152 / 284
第14章恋は二つに分けられない
No,151 隼人はとにかく元気
しおりを挟む
【これは22~27歳のお話】
結論を先に書いてしまおう。
隼人は俺にとって、20代の半分を共に過ごした大切な恋人だった。
隼人がどんなに理屈をこねたって、俺達は間違いなく恋人同士だった。
あの大学4年の真夏に知りあい、そこから5年間の付き合いが始まった。
俺にとっては22歳から27歳まで、隼人にとっては25歳から30歳までの5年間、俺たちはとても仲好しだったのだ。
既に書いた通り、付き合い始めてからの約3ヶ月は浩一と重複していた。しかしそれは隼人も承知しての事だった。
浩一はラグビー部の合宿所生活だったから、月に数回しか外泊出来ない。そしてそれは例外なく土日祝日に当たっていた。
かたや隼人と言えば土日祝日には休めない業種だったものだから、偶然にも浩一とはかち合わない。
これは俺にとってはやり易いはずの二股だったけれど、実際はとても辛い状況だった。
俺にだって良心もあれば罪悪感だって覚える。
──何とか優しく傷付けず、浩一との関係を清算出来ないものかと悩んでいた。
とにかく恋する気持ちはニ等分には出来ない。
隼人を好きになれば好きになるほど、浩一が疎ましくなってしまう。
あの頃の自分が嫌いだ。
浩一が可哀想って思いながら、どうする事も出来ない自分が情けなかった。
どうして俺は隼人を選んだんだろう?
隼人は元気だった。
とにかく元気だった。
あんな風に求められたのは初めてだった。ジュンとも、亮ちゃんとも違う。浩一とも全然違う。
あえて表現するなら、隼人は俺に発情してくれるのだ。
発情して貰える事がこんなに嬉しいだなんて、俺は隼人に初めて教えられた。
いつからだろう?
二人でお茶を飲む時や食事をする時。
俺達は二人なのに向き合わず、横並びに着座することが多くなった。
とにかく隼人は、ことあるごとに俺とのスキンシップを求めてくる。
手を繋ぐくらいならまだしも、隼人は機会さえ整えば俺のお○ん○んに手を伸ばしてくる。触りたがる。
初めは「え!こんな所で?」と怪訝に思ったけれど、だんだん分かってきた。
これは決して誘っているのではなくて、赤ちゃんがおっぱいを求めるように、ひいてはノンケ男が一生女性のおっぱいを触り続けていたいように、隼人は俺のお○ん○んが大好きなのだ。
それが分かると嫌な感じもしなくなった。俺はいつしか、隼人の好きに触らせるようになっていた。
食べながら、会話をしながら、テレビを観ながら、隼人はいつも俺の股間に手を置いている。こんな事は初めてだった。
──で、ジュンとも亮ちゃんとも違うとなる。
これは女性の方には「?」なエピソードかも知れない。
「嫌らしい」とか「変態」とか思うかも知れない。恐らく理解を求めるのは困難だろう。
でも、ノンケやゲイに拘かからわず「男」なんてそんなものだ。同じ男同士なら理解できる。
ただ、ノンケ男が四六時中おっぱいを触っていたくても、世の奥さんや彼女はそれを許さない。だから多くのノンケは我慢している。
俺は隼人に我慢させずに、それを許していただけだった。そして、そうされて俺も嫌じゃなかったって、ただそれだけのことだ。
ある時、それなら俺も触り返してやろう!と思って、おふざけのつもりで手を伸ばした。
(え?ええっ?)
こんな所で、隼人はビンビンに元気だった。
「なぁ隼人、いつもこんなん?」って、思わず質問してしまった。
「え?何が?」
って、隼人は全く邪気もなく、キョトンと首をかしげた。
そうだったのか。
ただの手慰みじゃなくて、隼人はいつも、ちゃんと俺に発情していたんだ。
元気だ。
元気過ぎる。
──でも、決して悪い気はしない。
てか、何だか嬉しい♡
隼人は昼となく夜となく、俺と一緒の時は大抵発情していた。後にも先にもあんなに元気な奴を他に知らない。
何が「彼女がいるから」だ!
片腹いたいわぃ!!
(発情して貰えるって嬉しい)
結論を先に書いてしまおう。
隼人は俺にとって、20代の半分を共に過ごした大切な恋人だった。
隼人がどんなに理屈をこねたって、俺達は間違いなく恋人同士だった。
あの大学4年の真夏に知りあい、そこから5年間の付き合いが始まった。
俺にとっては22歳から27歳まで、隼人にとっては25歳から30歳までの5年間、俺たちはとても仲好しだったのだ。
既に書いた通り、付き合い始めてからの約3ヶ月は浩一と重複していた。しかしそれは隼人も承知しての事だった。
浩一はラグビー部の合宿所生活だったから、月に数回しか外泊出来ない。そしてそれは例外なく土日祝日に当たっていた。
かたや隼人と言えば土日祝日には休めない業種だったものだから、偶然にも浩一とはかち合わない。
これは俺にとってはやり易いはずの二股だったけれど、実際はとても辛い状況だった。
俺にだって良心もあれば罪悪感だって覚える。
──何とか優しく傷付けず、浩一との関係を清算出来ないものかと悩んでいた。
とにかく恋する気持ちはニ等分には出来ない。
隼人を好きになれば好きになるほど、浩一が疎ましくなってしまう。
あの頃の自分が嫌いだ。
浩一が可哀想って思いながら、どうする事も出来ない自分が情けなかった。
どうして俺は隼人を選んだんだろう?
隼人は元気だった。
とにかく元気だった。
あんな風に求められたのは初めてだった。ジュンとも、亮ちゃんとも違う。浩一とも全然違う。
あえて表現するなら、隼人は俺に発情してくれるのだ。
発情して貰える事がこんなに嬉しいだなんて、俺は隼人に初めて教えられた。
いつからだろう?
二人でお茶を飲む時や食事をする時。
俺達は二人なのに向き合わず、横並びに着座することが多くなった。
とにかく隼人は、ことあるごとに俺とのスキンシップを求めてくる。
手を繋ぐくらいならまだしも、隼人は機会さえ整えば俺のお○ん○んに手を伸ばしてくる。触りたがる。
初めは「え!こんな所で?」と怪訝に思ったけれど、だんだん分かってきた。
これは決して誘っているのではなくて、赤ちゃんがおっぱいを求めるように、ひいてはノンケ男が一生女性のおっぱいを触り続けていたいように、隼人は俺のお○ん○んが大好きなのだ。
それが分かると嫌な感じもしなくなった。俺はいつしか、隼人の好きに触らせるようになっていた。
食べながら、会話をしながら、テレビを観ながら、隼人はいつも俺の股間に手を置いている。こんな事は初めてだった。
──で、ジュンとも亮ちゃんとも違うとなる。
これは女性の方には「?」なエピソードかも知れない。
「嫌らしい」とか「変態」とか思うかも知れない。恐らく理解を求めるのは困難だろう。
でも、ノンケやゲイに拘かからわず「男」なんてそんなものだ。同じ男同士なら理解できる。
ただ、ノンケ男が四六時中おっぱいを触っていたくても、世の奥さんや彼女はそれを許さない。だから多くのノンケは我慢している。
俺は隼人に我慢させずに、それを許していただけだった。そして、そうされて俺も嫌じゃなかったって、ただそれだけのことだ。
ある時、それなら俺も触り返してやろう!と思って、おふざけのつもりで手を伸ばした。
(え?ええっ?)
こんな所で、隼人はビンビンに元気だった。
「なぁ隼人、いつもこんなん?」って、思わず質問してしまった。
「え?何が?」
って、隼人は全く邪気もなく、キョトンと首をかしげた。
そうだったのか。
ただの手慰みじゃなくて、隼人はいつも、ちゃんと俺に発情していたんだ。
元気だ。
元気過ぎる。
──でも、決して悪い気はしない。
てか、何だか嬉しい♡
隼人は昼となく夜となく、俺と一緒の時は大抵発情していた。後にも先にもあんなに元気な奴を他に知らない。
何が「彼女がいるから」だ!
片腹いたいわぃ!!
(発情して貰えるって嬉しい)
応援ありがとうございます!
31
お気に入りに追加
30
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる