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エピソード2、始まりの草原

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ゲーム時間で3日後、私は再び始まりの草原に来た。しばらく経っているからかそんなに混んでいない。ただ、連日の魔物狩りが効いたのだろう。モンスターの数も減っているように見える。今日の課題はポーション生産及び食料品の確保である。無理にモンスターを狙う必要はない。散策しながら木をチェックしていく。葉の陰に赤い実がある。ダガーを投げて落ちたところを受け止める。カードに変化した。クエスチョンマークになっているが、これで入手したことになる。かさばらないので便利である。元に戻すには選択してダブルクリック。
「問題は、食べれるかよね・・・・」
鑑定系特技を取っていないからわからない。わからない=未知の物扱いで使用できない。もちろん、口にすることもできない、わけではいのだが、バットステータス付加効果を持つ物だったらと思うとうかつに口にできないのが現状だ。こういう時のフレンド登録なのだが、生憎勧めた友人にこっちでまだ出会ってないので登録できていない。と、言うよりも、あれから連絡が付かない。リア友よ、今どこにいる。就職したから、とかいう理由ならいいのだが、メールも返さないのだから結構薄情者である。
「未鑑定品って売れるかしら?」
お金にできればそれで食料品を買える。圧迫しない程度に取って町まで戻ってきた。早速NPCのお店に持っていく。
「ダメダメ。鑑定済みしか買い取れないよ」
無理でした。仕方がないので裏路地で鑑定する。初期値だが、初期値成功しても技能値が上がるのだ。それに掛けてみることにした。
「よし、やるわよ」
レッツチャレンジ。ロスト、ロスト、ロスト、ロスト、成功。五回目にしてようやく成功である。リアルラック低過ぎる気がする。
【新スキルを獲得しました“薬草鑑定”】
「・・・食べなくて良かったわ」
果物の正体は、白雪姫のリンゴ。食べると精神抵抗及び幸運値との比べ合いを行い、どちらかに失敗すると眠り状態となる。眠り状態とは取ってそのままの意味で、どんな危機的状況でも気持ち良くすやぁ~できる不眠症の人にとっては羨ましい異常状態である。解除魔法かHPが減る攻撃を受ければ解除となる。
残り10個を鑑定していく。鑑定レベルが3になり、新たに1つの白雪姫のリンゴを手に入れた。今のところ調合できないのでさっそく鑑定済みカードに変えてNPCの店に売りに行った。1個2Gになった。
「まぁ、初期レベルの草原の物なんてそんなもんよね」
寧ろ、精神抵抗幸運二つ必要なバットステータス持ちの物を置くなんてどうなんだろうと思う。見た目普通の林檎だし、間違えて食べる人もいるのではなかろうか。入手した時に?マークのカードになるのが救いだ。牽制くらいにはなる。戻そうと思えば未鑑定のまま元に戻せるけれど。
早速、パンを買って食べる。これで空腹は何とかなった。空腹の-補正がなくなったところフィールドに出る。いつの間にか日暮れ前になっていた。夜はより危険なモンスターが出るので長居はできそうにない←まだ戦闘系レベル1。
「さて、適当な相手はっと」
鷹の目を使用して獲物を探す。近くにいたのはウサギとカメとオオカミ。カメは魔法攻撃用だろう。オオカミはちょっと経験値を稼ぎたい人向けだろう。なら、私が狙うのはウサギである。周りに他のPCがいないのを確認してから二丁拳銃を構える。黒い銃口をウサギに向けて狙いを定めて、撃つ。頭を狙ったのだが、動かれてしまい、足に当たった。逃げ出そうとしたところを茂みから飛び出し、蹴りで止めを刺す。思った以上に武器の持ち代えがスムーズにいかない。ポンという音と共にカードに変わった。片手サイズ以上の大きさのものはカード化されるシステムである。念じる(カーソルを合わせてクリック)すれば、元に戻る。結構便利ねと思いながらカードを拾っていくと何かの視線を感じた。振り向いてみると、さっき見つけたオオカミと目が合った。距離が近くなっているのは気のせいではない。
「・・・もしかしなくても」
  ガワァー
飛び掛かってきた。何とか避ける。そして気が付いた。いつの間にかオオカミ4匹に囲まれていることを。さらに悪いことに日がもう少しで沈みきってしまう。とりあえず、二丁拳銃で正面のオオカミに攻撃した。両前脚にヒットして蹴り飛ばすとポンと音を立ててカード化した。拾おうとしたところに2匹の攻撃が来る。諦めて避けて銃を撃つ。不安定な体勢からだったからか、どちらも外れた。
「まずいわね・・・・・・」
弾丸が尽きた。一匹を避け様に蹴り飛ばしたが、すぐに立ち上がられた。あまりいいダメージを受けていない様子だ。普通の靴なのでダメージボーナスがないのだろう。銃をホルダーに収めてダガーを取り出して構える。3頭同時に飛び掛かってきた。一匹をダガーで突き、もう一匹の牙を前進することで避けられたが、3匹目の攻撃が肩を掠める。チラリと確認するとHPが5減っていた。装備が紙だからだろうか。結構いいダメージが入ったようだ。ダガーの攻撃も浅かったのか、ヒットした個体も倒せていない。体勢を立て直すと向こうも再び構えなおして襲い掛かってきた。一回目のロストを覚悟したその時だった。
「右じゃ」
声に反応して素早く移動する。ダガーで攻撃した一匹の正面に来たので思いっきり刺した。残りの二匹の牙が迫る。
  バカーン!バカーン!!
大きな爆発音がした。何時まで経っても痛み(ダメージを受けると微痛が走る仕組みになっている)がこない。恐る恐る目を開けるとカードが地面に落ちていた。
「やれやれ、もうすぐ日が暮れるというのに、初心者が何をしておる」
「あ、あの時の」
銃に弾を込めながら話しかけてきたのは訓練所で一緒になったおじさんだった。手には例のライフルを携えている。
「ワシ以外の銃声が聞こえたと思ったらやっぱりお主だったか」
「まぁ、覚えてくれたんですか?」
「この町付近で銃を使うやつなんておらんと言っただろう・・・ワシに話しかける人物もな」
哀愁漂う背中に、ああ皮肉とかしか言われたことないのだろうなと思う。
「ほれ、早く拾って帰れ。日が沈みきるぞ」
「おじさんは?」
「ワシはこれから狩りじゃ」
失礼だが、観察する。武具もかなり上等なものなので、ライフルも使い慣れた感がある。たぶん、この町の住人の中でもレベルの高い部類に入るだろう。独りでダンジョンに行ったりしていたのだろうと思うと涙が出てくる。
「余計なお世話かもしれんが、お主何故ギルド依頼を受けない?」
無理言ってフレンド登録してもらい、カード化したアイテムを拾っているとそう尋ねられた。フレンド登録すると相手のステータスがある程度見ることができる。その中に依頼一覧がある。もう3向こうの町に行けるほどの経験者だった。
「・・・ギルドがわからなかったのよ」
ちょっと悔しそうに、けれど嘘を吐く理由がないから正直に答えた。
「表通りにあるぞ。夕闇の烏亭や昇る太陽亭がそれじゃ」
「え、そこ宿屋って言われたわよ」
「ああ、からかわれたんじゃな。始めの町はギルドが宿を兼用しておるんじゃよ。どこかに泊まっておったらわかったはずなんじゃが」
「生憎金欠でして・・・・」
装備や消耗品で初期所持金は使い切ってしまった。
「その場放置か。念のためじゃが、持ち物は確認しておいた方がいいぞ」
そうだった。宿に泊まっている状態じゃないとPCはその場に居続ける。もちろん、無防備となり、フィールドではモンスターの攻撃対象となる。町ではそれはないが、他のPCから物をと盗られる可能性がない訳ではない。
「ふむ、お勧めは昇る太陽亭じゃな。あそこは個人依頼も多いからな」
「ありがとうございます、マシロおじさん」
「それから銃を使う時は周囲を気を付けておいた方がいい。銃声がモンスターを呼ぶことがある。特にリンクしているモンスターをな」
簡単に言ってしまえば群れで行動しているモンスターを銃で攻撃するとそばの仲間に発見される恐れがあるとのこと。マシロの銃撃で寄ってこなかったのはもうそばにいなかったからだ。
「うう、結構厄介ね」
「止めるなら今のうちだ。初期所持金半分からの再スタートになるがな」
「・・・考えてみるわ」
「それがいいじゃろう。スキルは変えられんから飛び道具を選べばいいじゃろう」
「何から何までありがとうね」
「気を付けるんじゃぞ。坊、、、お嬢、、、、」
首を傾げつつ夜の草原に出て行くマシロを見送って私はクスリと笑った。無愛想なところもあるが、説明は丁寧であった。素材を売って少しの金銭を得る。表通りを歩きながらステータスを確認する。レベル23のスナイパーだ。この辺の敵は昼1~5、夜3~8なので彼なら夜の狩りも余裕である。むしろ、何故行かないのか疑問なレベル。経験値なんて1も入らないのではないだろうか。
「さてと、ここね」
太陽の看板が掲げられたお店についた。白欅で作られた建物で、オレンジの看板がよく目立った。宿屋と勘違いした建物の一つである。たぶん、もう一つの方が夕闇の烏亭なのだろう。
「すみません、依頼ありませんか?」
「あら、冒険者の方?どうぞどうぞいらっしゃいな」
恰幅のいいおばちゃんが奥から出てきた。頭上に名前、マカダミアとあることから重要NPCということがわかる。PCの場合そこには称号を飾ることができるのだが、初めて間もない私にはまだ関係のないことである。
「でも、こんな夜遅くに受けなくてもいいんじゃないかい?」
これは低レベルの冒険者がいきなり高レベルの依頼を受けて死亡しないようにするためのシステムで、7以上の開きがある場合などでNPCギルド主がそっと注意してくれるものだ。たしかに、レベル1単独での夜のモンスター討伐依頼は無理がある。PTを組めればいいのだが、友人とはリアルでも連絡が取れない。フレンド登録できたのはマシロのみ、他に連絡のつく人もいないのだが、ここを紹介してもらった手前、これ以上甘えるのはちょっとと思う。
「う~ん、依頼受けないと泊まれないのよね」
このゲーム、リアル財布との睨めっこは購入時の一回のみである。逆にいうなれば、リアル収入による救済処置が一切ないのだ。当然課金もできない。
「あら、1週間5Gなんだけど、ないの?」
「あ、それくらいなら・・・・」
さっき売ったオオカミの毛皮3枚が6Gだった。残り1G、手持ち弾丸のみのスタートはキツイが、これからのことを考えると泊まっておいた方がいいだろう。持ち物を確認したところ、唯一の持ち物だった保存食(1週間分)がなくなっていた。今度は武器を盗られかねない。
「・・・・お願いするわ」
5Gを支払う。通された部屋は普通の客室だった。馬小屋の角とかではなかったことに安堵し、これからどうしようかと思いながら、私はログアウトしたのだった。

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