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5章 復讐は我にあり
5-33 利用する側も、考えたいものではある
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‥‥‥アデュー皇帝によって、ルルシアの婚約者候補にさせられた。
けれども、婚約者候補ってことは他にもいるんだよなぁ…‥‥
「それで思ったけど、学園に他の候補っているのか?言われたのは別に良いけど、候補ってことは他にも何人かいておかしくないはずなのに、見たことも聞いたことも無いなと思ってな」
「直接聞きますの?まあ、別に良いですけれども他の候補はここにはいないですわね」
「いない?」
祝賀会も終わり、いつもの学園に戻る中、本日の昼食時にルルシアと一緒に食べつつ疑問をぶつけると、あっさりとした回答が来た。
「わたくしは魔剣士ですけれども、その夫の候補まで魔剣士と言うのはないですわ。魔剣士用の学園ではなく、普通の貴族用の学園に何人かはいるそうですけれども…‥まぁ、全員ここに会いに来ることも無いですわね」
ルルシアの説明によれば、一応他にも婚約者候補はいるらしい。
今の皇帝の娘となると手を結びたい貴族家はそれなりにいるようだが、帝位につく可能性を考えると皇子たちの方に人気が集中しやすく、また魔剣士であるがゆえに魔獣との相手でいつか命を落とす可能性もあるので、少々手を出されにくいのもあるのだとか。
それに、そもそもルルシアにも考えがあるらしい。
「…‥‥わたくしは魔剣士として、民を守るために力を振るいますわ。たとえ身分があろうともなかろうとも、力があるならば無き者を一人でも救うために尽くす。その想いを理解できない方はお引き取り願いますわね」
だからこそ、実は候補が出来るたびに手合わせもしており、実力を確かめていたらしい。
ただ、一応公平になるように考えて魔剣を使わずに、女の子だからって舐めないように全力で相手をしてもらったそうだが…‥‥
「‥‥‥その度に、何人の方の心を折ってしまったかしら」
「折るって、何をしたんだよ」
「実力に自信のあった方々を打ち負かしてしまっただけですわよ。中には卑怯な手を使おうとした方もいたようですけれども、真正面から堂々とやってしまったのですわ」
…‥‥とりあえず他の候補にいえるのは、全員トラウマを背負ったらしい。
念のためにゼナにさくっと軽く調べてもらうと、ルルシアとの手合わせをした人たちはいたようで、全員が彼女との手合わせ後に色々と変貌したらしい。
自信家だった者は公平な目で見るようになり、実力を自負していた者はさらに厳しい修行の旅路へ、卑怯な手など使っていた奴は正義の道へ、色々と変わったようだが良い方向には向いたようだ。
ただし、全員もれなくルルシアを恐れちゃったようで、近寄ること自体がほぼなくなったようだが。
「…‥‥そりゃ、見かけないわけだよ。そもそも来ないというか、何をしてんのルルシア」
「普通に実力確認しただけですわ。ちょっとはやり過ぎたかなと思いますけれどもね。でも‥‥‥その中で、わたくしとやり合えたのはフィーが初めてですわね」
確かに、ルルシアの実力はかなり高いし生半可な実力の相手は厳しいかもしれない。
魔剣無しの模造刀でやる授業でも対戦したが、それでもかなり強かったからなぁ。
「そう考えますと、貴方の魔剣の方が異常だと思いますわ。さっきの模擬戦で多人数相手に圧勝って何ですの」
「本当に何だろうなぁ…」
「ご主人様のメイド魔剣ですガ?」
横で不思議そうに首をかしげるゼナだが、答えになっているようないないような。
「というか、王国での学園内での模擬戦より、実力あがってないか?全く動かないと思った次の瞬間、全員ひっくり返るって何をしたんだよ」
「動いてますヨ。走り方をちょっと変えまして、より早い動きで一気に足払いをしただけデス」
「足払い一つでも、衝撃なかったですわよ‥‥‥倒れても何が起きたのか、理解できなかったですわ」
帝国のダーインスレイヴ学園内の授業は、王国よりも戦闘技術面を強めているので、より一層厳しく鍛え上げられる場となっている。
けれども、その鍛えた人たちも教官すらも、赤子のように捻るって本当になんだろうかこのメイド魔剣。
「そうだ、ご主人様。この昼休憩後の授業で、鎧を着こんでの戦闘授業がありましたよネ?」
「ああ、あるよ」
魔剣士は基本的に軽装の人が多いが、重装備になっている人もいる。
魔獣との対峙時に動きやすい目的で軽装になりやすいようだが、それでも全身猛毒だとかマグマだとか、直に触れたら明らかに不味い相手に対してはしっかりとした重装備を着こむのだ。
とは言え、そうそう着こむような相手も出にくいようだが、先日のギガファットマンのような例もあるので、非常時に備えて重装備でも変わらぬ動きができるようにする訓練もある。
「その際にですが、昨晩ちょっとご主人様用に鎧を作ってみましたので、試着をお願いしたいのデス」
「鎧?ゼナの力を解放する際に、俺に着こませるタイプもあっただろ?」
人間という概念を消失させ、霧散させないようにする目的での鎧ならばあったはず。
まぁ、結果的にはドラゴンになって鎧を着こんだ形になったようだが、あれはあれで過剰な防御とも言えるけれどな。
「それとは違いますヨ。きちんとした鎧装備ですが、私特製のものデス。結構自信作なので楽しみにしてくだサイ」
「ゼナの自信作ねぇ‥‥‥」
ふふんっと自慢げにするゼナだが、期待と不安が半々ぐらいである。
彼女の各種モードも剣なのかとツッコミをいれたくなるものが多いし、その実力も色々ぶっ飛んでいるし、だからこそ彼女お手製の鎧となるとどう考えてもただの鎧ではない可能性が非常に大きい。
まぁ、強化になるならば魔獣相手に対して十分良いかなとは思うが‥‥‥どうなんだろうな?
色々と思うところはあれども、ひとまず今は考えない方が幸せかもしれないと結論付けるのであった。
「おいこら聞いたぞフィィィィィィィィ!!きさまが何故姫様の婚約者候補の座に就いてやがるんだぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「あ、ダルブーネ。そう言えばルルシア、あいつは候補になったことがあるのか?」
「無いですわね。本人は懇願していたりしますけれども、わたくしは門前払いにしてますわね」
どすどすと全力で駆けてくるダルブーネだが…‥‥そう言えばあいつの場合、鎧ってどうするんだろうな?金属流体の魔剣持ちだし、魔剣で鎧がわりになるならそもそもいらないのだろうか?
けれども、婚約者候補ってことは他にもいるんだよなぁ…‥‥
「それで思ったけど、学園に他の候補っているのか?言われたのは別に良いけど、候補ってことは他にも何人かいておかしくないはずなのに、見たことも聞いたことも無いなと思ってな」
「直接聞きますの?まあ、別に良いですけれども他の候補はここにはいないですわね」
「いない?」
祝賀会も終わり、いつもの学園に戻る中、本日の昼食時にルルシアと一緒に食べつつ疑問をぶつけると、あっさりとした回答が来た。
「わたくしは魔剣士ですけれども、その夫の候補まで魔剣士と言うのはないですわ。魔剣士用の学園ではなく、普通の貴族用の学園に何人かはいるそうですけれども…‥まぁ、全員ここに会いに来ることも無いですわね」
ルルシアの説明によれば、一応他にも婚約者候補はいるらしい。
今の皇帝の娘となると手を結びたい貴族家はそれなりにいるようだが、帝位につく可能性を考えると皇子たちの方に人気が集中しやすく、また魔剣士であるがゆえに魔獣との相手でいつか命を落とす可能性もあるので、少々手を出されにくいのもあるのだとか。
それに、そもそもルルシアにも考えがあるらしい。
「…‥‥わたくしは魔剣士として、民を守るために力を振るいますわ。たとえ身分があろうともなかろうとも、力があるならば無き者を一人でも救うために尽くす。その想いを理解できない方はお引き取り願いますわね」
だからこそ、実は候補が出来るたびに手合わせもしており、実力を確かめていたらしい。
ただ、一応公平になるように考えて魔剣を使わずに、女の子だからって舐めないように全力で相手をしてもらったそうだが…‥‥
「‥‥‥その度に、何人の方の心を折ってしまったかしら」
「折るって、何をしたんだよ」
「実力に自信のあった方々を打ち負かしてしまっただけですわよ。中には卑怯な手を使おうとした方もいたようですけれども、真正面から堂々とやってしまったのですわ」
…‥‥とりあえず他の候補にいえるのは、全員トラウマを背負ったらしい。
念のためにゼナにさくっと軽く調べてもらうと、ルルシアとの手合わせをした人たちはいたようで、全員が彼女との手合わせ後に色々と変貌したらしい。
自信家だった者は公平な目で見るようになり、実力を自負していた者はさらに厳しい修行の旅路へ、卑怯な手など使っていた奴は正義の道へ、色々と変わったようだが良い方向には向いたようだ。
ただし、全員もれなくルルシアを恐れちゃったようで、近寄ること自体がほぼなくなったようだが。
「…‥‥そりゃ、見かけないわけだよ。そもそも来ないというか、何をしてんのルルシア」
「普通に実力確認しただけですわ。ちょっとはやり過ぎたかなと思いますけれどもね。でも‥‥‥その中で、わたくしとやり合えたのはフィーが初めてですわね」
確かに、ルルシアの実力はかなり高いし生半可な実力の相手は厳しいかもしれない。
魔剣無しの模造刀でやる授業でも対戦したが、それでもかなり強かったからなぁ。
「そう考えますと、貴方の魔剣の方が異常だと思いますわ。さっきの模擬戦で多人数相手に圧勝って何ですの」
「本当に何だろうなぁ…」
「ご主人様のメイド魔剣ですガ?」
横で不思議そうに首をかしげるゼナだが、答えになっているようないないような。
「というか、王国での学園内での模擬戦より、実力あがってないか?全く動かないと思った次の瞬間、全員ひっくり返るって何をしたんだよ」
「動いてますヨ。走り方をちょっと変えまして、より早い動きで一気に足払いをしただけデス」
「足払い一つでも、衝撃なかったですわよ‥‥‥倒れても何が起きたのか、理解できなかったですわ」
帝国のダーインスレイヴ学園内の授業は、王国よりも戦闘技術面を強めているので、より一層厳しく鍛え上げられる場となっている。
けれども、その鍛えた人たちも教官すらも、赤子のように捻るって本当になんだろうかこのメイド魔剣。
「そうだ、ご主人様。この昼休憩後の授業で、鎧を着こんでの戦闘授業がありましたよネ?」
「ああ、あるよ」
魔剣士は基本的に軽装の人が多いが、重装備になっている人もいる。
魔獣との対峙時に動きやすい目的で軽装になりやすいようだが、それでも全身猛毒だとかマグマだとか、直に触れたら明らかに不味い相手に対してはしっかりとした重装備を着こむのだ。
とは言え、そうそう着こむような相手も出にくいようだが、先日のギガファットマンのような例もあるので、非常時に備えて重装備でも変わらぬ動きができるようにする訓練もある。
「その際にですが、昨晩ちょっとご主人様用に鎧を作ってみましたので、試着をお願いしたいのデス」
「鎧?ゼナの力を解放する際に、俺に着こませるタイプもあっただろ?」
人間という概念を消失させ、霧散させないようにする目的での鎧ならばあったはず。
まぁ、結果的にはドラゴンになって鎧を着こんだ形になったようだが、あれはあれで過剰な防御とも言えるけれどな。
「それとは違いますヨ。きちんとした鎧装備ですが、私特製のものデス。結構自信作なので楽しみにしてくだサイ」
「ゼナの自信作ねぇ‥‥‥」
ふふんっと自慢げにするゼナだが、期待と不安が半々ぐらいである。
彼女の各種モードも剣なのかとツッコミをいれたくなるものが多いし、その実力も色々ぶっ飛んでいるし、だからこそ彼女お手製の鎧となるとどう考えてもただの鎧ではない可能性が非常に大きい。
まぁ、強化になるならば魔獣相手に対して十分良いかなとは思うが‥‥‥どうなんだろうな?
色々と思うところはあれども、ひとまず今は考えない方が幸せかもしれないと結論付けるのであった。
「おいこら聞いたぞフィィィィィィィィ!!きさまが何故姫様の婚約者候補の座に就いてやがるんだぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「あ、ダルブーネ。そう言えばルルシア、あいつは候補になったことがあるのか?」
「無いですわね。本人は懇願していたりしますけれども、わたくしは門前払いにしてますわね」
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