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上洛へ向けて
第弐拾参章 浅織同盟
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信長は奇妙丸に稽古をつけ、徳姫をいじめた茶筅丸を叱り家族での団欒と、天下を収める天下布武を号令した
近江国小谷城
「申し上げます」
「なんじゃ?」
「美濃、織田信長より書状を預かっていると使者がまいりました」
「美濃の織田信長とな」
「はっ」
「良い、通せ」
「はっ」
信長の使者は弟織田秀孝が遣わされた
「お初にお目にかかりまする、
織田信秀が七男並びに織田信長が弟、織田喜六郎秀孝にございます」
「浅井家当主、浅井新九郎長政である」
浅井長政、近江国小谷城主、浅井家当主
「此度馳せ参じましたる訳は、浅井家と織田家の婚姻同盟を結びたく」
「婚姻同盟とな」
「はっ」
「誰を嫁に頂けるのか?それとも逆にこちらが嫁を出せば良いのか?」
「はっ、我らが妹、お市を長政様の嫁にと考えておりまする」
「ほぉ、市姫とな、あいわかった、その同盟お受けいたすか、1日重臣と相談させて頂きたい、よろしいか?」
「もちろんにございまする、ではまた明日登城致しまする」
「いやいや、そなたは客人、城の中でゆるりと休まれよ」
「かたじけなく存じます。」
「では、何か必要なものがあれば、共を1人つける故、何でももうされよ」
「ご配慮いたみいりまする。」
その夜
「織田と言えば今や駿河、遠江の今川、美濃の斎藤三河の徳川を傘下に加え5国を収める大大名、異論はござらぬ」
「逆に敵対などすればあっという間にこの小谷は呑まれまする」
「織田は上洛を考えておると申す、近江の浅井と六角はいわば道に倒れる丸太、退かそうと思えばいつでもどかせる。」
「なれば浅井に同盟を申し出てきたは、殿の強運の賜物か」
「左様、殿、これは好機、我らが織田に下れば六角など恐るるに足りませぬぞ」
「そうであるな」
翌日
「長らくお待たせ致した」
「いえ、お気になさらず。こちらこそおかげでよく休めましてございます」
「ん、では本題の同盟に関してじゃ」
「はっ」
「此度の同盟お受けいたす。輿入れなどはそちらでお決め頂いて構わぬ」
「はっ、かしこまりましてございます。輿入れの日程など改めて書状を認めます故、お待ちくだされますよう、お願い申し上げます」
「うむ、かたじけない、それと秀孝殿と申されましたな」
「はっ」
「これよりは義兄、そのように畏まらずとも構いませぬ」
「そうは参りませぬ、浅井様は一国の主、私は城すら持たぬ織田の一家臣似すぎませぬ。」
「いや、しかし」
「では、義兄から一言言上仕る」
「はっ」
「妹を預けるそなたにはドシッと構えて頂かねば困り申す、一国一城の主なれば堂々と構えておられよ」
「あいわかった!義兄上の言葉胸にしかと刻み申す!」
「それで良いのでございます。では某はこれにて」
「お頼み申す」
「はっ」
美濃国岐阜城
「で、あるか、...秀孝」
「はっ」
「ようやった」
「はっ」
「弟君はさすがの外交術ですな」
「権六、褒めても何も出ぬぞ」
「いや、なにか欲しかった訳では」
「柴田様はすぐ煽ててすぐ物をせびりますからな」
「又左、どういう意味じゃ」
「なんでもござらん」
広間は笑いに包まれる
「外交術が流石なのは誠のこと、なにか褒美をつかわす」
「はっ、しからば市に同行し近江に入りたく存じます」
「輿入れに際してか?」
「いえ、市の家臣としてにございます」
「市の私兵にと申すか」
「はっ」
信長は少し考えるとその場で答えを出した
「よかろう、400引連れて近江に入れ、屋敷などを構える用意はこちらで致す」
「ありがとう存じます」
翌月 美濃国岐阜城
「では兄上、行ってまいります」
「体には気をつけよ、何かあれば秀孝をすぐに頼れ」
「わかっております」
「秀孝、市に何かあれば死んでも守れ...いや、生きて2人とも戻れ、まずは知らせよ全軍を持って駆けつける」
「兄上...少し心配性すぎまする....」
秀孝と市が少し引くほどに信長は今オロオロしている
「お主らは2人とも俺の弟と妹じゃ、心配せぬはずがなかろう」
「殿?少し落ち着いてください」
帰蝶が呆れた口調で声をかける
「では、我らは行きますぞ」
「あ、あぁ」
「行くぞ市」
「では」
「上洛の際必ず小谷へ寄る故!長政によう伝えておいてくれ!」
「分かり申した!」
秀孝と市、秀孝の軍勢400に加え信長があとから足した前田安勝300と木下秀長の300の総勢1000が近江へ出発した
2日後近江国小谷城
「お初にお目にかかります、織田信長が末妹、市にございます」
「浅井家当主、浅井新九郎長政である」
「不束者ですが末永くよろしくお願い申し上げます」
「こちらこそ未熟者故粗相を働くやもしれぬ、その時は許して欲しい」
秀孝は一言も発さず廊下に片膝着いて伏せていた
「義兄上」
「市...いや、奥方様が嫁いだからには私は浅井家家臣にございます、どうか喜六郎か秀孝とお呼びくださりませ」
「良いではありませんか兄上」
「形式上は家臣にござる」
「堅苦しいのは市は嫌いです」
「なんと信長兄上譲りのわがままか....」
「知っておるなら最初から兄として接しなされ」
「はぁ...負けた負けた」
「では義兄上」
「なんじゃ」
「一門の列にお加わりなされ」
「い、一門...?」
「なんなら上座でも」
「それは御免こうむる」
「では」
「あいわかった」
秀孝は浅井家一門の列に加わった
同行した安勝と秀長も重臣の列に加わっている
花嫁姿の妹を見て黙って涙を流す
「秀孝様、泣いておられる」
「儂も兄上が結婚した時は泣いたぞ」
「秀吉様か?」
「そうじゃ、あんな兄上が結婚出来るなどと思わなんだ」
「そんなお主の兄も今や墨俣城主だ」
「それが一番驚いた」
近江国小谷城
「申し上げます」
「なんじゃ?」
「美濃、織田信長より書状を預かっていると使者がまいりました」
「美濃の織田信長とな」
「はっ」
「良い、通せ」
「はっ」
信長の使者は弟織田秀孝が遣わされた
「お初にお目にかかりまする、
織田信秀が七男並びに織田信長が弟、織田喜六郎秀孝にございます」
「浅井家当主、浅井新九郎長政である」
浅井長政、近江国小谷城主、浅井家当主
「此度馳せ参じましたる訳は、浅井家と織田家の婚姻同盟を結びたく」
「婚姻同盟とな」
「はっ」
「誰を嫁に頂けるのか?それとも逆にこちらが嫁を出せば良いのか?」
「はっ、我らが妹、お市を長政様の嫁にと考えておりまする」
「ほぉ、市姫とな、あいわかった、その同盟お受けいたすか、1日重臣と相談させて頂きたい、よろしいか?」
「もちろんにございまする、ではまた明日登城致しまする」
「いやいや、そなたは客人、城の中でゆるりと休まれよ」
「かたじけなく存じます。」
「では、何か必要なものがあれば、共を1人つける故、何でももうされよ」
「ご配慮いたみいりまする。」
その夜
「織田と言えば今や駿河、遠江の今川、美濃の斎藤三河の徳川を傘下に加え5国を収める大大名、異論はござらぬ」
「逆に敵対などすればあっという間にこの小谷は呑まれまする」
「織田は上洛を考えておると申す、近江の浅井と六角はいわば道に倒れる丸太、退かそうと思えばいつでもどかせる。」
「なれば浅井に同盟を申し出てきたは、殿の強運の賜物か」
「左様、殿、これは好機、我らが織田に下れば六角など恐るるに足りませぬぞ」
「そうであるな」
翌日
「長らくお待たせ致した」
「いえ、お気になさらず。こちらこそおかげでよく休めましてございます」
「ん、では本題の同盟に関してじゃ」
「はっ」
「此度の同盟お受けいたす。輿入れなどはそちらでお決め頂いて構わぬ」
「はっ、かしこまりましてございます。輿入れの日程など改めて書状を認めます故、お待ちくだされますよう、お願い申し上げます」
「うむ、かたじけない、それと秀孝殿と申されましたな」
「はっ」
「これよりは義兄、そのように畏まらずとも構いませぬ」
「そうは参りませぬ、浅井様は一国の主、私は城すら持たぬ織田の一家臣似すぎませぬ。」
「いや、しかし」
「では、義兄から一言言上仕る」
「はっ」
「妹を預けるそなたにはドシッと構えて頂かねば困り申す、一国一城の主なれば堂々と構えておられよ」
「あいわかった!義兄上の言葉胸にしかと刻み申す!」
「それで良いのでございます。では某はこれにて」
「お頼み申す」
「はっ」
美濃国岐阜城
「で、あるか、...秀孝」
「はっ」
「ようやった」
「はっ」
「弟君はさすがの外交術ですな」
「権六、褒めても何も出ぬぞ」
「いや、なにか欲しかった訳では」
「柴田様はすぐ煽ててすぐ物をせびりますからな」
「又左、どういう意味じゃ」
「なんでもござらん」
広間は笑いに包まれる
「外交術が流石なのは誠のこと、なにか褒美をつかわす」
「はっ、しからば市に同行し近江に入りたく存じます」
「輿入れに際してか?」
「いえ、市の家臣としてにございます」
「市の私兵にと申すか」
「はっ」
信長は少し考えるとその場で答えを出した
「よかろう、400引連れて近江に入れ、屋敷などを構える用意はこちらで致す」
「ありがとう存じます」
翌月 美濃国岐阜城
「では兄上、行ってまいります」
「体には気をつけよ、何かあれば秀孝をすぐに頼れ」
「わかっております」
「秀孝、市に何かあれば死んでも守れ...いや、生きて2人とも戻れ、まずは知らせよ全軍を持って駆けつける」
「兄上...少し心配性すぎまする....」
秀孝と市が少し引くほどに信長は今オロオロしている
「お主らは2人とも俺の弟と妹じゃ、心配せぬはずがなかろう」
「殿?少し落ち着いてください」
帰蝶が呆れた口調で声をかける
「では、我らは行きますぞ」
「あ、あぁ」
「行くぞ市」
「では」
「上洛の際必ず小谷へ寄る故!長政によう伝えておいてくれ!」
「分かり申した!」
秀孝と市、秀孝の軍勢400に加え信長があとから足した前田安勝300と木下秀長の300の総勢1000が近江へ出発した
2日後近江国小谷城
「お初にお目にかかります、織田信長が末妹、市にございます」
「浅井家当主、浅井新九郎長政である」
「不束者ですが末永くよろしくお願い申し上げます」
「こちらこそ未熟者故粗相を働くやもしれぬ、その時は許して欲しい」
秀孝は一言も発さず廊下に片膝着いて伏せていた
「義兄上」
「市...いや、奥方様が嫁いだからには私は浅井家家臣にございます、どうか喜六郎か秀孝とお呼びくださりませ」
「良いではありませんか兄上」
「形式上は家臣にござる」
「堅苦しいのは市は嫌いです」
「なんと信長兄上譲りのわがままか....」
「知っておるなら最初から兄として接しなされ」
「はぁ...負けた負けた」
「では義兄上」
「なんじゃ」
「一門の列にお加わりなされ」
「い、一門...?」
「なんなら上座でも」
「それは御免こうむる」
「では」
「あいわかった」
秀孝は浅井家一門の列に加わった
同行した安勝と秀長も重臣の列に加わっている
花嫁姿の妹を見て黙って涙を流す
「秀孝様、泣いておられる」
「儂も兄上が結婚した時は泣いたぞ」
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