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聖女は逃げた、深き森へ
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―――帰らずの森と言われている場所が存在している。
そこは、凶悪な魔物や獣が跋扈している森であり、それだけではなく何やら悪魔や魔女が住まう場所として恐れられている場所。
森に入ったが最後、獣たちの獲物となるかあるいは悪魔や魔女の手によって永遠の実験材料にされるなどの噂があるようだが…そんな場所に、誰が好き好んで入ろうとするだろうか。
むしろ、人が近寄りがたい地でありつつ、生還して帰ってくることができないだろうと言われている場所であるからこそ…
「…偽物の聖女として、追放された私の流刑地として選ばれるのは当然のことなのよね」
森の中を歩きながら、先ほど追放されてここに入らされたばかりの私はそうつぶやいた。
偽物の聖女として扱われ、民を騙したという罪で追放刑を受けさせられて、二度と祖国に帰れない罪人用の呪いを受けさせられてこの地に来たが、こうやって見ると噂通りの恐ろしそうな場所なのだなということがよくわかる。
ちょっと歩くだけでも、周囲の獣たちの唸り声や、獲物を狙うような魔物の視線も感じ、どれだけ厳しい弱肉強食の世界なのか感じさせられるだろう。
そんな場所に、偽物の聖女として扱われた私が入れば、普通は即座に食べられて天に召されるだろうが…そんなことは起きないと、私はわかっていた。
いや、むしろこの森に追放されること自体が計画通りのことであり、私を追放した彼らは手のひらの上でコサックダンスを踊っていたにすぎないだろう。
「…さてと、この辺りでよかったはずよね」
ある程度森の中を進んだところで、こっそりと奥歯のほうにかぶせて隠していた紙を取り出した。
小さな紙だが、その表面には幾何学模様に似た複雑なものが描かれている。
一見、何の知識もないものが見れば意味のない落書きと思われるだろうが、そんなものではない。
指を少し噛み、血をにじみださせて、紙の模様の上にしっかりと付ける。
すると、血が付いた瞬間に模様がぼうっと淡く光り、うまく魔法陣としての機能が作動したことが確認できた。
「来てください、私の悪魔。この森で、あっているのでしょう?」
『―――ああ、そうだ。ここで問題ない』
問いかけるように呼び掛けると、紙の中から声が響き、ぽんっと小さな煙を上げた。
その煙は風に掻き消えると、そこには人影が立っていた。
「帰らずの森…ここは、俺の庭だからな。契約者である聖女には、誰も手を出すことはできないだろう」
「あらあら、聖女と言わなくてもいいわよ。もう私は偽物として称号を剥奪されましたもの」
「あくまでも、冤罪による形だけの剥奪だけどな。でも、悪魔と契約している時点で聖女と言えるかと問われたら、そうではないと思うか」
呼び出した、私の契約している悪魔の言葉に、私はくすりと笑う。
確かに、悪魔と契約してしまった以上、もう聖女ということはできないでしょう。
そう考えると、私を偽物の聖女として追放した彼らの判断は、ある意味正しかったと言えるでしょうが…こうやって追放された以上、考える意味もない。
「さて、聖女様…おっと、元聖女様。ここから先は俺が案内しよう。この森の奥の方に家があるから、そこで休んで今後のことを確認しあうか」
「ええ、頼みますわね」
森の中は彼のおかげで安全に進めるけれども、休める場所でゆっくりと話をしたい。
そう思い、彼の言葉に私は従い、一緒に奥へ向かうことにしました…
―――3年後。
私は、帰らずの森の奥地に作られていた隠れ里にて、静かに生活を過ごせていました。
色々と恐ろしい噂が絶えず流れてくる森ですが、逆に言えば人がめったに訪れるようなことがない場所。
罪人が流されてくることもありますが、本当の悪人は道中で食い殺されてしまい…ここまでにくるのは、そんな悪意ある心がないものしかたどり着けないようになっているのです。
だからこそ、森の奥地はそう言った人々の住まう隠れ里が作られていて、そこで過ごすことができるようになっています。
悪魔と魔女、そしてこの森そのものが選別をしているので、悪人が一人もおらず…ここで過ごしている人たちは、みんな心が優しい方々のみ。
悪魔がいるのに悪といえる方がいないのはおかしい話と思われそうですが、悪魔の本来の役目はその人の欲望の手助けをすることにあり、別に悪人限定で相手をするということはなく、むしろ彼はそういった人たちが苦手な優しい悪魔だったようです。
おかげで、最初のころは不慣れな生活で大変でしたが…里の皆さんが手伝ってくださり、今では自由にすごせています。
「おーい、クリステルちゃん!こっちの畑で取れたウニナスがあるけど、少し持っていくかー?」
「ああ、ありがとうございます。プニスラおば様。ありがたく、いただきますね」
畑を耕し、川の小魚をとり、森の木の実を収穫して過ごす毎日。
聖女としての肩書をなくして、元々持っていた名前でゆったりと生活できるこの日々は、聖女としての日々に比べて輝いているように思えます。
近隣の方々からおすそ分けをいただき、今晩の夕食を作っているとき…窓から、彼の姿を見かけたので声をかけることにしました。
「あ、悪魔さん。ちょうどよかった。今、時間あるかしら?」
「ん?どうした、元聖女様…いや、クリステル」
「プニスラおば様から、ウニナスをいただいて今、夕食の用意をしていますの。よかったら、一緒にいただきませんか?」
「ウニナスか。なら、お言葉に甘えていただこう」
夕食の席についてもらい、作り立てのウニナス料理を出し、一緒に夕食を食べる。
契約している悪魔とはいえ、普段は普通にこの森の悪魔として過ごしているようで…こうやって一緒に食べるご飯もおいしく感じるものです。
「そういえばクリステル、ちょうど話そうと思っていたことがあった」
「ん?何かありましたか?」
「お前を追放した国で、代わりの聖女を出していたところだったが、先日滅亡したそうだ。原因は、聖女と結ばれて王子から国王になった愚物が、見事にやらかしたことにあるらしい」
「あの方が?私を冤罪として追いやるぐらいにはどうにかできていた人が、何をしでかしたの?」
聖女として働いていた時、実は私の婚約者としてその国の王子がいた。
今だからこそ声を大にして言えるが、それこそ最低最悪の愚物と言っていいような人で…それなのに中々婚約解消がされなかったのは、愚物の親の国王陛下が許してくれなかったのだ。
あの愚物が将来王になったら確実に国が亡びると理解しつつも、王の座を引き継げるのが愚物しかいなかった。
そこで、聖女だった私に全てを押し付けてどうにかしようとしていたようだけど…そんな思惑は迷惑でしかなかった。
「一応、どうにか冤罪を生みださせて私が追放されるまでは仕向けましたけれども、まだまともな人が愚物を傀儡の王として成り立たせていく予定でしたよ?」
「その予定があったはずだが、傀儡の愚物は操る側の思惑を超えての大馬鹿をしでかした。国庫に限りがあるから贅沢の限りを尽くしても限界があると思ったようで、ならばその資金源を別の場所からとろうとして…悪魔を頼ろうとしたらしい。だが、流石にそんな愚物に呼ばれて願いを叶えたい悪魔が皆無だったのもあるし、元々の才能の問題もあってか…魔界に直結する扉を作ってしまって、大量の瘴気が噴き出したそうだ」
瘴気、それは本来この世界にはあってはならない穢れた存在であり、まともな人が浸かれば様々な病気を発症したり、最悪の場合死を迎える原因になるもの。
厄介なことに人の悪意が存在すれば自然に発生することがあり…だからこそ、聖女がすぐに赴いて払う必要があるのだ。
だが、私を冤罪にはめて聖女の座に居座った人には、ほんの少しならばまだ払えた可能性があったのだが、愚物の手によって噴き出した瘴気はその手に負えないほどの大量のものだったようで、あっという間に国全体を包み込んでしまったらしい。
幸いなことに、他国にはまともな人も存在しており、瘴気の危険性を理解しているところからすぐさま抑え込み払うだけの人が派遣されてどうにかなったようだが…残念ながら、瘴気に飲み込まれた祖国は失われてしまったようだ。
「そのついでに一つ言うならば、その原因となった愚物だが生きていたぞ」
「え?そんな状況で」
「ただし、大量の瘴気をまともに浴びたことが原因か、瘴気の持つ隠れた特製としてのその人の心を表面に映し出すことが作用したのか、化け物に成り果てていたがな。瘴気が収まって調査隊が派遣されているようだが、見つかって討伐されるのも時間の問題だろう。…一応、元とはいえ婚約者だった愚物だが、どうする?この森に持ってきて、怪物の一体としての余生を過ごしてもらうか?」
「うーん…放置で良いですよ。もう、関係ないことですし、愚物の自業自得ですもの。別に、他の人へ危害を加えられるほどの力はないのでしょう?」
「ないな。醜い怪物になっているが、攻撃力は皆無に等しい…いや、凄まじい悪臭を放つようだから、ある意味外になるのか?」
「なら、そのままでお願いします。手を出す必要もないもの」
そこでその話を終え、私たちはゆっくりと夕食に戻る。
関係ない話なのだ。あの国の愚物がどういう末路をたどろうとも、それはもう起きてしまったこと。
自業自得のことであり、ちょっとでも人のことを考えることができればよかったのだ。
…ええ、少しは情があったとは思います。
でも、冤罪をかけさせるための工作の中で、少しは考えればわかったこともあったけれども…それに気が付くこともなく、やすやすとかかってしまったのが彼の運の尽き。
感謝はしますよ?だって、あの人がすさまじい愚物でなければ、私は聖女の名を捨ててここに来ることができませんでしたもの。
ああ、そうだ。愚物が怪物として退治されたら、その魂だけ悪魔さんに持ってきてもらおうかしら?別に癒すとか浄化させるわけではなくて…ふふふふ
そこは、凶悪な魔物や獣が跋扈している森であり、それだけではなく何やら悪魔や魔女が住まう場所として恐れられている場所。
森に入ったが最後、獣たちの獲物となるかあるいは悪魔や魔女の手によって永遠の実験材料にされるなどの噂があるようだが…そんな場所に、誰が好き好んで入ろうとするだろうか。
むしろ、人が近寄りがたい地でありつつ、生還して帰ってくることができないだろうと言われている場所であるからこそ…
「…偽物の聖女として、追放された私の流刑地として選ばれるのは当然のことなのよね」
森の中を歩きながら、先ほど追放されてここに入らされたばかりの私はそうつぶやいた。
偽物の聖女として扱われ、民を騙したという罪で追放刑を受けさせられて、二度と祖国に帰れない罪人用の呪いを受けさせられてこの地に来たが、こうやって見ると噂通りの恐ろしそうな場所なのだなということがよくわかる。
ちょっと歩くだけでも、周囲の獣たちの唸り声や、獲物を狙うような魔物の視線も感じ、どれだけ厳しい弱肉強食の世界なのか感じさせられるだろう。
そんな場所に、偽物の聖女として扱われた私が入れば、普通は即座に食べられて天に召されるだろうが…そんなことは起きないと、私はわかっていた。
いや、むしろこの森に追放されること自体が計画通りのことであり、私を追放した彼らは手のひらの上でコサックダンスを踊っていたにすぎないだろう。
「…さてと、この辺りでよかったはずよね」
ある程度森の中を進んだところで、こっそりと奥歯のほうにかぶせて隠していた紙を取り出した。
小さな紙だが、その表面には幾何学模様に似た複雑なものが描かれている。
一見、何の知識もないものが見れば意味のない落書きと思われるだろうが、そんなものではない。
指を少し噛み、血をにじみださせて、紙の模様の上にしっかりと付ける。
すると、血が付いた瞬間に模様がぼうっと淡く光り、うまく魔法陣としての機能が作動したことが確認できた。
「来てください、私の悪魔。この森で、あっているのでしょう?」
『―――ああ、そうだ。ここで問題ない』
問いかけるように呼び掛けると、紙の中から声が響き、ぽんっと小さな煙を上げた。
その煙は風に掻き消えると、そこには人影が立っていた。
「帰らずの森…ここは、俺の庭だからな。契約者である聖女には、誰も手を出すことはできないだろう」
「あらあら、聖女と言わなくてもいいわよ。もう私は偽物として称号を剥奪されましたもの」
「あくまでも、冤罪による形だけの剥奪だけどな。でも、悪魔と契約している時点で聖女と言えるかと問われたら、そうではないと思うか」
呼び出した、私の契約している悪魔の言葉に、私はくすりと笑う。
確かに、悪魔と契約してしまった以上、もう聖女ということはできないでしょう。
そう考えると、私を偽物の聖女として追放した彼らの判断は、ある意味正しかったと言えるでしょうが…こうやって追放された以上、考える意味もない。
「さて、聖女様…おっと、元聖女様。ここから先は俺が案内しよう。この森の奥の方に家があるから、そこで休んで今後のことを確認しあうか」
「ええ、頼みますわね」
森の中は彼のおかげで安全に進めるけれども、休める場所でゆっくりと話をしたい。
そう思い、彼の言葉に私は従い、一緒に奥へ向かうことにしました…
―――3年後。
私は、帰らずの森の奥地に作られていた隠れ里にて、静かに生活を過ごせていました。
色々と恐ろしい噂が絶えず流れてくる森ですが、逆に言えば人がめったに訪れるようなことがない場所。
罪人が流されてくることもありますが、本当の悪人は道中で食い殺されてしまい…ここまでにくるのは、そんな悪意ある心がないものしかたどり着けないようになっているのです。
だからこそ、森の奥地はそう言った人々の住まう隠れ里が作られていて、そこで過ごすことができるようになっています。
悪魔と魔女、そしてこの森そのものが選別をしているので、悪人が一人もおらず…ここで過ごしている人たちは、みんな心が優しい方々のみ。
悪魔がいるのに悪といえる方がいないのはおかしい話と思われそうですが、悪魔の本来の役目はその人の欲望の手助けをすることにあり、別に悪人限定で相手をするということはなく、むしろ彼はそういった人たちが苦手な優しい悪魔だったようです。
おかげで、最初のころは不慣れな生活で大変でしたが…里の皆さんが手伝ってくださり、今では自由にすごせています。
「おーい、クリステルちゃん!こっちの畑で取れたウニナスがあるけど、少し持っていくかー?」
「ああ、ありがとうございます。プニスラおば様。ありがたく、いただきますね」
畑を耕し、川の小魚をとり、森の木の実を収穫して過ごす毎日。
聖女としての肩書をなくして、元々持っていた名前でゆったりと生活できるこの日々は、聖女としての日々に比べて輝いているように思えます。
近隣の方々からおすそ分けをいただき、今晩の夕食を作っているとき…窓から、彼の姿を見かけたので声をかけることにしました。
「あ、悪魔さん。ちょうどよかった。今、時間あるかしら?」
「ん?どうした、元聖女様…いや、クリステル」
「プニスラおば様から、ウニナスをいただいて今、夕食の用意をしていますの。よかったら、一緒にいただきませんか?」
「ウニナスか。なら、お言葉に甘えていただこう」
夕食の席についてもらい、作り立てのウニナス料理を出し、一緒に夕食を食べる。
契約している悪魔とはいえ、普段は普通にこの森の悪魔として過ごしているようで…こうやって一緒に食べるご飯もおいしく感じるものです。
「そういえばクリステル、ちょうど話そうと思っていたことがあった」
「ん?何かありましたか?」
「お前を追放した国で、代わりの聖女を出していたところだったが、先日滅亡したそうだ。原因は、聖女と結ばれて王子から国王になった愚物が、見事にやらかしたことにあるらしい」
「あの方が?私を冤罪として追いやるぐらいにはどうにかできていた人が、何をしでかしたの?」
聖女として働いていた時、実は私の婚約者としてその国の王子がいた。
今だからこそ声を大にして言えるが、それこそ最低最悪の愚物と言っていいような人で…それなのに中々婚約解消がされなかったのは、愚物の親の国王陛下が許してくれなかったのだ。
あの愚物が将来王になったら確実に国が亡びると理解しつつも、王の座を引き継げるのが愚物しかいなかった。
そこで、聖女だった私に全てを押し付けてどうにかしようとしていたようだけど…そんな思惑は迷惑でしかなかった。
「一応、どうにか冤罪を生みださせて私が追放されるまでは仕向けましたけれども、まだまともな人が愚物を傀儡の王として成り立たせていく予定でしたよ?」
「その予定があったはずだが、傀儡の愚物は操る側の思惑を超えての大馬鹿をしでかした。国庫に限りがあるから贅沢の限りを尽くしても限界があると思ったようで、ならばその資金源を別の場所からとろうとして…悪魔を頼ろうとしたらしい。だが、流石にそんな愚物に呼ばれて願いを叶えたい悪魔が皆無だったのもあるし、元々の才能の問題もあってか…魔界に直結する扉を作ってしまって、大量の瘴気が噴き出したそうだ」
瘴気、それは本来この世界にはあってはならない穢れた存在であり、まともな人が浸かれば様々な病気を発症したり、最悪の場合死を迎える原因になるもの。
厄介なことに人の悪意が存在すれば自然に発生することがあり…だからこそ、聖女がすぐに赴いて払う必要があるのだ。
だが、私を冤罪にはめて聖女の座に居座った人には、ほんの少しならばまだ払えた可能性があったのだが、愚物の手によって噴き出した瘴気はその手に負えないほどの大量のものだったようで、あっという間に国全体を包み込んでしまったらしい。
幸いなことに、他国にはまともな人も存在しており、瘴気の危険性を理解しているところからすぐさま抑え込み払うだけの人が派遣されてどうにかなったようだが…残念ながら、瘴気に飲み込まれた祖国は失われてしまったようだ。
「そのついでに一つ言うならば、その原因となった愚物だが生きていたぞ」
「え?そんな状況で」
「ただし、大量の瘴気をまともに浴びたことが原因か、瘴気の持つ隠れた特製としてのその人の心を表面に映し出すことが作用したのか、化け物に成り果てていたがな。瘴気が収まって調査隊が派遣されているようだが、見つかって討伐されるのも時間の問題だろう。…一応、元とはいえ婚約者だった愚物だが、どうする?この森に持ってきて、怪物の一体としての余生を過ごしてもらうか?」
「うーん…放置で良いですよ。もう、関係ないことですし、愚物の自業自得ですもの。別に、他の人へ危害を加えられるほどの力はないのでしょう?」
「ないな。醜い怪物になっているが、攻撃力は皆無に等しい…いや、凄まじい悪臭を放つようだから、ある意味外になるのか?」
「なら、そのままでお願いします。手を出す必要もないもの」
そこでその話を終え、私たちはゆっくりと夕食に戻る。
関係ない話なのだ。あの国の愚物がどういう末路をたどろうとも、それはもう起きてしまったこと。
自業自得のことであり、ちょっとでも人のことを考えることができればよかったのだ。
…ええ、少しは情があったとは思います。
でも、冤罪をかけさせるための工作の中で、少しは考えればわかったこともあったけれども…それに気が付くこともなく、やすやすとかかってしまったのが彼の運の尽き。
感謝はしますよ?だって、あの人がすさまじい愚物でなければ、私は聖女の名を捨ててここに来ることができませんでしたもの。
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