龍悲

上原武重

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死人の村 3

決別

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死人たちは、武たちの前へ意外に早く回り込んだ。アキラ「武、お前も少しは役に立て!」
 武「無理だよ、死なねぇんだから。」
  武は右手で構えた剣を一振り。目の前の死人の肩から上を跳ねる。しかしすぐに、死人たちは回復する。武「これじゃ」アキラ「構わん。続けろ。」
 武は、もう何がなんだかわからなくなり、闇雲に剣を振り続けた。右手を跳ね、首を跳ねる。しかし、死人たちはすぐに元に戻る。剛は気づいた。死人は蘇生するのに、段々と時間がかかっている。たけし「少し、有利?」
 アキラ「行くぞ。」アキラの、右手から炎が飛ぶ。炎の柱は死人たちを分けて武たちの前に道を作った。
 みゆき「いまよ!」
  3人は、真っ赤な扉に体当たりをして、部屋から飛び出した。そこには、真っ白な虎が待っていた。アキラが、先導をしてむりやり武とゆみこを虎に乗せると、3人は一目散に村をあとにするのだった。

 村の入口
  
  武「これは、いったいどういうことだ。」
 
 アキラは、目をこすりながら、みゆきを見つめる。みゆき「もうすぐ、わかるよ。」
 
 村を出た3人は、虎から降りるとまた、森の中をあるきはじめた。元きた森と違い少し開けている。3人「ふぅ~」
 
 やがて、森の中にも光がさすと、3人は持っていた荷物を開けて朝飯だろうか、それとも、昼飯? みゆきの「おにぎり食べる?武の好きな魚のおにぎりだよ。」と、武ゴシメイの、おにぎりを、アキラに、差し出す。アキラ「嫌味か?」
 そして、また少しあるき始めると、今度は、すぐに森が開けた。
 3人「さぁ、次を目指すぞ!」
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