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似た者同士
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SIDEゼロ
川から助けを求めてきた少女をゼロは救出した。
氷の船は少女を抱え、岸に飛び乗ったその時に完全に自壊し、間一髪だったことがうかがえる。
そっと下ろすと、その少女はぺこりとお辞儀して礼を言ってきた。
「見知らぬ方に助けていただき、ありがとうございます」
「いえ。こちらこそただ体が勝手に動いたものですからね」
互いに言葉を交わし、ゼロふと気が付く。
やけに目の前の少女は精錬されているというか、どこか高貴さを感じさせる。
「氷魔法を私は得意としてあの船を作りましたが、まさか溶けるとは思わず……」
「いや、時間が経てば溶けるでしょう。というか、追加の氷魔法で船体を維持することができたような気もしますが」
「その方法がありましたか!?」
……あ、この人どこか大事なところでドジするタイプか。
ゼロの言葉に驚く少女の顔を見て、ふとゼロはそう思った。
どうしてこうなっていたのか、尋ねてみるとどうやらこの川の上流の方にあるメーリング王国とかいう国の侯爵の娘だったそうだ。
でも、その国で行われたパーティにて婚約破棄に加えて国外追放させられて、今に至るそうな。
「あ、申し遅れました。私の名前はフリージアです。貴族から平民へ落ちてますのでこれだけですね」
「えっと、俺はゼロだ。…‥‥ところでお嬢さん、何でこんなにぺらぺら見知らぬ他人に普通に話しているんだ?」
もう正直すぎて心配になってくるんだが。これ俺じゃなかったら確実にやばいことを強要しようとする輩とかに利用されそう。
「いえ、大丈夫です。私はこう見ても人を見抜く目だけには自信があり、どう見たってあなたが悪人には見えないので話しているのですよ。それに、いざとなったら氷魔法で凍らせて逃げることもできますし」
なるほど、とゼロは思えた。
先ほどの氷魔法で作ったらしい船とかを見ても、別にか弱い少女と言うわけではないようだ。
自衛手段もはっきりとしているし、なによりも貴族として育ったがゆえに悪意とかを感じやすいのであろう。
でも、何処かが違うようにもゼロは思えた。
そこで、ふと思いついたことをつぶやいてみることにして、確かめることにした。
「……一富士二鷹」
「え?三茄子?」
「東京特許」
「許可局?」
「青い猫ロボ」
「未来のロボット」
「「……同郷のものですか?」」
ふと思いついてやってみた実験だけど、素直に目の前のフリージアと名乗る少女は予想していた回答を答え、とどうやらこの意図に気が付いたようであった。
「……なるほど、死因は同じってか」
「驚きですね…‥‥まさか、貴女も転生者だったなんて」
互いに気が付いた後、話してみると案の定どうやら互いにあの日、前世の死の際に同じ飛行機に乗っていた者のようだった。
で、何の因果か互にこの世界に転生し、生を受けたというわけのようである。
「転生のタイミングがずれているとはいえ、死因が同じという事は…‥」
「同じような転生者がこの世界にいる可能性があるんでしょうね」
種族や転生時期が違うとはいえ、同じ死因同士、どこかゼロたちは気があった。
気が合ったせいか、互いにどこか気を許して、其のままこの世界での話や前世での話をしてしまい、そしてついうっかるとでもいうべきか、
「そういうわけで、私はあの婚約破棄が起こるように実は事前に色々な細工をして、あ」
「……原因は婚約破棄されたお前かよ!?」
フリージアが口をすべらし、そのまま己の計画を述べたので、思わずゼロはツッコミを入れたのであった。
いや何でこんな人が本当にそんな計画を立てられたうえに、実行・成功したのだろうか?
あれか?その国の王子って想像以上に大馬鹿野郎なのだろうか?
川から助けを求めてきた少女をゼロは救出した。
氷の船は少女を抱え、岸に飛び乗ったその時に完全に自壊し、間一髪だったことがうかがえる。
そっと下ろすと、その少女はぺこりとお辞儀して礼を言ってきた。
「見知らぬ方に助けていただき、ありがとうございます」
「いえ。こちらこそただ体が勝手に動いたものですからね」
互いに言葉を交わし、ゼロふと気が付く。
やけに目の前の少女は精錬されているというか、どこか高貴さを感じさせる。
「氷魔法を私は得意としてあの船を作りましたが、まさか溶けるとは思わず……」
「いや、時間が経てば溶けるでしょう。というか、追加の氷魔法で船体を維持することができたような気もしますが」
「その方法がありましたか!?」
……あ、この人どこか大事なところでドジするタイプか。
ゼロの言葉に驚く少女の顔を見て、ふとゼロはそう思った。
どうしてこうなっていたのか、尋ねてみるとどうやらこの川の上流の方にあるメーリング王国とかいう国の侯爵の娘だったそうだ。
でも、その国で行われたパーティにて婚約破棄に加えて国外追放させられて、今に至るそうな。
「あ、申し遅れました。私の名前はフリージアです。貴族から平民へ落ちてますのでこれだけですね」
「えっと、俺はゼロだ。…‥‥ところでお嬢さん、何でこんなにぺらぺら見知らぬ他人に普通に話しているんだ?」
もう正直すぎて心配になってくるんだが。これ俺じゃなかったら確実にやばいことを強要しようとする輩とかに利用されそう。
「いえ、大丈夫です。私はこう見ても人を見抜く目だけには自信があり、どう見たってあなたが悪人には見えないので話しているのですよ。それに、いざとなったら氷魔法で凍らせて逃げることもできますし」
なるほど、とゼロは思えた。
先ほどの氷魔法で作ったらしい船とかを見ても、別にか弱い少女と言うわけではないようだ。
自衛手段もはっきりとしているし、なによりも貴族として育ったがゆえに悪意とかを感じやすいのであろう。
でも、何処かが違うようにもゼロは思えた。
そこで、ふと思いついたことをつぶやいてみることにして、確かめることにした。
「……一富士二鷹」
「え?三茄子?」
「東京特許」
「許可局?」
「青い猫ロボ」
「未来のロボット」
「「……同郷のものですか?」」
ふと思いついてやってみた実験だけど、素直に目の前のフリージアと名乗る少女は予想していた回答を答え、とどうやらこの意図に気が付いたようであった。
「……なるほど、死因は同じってか」
「驚きですね…‥‥まさか、貴女も転生者だったなんて」
互いに気が付いた後、話してみると案の定どうやら互いにあの日、前世の死の際に同じ飛行機に乗っていた者のようだった。
で、何の因果か互にこの世界に転生し、生を受けたというわけのようである。
「転生のタイミングがずれているとはいえ、死因が同じという事は…‥」
「同じような転生者がこの世界にいる可能性があるんでしょうね」
種族や転生時期が違うとはいえ、同じ死因同士、どこかゼロたちは気があった。
気が合ったせいか、互いにどこか気を許して、其のままこの世界での話や前世での話をしてしまい、そしてついうっかるとでもいうべきか、
「そういうわけで、私はあの婚約破棄が起こるように実は事前に色々な細工をして、あ」
「……原因は婚約破棄されたお前かよ!?」
フリージアが口をすべらし、そのまま己の計画を述べたので、思わずゼロはツッコミを入れたのであった。
いや何でこんな人が本当にそんな計画を立てられたうえに、実行・成功したのだろうか?
あれか?その国の王子って想像以上に大馬鹿野郎なのだろうか?
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