法をかけてケルリール王国王太子と婚約をしていた侯爵家令嬢のアメリア=キートウェル。フェルナン=ケルリール王太子から醜いという理由で婚約破棄を言い渡されました。
もう王太子は能無しですし、ケルリール王国から一家で亡命してしまう事にしちゃいます!
婚約破棄を伝えられて居るのは帝国の皇女様ですが…国は大丈夫でしょうか【完結】
繭
恋愛
卒業式の最中、王子が隣国皇帝陛下の娘で有る皇女に婚約破棄を突き付けると言う、前代未聞の所業が行われ阿鼻叫喚の事態に陥り、卒業式どころでは無くなる事から物語は始まる。
果たして王子の国は無事に国を維持できるのか?
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
【完結】勇者と国王は最悪。なので私が彼らを後悔させます。
凛 伊緒
ファンタジー
「お前はこのパーティーに相応しくない。今この場をもって、追放とする!それと、お前が持っている物は全て置いていってもらうぞ。」
「それは良いですわね、勇者様!」
勇者でありパーティーリーダーのゼイスに追放を宣言された。
隣にいる聖女メーシアも、大きく頷く。
毎日の暴行。
さらに報酬は平等に分けるはずが、いつも私だけかなり少なくされている。
最後の嫌味と言わんばかりに、今持っている物全てを奪われた。
今までの行いを、後悔させてあげる--
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる