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115 増えればその分、色々と
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…‥‥洪水から復興し、季節的に寒さがじんわりとやって来た今日この頃。
「‥‥‥じんわりと言うか、ゆっくり来ていたはずなんだけどなぁ」
急激に冬に向かうのではなく、のんびりと冷えていくはずなのだが‥‥‥本日は少々、異なっていた。
「ん‥‥具合良い寒さ」
「いやこれ、寒いのでござるが‥‥‥」
寒さに強いアナスタシア以外は皆体を震わせている。
なんというか、今日は冷え込みがかなり強く、いつも以上に厚着じゃないとちょっと外に出にくい状態である。
「あれ、リザは?」
「冬眠したようデス」
寒さに撃沈したらしいリザをとりあえず部屋に置いておくとして、なんでこんなに寒くなっているのかと言えば、単なる偶然。
前日が非常に快晴であり、ノインいわく放射冷却現象で冷えていたらしく、更に本日は曇りのため日光も届かないことが、今日の寒さの原因らしい。
一応、明日辺りには雲も晴れてきちんと温まるらしいが‥‥‥冬並みの寒さというのは辛い。
「しかも、こういう時に限って校外での勉強だからなぁ‥」
「まぁ、ダンジョンじゃからある程度は大丈夫じゃろ」
本日の授業は、たまに行われる都市外部の森に存在するダンジョン内での授業。
中に出るモンスターと戦闘したり、召喚士の中には新たに増やせないかチャレンジする場所でもあるが‥‥あそこ、洞窟みたいな感じだから大差なく冷えている可能性があるなぁ。
「確か羊系統のモンスターも出ただろうし‥‥‥ノイン、刈れるように頼む」
「了解デス」
ふわふわもこもこなモンスターの体毛を奪うのは心が痛むが、毛生え薬を散布してもらいできる限りのアフターケアはしておきたいところ。
温かいモコモコした衣服が欲しいので、これはこれで都合が良かっただろう。
「まぁ、ダンジョン内の資源生成率は高いのじゃが、モンスター発生率は低いはずじゃしな‥‥‥深い階層へ目指す必要がありそうじゃよ」
「そう言えばそうだった」
‥‥‥忘れがちになるが、そのダンジョンは以前モンスター・カーニバルを発生させ、ゼネとも出会ったダンジョンである。
そこのダンジョンコアはゼネの操作を受け付け、少々都合よく設定したままであった。
「‥‥‥今日の授業は、ダンジョン探索チャレンジだったから良いけど、相変わらずそれなりには出るな」
「深くなれば、一応種類も増えるからのぅ」
「ここなら、わっちも活動できるでありんす」
ダンジョン12階層。
本日の授業はどこまで深く潜れるかという挑戦であり、俺たちはそこそこ進んできたが‥‥‥思った以上に、ダンジョン内部の気温が温かい。
どうやらさほど変動するような事も無かったようで、外がいくら冷え切ろうが、ココなら過ごしやすいようである。
おかげでリザも召喚すると、彼女も活動を問題なく出来ており、それなりに問題は無かった。
「でも、羊系統でねぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」
「まぁ、運じゃからなぁ…‥‥」
‥‥‥ディーが温かさを求めて叫んでいる丁度その頃。
フルー森林国の適正学園の方では、ある女子生徒が呼ばれていた。
「‥‥‥へ?本当かニャ?」
「ああ」
その女性生徒の言葉に、頷くのはそこの学園長‥‥‥ではなく、森林国の議会長。
「ずいぶん時間が経過したが、そろそろ良いと思われてな。それである件に関して色々と協議がなされた結果‥‥‥君が彼と一度接しているからこそ、一番都合が良いということになった」
「いやいやいや、流石に冗談ないかニャ!?確かにそれなりに信頼できていたけど、それとこれとは明らかに違うニャよね!?」
「本音を言えば、本当は別の者を向かわせたかったが‥‥‥資料で取り寄せた姿絵で、断られた。彼の容姿は好みではあったが、その背後の召喚獣たちの美貌にな…‥‥」
「‥‥‥」
無理もないだろう、その召喚獣たちの容姿をはっきりと見た彼女でさえも、流石にその比較をすると自信を無くしてしまう。
というか、それが分かっているのになぜ向かわせるのかと言いたくもなる。
「とにもかくにも、それでだめならこっちで良いかということだ。ああ、もちろん無理でも他国の適正学園での学び舎はこことも異なることが多いからな。できようができまいが、どっちに転んでも損はないだろう」
「‥‥‥そうかニャァ?」
疑問に思いつつも、一応悪い話しという訳でもない。
色々と思うところはあれども、ツッコミを入れたいところがあれども、ツッコミ力は無いのでそれはあきらめておく。
「ついでに一つ、情報もあったが‥」
「何ニャ?」
「‥‥‥‥彼の事に関しては、色々と探る国もあるようだ。王国が手元に置くのならばあの王であればまだ良いのだが、他の国々だといささか都合が悪くもある。ゆえに、頑張ってこい」
「適当な応援だニャ!!」
「仕方がないだろう、彼の召喚獣たちの方が、目の保養国と言われているこの国の者たちでさえも負けたと思えるほどだし、比べようがないからな」
「さりげなく酷い事を言っているニャァァァァァ!!」
…‥‥ようやく入れられたツッコミであったが、暗にお前では相手にならないだろうと鼻で笑われたような気もして、少々ひっかいてやろうかとその女性生徒‥‥‥ルナティアはそう思うのであった。
「‥‥‥じんわりと言うか、ゆっくり来ていたはずなんだけどなぁ」
急激に冬に向かうのではなく、のんびりと冷えていくはずなのだが‥‥‥本日は少々、異なっていた。
「ん‥‥具合良い寒さ」
「いやこれ、寒いのでござるが‥‥‥」
寒さに強いアナスタシア以外は皆体を震わせている。
なんというか、今日は冷え込みがかなり強く、いつも以上に厚着じゃないとちょっと外に出にくい状態である。
「あれ、リザは?」
「冬眠したようデス」
寒さに撃沈したらしいリザをとりあえず部屋に置いておくとして、なんでこんなに寒くなっているのかと言えば、単なる偶然。
前日が非常に快晴であり、ノインいわく放射冷却現象で冷えていたらしく、更に本日は曇りのため日光も届かないことが、今日の寒さの原因らしい。
一応、明日辺りには雲も晴れてきちんと温まるらしいが‥‥‥冬並みの寒さというのは辛い。
「しかも、こういう時に限って校外での勉強だからなぁ‥」
「まぁ、ダンジョンじゃからある程度は大丈夫じゃろ」
本日の授業は、たまに行われる都市外部の森に存在するダンジョン内での授業。
中に出るモンスターと戦闘したり、召喚士の中には新たに増やせないかチャレンジする場所でもあるが‥‥あそこ、洞窟みたいな感じだから大差なく冷えている可能性があるなぁ。
「確か羊系統のモンスターも出ただろうし‥‥‥ノイン、刈れるように頼む」
「了解デス」
ふわふわもこもこなモンスターの体毛を奪うのは心が痛むが、毛生え薬を散布してもらいできる限りのアフターケアはしておきたいところ。
温かいモコモコした衣服が欲しいので、これはこれで都合が良かっただろう。
「まぁ、ダンジョン内の資源生成率は高いのじゃが、モンスター発生率は低いはずじゃしな‥‥‥深い階層へ目指す必要がありそうじゃよ」
「そう言えばそうだった」
‥‥‥忘れがちになるが、そのダンジョンは以前モンスター・カーニバルを発生させ、ゼネとも出会ったダンジョンである。
そこのダンジョンコアはゼネの操作を受け付け、少々都合よく設定したままであった。
「‥‥‥今日の授業は、ダンジョン探索チャレンジだったから良いけど、相変わらずそれなりには出るな」
「深くなれば、一応種類も増えるからのぅ」
「ここなら、わっちも活動できるでありんす」
ダンジョン12階層。
本日の授業はどこまで深く潜れるかという挑戦であり、俺たちはそこそこ進んできたが‥‥‥思った以上に、ダンジョン内部の気温が温かい。
どうやらさほど変動するような事も無かったようで、外がいくら冷え切ろうが、ココなら過ごしやすいようである。
おかげでリザも召喚すると、彼女も活動を問題なく出来ており、それなりに問題は無かった。
「でも、羊系統でねぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」
「まぁ、運じゃからなぁ…‥‥」
‥‥‥ディーが温かさを求めて叫んでいる丁度その頃。
フルー森林国の適正学園の方では、ある女子生徒が呼ばれていた。
「‥‥‥へ?本当かニャ?」
「ああ」
その女性生徒の言葉に、頷くのはそこの学園長‥‥‥ではなく、森林国の議会長。
「ずいぶん時間が経過したが、そろそろ良いと思われてな。それである件に関して色々と協議がなされた結果‥‥‥君が彼と一度接しているからこそ、一番都合が良いということになった」
「いやいやいや、流石に冗談ないかニャ!?確かにそれなりに信頼できていたけど、それとこれとは明らかに違うニャよね!?」
「本音を言えば、本当は別の者を向かわせたかったが‥‥‥資料で取り寄せた姿絵で、断られた。彼の容姿は好みではあったが、その背後の召喚獣たちの美貌にな…‥‥」
「‥‥‥」
無理もないだろう、その召喚獣たちの容姿をはっきりと見た彼女でさえも、流石にその比較をすると自信を無くしてしまう。
というか、それが分かっているのになぜ向かわせるのかと言いたくもなる。
「とにもかくにも、それでだめならこっちで良いかということだ。ああ、もちろん無理でも他国の適正学園での学び舎はこことも異なることが多いからな。できようができまいが、どっちに転んでも損はないだろう」
「‥‥‥そうかニャァ?」
疑問に思いつつも、一応悪い話しという訳でもない。
色々と思うところはあれども、ツッコミを入れたいところがあれども、ツッコミ力は無いのでそれはあきらめておく。
「ついでに一つ、情報もあったが‥」
「何ニャ?」
「‥‥‥‥彼の事に関しては、色々と探る国もあるようだ。王国が手元に置くのならばあの王であればまだ良いのだが、他の国々だといささか都合が悪くもある。ゆえに、頑張ってこい」
「適当な応援だニャ!!」
「仕方がないだろう、彼の召喚獣たちの方が、目の保養国と言われているこの国の者たちでさえも負けたと思えるほどだし、比べようがないからな」
「さりげなく酷い事を言っているニャァァァァァ!!」
…‥‥ようやく入れられたツッコミであったが、暗にお前では相手にならないだろうと鼻で笑われたような気もして、少々ひっかいてやろうかとその女性生徒‥‥‥ルナティアはそう思うのであった。
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