大東亜架空戦記

ソータ

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インド方面攻略戦

第92話 第三次東太平洋海戦③

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日本海軍東太平洋艦隊とアメリカ海軍第50任務部隊は東太平洋にて3度目となる海戦を繰り広げていた。

「ウィスコンシン被雷!」
カルフォルニア艦橋に衝撃が走る
「先程の敵水雷戦隊による雷撃かと」
「だろうな....恐らく奴らは酸素魚雷を装備している」
「酸素魚雷...?」
「航跡を残さずなおかつ威力が高い」
「航跡が残らない...だと...?」
「大西洋にいたお前たちには馴染みが無いかもしれんな」
「本艦の副砲が敵駆逐艦に2発命中!」
「敵艦発砲!」
カルフォルニアの副砲弾は磯波の艦後部に命中、致命弾にはならなかったものの後部主砲一基が使用不可能となった。
しかし磯波も負けじと主砲を発砲、カルフォルニアの艦橋下部に命中、右舷副砲の1部を破壊した

「磯波被弾!後部で火災!」
「チッ...もう1回仕掛ける!付いてこれる艦艇だけで構わん!」
釧路艦長橋本中佐は一斉回頭を指示
全艦取舵を取り弧を描きながら再度敵艦隊に近づく
「距離8000!」
敵艦隊は既に目の前であり味方の砲弾もすぐそばに弾着する
「距離6000!」
「魚雷発射用意!」
「距離5000!」
「てぇ!発射後全艦一斉離脱!取り舵急げ!」
「磯波更に被弾!」
磯波は戦艦の副砲弾が艦中央部に3発前部に2発被弾、機関室に浸水が始まる。
「応急処置間に合いません!機関停止!」
「機関室より応答無くなりました!」
「前部砲塔沈黙!」
「敵戦艦の主砲こちらに向きました!」
「2番3番!撃て!少しでも他の艦艇が逃げる時間を稼げ!」
「魚雷3番!てぇ!」
磯波は稼働可能な武装全てを用いて敵艦隊に猛攻を加える
この時既に他の艦艇と通信するための設備は尽く破壊され尽くしていた。
艦長である荒木少佐は総員退艦を命ずるも艦長が残るならば最後の1人まで徹底抗戦と艦長が押し切られる形で磯波から脱出する兵が出ることは無かった。
「1番復旧!」
「誰が行ったのだ」
「黛少尉と金子少尉、柴原兵曹です」
「敵艦発砲!」
直後水柱が磯波を包み込む。
「直撃弾なし!魚雷装填よし!」
「全部撃ち込め!」

「磯波から返答は」
「ありません。」
「機関が動かないのでは...?」
「救出に向かうべきです!」
「しかし敵艦隊の眼前でどうやって曳航するのだ!」
「敵艦隊は少数!臆していては海軍軍人の名折れ也!」
「貴様は少し熱すぎる」
橋本中佐が口を開く
「しかし救出が難しいのは間違いない」
「あ!磯波から発光信号です!」
「なんと言ってる!」
「我、殿ヲ務メン、戦隊ハ離脱セヨ....」
「駆逐艦1隻で何が出来ると....」
「第二水雷戦隊....戦域を離脱する」
「司令!」
「黙れ!荒木の働きを無駄にしてはならん。」
磯波はこの15分後に戦艦カルフォルニアの主砲弾を喰らい沈没した

「磯波轟沈!」
武蔵艦橋には戦報が続々と入ってくる
「釧路より入電!二水戦ハ弾薬不足ノ為、当戦域ヲ離脱ス」
「労ってやれ」
「はっ!」
「敵艦隊反転!」
「追撃だ」
「宜候!」
「全艦最大戦速、取り舵180」
米艦隊に取り付くように日本軍艦隊も反転、同航戦が継続されることになる。

「敵艦隊反転!着いてきます!」
「逃がしてはくれんか...」
「どうされますか」
「砲門数を考えれば煙幕等意味をなさないだろう。」
「では...」
「撃ち込めるだけ撃ち込め」
「アイサー!」
ウィスコンシン、カルフォルニアは再度砲門を開く
それに呼応するように日本艦隊も主砲を撃ち込んでいく
「中央部、後部に被弾!カタパルト全壊!4番主砲沈黙!」
「機関部の浸水拡大!」
「ダメージコントロール急げ!」
ウィスコンシンでは被雷した際の機関部の破口が広がり浸水が拡大、徐々に傾斜を深めていく

一方日本艦隊先頭を航行している武蔵にも米艦隊からの砲弾が命中している
「右舷副砲郡に損害多数!」
「1番主砲に命中弾!されど戦闘行動に支障なし!」
「流石は大和型二番艦...これしきではビクともせんか」
「命中弾が出たな、次から斉射を始める」
「はっ!次より斉射!」
武蔵より46cm三連装砲6門による斉射が行われる
その砲弾は鉄の雨となって米艦隊を襲う
大和型、播磨型、備後型はどれも46cm砲搭載の新鋭戦艦の部類に入る戦艦達であり、
播磨型は一番艦播磨、三番艦相模、四番艦甲斐
備後型は四番艦備前がこの海戦に参加している。
霧島が離脱したことで日本海軍最大の懸念点である装甲問題が解決したことになる
草鹿任一大将はそういった事も踏まえて追撃を指示しこの現状にありついている
現に敵一番艦(先頭の艦)であるウィスコンシンは既に火災を起こしており、艦隊自体の速度も落ちてきている。
「敵一番艦落伍します!」
「砲術長!目標敵二番艦!戦艦カルフォルニア!」
「宜候!」
すぐ後ろの相模やその後ろにいる甲斐なども目標をカルフォルニアにしているらしい
(砲雷撃戦開始から既に2時間....この数を持っても壊滅させられんとは...我々も練度がまだ足らんな...)
草鹿任一大将は歯痒さを覚えていた。
31対12で始まったこの海戦は2時間経っても米駆逐艦3隻撃沈、戦艦1隻撃破に留まっている。
しかも日本軍側も釧路率いる第二水雷戦隊6隻が離脱、磯波が沈没、加えて第八水雷戦隊の冬月、宵月も米重巡からの砲撃で撃沈されている。
総数で言えばこちらの戦力の方が削られている状況にある。これを草鹿任一大将は心配の種としていた。
「敵二番艦に命中弾3!」
「被害は出ていそうか」
「火災などはない模様!相模の砲弾も弾着!」
「命中弾は!」
「2です!恐らく後部砲塔に火災発生!」
「播磨の砲弾が敵重巡に命中!艦後部にて爆発を視認!」
「やっと動きだしたか」
「高雄被弾!」
「さすがにあちらさんもただ手を拱く訳では無いか。」
「高雄さらに被弾!相模、甲斐も被弾です!高雄にて火災発生!」
「高雄に通達、戦線を離脱せよ」
「はっ!」
直後武蔵に衝撃と爆発音が響く
「被害報告急げ!」
「艦中央部に被弾!副砲郡数カ所連絡取れません!」
武蔵に命中したのは戦艦カルフォルニアの主砲弾3発であり、右舷副砲を多数破壊した。
「主砲次弾、五式対艦徹甲榴弾装填」
「主砲次弾!五式対艦徹甲榴弾装填!」
「了解!」

武蔵から放たれた五式対艦徹甲榴弾は46cm砲にのみ規格を合わせた大和型以降の戦艦にのみ搭載出来る砲弾であり、甲板構造物に被害を与えることに重きを置いた特殊な砲弾である
その徹甲榴弾はカルフォルニアに4発命中、その1発は煙突に命中、爆風でボイラーが数基使用不可能になる。
ほか2発はそれぞれ艦橋下部、副砲群に命中副砲のうち防郭のない砲や機銃は尽く血の海と化し、艦橋下部の戦闘指揮を行うための装置などが壊滅。
これによりアメリカ軍は機械に頼った戦闘が難しくなった。
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