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5章 復讐は我にあり
5-49 知らぬ存ぜぬ
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‥‥‥結局、弱体化できる呪具を得ることはなかったが、誰か親しい人が呪いをかけられた時の対策に関しては入手できたので収穫はあっただろう。
「いや、そんなことよりも母さんどれだけ残しているのさ‥‥‥」
あのふよふよ浮かぶ空間に浮かんでいた玉の一つ一つに、母さんがどこからともなく連れ込んできた様々なものが入っていると考えるのであれば、あのまま放置しておくわけにはいかないかもしれない。
公爵家は今の公爵夫妻で本来終えて、後はもう国に領地を変換してという予定もあったようだが‥‥‥今回の一件を経て、そういう訳にもいかなくなっただろう。
というか多分、コレ呪いに関して欲を掻かなければ、余計なことを考える必要は無かったのでは?誰かを呪ったわけではないけど、呪いに関わろうとしたから人を呪わば穴二つとまで行かないかもしれないが、悩まされる事情が増えてしまったようである。
「その為、今度正式に孫だという発表を経て、公爵家を受け継ぐ羽目になったようだ」
「隠居して、正式に引き継いでしばらくは代官が派遣されて運営されるとは思いますけれども、とんでもない報告をしましたわね。お父様もとい皇帝陛下も顔を引きつらせていましたし、第1皇子のほうのお兄様は倒れましたものね」
学園に戻って午前の授業も終え、ゆったりと過ごす昼食時。
ルルシアと今回あったことを話していたのだが、はぁっと呆れたように溜息を吐かれた。
まぁ、仕方があるまい。隠したらそれはそれで厄介なことになりかねないし、ここは思い切って正直に、話を任せるのであれば上の人だという事で皇帝へ報告をしたのだからな。
後は野となれ山となれ、自分で出来ない事ならばやってくれる大人の方へ投げてしまうのが手っ取り早いのである。
ただし、完全に責任を逃れることはできず、公爵家の血筋であることの公表と、留学を終えて王国の学園に戻った後、卒業後にどうしたものかという話し合いの場を設けられる羽目になった。
というのも、ドルマリア王国所属なのに、ミルガンド帝国の公爵家の血もあるからなぁ‥‥‥国としては厄介事が増えてしまったようで、何人か胃潰瘍で入院したお偉いさんがいたと聞く。あとは頭の方で、おさらばしちゃった話も聞いており、申しわけない気持ちにもなった。
「ですが、大丈夫デス。ご主人様は貴族としての教育は受けていませんが、今からでもがんばれば遅くはないのデス。それに、貴族家当主になっても、魔剣士として働く方はいますからネ」
「とは言え、勉強量が増えるのは流石にちょっとげんなりとするものもあるんだよなぁ‥‥‥」
魔剣士の道は閉ざされてはいないのだが、卒業後に忙しくなるのが目に見えている。
貴族家というのは権力のあるものたちに見えなくもないのだが、あの皇帝陛下や第1皇子の疲れ具合を見ると、権力を持てば持つだけ、相当苦労が増えるのは目に見えてくるのだ。
‥‥‥そう言えば、王国の方の生徒会長もとい第3王女だったペルシャさんも、王族という立場にいたけれども、貴族世界の苦労を知っているから、卒業後にきちんと籍を抜いて一魔剣士として野へ下ったんだっけか。今どうしているかなー、あの人。魔剣ボンバードで大爆発を引き起こしている話は聞く時があるけど、まぁそうやすやすと魔獣にやられるような人でもないし、心配しなくても大丈夫か。
そんなことを思いつつも、やってくる現実から逃れることはできない。
留学自体は夏を過ぎて秋の中ごろに終わり、王国の方へ戻るが…‥‥戻ったとしても、やることが山積み過ぎて考えたく無くなる。
「‥‥‥ルルシア、この後の模擬戦で思いっきり全力で、相手してほしい。今もう、なんか考えないように体を動かしたいからね」
「別に良いですわよ。ああ、でもフィーの場合は手加減の練習が必要でしたわよね?」
「それもあるなぁ‥‥‥」
弱体化できなかったからこそ、結局自力で手加減を覚える必要がある。
そのため模擬戦で力も出しつつ、どのぐらいの力で動けるのか確認し、しっかりと覚えないと大変なのだ。
「念のために、ご主人様の特訓として私の姉たちから何人か修行のために力を貸してくれる人たちが来ないか誘ったところ、快く引き受けてくれる方々がいまシタ。私以上に凄い人たちが多いので、心配せずに力を振るって、加減を覚えてくだサイ」
「逆に心配せずに振るって問題ないほどの、ゼナの姉たちって何だと思うんだが」
「不思議ですわよねぇ。魔剣なのに姉妹がいて、なおかつ彼女自身が魔剣なのに凌駕する姉の存在‥‥‥本気を出されたら、ものの3日ほどで国を滅ぼされかねないと言っても過言ではなさそうですわ」
「ありえないと言いたいけど、滅茶苦茶ありえそうで怖いな」
「そんな滅亡に自ら手を下すようなことはないデス。一つ滅びると後始末が大変ですし、まだ私が産まれる前の話のようですが何か国か同時に滅ぼして後始末が大変だったという話もあるようですからネ」
‥‥‥ゼナが産まれる前に、何をしているのだろうかその姉たちは。
いや、そんな事をしていたのならばちょっとは後世に伝わりそうなものなのだが、そんな記録は聞いたこともなかった気がする。
まさか、その滅ぼした姉たちが記録を抹消して無かったことにしたとか、記憶を捜査してそんなことが無かったとしたのか‥‥‥うん、考えない方がいい話題だろう。本当だとしても、恐ろしい話であることには変わりないしなぁ。
この世にはまだまだ知らないほうがいい話が多そうで、如何にしてそれらを知らずに済むのか考える羽目にもなるのであった…‥‥
「ところでゼナ、あの呪王とか言う人と色々話したんだけど、口ぶりから察するともっと凄まじい姉がいるってことなのか?」
「…‥‥うーん、呪いの類に干渉できるような姉は、ちょっと限られますネ。流石に私の姉妹たちでも、できないことはしっかりあるので、少数となると逆に絞りにくい事もあるのデス」
「出来ない事って、例えば?」
「頭のねじがぶっ飛んだ狂人の様な事ですネ」
…‥‥ゴメン、正直思ったんだけど、ゼナ及び話から想像できる姉たちに関して、ほとんど吹っ飛びまくった人としか思えないんだけど。
え?むしろ吹っ飛び過ぎて認識が出来ていないとか…‥‥どうしよう、これはこれでとんでもない事に気が付いたような気がする。
知らなくて良かったことにまた気が付いてしまい、フィーが考え込んでしまっていた丁度その頃。
悩めるものがまた更に悩みを増やしてしまうそうな出来事が、別の国で起きていた。
「‥‥‥なんだと!?宣戦布告か!?」
「それも、暗黙の了解にあるような事を破って、魔剣士を戦場に出してのようです!!」
‥‥‥その出来事は、国を超えて飛び火をするのだが、それを知るのはもう間もなくのことである。
「いや、そんなことよりも母さんどれだけ残しているのさ‥‥‥」
あのふよふよ浮かぶ空間に浮かんでいた玉の一つ一つに、母さんがどこからともなく連れ込んできた様々なものが入っていると考えるのであれば、あのまま放置しておくわけにはいかないかもしれない。
公爵家は今の公爵夫妻で本来終えて、後はもう国に領地を変換してという予定もあったようだが‥‥‥今回の一件を経て、そういう訳にもいかなくなっただろう。
というか多分、コレ呪いに関して欲を掻かなければ、余計なことを考える必要は無かったのでは?誰かを呪ったわけではないけど、呪いに関わろうとしたから人を呪わば穴二つとまで行かないかもしれないが、悩まされる事情が増えてしまったようである。
「その為、今度正式に孫だという発表を経て、公爵家を受け継ぐ羽目になったようだ」
「隠居して、正式に引き継いでしばらくは代官が派遣されて運営されるとは思いますけれども、とんでもない報告をしましたわね。お父様もとい皇帝陛下も顔を引きつらせていましたし、第1皇子のほうのお兄様は倒れましたものね」
学園に戻って午前の授業も終え、ゆったりと過ごす昼食時。
ルルシアと今回あったことを話していたのだが、はぁっと呆れたように溜息を吐かれた。
まぁ、仕方があるまい。隠したらそれはそれで厄介なことになりかねないし、ここは思い切って正直に、話を任せるのであれば上の人だという事で皇帝へ報告をしたのだからな。
後は野となれ山となれ、自分で出来ない事ならばやってくれる大人の方へ投げてしまうのが手っ取り早いのである。
ただし、完全に責任を逃れることはできず、公爵家の血筋であることの公表と、留学を終えて王国の学園に戻った後、卒業後にどうしたものかという話し合いの場を設けられる羽目になった。
というのも、ドルマリア王国所属なのに、ミルガンド帝国の公爵家の血もあるからなぁ‥‥‥国としては厄介事が増えてしまったようで、何人か胃潰瘍で入院したお偉いさんがいたと聞く。あとは頭の方で、おさらばしちゃった話も聞いており、申しわけない気持ちにもなった。
「ですが、大丈夫デス。ご主人様は貴族としての教育は受けていませんが、今からでもがんばれば遅くはないのデス。それに、貴族家当主になっても、魔剣士として働く方はいますからネ」
「とは言え、勉強量が増えるのは流石にちょっとげんなりとするものもあるんだよなぁ‥‥‥」
魔剣士の道は閉ざされてはいないのだが、卒業後に忙しくなるのが目に見えている。
貴族家というのは権力のあるものたちに見えなくもないのだが、あの皇帝陛下や第1皇子の疲れ具合を見ると、権力を持てば持つだけ、相当苦労が増えるのは目に見えてくるのだ。
‥‥‥そう言えば、王国の方の生徒会長もとい第3王女だったペルシャさんも、王族という立場にいたけれども、貴族世界の苦労を知っているから、卒業後にきちんと籍を抜いて一魔剣士として野へ下ったんだっけか。今どうしているかなー、あの人。魔剣ボンバードで大爆発を引き起こしている話は聞く時があるけど、まぁそうやすやすと魔獣にやられるような人でもないし、心配しなくても大丈夫か。
そんなことを思いつつも、やってくる現実から逃れることはできない。
留学自体は夏を過ぎて秋の中ごろに終わり、王国の方へ戻るが…‥‥戻ったとしても、やることが山積み過ぎて考えたく無くなる。
「‥‥‥ルルシア、この後の模擬戦で思いっきり全力で、相手してほしい。今もう、なんか考えないように体を動かしたいからね」
「別に良いですわよ。ああ、でもフィーの場合は手加減の練習が必要でしたわよね?」
「それもあるなぁ‥‥‥」
弱体化できなかったからこそ、結局自力で手加減を覚える必要がある。
そのため模擬戦で力も出しつつ、どのぐらいの力で動けるのか確認し、しっかりと覚えないと大変なのだ。
「念のために、ご主人様の特訓として私の姉たちから何人か修行のために力を貸してくれる人たちが来ないか誘ったところ、快く引き受けてくれる方々がいまシタ。私以上に凄い人たちが多いので、心配せずに力を振るって、加減を覚えてくだサイ」
「逆に心配せずに振るって問題ないほどの、ゼナの姉たちって何だと思うんだが」
「不思議ですわよねぇ。魔剣なのに姉妹がいて、なおかつ彼女自身が魔剣なのに凌駕する姉の存在‥‥‥本気を出されたら、ものの3日ほどで国を滅ぼされかねないと言っても過言ではなさそうですわ」
「ありえないと言いたいけど、滅茶苦茶ありえそうで怖いな」
「そんな滅亡に自ら手を下すようなことはないデス。一つ滅びると後始末が大変ですし、まだ私が産まれる前の話のようですが何か国か同時に滅ぼして後始末が大変だったという話もあるようですからネ」
‥‥‥ゼナが産まれる前に、何をしているのだろうかその姉たちは。
いや、そんな事をしていたのならばちょっとは後世に伝わりそうなものなのだが、そんな記録は聞いたこともなかった気がする。
まさか、その滅ぼした姉たちが記録を抹消して無かったことにしたとか、記憶を捜査してそんなことが無かったとしたのか‥‥‥うん、考えない方がいい話題だろう。本当だとしても、恐ろしい話であることには変わりないしなぁ。
この世にはまだまだ知らないほうがいい話が多そうで、如何にしてそれらを知らずに済むのか考える羽目にもなるのであった…‥‥
「ところでゼナ、あの呪王とか言う人と色々話したんだけど、口ぶりから察するともっと凄まじい姉がいるってことなのか?」
「…‥‥うーん、呪いの類に干渉できるような姉は、ちょっと限られますネ。流石に私の姉妹たちでも、できないことはしっかりあるので、少数となると逆に絞りにくい事もあるのデス」
「出来ない事って、例えば?」
「頭のねじがぶっ飛んだ狂人の様な事ですネ」
…‥‥ゴメン、正直思ったんだけど、ゼナ及び話から想像できる姉たちに関して、ほとんど吹っ飛びまくった人としか思えないんだけど。
え?むしろ吹っ飛び過ぎて認識が出来ていないとか…‥‥どうしよう、これはこれでとんでもない事に気が付いたような気がする。
知らなくて良かったことにまた気が付いてしまい、フィーが考え込んでしまっていた丁度その頃。
悩めるものがまた更に悩みを増やしてしまうそうな出来事が、別の国で起きていた。
「‥‥‥なんだと!?宣戦布告か!?」
「それも、暗黙の了解にあるような事を破って、魔剣士を戦場に出してのようです!!」
‥‥‥その出来事は、国を超えて飛び火をするのだが、それを知るのはもう間もなくのことである。
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