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第7章 破滅の足音
始めよう
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城門前は、混乱した妖怪で溢れかえった。その光景を見て、楽しそうに笑う姿があった。ムゴだ。年齢不詳だが、そう歳を取ってるようには見えない。髪は黒く、オールバックにしている。着ているものは黒のスーツで、和装が多い妖界では浮いて見える。隣に並ぶヤイは和装で、遠目から見ると奇妙な二人組だ。
「楽しいなぁ、皆パニックになってるぞ」
「あの煙はなんですか」
ヤイは、空に黒く立ち込める煙を指差した。
「あの煙は黒煙と言って、妖怪にとっては嫌な匂いが出るんだ。しかしあんな大きな固まりになるなんて、これのおかげだな」
ムゴは手に持った球を見る。赤黒く染まったその球には、これまで集めた妖力が入っている。結界を破るのに使ったが、まだまだ残りはいっぱいある。その理由は、タカヒロが咲かせた願い草にある。彼が咲かせたあの花は、わずかな妖力で大きなものを生み出す力がある。
「あのタカヒロという人間も、戦力にするべきだったと思うが」
ムゴがそう言って此方を見たので、首を振る。
「あいつは私たちとは違います。人間として生まれ、生きてきた。どんなに力を持っていても、使いこなす事はできません。妖力を取られている事すら、気づいてなかったんですから」
「それもそうだ」
ムゴはその言葉に納得したようだ。だがヤイは、言葉に反して分かっていた。タカヒロが、自分が利用されてると分かっていながら、絵を描き続けた事を。
なんて馬鹿な男なのだろう。そんな事が出来たのは、彼は分かっていなかったかだ。自分が持つ力は強力で、それはヤイが欲しくても手に入れられないものだった。
「始めるぞ」
ムゴはそう言って、球を頭上に掲げる。球の中の黒と赤が混じり出て、黒く長い体に赤い瞳を持つ化け物が生まれた。
「楽しいなぁ、皆パニックになってるぞ」
「あの煙はなんですか」
ヤイは、空に黒く立ち込める煙を指差した。
「あの煙は黒煙と言って、妖怪にとっては嫌な匂いが出るんだ。しかしあんな大きな固まりになるなんて、これのおかげだな」
ムゴは手に持った球を見る。赤黒く染まったその球には、これまで集めた妖力が入っている。結界を破るのに使ったが、まだまだ残りはいっぱいある。その理由は、タカヒロが咲かせた願い草にある。彼が咲かせたあの花は、わずかな妖力で大きなものを生み出す力がある。
「あのタカヒロという人間も、戦力にするべきだったと思うが」
ムゴがそう言って此方を見たので、首を振る。
「あいつは私たちとは違います。人間として生まれ、生きてきた。どんなに力を持っていても、使いこなす事はできません。妖力を取られている事すら、気づいてなかったんですから」
「それもそうだ」
ムゴはその言葉に納得したようだ。だがヤイは、言葉に反して分かっていた。タカヒロが、自分が利用されてると分かっていながら、絵を描き続けた事を。
なんて馬鹿な男なのだろう。そんな事が出来たのは、彼は分かっていなかったかだ。自分が持つ力は強力で、それはヤイが欲しくても手に入れられないものだった。
「始めるぞ」
ムゴはそう言って、球を頭上に掲げる。球の中の黒と赤が混じり出て、黒く長い体に赤い瞳を持つ化け物が生まれた。
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