拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

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春が近づき、何かも近づく

#224 それは誰かの手の上でもあるのデス

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SIDEボラーン王国王城内

「ふむ、法的に照らし合わせえるだけでも、だいぶスッキリするな」

 ボラーン王国の城内、執務室に届けられた数々の報告書類に目を通しながら、国王はそうつぶやいた。


 城内によく刺客が来るようになったために、この機会に大掃除をしようと今までため込んできた調査結果などを照らし合わせた結果、数多くの貴族たちが処罰対象となっていた。

 ただし、数が多いとはいえ、その大半は特に気にしなくても良い類の者たち。

 いくつかは重要そうな役職に食い込んでいたが、それも変わりはいるし、そもそも能力自体も底まででもなく、十分排除可能な領域である。

 手ごわいとすれば、能力もあり、重要な役職に見合った能力を持って就いているような者達ではあるが‥‥‥そこは時間をかければどうにかなりそうである。

「とはいえ、やはりこの捜査に勘づく輩もいるのか」

 国外へ逃亡を図ろうとする者や、調査妨害を試みる者など、その才能を別のところへ生かせば十分に良さそうな働きが出来そうな、愚か者たち。

 自分の才能の使用方法を間違えているとしか言いようの無いような者たちに、国王は溜息を吐いた。

「適材適所とか言う言葉があるそうだが…‥‥そういう役に就けそうであっても、自分の欲望で違うところを目指したりとか‥‥‥つくづくもったいないな」

 とはいえ、中には王族へ牙をむく者たちがいるので、情け容赦はしない。

 国を背負う国王たるもの、きちんと対応しなければいけないのだ。



「さてと、他には…‥‥うむ、普通に愚か者も出ているか」

 王族に対して優位に出られるようにという想いで、反撃に出ようとする動きもあった。

 この大掃除の合間に、避難している王子・王女たちの居場所を突き止め、刺客を送って人質などを考えている者たちもいたようだが…‥‥そう言う者たちを想定していないわけではない。

 きちんと護衛達も配属しているし、裏切りなどもないように、信頼に足る者たちばかりである。

 また、王族たるもの身の危険などを考え、各自で対応策を取っている者たちもいる。

‥‥‥ただ、それが対応になるとは思っておらず、約一名は料理修行として取り組んで、その最中に混ざってしまった刺客が悲惨な目に遭っているという報告もあった。

 第1王女、どうやら最新版謎の物体Xを作製し、刺客とも知らずに味見させてしまったようだが‥‥‥ある意味、魔王よりも恐ろしい物体Xの造り手であろう。

 



 何にしても、その魔王関連で思い出すとすれば、現在避難中の娘の一人、第2王女のミスティア。

 彼女は今、魔王とされる人物の元へ居候しているのだが‥‥‥果たして、こちらはこちらで大丈夫なのだろうか?

 その居城はハルディアの森の奥深くにあるようで、その森自体も神獣の住みかであり、結界とやらが貼られてそう侵入できないようだが…‥‥

「それでも目ざとくダミーを見ぬき、刺客を送る者たちがいる、か‥‥‥」

 やはりというか、命知らずの大馬鹿者は存在するらしく、しっかりとやらかす者たちがいる。

 一応、魔王の居城というか、神獣の住みかへの襲撃というのは下手すると国を滅ぼしかねない要因となるので、国家滅亡未遂、反逆罪などの重罪を問えるのだが、それだけですまないような気がする。

「どうにかなるとは思うが…‥‥流石に命の保証はできぬし、処刑まではいかないだろうな」

 むしろ、処刑された方が優しい結末のような気がして、国王は思わず同情しつつ、深い深い溜息を吐くのであった。



――――――――――――――――――
SIDE同情されているとは思わぬ愚か者達

‥‥‥彼らは今、危機に瀕していた。

 ぬくぬくと貴族と言う名の温かいぬくもりに包まれ過ごしていたが、この度、王城からの大捜査が始まったのである。

 次々と見つかる不正に、隠し通していたはずの盛大なやらかしなどが発見され、一人、また一人と散っていく。

 このままでは非常に不味いと勘づく者たちも出ており、国外逃亡を試みたり、捜査せぬように王子・王女の誘拐などを企てる輩たちもいたが、すべてがうまくいかない。

 どうしたものかと思い悩む中、垂らされる餌があった。


 それは、とある森の奥地に第2王女が避難している事。

 森の中であれば、何があったとしても、王城はそう素早く動けないだろういう考えもあり、彼らは彼女を狙う事へ集中した。

 だが、その噂の森はハルディアの森と言われており、神獣が住まう森ともされるらしい。

 むやみな強行突破は無理ではないかという声も出たが、できるだけの戦力を注げば強行できるという声が上がり、皆の力を合わせ始める。

‥‥‥だが、無駄な事であった。

 その情報は、前よりもさらに格段に性能の上がった者たちによって察知され、素早く防ぐ手段を練られていき、より手痛い目に見るように調整されていく。

 ついでに、ここ最近威厳急降下中のとあるフェンリルにも伝えられ、その威厳を復活させるためにも利用されようとしていた。


 狙う方が、逆に狙われるとはこれいかに。

 その言葉の返答はできないだろうが…‥‥一つ言える事とすれば、すべてが無駄というのみ。

 国王の同情はある意味彼らにかけられた、唯一の幸せではないだろうか‥‥‥
 


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