6 / 8
理久の宝塚回想
平みち・神奈美帆・大浦みすき・涼風真世・杜けあき・一路真輝
しおりを挟む
★この項には実在の宝塚スターの芸名が明記されますので「番外」としました。
この項は僕の宝塚歌劇についての回想を綴りました。
宝塚歌劇に興味の無い方には全くちんぷんかんぷんな内容となっております。
また、ストーリーとは無関係な項なので飛ばして頂いても影響はありません。
よろしくご判断下さい。
※──────────※
雪組は麻実れいが退団し、平みちがトップに上がった。
宝塚の人事では時々「組替え」と言う移動があり、平みちは花組から雪組に移動したばかりでのトップ就任だった。
平みちは歌もダンスも素晴らしく、長身でがたいも良く、申し分のないスターだったけれど、いかんせん麻実れいの後と言うのが誰の目から見ても気の毒だった。
当時、花組育ちの平みちに対し「あのまま花組でトップに上がれば良かったのに」と愚痴を溢しているファンも多かった。
ところがである。
「宝塚においては時として、トップに立った途端に大きく化ける人がいる」と言った劇評論家がいたが、まさしくそれが平みちだった。
お披露目公演の堂々たる姿は、これがあの平みちか?と目を疑う程の華やかさだった。
そして平みちがトップに立った途端、俄然二番手の杜けあき、そして三番手の一路真輝までもが、その存在を押しも押されぬものとした。
これは僕の個人的見解だが、あまりにも大きな存在が上にあるとき、そのオーラに押されて下の輝きは見えにくいが、天井が取れて大空に解き放たれたとき、本来の才能が一気に輝き出すのではないか、と。
そして特筆するべきは、平みちの相手役として大抜擢されたトップ娘役、神奈美帆である。
これは当時、黒木瞳に準ずる大抜擢と言われ(学年が若かったと言うこと)劇団内のスタッフにも「誰?」と言わせた人事だったと、これは公然に雑誌にも書かれた。
しかも花組の新人で無名だったのを、急遽雪組に組替えさせてのトップ就任だった。
そしてそれが大化けだった。
一気に華のある大型娘役との評判を取った。
トップ就任二作目にして初めて神奈美帆を演出した名作家、柴田侑宏は「彼女がこんなに出来る人だと知っていれば脚本は変わっていた」とまで雑誌で語った。
平みちと神奈美帆のコンビは作品に恵まれ「大江山花伝」「三つのワルツ」「梨花王城に舞う」と名作が続き、「たまゆらの記」で同時退団となった。
僕は次期トップの杜けあきと神奈美帆の新コンビを楽しみにしていたので、神奈美帆の退団は大ショックだった。
花組は高汐巴の退団により、大好きだった大浦みずきがトップに就任した。峰さを理が辞めた後でも、僕を宝塚に留めおいたスターの一人だ。
ダンスが上手いのは当たり前──彼女はさらに素敵なダンスを踊る人だった。宝塚のブレッド・アステアと呼ばれていた。
東京育ちのクールさも魅力だった。
いかにミネちゃんが居なくなっても、なーちゃん(大浦みずき)のトップは見ておかなければならない──とこだわっていた気持ちが昇華された。
91年、大浦みずき退団により、僕の中で花組も終わった。
月組は剣幸とこだま愛が同時退団し、ついに涼風真世がトップに立った。この人も僕にとっては思い入れの強いスターだ。
何と言っても格段に歌が凄い。持って生まれた美声も別格。ルックスも可愛かった~!
しかし涼風真世の退団は思ったよりも早かった。このあと月組ではご存知の大スター=天海祐希が台頭するが、僕には関係ない。
結局──93年、涼風真世の退団を機に、僕にとっての月組も終了。
最後に残ったのは雪組だった。
杜けあきは歌も芝居も安定の上手さで、歴代のトップの中でも、もっともっと評価されて然るべき人だと僕は思う。
杜けあきががたっぷりと名演を見せてくれた後を継ぎ、一路真輝がトップに立った。僕にとって最後のスターだった。
一路真輝は何てったって新人時代から目を付けていた。
ああ、あのイチロがついにスターか!との親心しかない。可愛いイチロが一番でかい羽根を背負ってる!
その一路真輝も96年に退団。
これで僕にとっての雪組も終わった。
これでもう、宝塚に僕を引き留めるスターはいなくなった。
思えば82年から96年までの、実に14年間──宝塚は僕を魅了し続けた。
もちろんそれ以降、パッタリ観なくなった訳でもないし、嫌いになった訳でもない。
ただ、僕が夢中になってスターを追い掛けた期間が、この14年間だったと言うこと。
東京在住のタッチも、今ではオールド・ファンの風格で一公演一回でも観ればそれで良しと言っている。
どんなに夢中になった事柄も、いずれは落ち着き、古き善き想い出となる。
宝塚フォー・エバー♪
もう僕の人生で、あれほど熱くなる事はないだろう。
最後にもう一度だけ──。
峰さを理の冥福を心から祈る。
以上は僕を夢中にさせた宝塚歌劇の備忘録だ──。
この項は僕の宝塚歌劇についての回想を綴りました。
宝塚歌劇に興味の無い方には全くちんぷんかんぷんな内容となっております。
また、ストーリーとは無関係な項なので飛ばして頂いても影響はありません。
よろしくご判断下さい。
※──────────※
雪組は麻実れいが退団し、平みちがトップに上がった。
宝塚の人事では時々「組替え」と言う移動があり、平みちは花組から雪組に移動したばかりでのトップ就任だった。
平みちは歌もダンスも素晴らしく、長身でがたいも良く、申し分のないスターだったけれど、いかんせん麻実れいの後と言うのが誰の目から見ても気の毒だった。
当時、花組育ちの平みちに対し「あのまま花組でトップに上がれば良かったのに」と愚痴を溢しているファンも多かった。
ところがである。
「宝塚においては時として、トップに立った途端に大きく化ける人がいる」と言った劇評論家がいたが、まさしくそれが平みちだった。
お披露目公演の堂々たる姿は、これがあの平みちか?と目を疑う程の華やかさだった。
そして平みちがトップに立った途端、俄然二番手の杜けあき、そして三番手の一路真輝までもが、その存在を押しも押されぬものとした。
これは僕の個人的見解だが、あまりにも大きな存在が上にあるとき、そのオーラに押されて下の輝きは見えにくいが、天井が取れて大空に解き放たれたとき、本来の才能が一気に輝き出すのではないか、と。
そして特筆するべきは、平みちの相手役として大抜擢されたトップ娘役、神奈美帆である。
これは当時、黒木瞳に準ずる大抜擢と言われ(学年が若かったと言うこと)劇団内のスタッフにも「誰?」と言わせた人事だったと、これは公然に雑誌にも書かれた。
しかも花組の新人で無名だったのを、急遽雪組に組替えさせてのトップ就任だった。
そしてそれが大化けだった。
一気に華のある大型娘役との評判を取った。
トップ就任二作目にして初めて神奈美帆を演出した名作家、柴田侑宏は「彼女がこんなに出来る人だと知っていれば脚本は変わっていた」とまで雑誌で語った。
平みちと神奈美帆のコンビは作品に恵まれ「大江山花伝」「三つのワルツ」「梨花王城に舞う」と名作が続き、「たまゆらの記」で同時退団となった。
僕は次期トップの杜けあきと神奈美帆の新コンビを楽しみにしていたので、神奈美帆の退団は大ショックだった。
花組は高汐巴の退団により、大好きだった大浦みずきがトップに就任した。峰さを理が辞めた後でも、僕を宝塚に留めおいたスターの一人だ。
ダンスが上手いのは当たり前──彼女はさらに素敵なダンスを踊る人だった。宝塚のブレッド・アステアと呼ばれていた。
東京育ちのクールさも魅力だった。
いかにミネちゃんが居なくなっても、なーちゃん(大浦みずき)のトップは見ておかなければならない──とこだわっていた気持ちが昇華された。
91年、大浦みずき退団により、僕の中で花組も終わった。
月組は剣幸とこだま愛が同時退団し、ついに涼風真世がトップに立った。この人も僕にとっては思い入れの強いスターだ。
何と言っても格段に歌が凄い。持って生まれた美声も別格。ルックスも可愛かった~!
しかし涼風真世の退団は思ったよりも早かった。このあと月組ではご存知の大スター=天海祐希が台頭するが、僕には関係ない。
結局──93年、涼風真世の退団を機に、僕にとっての月組も終了。
最後に残ったのは雪組だった。
杜けあきは歌も芝居も安定の上手さで、歴代のトップの中でも、もっともっと評価されて然るべき人だと僕は思う。
杜けあきががたっぷりと名演を見せてくれた後を継ぎ、一路真輝がトップに立った。僕にとって最後のスターだった。
一路真輝は何てったって新人時代から目を付けていた。
ああ、あのイチロがついにスターか!との親心しかない。可愛いイチロが一番でかい羽根を背負ってる!
その一路真輝も96年に退団。
これで僕にとっての雪組も終わった。
これでもう、宝塚に僕を引き留めるスターはいなくなった。
思えば82年から96年までの、実に14年間──宝塚は僕を魅了し続けた。
もちろんそれ以降、パッタリ観なくなった訳でもないし、嫌いになった訳でもない。
ただ、僕が夢中になってスターを追い掛けた期間が、この14年間だったと言うこと。
東京在住のタッチも、今ではオールド・ファンの風格で一公演一回でも観ればそれで良しと言っている。
どんなに夢中になった事柄も、いずれは落ち着き、古き善き想い出となる。
宝塚フォー・エバー♪
もう僕の人生で、あれほど熱くなる事はないだろう。
最後にもう一度だけ──。
峰さを理の冥福を心から祈る。
以上は僕を夢中にさせた宝塚歌劇の備忘録だ──。
5
あなたにおすすめの小説
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる