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284 念には念を入れておくことは出来まして
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‥‥蝶のモンスター、ウルバリーの治療開始から数時間後。
ようやく治療を終え、翅にできていた大きな傷から、全身の細かな傷まで綺麗に消え去り、見事な模様を復活させていた。
「とはいえ、治療のために暴れないよう回復睡眠のツボを押したので、体力的にも回復しなければ目が覚めないでありんす」
「でも、山場は越えたようじゃし、大丈夫じゃろう」
ノインが用意した茶を飲みながら皆が説明してくれるが、どうやらもう大丈夫そうだ。
あとはもう、体力が回復さえすれば良いだけの話のようである。
しかしながら、この蝶がどこから来たのかという疑問があるので、現在レイアやルビーには村の周辺の探索を行ってもらっていた。
あまり見かけないモンスターだし、それが出てきた可能性を考えると、組織の手かあるいは…‥‥
「ダンジョンが周辺に発生している可能性があるんだよなぁ‥‥‥」
周辺に普段住み着くようなモンスターがいるという事は、ダンジョンが出来上がっている可能性が想定できる。
この村の近くにできているのであれば、ウルバリーがいたり、攻撃した獣がそこのモンスターの可能性もあり、色々と説明は付く。
ただし、それには一つ疑問が生まれる。
「出来立てほやほや、一定数以上の増加などの条件があるとは言え…‥‥ダンジョンが産まれたなら、あってもおかしくないんだよなぁ」
「モンスター・パレードの情報が、入ってませんからネ」
ダンジョンが出来上がっているのであれば、災害の一種であるモンスター・パレードが起きている情報があるはずである。
しかしながらこの村は平和そのものであり、災害が起きたという情報が無い。
「とはいえ、何も災害を起こすようなものが出るとも限らぬのじゃよ。ダンジョン内で通常出る種とは異なるモンスターで構成されるが、それが人畜無害な類の可能性もあるからのぅ」
その可能性もあると言えばある。
「無害なモンスター、パレード構成、それなら何も起きない」
「とはいえ、確率的には低そうだぜ」
「それを引いたとも言えるでありんすけれどね」
何にしても、調べて見ないことには分からない。
念には念を押して調べまくったほうが良いし、仮に無害なモンスターだけでパレードが構成されていたとしても、それはそれで問題がある。
「ダンジョン内とは異なる種が出るという事は、無害な種が出ていたならそうでないやつがいる可能性が大きいな‥‥‥」
内部にいるのが外に出てこない可能性もないわけではないし、村に危害がある可能性が非常に大きい。
それに、こういうダンジョンを組織が狙う可能性があるし…‥‥ああ、何で帰郷早々に面倒事が出てくるのか嘆きたくもなる。
今はレイアやルビーが念のために村の周辺を見回りに行ったが‥‥‥何も変な物はないと思いたい。
「主殿-!!あっちに何やら見たことが無い洞穴があったでござる!!」
「マイロード!!ダンジョンと思われるような物を見つけたぞ!!」
…‥‥考えている合間に、速攻で見つけてしまうとはこれいかに。
いや、召喚獣たちが優秀だったと思いたいけど、このダンジョン発生のタイミングの悪さに物言いたい。
けれども、ダンジョンを生み出すような輩は知らんし、文句を言いたくともいえないこの気持ちはどこへやれと言うのだろうか。
何にしても、ディーはダンジョン発見の報告を受け、動かざるを得ないのであった。
「‥‥‥お兄ちゃん、苦労しているの―?」
「まぁ、苦労してマス。髪が全部白いのでわかりにくいですが、ストレス性白髪もありましたからネ。メイドたるもの、できるだけ負担を減らしたいのですが、難しいのデス」
はぁっと溜息を吐きつつも、どうにかするために動き出したディーを見て、セラがそうつぶやくとノインが返答した。
貴女もそのストレスの原因なのではとセラは思ったが、該当者が他にも多いのでさばききれないと判断し、口にはしなかった。
というかそもそも、他にも多いという時点で色々と問題しかないような気がするのだが…‥‥彼女一人ではどうしようもない現実がある。
「んー、でもできるだけお兄ちゃんの負担を減らしたいなー‥‥‥」
召喚獣たちと話し合い始め、ダンジョンに向かっての準備をし始めた兄を見て、彼女はそうつぶやく。
兄がこうも困っているところをみるとどうにかしたいと思うのに、出来ない無力さがもどかしい。
出来れば職業があればいいのだが、その職業もまだ顕現する歳ではないので、直ぐに戦力になるようなことはできない。
自分に力が無いのは無力だとは思うが、仕方がないことだとは思う。
まぁ、兄の召喚獣たちが有能なので、問題はないだろう。
‥‥‥ただ、妹として、一人の女の子としての勘がささやいている。
そう、何となくではあるが‥‥‥兄に対しての手が迫っているかのような、そんな感じがするのだ。
組織だとかそう言う類ではなく、何と言うべきか‥‥‥そう、貞操の危機あたりだろうか。
夏場も過ぎ、臨海合宿も終了しているようだが、見えてくるのは兄へ迫りくる女の影。
そしてその影の中には、今兄たちと話している召喚獣たちの影が色濃くあるようで、ますます油断ができなくなってくる。
もしかすると、義姉と呼ぶ日が怖ろしい速度で迫ってきているのではないかと思い、ダンジョンよりもそっちの方に不安を覚えた。
「‥‥‥‥むう、結局はお兄ちゃんが決める事だけど、もやっとする。全部を高速で埋めてて攻められているような感じがするけど、やっぱりわたしがしっかり防波堤にならないと!!」
とはいえ、妹という立場ゆえに諦めていることもあるけれども、兄の意思を尊重しつつそれを無視されないように守る役目はあるとセラは思う。
妹だからこそ、兄を守らなければいけないだろう。
まぁ、物理的な面だと兄に守ってもらわないといけないが…‥‥こういう精神的な面に関しては、妹が守るしかあるまい。
そう考え、改めてセラは兄のために意気込むのであった。
「…‥‥正直、妹様の方がご主人様よりも精神面強いですネ」
「なんか今、言ったかノイン?」
「いえ、何モ」
ようやく治療を終え、翅にできていた大きな傷から、全身の細かな傷まで綺麗に消え去り、見事な模様を復活させていた。
「とはいえ、治療のために暴れないよう回復睡眠のツボを押したので、体力的にも回復しなければ目が覚めないでありんす」
「でも、山場は越えたようじゃし、大丈夫じゃろう」
ノインが用意した茶を飲みながら皆が説明してくれるが、どうやらもう大丈夫そうだ。
あとはもう、体力が回復さえすれば良いだけの話のようである。
しかしながら、この蝶がどこから来たのかという疑問があるので、現在レイアやルビーには村の周辺の探索を行ってもらっていた。
あまり見かけないモンスターだし、それが出てきた可能性を考えると、組織の手かあるいは…‥‥
「ダンジョンが周辺に発生している可能性があるんだよなぁ‥‥‥」
周辺に普段住み着くようなモンスターがいるという事は、ダンジョンが出来上がっている可能性が想定できる。
この村の近くにできているのであれば、ウルバリーがいたり、攻撃した獣がそこのモンスターの可能性もあり、色々と説明は付く。
ただし、それには一つ疑問が生まれる。
「出来立てほやほや、一定数以上の増加などの条件があるとは言え…‥‥ダンジョンが産まれたなら、あってもおかしくないんだよなぁ」
「モンスター・パレードの情報が、入ってませんからネ」
ダンジョンが出来上がっているのであれば、災害の一種であるモンスター・パレードが起きている情報があるはずである。
しかしながらこの村は平和そのものであり、災害が起きたという情報が無い。
「とはいえ、何も災害を起こすようなものが出るとも限らぬのじゃよ。ダンジョン内で通常出る種とは異なるモンスターで構成されるが、それが人畜無害な類の可能性もあるからのぅ」
その可能性もあると言えばある。
「無害なモンスター、パレード構成、それなら何も起きない」
「とはいえ、確率的には低そうだぜ」
「それを引いたとも言えるでありんすけれどね」
何にしても、調べて見ないことには分からない。
念には念を押して調べまくったほうが良いし、仮に無害なモンスターだけでパレードが構成されていたとしても、それはそれで問題がある。
「ダンジョン内とは異なる種が出るという事は、無害な種が出ていたならそうでないやつがいる可能性が大きいな‥‥‥」
内部にいるのが外に出てこない可能性もないわけではないし、村に危害がある可能性が非常に大きい。
それに、こういうダンジョンを組織が狙う可能性があるし…‥‥ああ、何で帰郷早々に面倒事が出てくるのか嘆きたくもなる。
今はレイアやルビーが念のために村の周辺を見回りに行ったが‥‥‥何も変な物はないと思いたい。
「主殿-!!あっちに何やら見たことが無い洞穴があったでござる!!」
「マイロード!!ダンジョンと思われるような物を見つけたぞ!!」
…‥‥考えている合間に、速攻で見つけてしまうとはこれいかに。
いや、召喚獣たちが優秀だったと思いたいけど、このダンジョン発生のタイミングの悪さに物言いたい。
けれども、ダンジョンを生み出すような輩は知らんし、文句を言いたくともいえないこの気持ちはどこへやれと言うのだろうか。
何にしても、ディーはダンジョン発見の報告を受け、動かざるを得ないのであった。
「‥‥‥お兄ちゃん、苦労しているの―?」
「まぁ、苦労してマス。髪が全部白いのでわかりにくいですが、ストレス性白髪もありましたからネ。メイドたるもの、できるだけ負担を減らしたいのですが、難しいのデス」
はぁっと溜息を吐きつつも、どうにかするために動き出したディーを見て、セラがそうつぶやくとノインが返答した。
貴女もそのストレスの原因なのではとセラは思ったが、該当者が他にも多いのでさばききれないと判断し、口にはしなかった。
というかそもそも、他にも多いという時点で色々と問題しかないような気がするのだが…‥‥彼女一人ではどうしようもない現実がある。
「んー、でもできるだけお兄ちゃんの負担を減らしたいなー‥‥‥」
召喚獣たちと話し合い始め、ダンジョンに向かっての準備をし始めた兄を見て、彼女はそうつぶやく。
兄がこうも困っているところをみるとどうにかしたいと思うのに、出来ない無力さがもどかしい。
出来れば職業があればいいのだが、その職業もまだ顕現する歳ではないので、直ぐに戦力になるようなことはできない。
自分に力が無いのは無力だとは思うが、仕方がないことだとは思う。
まぁ、兄の召喚獣たちが有能なので、問題はないだろう。
‥‥‥ただ、妹として、一人の女の子としての勘がささやいている。
そう、何となくではあるが‥‥‥兄に対しての手が迫っているかのような、そんな感じがするのだ。
組織だとかそう言う類ではなく、何と言うべきか‥‥‥そう、貞操の危機あたりだろうか。
夏場も過ぎ、臨海合宿も終了しているようだが、見えてくるのは兄へ迫りくる女の影。
そしてその影の中には、今兄たちと話している召喚獣たちの影が色濃くあるようで、ますます油断ができなくなってくる。
もしかすると、義姉と呼ぶ日が怖ろしい速度で迫ってきているのではないかと思い、ダンジョンよりもそっちの方に不安を覚えた。
「‥‥‥‥むう、結局はお兄ちゃんが決める事だけど、もやっとする。全部を高速で埋めてて攻められているような感じがするけど、やっぱりわたしがしっかり防波堤にならないと!!」
とはいえ、妹という立場ゆえに諦めていることもあるけれども、兄の意思を尊重しつつそれを無視されないように守る役目はあるとセラは思う。
妹だからこそ、兄を守らなければいけないだろう。
まぁ、物理的な面だと兄に守ってもらわないといけないが…‥‥こういう精神的な面に関しては、妹が守るしかあるまい。
そう考え、改めてセラは兄のために意気込むのであった。
「…‥‥正直、妹様の方がご主人様よりも精神面強いですネ」
「なんか今、言ったかノイン?」
「いえ、何モ」
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