私はあなたの魔剣デス ~いや、剣じゃないよね、どう見ても違うよね?~

志位斗 茂家波

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5章 復讐は我にあり

5-7 どこかで誰かの胃が、爆破される

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「そっちにあと何体いる、オッサンズ!」
「だからまとめて呼ぶなって言ってるだろ!!」
「答えておくが、こっちは3体、あっちに2体ほどだ!!」
「分かった!!ゼナ、チェーンガントレットモードでこいつごとぶつけるぞ!!」
「了解デス!!」

 あちこちで騎士たちが防衛している中、素早くガントレットに変形し、拳を射出して目の前にいる大きな熊のような魔獣の首根っこをつかみかかる。

「せぇぇのっと!!」
【グォォォォォォ!?】

 鎖をビィンっと伸ばし、そのまま勢いよく持ち上げ、熊の巨体は宙を舞う。

 そしてその着弾地点には別の熊の魔獣たちがおり、脳天から直撃させた。

ドッゴォォォォォン!!
【【【オグォォォォォ!?】】】

「このままあっちを狙うぞ!!ブレスプラスでソードウイング、ウイングブーメラン!!」

 掴んでいたガントレットを切り替え、オッサンズの内オーが押しとどめていた別の魔獣に向けて刃の翼を投げる。

ズッバァァン!!

 あっという間に断末魔を上げる間もなく的確に胴体と頭がお別れし、戻って来た翼を再度掴む。

「後はあのデカブツの『マグナムグリズリー』だけだ!!ソードモードで一気に決めるぞ!!」
「準備完了デス!!」

 翼が今度は片手に纏わりつき、一本の刃となる。

 ただ、これまでのソードモードと比べると、刃の輝きが増しており、より一層切れ味が上がっている。


ざぐぅ!!
【オゲボヨ!?】
「厚い毛皮だろうが、関係ねぇ!!ただ単に、ぶった切るだけだ!!」

 貫き、そのまま力任せに横に切り裂き、熊の魔獣は絶命したのであった…‥‥‥











「ふぅ‥‥‥冬季休暇とは言え、まさかこうも魔獣が来るとはな。オッサンズ、助かった」
「いや、そもそも村を守るが、こちらの仕事だ」
「というかフィー、お前の力前より増してないか?結構軽々と投げ飛ばしただろ」
「しかも最後のアレ、えげつない切れ方だったしなぁ‥‥‥」

 戦闘を終え、俺たちは一息をついた。

 学園の方も冬季休暇に入り、久し振りに村に戻って来たのだが早々にまさかの魔獣襲撃がまた起きていたのである。

 幸い、今回は魔剣士たちもあちこちで対応しており、偶然オッサンズと共に戦闘をすることになったがすぐに鎮圧ができた。

‥‥‥正直言って、以前の夏季休暇でも襲撃に遭っていたが、前よりも数も質も低かったなぁ。助かったと言えばそうだけど、こういう手段で来る類は、もうちょっと殲滅する手が欲しい。

「ブレスで一掃をすればいいんじゃないかと考えたが、生憎魔剣じゃないと絶命できないのがもどかしい所だ」
「それ、下手するとこちらも巻き添えにならないか?」
「大丈夫大丈夫、焼き分けできるようになったよ」
「原理的にどうなっているのか不思議ですけれどネ」

 竜化のコントロールができるようになりつつ、研鑽を欠かさずに積んでいるのだがいつの間にかブレスでの焼き分けができるようになっていた。

 燃やしたいものだけ燃やし、そうでないなら火が付くことも熱を感じることも無いようなブレスを撃てるようになったのである。

 そのおかげでより一層戦略が増えたのだが、それでもまだまだ改善する余地があるだろう。

 冬季休暇明けの、新入生が来てから少し経っての留学までには、もうちょっとバリュエーションを増やしたいし、ドラゴンとしての力をもっとうまく扱えるようになりたい。



 そう思っていると、どうやらもう襲撃が無いか確認も終わったようで、村の警戒態勢が解かれた。

 帰ってきて早々の襲撃ではあったが、それでもすぐに撃退が出来るなど、どうやら休暇の幸先はいい方向に転がりそうであった‥‥‥‥

「そう言えば、オッサンズの方は帰って来る前に何か変わったことあったか?」
「ああ、あったぞ」
「ふははは!!聞いて驚け!!」
「桁数がそろそろ4ケタに行くかと言うお見合いを経て…‥‥ようやく、相手が見つかりそうなのだ!!」
「「…‥‥ええええええええええええええええええ!?」」

…‥‥珍しく、ゼナとそろって驚きの悲鳴を上げてしまうのであった。幸先が良いどころか、一気に不明にされたんだが。
 え?連敗記録が凄まじいのも驚きだけど、不屈の心で挑み続け、ついに実るのか!?











…‥‥驚愕の声が上がっていた丁度その頃。

 村の方に向かって、歩んでいる一団がいた。

「大丈夫かしら?もうすぐ地図では、ドルマリア王国のドップルン地方にある村にたどり着くはずですわ!ですから、もう少しの辛抱よ!」
「で、ですがもう、限界が‥‥‥ここで、命を尽きさせてください」
「もうちょっと頑張りなさい!!これは命令ですわ!!だから皆、急ぐのですわ!!」

 ぜぇぜえっと息を荒げつつ、彼らは必死に向かう。

「しかし、姫様の方が先に限界を迎えるのでは‥‥‥全員を、引きずっていくのは流石に無理ですって!!」
「魔剣で無理やり動かしているから、まだ持つはずよ!!上に立つ者だからこそ、全てを背負っていくのは当然のことですわ!!」
「背負う‥‥‥ああ、本当に申し訳ございません」
 
 足りなくとも、その分を別のもので補い、最後まで死力を尽くしていく。

 そしてもう間もなく、その動きはゼナに察知されるのであった‥‥‥‥
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