リアルな恐怖体験(実体験を基に)

もず

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変質者

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 小学一年生の頃、学校帰りに同級生の谷原君と遊ぶ約束をした。

 その日は近くにある公園で木登りをする約束をした。二人とも毎日その公園で木登りをしていた為、3メートルぐらい高いところまで登る事が出来る様になっていた。

 いつものように二人で木登りをして高い所まで登っていると、60歳ぐらいの身なりが汚れたお爺さんが紙袋を持ってフラフラと公園に入ってきた。公園内には僕達とそのお爺さん3人しかいなかった。

 僕達は気にせずいつものように遊んでいるとそのお爺さんが声をかけてきた。

 「お菓子をあげるから降りてきなさい」優しい口調だったが僕達は先生や親から聞いていた変な人が口にするセリフだった為、顔を見合わせ無視する事にした。

 しつこく降りてきなさいを連呼されたが、無視をし続けた。お爺さんの口調も強い命令口調に変化して怒鳴り始めた。

 僕達は怖くなり、木の上で小さくなっていた。お爺さんはそのうち紙袋のなかに手を入れ【ガサゴソガサゴソ】と何かを探し始めた。

 紙袋から出した手には包丁が握られていた。その瞬間変質者と確信した。僕達は怖くなって言葉を出せずにいた。

 お爺さんは包丁を振り回しながら「早く降りて来い!!」と怒鳴り始めた。

 その時木の上から公園の外、道路で犬を散歩しているおばさんが視界に入った為、大声で

「助けて~。変な人が包丁持ってる!!」
「助けて~。助けて~。」と叫びまくった。

 おばさんは気づいてくれて公園に入ってきてくれた。変質者のお爺さんは僕達の叫び声に怯んだ為、おばさんが公園に入ると同時ぐらいのタイミングで別の出口から走って逃げていった。

 おばさんに今までの内容を説明し、その後一緒に近所の交番まで着いてきてくれて説明をしてくれた。

 その後は両親に交番まで迎えに来てもらい、学校にも変質者の連絡が入りこの件は終了した。

 その後変質者のお爺さんはどうなったかわわからないが、今考えると木登りが出来なかったらどうなっていたことか。刺されていたか誘拐されていたか、今でも考えるだけでゾッとする体験です。
 







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