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三、調査は進行して・・・いない!?
3ー22、喜んで待つ
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『けれど、そうなると不思議だな。些細な事件とはいえ魔族が関わっているのだ。スタートウがこれほど状況を把握していないのは前代未聞ではないか。いつもならこちらがほしい情報は差し障りがない限り言ったその場で用意してくる人も今日は情報がないと言ってたし』
玄劉が最も信じられないのはそこだった。
「それってペンのことか?」
『孟起、彼のことを知っているのか?』
「ああ、俺の知り合いもスタートウにいてな。そいつから聞いたんだ。おまえの言っているのは凄腕の情報屋で最強四人組の頂点にいる奴だろ。姿は見たことないが、話ぐらいなら聞いている。元特殊諜報部唯一の隊員にて最強の忍びと呼ばれる奴」
孟起もスタートウに知り合いがいる。雲長にも仲のいい人がいるし、玄劉は最強の人たちと仲がいい。これで、スタートウに知り合いがいないのはタイラだけとなった。当の本人も気にしているらしく、少し疎外感を感じ始めていた。
「何で拙者だけ・・・・・・」
悩んでも仕方がないことである。
『しかし、子龍がそれほどまでに力を持っていると仮定しても別の問題がでてくる。かなりの能力者を高能力勧誘主義のスタートウの上層部が野放しにしているとは思えないのだが?』
「うむ、兄者もそう思うか」
そういうことには何故か目敏い人たちなのだ。スタートウ七不思議の一つかもしれない。いや、スタートウ自体が不思議てんこ盛り、なんでもありーな時界なので七つだけでは到底足りないだろう。
「だったら、話は簡単だろ。情報を出さないのではなく、出せないってことだ」
「どういうことでござるか?」
「誰かに口止めされているか」
「それとも意図的に止めているのか」
「けど、どうしてでござるか?」
「向こうの方に恩義があるのか。強い絆があるのか」
『情報はペン殿が全般的に収集管理している。最強四人組の一人だ。だが、彼は規則を重んじる性格だ。少しの情で危険とわかっている情報を他に漏らすことはないはずだ』
「だったら話は簡単じゃねーか。シリュウとシャオロンどっちかがスタートウメンバーに、っていうか、そいつと強い繋がりを持っている。それなら、子龍の身体のことも情報が止まっていることも説明がいくだろ」
『そうかも知れないな。彼にとっては私より繋がりが深い人物なのかもしれない』
はぁ~、と玄劉は長いため息を吐いた。
「なぁ、ずっと疑問に思ってたんだが、部隊復活を願ったのって玄劉自身だろ。で、条件として魔物のカーレント侵略を止める」
「貴様、口を慎め!」
玄劉が萎んだのを見て雲長が吼える。
「別に復活させたことを恨んじゃいねーよ。俺も結構好きにやってる。聞きたいことは他に何したかってのと誰がどうして頓珍漢なことを思いついたかだ」
「・・・・・・すまない。そのことはまだ答えることができない。そうだな、この事件が解決したら話そう。皆、それまで待ってくれるか?」
「兄者の頼みならば」
「・・・・・話してくれるんならそれでかまわねーよ」
「拙者も父上が待つならば、喜んで待つでござるよ」
「皆、すまない」
と、涙ぐましい展開に全員が感動している・・・・・・いや、唯一感動していない孟起が冷静に状況を分析していた。元々こういうノリについていきづらい性格なのだ。早く同じ仲間がほしいと冷めた目で目の前で行なわれている涙劇を眺めていた。
「何時までもそうしてないで、これからのことをだな」
孟起が呆れ果てた時、
続く
玄劉が最も信じられないのはそこだった。
「それってペンのことか?」
『孟起、彼のことを知っているのか?』
「ああ、俺の知り合いもスタートウにいてな。そいつから聞いたんだ。おまえの言っているのは凄腕の情報屋で最強四人組の頂点にいる奴だろ。姿は見たことないが、話ぐらいなら聞いている。元特殊諜報部唯一の隊員にて最強の忍びと呼ばれる奴」
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「だったら、話は簡単だろ。情報を出さないのではなく、出せないってことだ」
「どういうことでござるか?」
「誰かに口止めされているか」
「それとも意図的に止めているのか」
「けど、どうしてでござるか?」
「向こうの方に恩義があるのか。強い絆があるのか」
『情報はペン殿が全般的に収集管理している。最強四人組の一人だ。だが、彼は規則を重んじる性格だ。少しの情で危険とわかっている情報を他に漏らすことはないはずだ』
「だったら話は簡単じゃねーか。シリュウとシャオロンどっちかがスタートウメンバーに、っていうか、そいつと強い繋がりを持っている。それなら、子龍の身体のことも情報が止まっていることも説明がいくだろ」
『そうかも知れないな。彼にとっては私より繋がりが深い人物なのかもしれない』
はぁ~、と玄劉は長いため息を吐いた。
「なぁ、ずっと疑問に思ってたんだが、部隊復活を願ったのって玄劉自身だろ。で、条件として魔物のカーレント侵略を止める」
「貴様、口を慎め!」
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「別に復活させたことを恨んじゃいねーよ。俺も結構好きにやってる。聞きたいことは他に何したかってのと誰がどうして頓珍漢なことを思いついたかだ」
「・・・・・・すまない。そのことはまだ答えることができない。そうだな、この事件が解決したら話そう。皆、それまで待ってくれるか?」
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「・・・・・話してくれるんならそれでかまわねーよ」
「拙者も父上が待つならば、喜んで待つでござるよ」
「皆、すまない」
と、涙ぐましい展開に全員が感動している・・・・・・いや、唯一感動していない孟起が冷静に状況を分析していた。元々こういうノリについていきづらい性格なのだ。早く同じ仲間がほしいと冷めた目で目の前で行なわれている涙劇を眺めていた。
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孟起が呆れ果てた時、
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