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上洛へ向けて
第弐拾弐章 天下布武
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美濃の各城の城主の任命、新たな政策の施行を、あらかた片付けたところで道三が名古屋城主を降り、織田長益にこれを譲った
しかしそのすぐ後、道三が危篤との知らせが入り信長と帰蝶は馬で名古屋へ駆けた。
そして道三は信長や帰蝶に看取られながら息を引き取った
美濃国、岐阜城
「帰蝶....」
「はい」
「俺は天下を取る」
「天下?」
「あぁ、天下じゃ、この日の本を儂が、織田家が収める」
「殿...そうですね、良い世の中になりそうです」
「で、あるか」
「父上!」
「奇妙丸か」
後の織田信忠、信長の嫡男
「稽古をつけてくだされ!」
「そう慌てるな、少し休んでから行こう」
「はい!」
この日は奇妙丸に信長が直に稽古をつけた
武芸には1つも容赦しない信長に奇妙丸は文字通りボッコボコにされ帰蝶に泣きついた
「奇妙丸!それでも織田家嫡男か!」
「殿?少し休まれては?」
「ん、あぁ、」
「奇妙丸はまだ兄上に稽古をつけてもらうには早いぞ」
信包が歩いてくる
「もう足は大事無いのか?」
「えぇ、もう歩けるぐらいには回復致し申した」
「叔父上....」
「奇妙丸ぅ、織田家の男がそうわんわん泣くなぁ、
お前は織田家嫡男で次期当主なるぞ?」
「わかっております。でも父上は強すぎます。」
「ははは!強いか!なればお前も兄上に近づいてあわよくば抜いてしまわねばならぬぞ?」
「奇妙にも出来ますか?」
「それはお前の頑張り次第ぞ」
「父上、奇妙は鍛錬していつか父上を抜かしまする。」
「奇妙丸」
「は、はい....」
「強うなれ」
「はい!」
「父上ぇ!母上ぇ!」
「徳?なぜ泣いてるのです?」
徳姫、後の岡崎殿、徳川信康の妻
「茶筅兄者が虐めるのです!」
「徳が、」
「言い訳するな!茶筅、何があろうと男が女子を虐めてはならぬ、良いか?」
「わかりませぬ!」
「では、父が母を殴ったらどう思う」
「父上には従いません」
「そういうことじゃ」
「信頼を失うということですね?」
「さすがは奇妙丸じゃ」
「それだけでは無い、男は女を守るために戦うのじゃ、良いな?」
「分かりました」
「良い子だ」
次の日の岐阜城には重臣が全員集められた
「皆に伝えねばならぬことがある」
少し広間がざわつく
「織田家はこれより天下を取る」
「天下...にございますか」
「戦を終わらせ天下に平穏をもたらす」
「しかしどうやって戦を終わらせるのです?」
「武力を持って戦乱を収める」
「それでは戦乱は続くのでは?」
「今の世は強き者が上に立つ、血を血で洗う戦乱の世、なれば道理に従い武を持って世を制し、織田の力を持って戦乱を収める」
「確かに、理にはかなっている。」
「これを名ずけて、天下布武じゃ」
「天下...」
「布武....」
信長は天下を狙うことを織田家のスローガンとして掲げ、同時に上洛の準備に取り掛かった
尾張国末盛城
信長はお市に会いに兄の居城である末盛に来ていた
「母上も、兄上も元気そうでなによりにござる」
「信長殿もお元気そうで何よりと存じまするぞ」
「兄上様、此度はどのような?」
「ん、市にひとつ質問じゃ」
「はい?」
「もし、嫁ぐという話にならば如何致す」
「市が嫁ぐことで兄上の助けになるのであれば嫁ぎまする」
お市は即答した。
これには信長も土田御前も信広も驚いた
「なれば、市に嫁いで欲しい家がある」
「どこにございますか?」
「近江浅井家じゃ」
「近江の浅井...」
「うむ、近々上洛する故、敵は少しでも減らしておきたい。利用するようで悪いが、市にしか頼めぬ事じゃ」
「承知致しました。市は近江浅井家に嫁ぎまする」
「よろしく頼む」
信長はお市に頭を深々と下げ城を後にした、
そして岐阜に戻り近江国小谷城浅井家に書状を認めた
しかしそのすぐ後、道三が危篤との知らせが入り信長と帰蝶は馬で名古屋へ駆けた。
そして道三は信長や帰蝶に看取られながら息を引き取った
美濃国、岐阜城
「帰蝶....」
「はい」
「俺は天下を取る」
「天下?」
「あぁ、天下じゃ、この日の本を儂が、織田家が収める」
「殿...そうですね、良い世の中になりそうです」
「で、あるか」
「父上!」
「奇妙丸か」
後の織田信忠、信長の嫡男
「稽古をつけてくだされ!」
「そう慌てるな、少し休んでから行こう」
「はい!」
この日は奇妙丸に信長が直に稽古をつけた
武芸には1つも容赦しない信長に奇妙丸は文字通りボッコボコにされ帰蝶に泣きついた
「奇妙丸!それでも織田家嫡男か!」
「殿?少し休まれては?」
「ん、あぁ、」
「奇妙丸はまだ兄上に稽古をつけてもらうには早いぞ」
信包が歩いてくる
「もう足は大事無いのか?」
「えぇ、もう歩けるぐらいには回復致し申した」
「叔父上....」
「奇妙丸ぅ、織田家の男がそうわんわん泣くなぁ、
お前は織田家嫡男で次期当主なるぞ?」
「わかっております。でも父上は強すぎます。」
「ははは!強いか!なればお前も兄上に近づいてあわよくば抜いてしまわねばならぬぞ?」
「奇妙にも出来ますか?」
「それはお前の頑張り次第ぞ」
「父上、奇妙は鍛錬していつか父上を抜かしまする。」
「奇妙丸」
「は、はい....」
「強うなれ」
「はい!」
「父上ぇ!母上ぇ!」
「徳?なぜ泣いてるのです?」
徳姫、後の岡崎殿、徳川信康の妻
「茶筅兄者が虐めるのです!」
「徳が、」
「言い訳するな!茶筅、何があろうと男が女子を虐めてはならぬ、良いか?」
「わかりませぬ!」
「では、父が母を殴ったらどう思う」
「父上には従いません」
「そういうことじゃ」
「信頼を失うということですね?」
「さすがは奇妙丸じゃ」
「それだけでは無い、男は女を守るために戦うのじゃ、良いな?」
「分かりました」
「良い子だ」
次の日の岐阜城には重臣が全員集められた
「皆に伝えねばならぬことがある」
少し広間がざわつく
「織田家はこれより天下を取る」
「天下...にございますか」
「戦を終わらせ天下に平穏をもたらす」
「しかしどうやって戦を終わらせるのです?」
「武力を持って戦乱を収める」
「それでは戦乱は続くのでは?」
「今の世は強き者が上に立つ、血を血で洗う戦乱の世、なれば道理に従い武を持って世を制し、織田の力を持って戦乱を収める」
「確かに、理にはかなっている。」
「これを名ずけて、天下布武じゃ」
「天下...」
「布武....」
信長は天下を狙うことを織田家のスローガンとして掲げ、同時に上洛の準備に取り掛かった
尾張国末盛城
信長はお市に会いに兄の居城である末盛に来ていた
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「ん、市にひとつ質問じゃ」
「はい?」
「もし、嫁ぐという話にならば如何致す」
「市が嫁ぐことで兄上の助けになるのであれば嫁ぎまする」
お市は即答した。
これには信長も土田御前も信広も驚いた
「なれば、市に嫁いで欲しい家がある」
「どこにございますか?」
「近江浅井家じゃ」
「近江の浅井...」
「うむ、近々上洛する故、敵は少しでも減らしておきたい。利用するようで悪いが、市にしか頼めぬ事じゃ」
「承知致しました。市は近江浅井家に嫁ぎまする」
「よろしく頼む」
信長はお市に頭を深々と下げ城を後にした、
そして岐阜に戻り近江国小谷城浅井家に書状を認めた
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