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274 やっぱり置いてくればよかったかな
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「…‥‥ぐっ、な、なんだ今のは…‥‥」
ずきずきと痛む体をなんとか奮い立たせながらも、第8王女グレイは立ち上がった。
地表を目指し、守るべき国民がどうなっているのか安否を確かめるために動き、あの部屋で見た大量の王族の光景に驚愕していたところで、突然落とされた謎の場所。
船員たちが手を伸ばそうとしたが、直ぐには伸びずにそのまま暗闇へ落下させられた。
「痛みの具合からして、かなり深いようだが…‥‥っ、足が駄目になっているか」
地面に落下して叩きつけられた際に骨にひびでも入ったのか、辛うじて立っても足に激痛が走ってまともに動けない。
立ったところで倒れてしまうので、伏せた状態で周囲を見渡すことにした。
辺りは暗く、見にくいのだが、何やら広い空間のようだ。
空気自体は冷たくて肌に突き刺すようであり、床の方も硬質で金属光沢が見えるだろう。
「…‥‥金属の箱のような室内か。何にしても、ここに落とされた以上何かがあるだろうが…‥‥」
そう思いながら、痛みを発する足に負担をかけないように、場所を移動して情報を集めることにしたグレイ。
歩かずに先に進める方法という事で、自分の腕の力だけのほふく前進で進んでいく。
「振動がやけにあるな…‥‥?」
進む中で、地面と密接になっているからこそ起きている変化に、彼女は気が付いた。
先ほどまではそこまでもなかったのだが、今になってやけに細かい揺れがこの空間全体に伝わっている。
ぐらぐらと揺れるような地震の類ではないようでありつつ、違和感を感じさせるような揺れだ。
「アポトーシスとやらめ…‥‥国内で何をしでかすつもりだ」
自身が生まれ育た海洋王国で好き勝手やられている現状に、王族の立場としては思わず腹が立ってきた‥‥‥その時である。
シュルルルルン!!」
「いだっ!?」
急に何かが足に絡みつき、痛んでいる方の足の痛みを強く感じさせられた。
振り返ってみれば、彼女の足に何かが絡みついていたのだ。
「な、なんだこれは!!」
暗い室内だが、それでも暗闇には目が慣れるもので、なんとか見えてきたのだが…‥‥その巻き付いているものは、何やら金属質な触手。
それがさらに周囲から伸びてきたことに、音だけでグレイは感じ取った。
「くっ、この程度でわたしを捕らえられると思うな!!」
ばっと帯刀していた剣を抜き、巻き付いてきた触手を切り離す。
足が不自由な今は素早く動けないが、身を守るための剣術を振るうのであれば、まだ何とかなるレベルだろう。
しゅるるるん!!ばしぃぃんっ!!
「ああっ!!」
っと、剣術をこなすのには問題はなかったのだが…‥‥‥剣に巻きつかれ、奪われてしまったら元も子もない。
しゅるるるるる!!しゅるるるう!!しゅるるるっ!!
「ぎゅぐええええええええ!?」
…‥‥女の子があげてはいけないような悲鳴を上げつつ、全身をからめとられて簀巻き状態にされては、もう何もできない。
なすがままずるずると引きずられ始め、それでも何とか抵抗しようと彼女は頑張った。
ぼごっ!!
「がっ!?」
だがしかし、締め上げられた挙句に、首筋に触手が一撃を加え、あっけなく意識を失うのであった‥‥‥‥
「…‥‥修理完了。ついでにいくつかのアップデートも兼ねて、改良も完了デス」
ワゼが懐から取り出した箱のようなものの中にノインと共に入って数分後、思ったよりも早く彼女達は出てきた。
箱を懐に入れつつ、ワゼと共に出てきたノインは、先ほどのメカメカしいメイド服からいつものメイド服に着直しており、全体的に見れば攫われる前の状態にまで直ったようだ。
でも、全部が修復されたという訳でもないらしい。
むしろ、彼女の製造元ともいえる人が来たと言えるからこそ…‥‥
「‥‥‥‥出力上昇を確認。新動力炉稼働状態成就オ…‥‥明らかに倍以上の出力予測値が出ているのですガ」
「それもそうデス。動力炉部分はアップデートでも改良しにくい部分でしたし、この際新しいのに交換したのデス。耐久性も向上してますので、今後は破壊されてしまうことはないでしょウ」
…‥‥なにやら、ノインが大幅パワーアップを果たしたらしい。
容姿は変わらずともできる事の範囲が増えたようで、動き自体も前よりも素早く動けるようになり、馬力なども上がったそうだ。
「ついでにですが、全身メディカルチェックで調べましたが…‥‥ノイン、ちょっと通信回路001を開いてくだサイ」
「001ですカ?えっと…‥‥」
カチャカチャと耳の方に彼女達は手を当てる。
なにやら俺たちには聞こえない方法で、会話を行い始めたようだ。
彼女たちなりの連絡手段の確認でもしているのかなと思っていた、次の瞬間だった。
ぼんっ!!ぶしゅううううううう!!
「うわっ!?どうしたノイン!?」
「な、な、何でもありまセン!!ええ、何でもないのデス!!」
「…‥‥思いのほか、かなり初心な反応というべきか、初期設定からだいぶ変わってますネ。確立した個人の自我を持っていることに喜ぶべきなのか、姉妹機なのに耐性が無さすぎるというカ…‥‥」
何やらノインが真っ赤になり、全身から蒸気が噴き出した。
どうも何かを伝えたようだが…‥‥何をしたんだろうか?
「まぁ、個性が出てますのでこの反応も良いでしょウ。この世界であなたにとって大事なご主人様を見つけ、忠誠を誓っているようですし、メイドとしての矜持をしっかり守れているのであれば問題ありまセン」
うんうんと頷きつつ、ワゼは満足そうにそうつぶやく。
彼女にとってノインは妹でもあり娘でもあるようだが…‥‥まるでその成長を喜ぶ姉や母のような雰囲気を持っていた。
「っと、ついでにですが、ノインの方のご主人様‥‥‥ディーさんでしたカ。ついでにこちらをどうぞ」
「ん?何この紙の束?」
いつの間に作ったのか、大量の紙の束…‥‥いや、文字がきちんと書かれている報告書を手渡された。
「この施設についての調査が完了しまシタ。修理ついでに携帯シスターズで探って見たのですが‥‥ここ、貴方の世界の代物ではないですネ」
「どういうことだ?」
「今でこそ島国の形を成しているようですが…‥‥調べたところ、宇宙船のようなものだということが分かりまシタ。いえ、ここの世界の人にわかりやすく言うのであれば‥‥‥漂流船の一種ですネ」
…‥‥簡易的に説明してもらうと、どうやらこの海洋王国の要塞状態は…‥‥ノインの技術が奪われて使用されているが、あくまでも復元されたに過ぎない状態。
つまり、元々ここにあった施設らしいのだ。
「構造的には円盤状ではなくツボをひっくり返したかのような構造‥‥‥そう、その底部分が居住区となっていた、超巨大な船デス」
「海洋王国自体が島国じゃなくて、元々一つの大きな船だったという事か?」
「そう言う事デス。とは言え、全部が無から作られたとかではなく、巨大な岩石そのものを中身をくりぬくなどして改造しているものに近く、島として成り立ったのもそのせいかと思われマス」
となると、ここで一つ疑問が浮かぶ。
島国と思っていたものが島ではなく大きな船だという説明は分かるのだが…‥‥何故、今になって当時の姿を復元しようとしているのかという点だ。
「アポトーシスは、確か浜辺の方で名乗っていたが…‥‥人工悪霊だったはずだよな?そんな悪霊が、ここを復元しようと動く意味はあるのか?」
「いえ、ディーさん、その考えは違いマス。先ほど対峙した際に素早く調べていたのですが…‥‥あれは悪霊の類ではありまセン。いえ、悪霊というよりもそもそも精神体とかそう言う類ではなく‥‥‥この島そのものを形成している部品だと思われマス」
ワゼの説明によれば、あのぶった切っていた際に色々と計測していたようで、アポトーシスの詳細な情報を獲得していたらしい。
そしてその最中で得た情報によれば…‥‥悪霊ではなく、この海洋王国という島国になっていた船の一部が、アポトーシスのようだ。
「‥‥‥この世界の情報を色々と探りましたが…‥‥おそらくは、そこのルンさんと似たような産まれ方ですネ」
「同じ/産まれ方?なんか/嫌すぎる」
急に話題を振られたことに対して、アポトーシスと同じような産まれ方と言われたことに、実体化していない状態とはいえ、口ぶりから嫌な表情をしているように見えるルン。
確か、彼女は国王からもらった邸にあった隠し部屋の呪いの部屋産まれ…‥‥要は、呪いから生まれた魔剣。
「呪いというのは、もっと大雑把にかみ砕けば、相手に対しての怨念…‥‥想いのようなものデス。まぁ、細かい部分で言うと異なるものがあるので例えとしては不適切かもしれませんが、とにもかくにもあのアポトーシスなるものも、おそらくは同じような想いから生まれたのでしょウ」
その想いの質はどのようなものかは不明だが、それでも力は非常に弱く、本来であれば顕現しえなかった存在。
だがしかし、そこに何かが加わった結果…‥‥人工悪霊と異様な存在に切り替わり、力を得た可能性があるようだ。
「となると、組織フェイスマスク辺りが原因か…‥‥ここを見つけて探っている中で、アポトーシスを目覚めさせたといったところか」
色々あったのだろうが、その細かい部分は不明。
だがしかし、一つ言えるとすれば、組織が何かを確実にやらかし、アポトーシスという存在を生み出したのは間違いないのだろう。
そして、ここの船生まれのアポトーシスであれば、ここを復元するという目的ならまだわかるが‥‥‥その復元した先に、何を行うのかが見当つかない。
「それに、あのアポトーシスですが…‥‥先ほど、想いから生まれた存在に近い言動をしましたが、それ以外にももう一つ、何かが混ざっていますネ」
「混ざっている?」
「ハイ。人工悪霊として力を持ち、出てきたという点は良いのですが…‥‥その組織で顕現させられる際に何かを施されたのか、違う何かが…‥‥人の魂のようなモノが混ざっていると言えるでしょウ」
その混ざったもののせいで、予想が付きにくくなっているようでもある。
「『想い+人の魂+組織の何らかの施し=人工悪霊』…‥‥どう考えてもシャレにならない結果しか見えないな」
「ろくでもないことしか想像できないでありんすな」
何を思ってこの船を復元し、何を成し遂げる気なのかは不明だが‥‥‥‥使われている技術や、ノインから奪っていた技術などを考えると、どうしてもろくでもない悲劇しか生み出す気しかしない。
「現状、復元率はそこまでないので、おそらくは完全にやるとしても時間が‥‥‥ット?」
そこまで話したところで急にワゼが話しを止めた。
「…‥‥ノイン、センサー同調デス」
「了解デス。同調開始…‥‥ア」
「どうした?」
「‥‥‥‥不味いですね、分離されそうデス」
「分離じゃと?」
「ここ、船のようなという説明でしたが…‥‥どうもブロックのような構造をしているようで、私達がいるこのブロックの切り離しの指示を出す電波のような物を感知しまシタ」
「ということは…‥‥」
ガゴンっと急に嫌な音がなり、続けてずずずっと何かがずれ落ちるような嫌な音が鳴り始める。
「‥‥‥ひとまずこれで、確認をしましょウ」
そう言ってワゼが懐から取り出したのは、大きな丸い窓のようなもの。
そしてそれを壁に付けると、驚くべきことに壁が透けて外の様子が見えた。
「なんか、海水が見えるというか‥‥‥でっかい構造物が向こうにあるような」
「あれが、先ほどまで私たちがいた船であり、ここはその区画の一つでしたが‥‥‥切り離されましたネ。しかも、現在は室内の空気があるのですが、どうやら沈み始めたようデス」
「つまり?」
「このまま行けば、水圧で押しつぶされてスクラップにされマス」
「「「「‥‥‥‥えええええええええええええええええええええ!?」」」」
どうやらアポトーシスの奴は、俺たちというか、主にワゼから逃れるための強硬手段として、この区画を遺棄したらしい。
その他にも同じような岩盤に包まれた部屋のような物がどんどん投下された様子も見える。
「復元率が低いですが‥‥‥必要のない区画を捨てているのでしょウ。復元に対する技術力を考えるのであれば、無駄を省くために合理的ですネ」
「いや、そんなに冷静に分析している場合じゃないだろ!?」
まだ息が続くのは良いのだが、ここは海中。
それもどうやら現在進行形の形で沈んでおり、このままでは水圧で潰されるのが目に見えている状態。
「全員リリスの中へ!!ティア、牽引を、」
「いえ、その必要はありまセン」
「え?」
っと、全員で素早くここから避難するために指示を出そうとしたところで‥‥‥ワゼがそう口にした。
「異世界の、それもこういう区画も貴重ですし…‥‥利用させてもらいましょウ。ノイン、手伝ってくだサイ」
「私に何をしろト?」
「メイドの嗜みの中に、この状況に対するものがあるはずデス」
「えっと…‥‥ああ、確かにありまシタ」
考え込むようなそぶりを見せつつ、一人で納得するノイン。
メイドがこの状況をどうにかできるのか?そもそもどういう嗜みなのか、いや、先ずそのメイドの嗜み自体が何なのか色々と疑問に思うのだが…‥‥考えている間に、彼女達は素早く作業に取り掛かり始めるのであった‥‥‥‥
「…‥区画切除完了。作業効率上昇及びに生体部品の稼働を確認…‥‥と、思いのほかうまいこと言ったようだな」
海洋王国であった島国…‥‥いや、いまはその島という体裁を捨てさり、動き出した船の一室でアポトーシスはそうつぶやいた。
「あのメイドがこの程度でおめおめと引き下がるとは思えぬが‥‥‥何もないあの区画だけでは、どうすることもできまい」
海中という場所ゆえに、行動自体も限られる。
だからこそ、直ぐに動かれる前にこちらから動き、距離を取っているのだ。
「さてと、復元作業の方は…‥‥メインエンジンが76%‥‥‥サブエンジンが98%か‥‥‥‥構造的にはメインの方が複雑だからこそ納得ができるが、できればもう少し早く進めよう」
カタカタっとその部屋のあちこちに浮かび上がったパネルを操作し、アポトーシスは作業に没頭し始める。
先ほどまではメイドへの恐怖を覚えていたが、作業することによって平常心を取り戻したようだ。
「にしても、我輩はついていると言えるだろう。あの組織によって呼び起こされただけではなく、混ざりあってより面白い思想を抱けるようになったからな…‥‥縁を切ったとはいえ、ある意味感謝せなばなるまい」
くっくっくと笑いつつ、赤く光ったボタンを一つ押した。
すると、それと同時に海上に浮かぶ島国の表面…‥‥ドーム状となっていた部分の頂上に、大きな一つの大砲のような代物が出現した。
「ひとまずは、復元祝いも兼ねて、贈り物をして感謝の言葉を告げねばな。残念ながら、地表には一部施設しか見つからなかったが…‥‥十分だろう」
この海の上よりももっとはるかに上の、空すら超えた場所にある、船の一部。
永い眠りにつき、稼働していなかった代物ではあったが、地上の波風の影響を受けなかったようで、復元作業を行わなくても問題なく動けたようだ。
「さてと、照準を固定して…‥‥発射」
かちっともう一つのパネルを操作して押せば、一瞬のうちに太い光線が真上に発射され、その稼働し始めた代物に反射した。
そしてその反射した先には、狙いを付けていた施設があり…‥‥別の映像でその施設が着弾と同時に消し飛んだのを確認した。
「‥‥‥メインエンジンの復元率が今ひとつだが、それでも十分に動けたようだ。ならば、後は浮上してこの船の威光を知らしめるために完全にしなければな」
消し飛んだ映像を切り替え、船内の復元作業に再び戻る。
ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!
「ん?…‥‥ああ、外しても無駄だったか」
っと、作業に戻った途端に警報機が鳴り響き、何が起きたのか確認して‥‥‥アポトーシスはそうつぶやいた。
船外に映像を切り替えて見れば、海中内で先ほど切り離したはずの無駄な区画の一つが、すごい速さで接近していたのだ。
動くためのものが何もなかったはずだが…‥‥映像を拡大すると、何やら推進力になるような代物が取り付けられているのが目に見える。
「持ち合わせのもので、簡易的な潜水艦に改装したようだが…‥‥ああ、でももう遅いだろう。ようやく、我輩の体の復元作業も同時に終了したようだし、今度は慢心も油断もせずに、相手をしてやろう」
接近しつつある区画を見て、アポトーシスはそうつぶやく。
そしてパネルを操作しながら自身の体を別室へ移動させ、その場から姿を消すのであった…‥‥
「…‥‥いや、普通に正面から相手するのも、まだ恐ろしいな。ならば、稼働している生体部品の内‥‥‥組み込んだばかりだが、いきなり使用させてもらおう。失ったところで物凄い痛手とはならぬし…‥‥むしろ相打ちという形にまで持ち越せれば、勝利ともいえるか」
ずきずきと痛む体をなんとか奮い立たせながらも、第8王女グレイは立ち上がった。
地表を目指し、守るべき国民がどうなっているのか安否を確かめるために動き、あの部屋で見た大量の王族の光景に驚愕していたところで、突然落とされた謎の場所。
船員たちが手を伸ばそうとしたが、直ぐには伸びずにそのまま暗闇へ落下させられた。
「痛みの具合からして、かなり深いようだが…‥‥っ、足が駄目になっているか」
地面に落下して叩きつけられた際に骨にひびでも入ったのか、辛うじて立っても足に激痛が走ってまともに動けない。
立ったところで倒れてしまうので、伏せた状態で周囲を見渡すことにした。
辺りは暗く、見にくいのだが、何やら広い空間のようだ。
空気自体は冷たくて肌に突き刺すようであり、床の方も硬質で金属光沢が見えるだろう。
「…‥‥金属の箱のような室内か。何にしても、ここに落とされた以上何かがあるだろうが…‥‥」
そう思いながら、痛みを発する足に負担をかけないように、場所を移動して情報を集めることにしたグレイ。
歩かずに先に進める方法という事で、自分の腕の力だけのほふく前進で進んでいく。
「振動がやけにあるな…‥‥?」
進む中で、地面と密接になっているからこそ起きている変化に、彼女は気が付いた。
先ほどまではそこまでもなかったのだが、今になってやけに細かい揺れがこの空間全体に伝わっている。
ぐらぐらと揺れるような地震の類ではないようでありつつ、違和感を感じさせるような揺れだ。
「アポトーシスとやらめ…‥‥国内で何をしでかすつもりだ」
自身が生まれ育た海洋王国で好き勝手やられている現状に、王族の立場としては思わず腹が立ってきた‥‥‥その時である。
シュルルルルン!!」
「いだっ!?」
急に何かが足に絡みつき、痛んでいる方の足の痛みを強く感じさせられた。
振り返ってみれば、彼女の足に何かが絡みついていたのだ。
「な、なんだこれは!!」
暗い室内だが、それでも暗闇には目が慣れるもので、なんとか見えてきたのだが…‥‥その巻き付いているものは、何やら金属質な触手。
それがさらに周囲から伸びてきたことに、音だけでグレイは感じ取った。
「くっ、この程度でわたしを捕らえられると思うな!!」
ばっと帯刀していた剣を抜き、巻き付いてきた触手を切り離す。
足が不自由な今は素早く動けないが、身を守るための剣術を振るうのであれば、まだ何とかなるレベルだろう。
しゅるるるん!!ばしぃぃんっ!!
「ああっ!!」
っと、剣術をこなすのには問題はなかったのだが…‥‥‥剣に巻きつかれ、奪われてしまったら元も子もない。
しゅるるるるる!!しゅるるるう!!しゅるるるっ!!
「ぎゅぐええええええええ!?」
…‥‥女の子があげてはいけないような悲鳴を上げつつ、全身をからめとられて簀巻き状態にされては、もう何もできない。
なすがままずるずると引きずられ始め、それでも何とか抵抗しようと彼女は頑張った。
ぼごっ!!
「がっ!?」
だがしかし、締め上げられた挙句に、首筋に触手が一撃を加え、あっけなく意識を失うのであった‥‥‥‥
「…‥‥修理完了。ついでにいくつかのアップデートも兼ねて、改良も完了デス」
ワゼが懐から取り出した箱のようなものの中にノインと共に入って数分後、思ったよりも早く彼女達は出てきた。
箱を懐に入れつつ、ワゼと共に出てきたノインは、先ほどのメカメカしいメイド服からいつものメイド服に着直しており、全体的に見れば攫われる前の状態にまで直ったようだ。
でも、全部が修復されたという訳でもないらしい。
むしろ、彼女の製造元ともいえる人が来たと言えるからこそ…‥‥
「‥‥‥‥出力上昇を確認。新動力炉稼働状態成就オ…‥‥明らかに倍以上の出力予測値が出ているのですガ」
「それもそうデス。動力炉部分はアップデートでも改良しにくい部分でしたし、この際新しいのに交換したのデス。耐久性も向上してますので、今後は破壊されてしまうことはないでしょウ」
…‥‥なにやら、ノインが大幅パワーアップを果たしたらしい。
容姿は変わらずともできる事の範囲が増えたようで、動き自体も前よりも素早く動けるようになり、馬力なども上がったそうだ。
「ついでにですが、全身メディカルチェックで調べましたが…‥‥ノイン、ちょっと通信回路001を開いてくだサイ」
「001ですカ?えっと…‥‥」
カチャカチャと耳の方に彼女達は手を当てる。
なにやら俺たちには聞こえない方法で、会話を行い始めたようだ。
彼女たちなりの連絡手段の確認でもしているのかなと思っていた、次の瞬間だった。
ぼんっ!!ぶしゅううううううう!!
「うわっ!?どうしたノイン!?」
「な、な、何でもありまセン!!ええ、何でもないのデス!!」
「…‥‥思いのほか、かなり初心な反応というべきか、初期設定からだいぶ変わってますネ。確立した個人の自我を持っていることに喜ぶべきなのか、姉妹機なのに耐性が無さすぎるというカ…‥‥」
何やらノインが真っ赤になり、全身から蒸気が噴き出した。
どうも何かを伝えたようだが…‥‥何をしたんだろうか?
「まぁ、個性が出てますのでこの反応も良いでしょウ。この世界であなたにとって大事なご主人様を見つけ、忠誠を誓っているようですし、メイドとしての矜持をしっかり守れているのであれば問題ありまセン」
うんうんと頷きつつ、ワゼは満足そうにそうつぶやく。
彼女にとってノインは妹でもあり娘でもあるようだが…‥‥まるでその成長を喜ぶ姉や母のような雰囲気を持っていた。
「っと、ついでにですが、ノインの方のご主人様‥‥‥ディーさんでしたカ。ついでにこちらをどうぞ」
「ん?何この紙の束?」
いつの間に作ったのか、大量の紙の束…‥‥いや、文字がきちんと書かれている報告書を手渡された。
「この施設についての調査が完了しまシタ。修理ついでに携帯シスターズで探って見たのですが‥‥ここ、貴方の世界の代物ではないですネ」
「どういうことだ?」
「今でこそ島国の形を成しているようですが…‥‥調べたところ、宇宙船のようなものだということが分かりまシタ。いえ、ここの世界の人にわかりやすく言うのであれば‥‥‥漂流船の一種ですネ」
…‥‥簡易的に説明してもらうと、どうやらこの海洋王国の要塞状態は…‥‥ノインの技術が奪われて使用されているが、あくまでも復元されたに過ぎない状態。
つまり、元々ここにあった施設らしいのだ。
「構造的には円盤状ではなくツボをひっくり返したかのような構造‥‥‥そう、その底部分が居住区となっていた、超巨大な船デス」
「海洋王国自体が島国じゃなくて、元々一つの大きな船だったという事か?」
「そう言う事デス。とは言え、全部が無から作られたとかではなく、巨大な岩石そのものを中身をくりぬくなどして改造しているものに近く、島として成り立ったのもそのせいかと思われマス」
となると、ここで一つ疑問が浮かぶ。
島国と思っていたものが島ではなく大きな船だという説明は分かるのだが…‥‥何故、今になって当時の姿を復元しようとしているのかという点だ。
「アポトーシスは、確か浜辺の方で名乗っていたが…‥‥人工悪霊だったはずだよな?そんな悪霊が、ここを復元しようと動く意味はあるのか?」
「いえ、ディーさん、その考えは違いマス。先ほど対峙した際に素早く調べていたのですが…‥‥あれは悪霊の類ではありまセン。いえ、悪霊というよりもそもそも精神体とかそう言う類ではなく‥‥‥この島そのものを形成している部品だと思われマス」
ワゼの説明によれば、あのぶった切っていた際に色々と計測していたようで、アポトーシスの詳細な情報を獲得していたらしい。
そしてその最中で得た情報によれば…‥‥悪霊ではなく、この海洋王国という島国になっていた船の一部が、アポトーシスのようだ。
「‥‥‥この世界の情報を色々と探りましたが…‥‥おそらくは、そこのルンさんと似たような産まれ方ですネ」
「同じ/産まれ方?なんか/嫌すぎる」
急に話題を振られたことに対して、アポトーシスと同じような産まれ方と言われたことに、実体化していない状態とはいえ、口ぶりから嫌な表情をしているように見えるルン。
確か、彼女は国王からもらった邸にあった隠し部屋の呪いの部屋産まれ…‥‥要は、呪いから生まれた魔剣。
「呪いというのは、もっと大雑把にかみ砕けば、相手に対しての怨念…‥‥想いのようなものデス。まぁ、細かい部分で言うと異なるものがあるので例えとしては不適切かもしれませんが、とにもかくにもあのアポトーシスなるものも、おそらくは同じような想いから生まれたのでしょウ」
その想いの質はどのようなものかは不明だが、それでも力は非常に弱く、本来であれば顕現しえなかった存在。
だがしかし、そこに何かが加わった結果…‥‥人工悪霊と異様な存在に切り替わり、力を得た可能性があるようだ。
「となると、組織フェイスマスク辺りが原因か…‥‥ここを見つけて探っている中で、アポトーシスを目覚めさせたといったところか」
色々あったのだろうが、その細かい部分は不明。
だがしかし、一つ言えるとすれば、組織が何かを確実にやらかし、アポトーシスという存在を生み出したのは間違いないのだろう。
そして、ここの船生まれのアポトーシスであれば、ここを復元するという目的ならまだわかるが‥‥‥その復元した先に、何を行うのかが見当つかない。
「それに、あのアポトーシスですが…‥‥先ほど、想いから生まれた存在に近い言動をしましたが、それ以外にももう一つ、何かが混ざっていますネ」
「混ざっている?」
「ハイ。人工悪霊として力を持ち、出てきたという点は良いのですが…‥‥その組織で顕現させられる際に何かを施されたのか、違う何かが…‥‥人の魂のようなモノが混ざっていると言えるでしょウ」
その混ざったもののせいで、予想が付きにくくなっているようでもある。
「『想い+人の魂+組織の何らかの施し=人工悪霊』…‥‥どう考えてもシャレにならない結果しか見えないな」
「ろくでもないことしか想像できないでありんすな」
何を思ってこの船を復元し、何を成し遂げる気なのかは不明だが‥‥‥‥使われている技術や、ノインから奪っていた技術などを考えると、どうしてもろくでもない悲劇しか生み出す気しかしない。
「現状、復元率はそこまでないので、おそらくは完全にやるとしても時間が‥‥‥ット?」
そこまで話したところで急にワゼが話しを止めた。
「…‥‥ノイン、センサー同調デス」
「了解デス。同調開始…‥‥ア」
「どうした?」
「‥‥‥‥不味いですね、分離されそうデス」
「分離じゃと?」
「ここ、船のようなという説明でしたが…‥‥どうもブロックのような構造をしているようで、私達がいるこのブロックの切り離しの指示を出す電波のような物を感知しまシタ」
「ということは…‥‥」
ガゴンっと急に嫌な音がなり、続けてずずずっと何かがずれ落ちるような嫌な音が鳴り始める。
「‥‥‥ひとまずこれで、確認をしましょウ」
そう言ってワゼが懐から取り出したのは、大きな丸い窓のようなもの。
そしてそれを壁に付けると、驚くべきことに壁が透けて外の様子が見えた。
「なんか、海水が見えるというか‥‥‥でっかい構造物が向こうにあるような」
「あれが、先ほどまで私たちがいた船であり、ここはその区画の一つでしたが‥‥‥切り離されましたネ。しかも、現在は室内の空気があるのですが、どうやら沈み始めたようデス」
「つまり?」
「このまま行けば、水圧で押しつぶされてスクラップにされマス」
「「「「‥‥‥‥えええええええええええええええええええええ!?」」」」
どうやらアポトーシスの奴は、俺たちというか、主にワゼから逃れるための強硬手段として、この区画を遺棄したらしい。
その他にも同じような岩盤に包まれた部屋のような物がどんどん投下された様子も見える。
「復元率が低いですが‥‥‥必要のない区画を捨てているのでしょウ。復元に対する技術力を考えるのであれば、無駄を省くために合理的ですネ」
「いや、そんなに冷静に分析している場合じゃないだろ!?」
まだ息が続くのは良いのだが、ここは海中。
それもどうやら現在進行形の形で沈んでおり、このままでは水圧で潰されるのが目に見えている状態。
「全員リリスの中へ!!ティア、牽引を、」
「いえ、その必要はありまセン」
「え?」
っと、全員で素早くここから避難するために指示を出そうとしたところで‥‥‥ワゼがそう口にした。
「異世界の、それもこういう区画も貴重ですし…‥‥利用させてもらいましょウ。ノイン、手伝ってくだサイ」
「私に何をしろト?」
「メイドの嗜みの中に、この状況に対するものがあるはずデス」
「えっと…‥‥ああ、確かにありまシタ」
考え込むようなそぶりを見せつつ、一人で納得するノイン。
メイドがこの状況をどうにかできるのか?そもそもどういう嗜みなのか、いや、先ずそのメイドの嗜み自体が何なのか色々と疑問に思うのだが…‥‥考えている間に、彼女達は素早く作業に取り掛かり始めるのであった‥‥‥‥
「…‥区画切除完了。作業効率上昇及びに生体部品の稼働を確認…‥‥と、思いのほかうまいこと言ったようだな」
海洋王国であった島国…‥‥いや、いまはその島という体裁を捨てさり、動き出した船の一室でアポトーシスはそうつぶやいた。
「あのメイドがこの程度でおめおめと引き下がるとは思えぬが‥‥‥何もないあの区画だけでは、どうすることもできまい」
海中という場所ゆえに、行動自体も限られる。
だからこそ、直ぐに動かれる前にこちらから動き、距離を取っているのだ。
「さてと、復元作業の方は…‥‥メインエンジンが76%‥‥‥サブエンジンが98%か‥‥‥‥構造的にはメインの方が複雑だからこそ納得ができるが、できればもう少し早く進めよう」
カタカタっとその部屋のあちこちに浮かび上がったパネルを操作し、アポトーシスは作業に没頭し始める。
先ほどまではメイドへの恐怖を覚えていたが、作業することによって平常心を取り戻したようだ。
「にしても、我輩はついていると言えるだろう。あの組織によって呼び起こされただけではなく、混ざりあってより面白い思想を抱けるようになったからな…‥‥縁を切ったとはいえ、ある意味感謝せなばなるまい」
くっくっくと笑いつつ、赤く光ったボタンを一つ押した。
すると、それと同時に海上に浮かぶ島国の表面…‥‥ドーム状となっていた部分の頂上に、大きな一つの大砲のような代物が出現した。
「ひとまずは、復元祝いも兼ねて、贈り物をして感謝の言葉を告げねばな。残念ながら、地表には一部施設しか見つからなかったが…‥‥十分だろう」
この海の上よりももっとはるかに上の、空すら超えた場所にある、船の一部。
永い眠りにつき、稼働していなかった代物ではあったが、地上の波風の影響を受けなかったようで、復元作業を行わなくても問題なく動けたようだ。
「さてと、照準を固定して…‥‥発射」
かちっともう一つのパネルを操作して押せば、一瞬のうちに太い光線が真上に発射され、その稼働し始めた代物に反射した。
そしてその反射した先には、狙いを付けていた施設があり…‥‥別の映像でその施設が着弾と同時に消し飛んだのを確認した。
「‥‥‥メインエンジンの復元率が今ひとつだが、それでも十分に動けたようだ。ならば、後は浮上してこの船の威光を知らしめるために完全にしなければな」
消し飛んだ映像を切り替え、船内の復元作業に再び戻る。
ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!
「ん?…‥‥ああ、外しても無駄だったか」
っと、作業に戻った途端に警報機が鳴り響き、何が起きたのか確認して‥‥‥アポトーシスはそうつぶやいた。
船外に映像を切り替えて見れば、海中内で先ほど切り離したはずの無駄な区画の一つが、すごい速さで接近していたのだ。
動くためのものが何もなかったはずだが…‥‥映像を拡大すると、何やら推進力になるような代物が取り付けられているのが目に見える。
「持ち合わせのもので、簡易的な潜水艦に改装したようだが…‥‥ああ、でももう遅いだろう。ようやく、我輩の体の復元作業も同時に終了したようだし、今度は慢心も油断もせずに、相手をしてやろう」
接近しつつある区画を見て、アポトーシスはそうつぶやく。
そしてパネルを操作しながら自身の体を別室へ移動させ、その場から姿を消すのであった…‥‥
「…‥‥いや、普通に正面から相手するのも、まだ恐ろしいな。ならば、稼働している生体部品の内‥‥‥組み込んだばかりだが、いきなり使用させてもらおう。失ったところで物凄い痛手とはならぬし…‥‥むしろ相打ちという形にまで持ち越せれば、勝利ともいえるか」
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