憧れの召喚士になれました!! ~でも、なんか違うような~

志位斗 茂家波

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156 面倒事は分け合いまして

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「ふわぁ‥‥‥そろそろ寝る時間か」
「就寝用意いたしマス」

 授業も終え、放課後もゆっくりと過ごし、もう間もなく就寝の時間となる真夜中。

 既にほかの召喚獣たちは自室にこもっており、この自室ではノインがささっとベッドの用意をしてくれた。

「明日の用意もちょっとしておかないとなぁ」
「それも既に終えてマス」

…‥‥いや、本当に用意周到というか、何と言うか。

 まぁ、十分慣れたことだし、今はただもう、眠りに付くだけ‥‥‥


コォン!!
「ん?」
「何でしょウ?」

 っと、眠くなってきて欠伸を出したところで、妙な音が聞こえてきた。

 窓の外っぽいが‥‥‥よく見れば、何かが張り付いている。

「風で飛んできたのかな?」

 取りあえず、見栄え的にもちょっと悪いので、剥がそうとしたところでふと気が付いた。

「あれ?何か書いてあるな」

 べりりっとはがし、室内に入れてその内容を読む。

 ミミズがのたうち回ったというか、蛇が狂ったように踊りくねった字というべきか、滅茶苦茶悪筆過ぎる文章。

 なんとか解読していくが、非常に読みにくい。

「『あ‥‥‥すの‥よ…』」
「『明日の夜、貴殿の豪勢な宝箱を奪わせていただく。怪盗ボルセーヌゥ』‥‥‥‥これ、昼間の話に出てきていた、予告状のようですネ」
「あ、先に読まれた‥‥‥いや、そんな事よりも、予告状?」

 昼食時にルナティアたちと話している中で、噂話になっていた怪盗の話。

 一応、俺も城伯という貴族の位を持つ以上、貴族狙いの怪盗に遭遇する可能性はあったが…‥‥まさかの当日にその本人からの予告状である。


「明日の夜とかはまだいいけど、宝箱?」

 宝箱であるなら大抵中身がメインなはずだ。

 でも、俺たちのところには宝箱もないし、文章的には宝箱の方っぽいし、盗みに来るにしては盗む宛が無いような‥‥‥‥


「‥‥‥あ、いや、あるか?」

 宝箱…‥‥というべきかどうかは分からないが、文字通りの箱入り娘ならいたじゃん。










「…‥‥怪盗からの予告状だって!?」

 翌日、生徒会の場にて俺はそのことを報告した。

 と言っても、いつも通りの放課後よりも早く、今回は昼食後直ぐにしてもらっている。

「ああ、昨晩届いたからな。これがその予告状だ」
「どれどれ…‥‥うっわ、めっちゃくちゃ悪筆じゃん」
「これはひどいな…‥‥解読しづらいぞ」

 とにもかくにも読んでもらい、その内容を把握してもらう。


「うーん、ディー君には確かに城伯のくらいはあるし、貴族に該当するから狙われる可能性もあったけれども…‥‥宝箱?」
「宝箱…‥‥いや、待てよ?確か、お前の召喚獣には‥‥‥‥」
「ああ、宝箱そのものと言って良いのがいるんだよ。リリス、お前のその箱も、宝箱と言えば宝箱だよな?」
「グゲェ」

 俺の問いかけに対して、こくりと頷くリリス。

 そう言えば彼女は人の姿を持っているが、その体は箱入り…‥‥その本体でもある箱は、まさに宝箱。

 装飾もきちんとされており、日夜彼女自身の手によって手入れされており、宝物庫とかそう言う場所に合ってもおかしくはない外見をしているのである。


「つまり、この予告状は彼女を狙っている可能性がある訳か…‥‥だが、召喚獣を狙うだと?」
「盗むにしても、そううまくいかないような気がするんだけど」

…‥‥これが、何の意思もない宝箱であれば盗難される可能性は非常に大きかった。

 だがしかし、彼女は箱そのものが本体でもあるハニートラップボックス。

 自分で自由に動けるし、宝石での攻撃手段もあるし、頑丈さでこじ開けられることもないし、召喚獣なのでいつでもどこでも召喚可能で‥‥‥‥

「‥‥‥盗みようが無さすぎないか?」
「そうなんだよなぁ」

 盗むにしても、難易度が滅茶苦茶高い。

 いや、盗まれる気もないのだが…‥‥絶対無理すぎるような気がする。


「とはいえ、警戒したことに越したことはないね。そもそもここは学園だし、生徒たちの安全も考えると衛兵とかも呼んだ方が良いだろう」
「物理的に排除してきたっていう話もあるからな…‥‥全力で警護してもらうのが良いだろう。予告状通りなら、今晩に来るはずだろ?」
「間違いないはずだ。読みにくいが、今晩…‥‥」
「ところで、正確な時刻とかは何時になるのでしょうカ?深夜何時ごろまで、そもそも夜とはどこからかという話になりませんカ?」
「「「あ」」」


…‥‥その指摘を聞いて、そこに気が付く。

 曖昧過ぎる…‥‥もっと正確な時間を書いて欲しい…‥‥

 とにもかくにも、俺たちは警戒態勢を高めつつ、彼女の警護方法について話し合うのであった‥‥‥
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