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春間近、でも頭春は来ないで欲しい
#260 苦労もあれどもどうにかなるのデス
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SIDEシアン
【ふみゅ!ふみゅ~!】
「みー!み!み!」
【ええ、ええ。とても楽しめたのは良かったですね…‥‥‥私たちは非常に疲れましたけど】
「まだ元気いっぱいな、娘たちの体力に驚くなぁ…‥‥」
夕暮頃、ようやく落ち着いてきたところで、僕らは宿屋に泊まる事にした。
昼間のヒルドとオルトリンデのハチャメチャ具合に皆振り回され、ダウンしている。
「お、お姉ちゃん的には、妹たちが楽しめたらなそれでいいにょ‥‥‥がくっ」
「ロール‥‥‥無理しなくていいって言ったのになぁ」
姉という立場を得たからか、その責任感故か、今回ロールは頑張った。
養女として彼女の親としても、その頑張り要は滅茶苦茶褒めたい…‥‥ああ、眠るように気絶しているのか、気絶するように眠っているのかわからないなこれ。
「これ、わたくしの時はどうなるのかしら‥‥‥」
「それはそれで、不安になりそうだよ」
ミスティアの言葉にそう答えるが‥‥‥まぁ、多分ヒルドたちのようなことにはならないとは思う。
あの好奇心旺盛っぷりの行動力特盛全快娘たちは、多分ハクロの遺伝だろうなぁ‥‥‥今の彼女ではなくて、幼少期の彼女の特徴らしいけれどね。
何にしても、宿屋に泊まる事にしたのは良いのだが、一日しか経ってないのに、皆疲れている。
今はとりあえず、休むべきだろうなぁ…‥‥
「って、一応ここ首都だし、ミスティアは実家の方に泊まれるんじゃ?」
「シアンの元に嫁いでいますし、こちらで大丈夫ですわよ。というか、城の方に泊まったら泊まったで、それこそ仕事が出されそうな予感がするのですわ‥‥‥」
「‥‥‥ああ、なるほど」
フィーアもいるし、他のミニワゼシスターズもいるので、彼女達に手伝ってもらうことはできるだろうが‥‥‥それでも流石に今は仕事をしたくないらしい。
というか、現在選挙に向けての課題遂行中のミスティアの兄や姉たちである王子王女たちがやらかすであろう事後処理の書類などがありそうで、それらをやらされたくないという理由が一番なんだろうな。
むしろ、そのやらかしをやる王族がいて良いのかという疑問があるが…‥‥どうもある意味名物的な物でもあるので、国民の評判は悪くないようだ。
うん、ある意味不思議な関係というか、そういうもので国が成り立っているな。
「国民に呆れられつつも、まぁまぁで済ませたり、名物化する王族って他に居るのだろうか‥‥‥」
「無いですネ。ココの王家が特殊な方でしょウ。他国では、それこそ血生臭いものが多いデス」
僕のつぶやきに、ワゼがそう答える。
「そういうもんなの?」
「ハイ。一応、王族という部分で敬われる部分はあるのでしょうが‥‥‥半分以上はそのドタバタを国民たちが楽しんでいる傾向にあるようデス。賭けなども行われているようで、今日のやらかしは何かとか、国王のしばき悲鳴回数予想とか、多種多様のようデス」
‥‥‥やらかしは良いとして、その悲鳴回数予想って何?え、この国の王族本当に大丈夫?
まぁ、考えたらおそらく負けであろう。僕自身、今代の魔王という立場っぽいが、その王の部分で撒けそうな気がする‥‥‥‥いや、負けなくていい所かこれ。
何にしても、平和なのは良い事だと納得すべきだろうか…‥‥
【ふみゅ~♪ふみゅ、ふみゅ、ふ…‥‥スヤァ】
「みー‥‥‥すぅ」
「あ、ようやく寝たか」
っと、ここでさっきまでご機嫌にしていた娘たちが、眠りについた。
散々いろいろやってきた分、疲労がようやく積み重なって眠気がやって来たのだろう。
こうも元気に暴れているが、一応これでもまだ赤子の時期であり、眠い時は眠るようだ。
「寝ている時はおとなしいんだけどなぁ…‥‥ま、可愛いからいいか」
【ええ、このままゆっくりと寝かせましょう】
そっと彼女達を抱き、ハクロが背中に乗せる。
アラクネとしての本能なのか、子どもたちはその蜘蛛の部分の背中に乗せるようで、落ちないようにも固定していく。
【‥‥‥まぁ、ゆっくりと寝息を立てている安心感もありますが‥‥‥私も疲れましたね。ふぁ‥】
「僕も疲れたしなぁ‥‥‥魔力の衣とかでつかんだり、受け止めたりしたけど、消費しすぎたな」
「わたくしも、だいぶ疲れましたわ…‥‥」
皆で大きく欠伸をし、まだ早いかもしれないが僕らは寝る用意をし始める。
「ワゼも疲れたなら寝たほうが良いよ。メイドゴーレムだからと言って、娘たちの自由奔放さに耐えきれてい無さそうだもんね」
「‥‥‥では、そうさせていただきましょウ。まぁ、ご主人様方の安全のために交代で見張りも致しますが‥‥‥確かに、疲れましたからネ」
ワゼにしては珍しく、大きな欠伸をする。
普段の彼女では見られないようなことだが、やっぱり我が娘たちの暴れっぷりには、彼女でも手を焼いたのであろう。
何にしても、時間も速いが、僕らはさっさと眠りにつくのであった…‥‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDEツェーン
「‥‥‥まぁ、見ていて疲れるのは、こちらも同じデース」
シアンたちの部屋の明かりが消えたのを見て、ツェーンはそうつぶやいた。
ワゼの作ったシスターズにして、裏社会に潜り込んでいる彼女も、実はいたのだ。
まぁ、ご主人様でもあるシアンの、その娘たちが迷子にならないようにという事をワゼから通信で受け、密かに援護していたのだが…‥‥こちらはこちらで疲労したのである。
「何にしても、今は寝静まる時…‥‥ここからは、こちらの方でやりマース」
昼間のシアンたちの行動は、当然というか目立っていた。
何しろ人目を惹くような美女のアラクネに、そのアラクネの子供と思わしきアルケニー、翼の生えた少女に、小さな青い女の子。
人目を惹く点で言えば十分に目立つ面子であり、その分悪いものも呼び寄せやすかったようだ。
「裏ギルドへの誘拐依頼…‥‥まぁ、全部お断りデース。警告を送りつつ、手を出さないように牽制もしておくべきですカーネ?」
なんというか、いつの世もあくどい事を考える馬鹿はいるようで、情報を少々制限しても、どこからか嗅ぎつけ、目ざとくやってくる者たちもいるのだ。
裏ギルドに来た以来の大半は、その珍しさや美しさからの捕縛や誘拐系であったが‥‥‥まず、これらはこちらですぐに拒否できるので、たいした問題ではない。
問題なのは、こういう断られた場合でも、実行に移せるような輩である。
無駄に私兵を持っていたり、ならず者たちを雇ったり、その他諸々あるのだ。
ちょっと調べれば、今代の魔王関係者という事も分かりそうなものなのだが‥‥‥‥聡い類は手を引くが、逆に愚かな類は簡単にやってきてしまうのだろう。
「せっかくですし、改良型物体X弾、新型のY弾、Z注射なども使用しマース」
そして裏社会である分、その処分方法も多種多様であり、新しい道具を試すのにもうってつけだったりする。
昼間の忙しい最中で、ツェーンはワゼから新しく支給された薬などを手に持って、データを取れるチャンスが多いことに笑みを浮かべるのであった。
「‥‥‥まぁ、それでもどうしようもなく、抜けてくる奴もいマース。そういう類は、完全に滅亡デース」
自分が手をかけるよりも早くシアンが手を下してしまうだろう。
自分のご主人様は、中立の魔王ではあるが、善でも悪でもない。
ただ、家族へ害をなすような輩には容赦しない…‥‥‥
「力持つ者が、自分のものだけのように使うのは、ちょっとしたエゴのような気もしマース。でも、どうせ善とか悪とか、正義とか悪党とか、他者が勝手に決めつけるのデース」
何にしても、そういう事があろうがなかろうが、そのシアンが力を振るう機会をできれば減らしたい。
「‥‥‥でも、あそこまでドキドキハラハラさせられるお子様方も良いデース。日常生活の刺激に、できれば私も子供が欲しいデースが‥‥‥できますかね?そこは後で、改良とかでどうにかならないか、聞いてみ、」
『‥‥‥どうにかできマス』
「お?」
っと、考えていたところで、ふとワゼからの通信が入った。
『先ほどから聞いてましたが‥‥‥ツェーン、貴女子供が欲しいのですカ?』
「んー、できればの話でしたが‥‥‥もしかして、可能なのデース?」
『やろうと思えば、可能デス。私たちはメイドゴーレム‥‥‥作られた物とは言え、生体部品も少々使用してますからネ。まぁ、色々と禁忌というか、倫理的にヤヴァイ部分もあるので、あくまでも可能性しかないデス』
「そういうものなのデース?」
『エエ。‥‥‥まぁ、09あたりはそういう事も考えて、実はすでに実験段階なものも搭載してましたけどネ』
「あの、初耳デース。え?私の妹というべき機体、もしかして私よりも進んだ構造デース?」
『用途違いなので、ちょっと違いマス。貴女はあくまでも裏社会潜入特化で、そのために色々調整されてマス。ですが、09は元々別世界への調査派遣用でもあり、その手の事がないとも限らないので、実は仕込んでいたりするのデス。まぁ、現在事故で行方不明ですが…‥‥データとしては、まだまだ自己進化途上デス』
「途上?では、完全になれば?」
『完全に子をなすような事があれば、そのデータによって実は私たちも子をなせる可能性もありマス」
「‥‥‥わーお」
ぼそっとつぶやいた願望が、まさか叶う可能性があるとは思わなかったツェーン。
だが、一応まだ実験段階でもあり、自己進化中というのもあり、実現可能までにはまだまだ時間がかかるそうだ。
『見積もっても‥‥‥うん、不明デス。それがいつになるのかはわかりませんが、希望であればデータがそろい次第、改良を視野に入れましょウ』
「では、それでお願いしマース」
いつになるかはわからない予定を入れつつ、通信が切れる。
だが、自分にも子を成せる日があるかもしれないと考えると、自然とツェーンの足取りは軽くなるのであった…‥‥
【ふみゅ!ふみゅ~!】
「みー!み!み!」
【ええ、ええ。とても楽しめたのは良かったですね…‥‥‥私たちは非常に疲れましたけど】
「まだ元気いっぱいな、娘たちの体力に驚くなぁ…‥‥」
夕暮頃、ようやく落ち着いてきたところで、僕らは宿屋に泊まる事にした。
昼間のヒルドとオルトリンデのハチャメチャ具合に皆振り回され、ダウンしている。
「お、お姉ちゃん的には、妹たちが楽しめたらなそれでいいにょ‥‥‥がくっ」
「ロール‥‥‥無理しなくていいって言ったのになぁ」
姉という立場を得たからか、その責任感故か、今回ロールは頑張った。
養女として彼女の親としても、その頑張り要は滅茶苦茶褒めたい…‥‥ああ、眠るように気絶しているのか、気絶するように眠っているのかわからないなこれ。
「これ、わたくしの時はどうなるのかしら‥‥‥」
「それはそれで、不安になりそうだよ」
ミスティアの言葉にそう答えるが‥‥‥まぁ、多分ヒルドたちのようなことにはならないとは思う。
あの好奇心旺盛っぷりの行動力特盛全快娘たちは、多分ハクロの遺伝だろうなぁ‥‥‥今の彼女ではなくて、幼少期の彼女の特徴らしいけれどね。
何にしても、宿屋に泊まる事にしたのは良いのだが、一日しか経ってないのに、皆疲れている。
今はとりあえず、休むべきだろうなぁ…‥‥
「って、一応ここ首都だし、ミスティアは実家の方に泊まれるんじゃ?」
「シアンの元に嫁いでいますし、こちらで大丈夫ですわよ。というか、城の方に泊まったら泊まったで、それこそ仕事が出されそうな予感がするのですわ‥‥‥」
「‥‥‥ああ、なるほど」
フィーアもいるし、他のミニワゼシスターズもいるので、彼女達に手伝ってもらうことはできるだろうが‥‥‥それでも流石に今は仕事をしたくないらしい。
というか、現在選挙に向けての課題遂行中のミスティアの兄や姉たちである王子王女たちがやらかすであろう事後処理の書類などがありそうで、それらをやらされたくないという理由が一番なんだろうな。
むしろ、そのやらかしをやる王族がいて良いのかという疑問があるが…‥‥どうもある意味名物的な物でもあるので、国民の評判は悪くないようだ。
うん、ある意味不思議な関係というか、そういうもので国が成り立っているな。
「国民に呆れられつつも、まぁまぁで済ませたり、名物化する王族って他に居るのだろうか‥‥‥」
「無いですネ。ココの王家が特殊な方でしょウ。他国では、それこそ血生臭いものが多いデス」
僕のつぶやきに、ワゼがそう答える。
「そういうもんなの?」
「ハイ。一応、王族という部分で敬われる部分はあるのでしょうが‥‥‥半分以上はそのドタバタを国民たちが楽しんでいる傾向にあるようデス。賭けなども行われているようで、今日のやらかしは何かとか、国王のしばき悲鳴回数予想とか、多種多様のようデス」
‥‥‥やらかしは良いとして、その悲鳴回数予想って何?え、この国の王族本当に大丈夫?
まぁ、考えたらおそらく負けであろう。僕自身、今代の魔王という立場っぽいが、その王の部分で撒けそうな気がする‥‥‥‥いや、負けなくていい所かこれ。
何にしても、平和なのは良い事だと納得すべきだろうか…‥‥
【ふみゅ~♪ふみゅ、ふみゅ、ふ…‥‥スヤァ】
「みー‥‥‥すぅ」
「あ、ようやく寝たか」
っと、ここでさっきまでご機嫌にしていた娘たちが、眠りについた。
散々いろいろやってきた分、疲労がようやく積み重なって眠気がやって来たのだろう。
こうも元気に暴れているが、一応これでもまだ赤子の時期であり、眠い時は眠るようだ。
「寝ている時はおとなしいんだけどなぁ…‥‥ま、可愛いからいいか」
【ええ、このままゆっくりと寝かせましょう】
そっと彼女達を抱き、ハクロが背中に乗せる。
アラクネとしての本能なのか、子どもたちはその蜘蛛の部分の背中に乗せるようで、落ちないようにも固定していく。
【‥‥‥まぁ、ゆっくりと寝息を立てている安心感もありますが‥‥‥私も疲れましたね。ふぁ‥】
「僕も疲れたしなぁ‥‥‥魔力の衣とかでつかんだり、受け止めたりしたけど、消費しすぎたな」
「わたくしも、だいぶ疲れましたわ…‥‥」
皆で大きく欠伸をし、まだ早いかもしれないが僕らは寝る用意をし始める。
「ワゼも疲れたなら寝たほうが良いよ。メイドゴーレムだからと言って、娘たちの自由奔放さに耐えきれてい無さそうだもんね」
「‥‥‥では、そうさせていただきましょウ。まぁ、ご主人様方の安全のために交代で見張りも致しますが‥‥‥確かに、疲れましたからネ」
ワゼにしては珍しく、大きな欠伸をする。
普段の彼女では見られないようなことだが、やっぱり我が娘たちの暴れっぷりには、彼女でも手を焼いたのであろう。
何にしても、時間も速いが、僕らはさっさと眠りにつくのであった…‥‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDEツェーン
「‥‥‥まぁ、見ていて疲れるのは、こちらも同じデース」
シアンたちの部屋の明かりが消えたのを見て、ツェーンはそうつぶやいた。
ワゼの作ったシスターズにして、裏社会に潜り込んでいる彼女も、実はいたのだ。
まぁ、ご主人様でもあるシアンの、その娘たちが迷子にならないようにという事をワゼから通信で受け、密かに援護していたのだが…‥‥こちらはこちらで疲労したのである。
「何にしても、今は寝静まる時…‥‥ここからは、こちらの方でやりマース」
昼間のシアンたちの行動は、当然というか目立っていた。
何しろ人目を惹くような美女のアラクネに、そのアラクネの子供と思わしきアルケニー、翼の生えた少女に、小さな青い女の子。
人目を惹く点で言えば十分に目立つ面子であり、その分悪いものも呼び寄せやすかったようだ。
「裏ギルドへの誘拐依頼…‥‥まぁ、全部お断りデース。警告を送りつつ、手を出さないように牽制もしておくべきですカーネ?」
なんというか、いつの世もあくどい事を考える馬鹿はいるようで、情報を少々制限しても、どこからか嗅ぎつけ、目ざとくやってくる者たちもいるのだ。
裏ギルドに来た以来の大半は、その珍しさや美しさからの捕縛や誘拐系であったが‥‥‥まず、これらはこちらですぐに拒否できるので、たいした問題ではない。
問題なのは、こういう断られた場合でも、実行に移せるような輩である。
無駄に私兵を持っていたり、ならず者たちを雇ったり、その他諸々あるのだ。
ちょっと調べれば、今代の魔王関係者という事も分かりそうなものなのだが‥‥‥‥聡い類は手を引くが、逆に愚かな類は簡単にやってきてしまうのだろう。
「せっかくですし、改良型物体X弾、新型のY弾、Z注射なども使用しマース」
そして裏社会である分、その処分方法も多種多様であり、新しい道具を試すのにもうってつけだったりする。
昼間の忙しい最中で、ツェーンはワゼから新しく支給された薬などを手に持って、データを取れるチャンスが多いことに笑みを浮かべるのであった。
「‥‥‥まぁ、それでもどうしようもなく、抜けてくる奴もいマース。そういう類は、完全に滅亡デース」
自分が手をかけるよりも早くシアンが手を下してしまうだろう。
自分のご主人様は、中立の魔王ではあるが、善でも悪でもない。
ただ、家族へ害をなすような輩には容赦しない…‥‥‥
「力持つ者が、自分のものだけのように使うのは、ちょっとしたエゴのような気もしマース。でも、どうせ善とか悪とか、正義とか悪党とか、他者が勝手に決めつけるのデース」
何にしても、そういう事があろうがなかろうが、そのシアンが力を振るう機会をできれば減らしたい。
「‥‥‥でも、あそこまでドキドキハラハラさせられるお子様方も良いデース。日常生活の刺激に、できれば私も子供が欲しいデースが‥‥‥できますかね?そこは後で、改良とかでどうにかならないか、聞いてみ、」
『‥‥‥どうにかできマス』
「お?」
っと、考えていたところで、ふとワゼからの通信が入った。
『先ほどから聞いてましたが‥‥‥ツェーン、貴女子供が欲しいのですカ?』
「んー、できればの話でしたが‥‥‥もしかして、可能なのデース?」
『やろうと思えば、可能デス。私たちはメイドゴーレム‥‥‥作られた物とは言え、生体部品も少々使用してますからネ。まぁ、色々と禁忌というか、倫理的にヤヴァイ部分もあるので、あくまでも可能性しかないデス』
「そういうものなのデース?」
『エエ。‥‥‥まぁ、09あたりはそういう事も考えて、実はすでに実験段階なものも搭載してましたけどネ』
「あの、初耳デース。え?私の妹というべき機体、もしかして私よりも進んだ構造デース?」
『用途違いなので、ちょっと違いマス。貴女はあくまでも裏社会潜入特化で、そのために色々調整されてマス。ですが、09は元々別世界への調査派遣用でもあり、その手の事がないとも限らないので、実は仕込んでいたりするのデス。まぁ、現在事故で行方不明ですが…‥‥データとしては、まだまだ自己進化途上デス』
「途上?では、完全になれば?」
『完全に子をなすような事があれば、そのデータによって実は私たちも子をなせる可能性もありマス」
「‥‥‥わーお」
ぼそっとつぶやいた願望が、まさか叶う可能性があるとは思わなかったツェーン。
だが、一応まだ実験段階でもあり、自己進化中というのもあり、実現可能までにはまだまだ時間がかかるそうだ。
『見積もっても‥‥‥うん、不明デス。それがいつになるのかはわかりませんが、希望であればデータがそろい次第、改良を視野に入れましょウ』
「では、それでお願いしマース」
いつになるかはわからない予定を入れつつ、通信が切れる。
だが、自分にも子を成せる日があるかもしれないと考えると、自然とツェーンの足取りは軽くなるのであった…‥‥
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