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第1章 入学〜インターハイ予選
第21話 流れの行方
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星垓
G #4 新城 敦史 3年 184㎝
G #5 中澤 透 3年 176㎝
F #13 北条 涼真 1年 187㎝
C/F #9 神崎 健太 2年 190㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
桐神学園
G #15 新海 千尋 1年 174㎝
F #14 櫻田 祥人 1年 184㎝
F #4 長崎 健正 3年 185㎝
C/F #5 青木 洸夜 3年 186㎝
C #7 米田 昌幸 3年 191㎝
第1Q 残り5:53
星垓 16
桐神学園 15
新城「しっかり一本!」
ボールは新城からウイングの中澤へ。
同時に新城は逆ウイングの涼真と場所を入れ替える。
そこに中澤から涼真へパス。
長崎「今度は止める…!」
だが涼真、そのまま新城へボールを展開。
新城はコーナーに出てきた神崎にボールを落とす。
新城、そのままハイポスト付近へ。
そのままスクリーナーとなる。
涼真、スクリーンを使い長崎を振り切りボールサイドカット。
※ボールサイドカット
ボールに近いサイドで、リングに向かって中に入っていくこと。
神崎からボールを受けレイアップに飛ぶ。
インサイドの米田がヘルプに来たところで空いた髙木にパス。
バスッ!
髙木がゴール下を沈める。
続く桐神のオフェンス。
ビッ!
新海、誰に展開するでもなくいきなりスリーポイント。
「なっ!?」
パスを受けようとした櫻田を含め、コート上の全員が、いや、味方ベンチを含め打った新海以外のほぼ全員が虚を突かれた。
スパァッ!
誰もが驚く中
このシュートが静かにネットを揺らす。
第1Q 残り5:14
星垓 18
桐神学園 18
山下「第1Qで両チームが40点近く取るペースですよ…」
村上「俺もここまでシュートが外れねえゲームは見たことがねえ…いつ『その瞬間』がくるか、だな」
ハイペースで点を取り続ける両チーム。
だが、両チームともに予想外のハイペースで、まだ第1Qにもかかわらず疲れを見せるメンバーが出始める。
中澤「はぁ…はぁっ…」
青木「くっ…そ」
バスケットにおいてオフェンスとディフェンスの切り替えはすなわち、コートを行ったり来たりすることでもある。
シュートチャンスに絡もうが絡むまいが皆一律に走っているのである。
加えてディフェンスを振り切るための動き、スクリーンなどでのフィジカルコンタクト、インサイドでのリバウンド争いなど、体力を消耗する要素はいくらでもある。
そして『その瞬間』が訪れる。
残り2:50
星垓 29
桐神学園 29
星垓のオフェンス。
新城「中澤!」
新城、中澤へパス。
だが、疲れからやや集中を欠いてしまっていた中澤はキャッチミス。
新海「チャンス!」
バシッ!
新海、ここぞとばかりにプレッシャーをかけ中澤からボールを奪う。
山下「来た!」
村上「攻撃失敗!」
しかもシュートで終わったのではなく、シュートまでいけずにターンオーバー。
新城「戻れ!」
ボールを失った星垓メンバー、ボールを奪った桐神メンバー全員が走る。
新海「空いたな…」
新海、左コーナーにパス。
そこには…
観客「14番…!!」
新城「なんだと!?」
髙木「涼真は?」
涼真は青木のスクリーンに行く手を阻まれていた。
涼真「くそ…」
青木「これが俺の仕事だ」
(得点は任せたぞ、櫻田)
スパァッ!!
桐神メンバー「イェース!!」
残り2:36
星垓 29
桐神学園 32
ここから桐神学園が押し始める。
ハイペースから落ち着き始めペースが落ちたとはいえ、桐神は依然としてオフェンスをなかなかミスしない。
星垓は流れからか疲れからか、度々イージーなシュートミスが起こる。
第1Q終了
星垓 31
桐神学園 39
第2Qに入ってもその流れは止まらない。
スパァッ!
「また櫻田のスリー!」
唐沢「ふむ…」
唐沢はオフィシャルへ歩いていく。
唐沢「タイムアウト、お願いします」
折りしもボールがアウトオブバウンズになり時計が止まる。
オフィシャル「タイムアウト!白(星垓)!」
第2Q残り8:48
星垓 35
桐神学園 45
唐沢「前半のハイペースがたたってか、流れが桐神に行ってしまってから疲れが早くも目立って来ましたね」
うつむく試合に出ていたメンバー達。
唐沢「メンバーを変えます。相手は流れに乗って走ってくるでしょう。それに対し機動力のあるメンバーで対抗します。
流れは今向こうですが、君たちがきっちりとディフェンスし、我慢していればこちらにも必ず流れは来ます」
ピーッ!
タイムアウトが開ける。
星垓
G #6 矢島 薫 3年 180㎝
G #4 新城 敦史 3年 184㎝
G/F #10 真田 直斗 2年 183㎝
F #13 北条 涼真 1年 187㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
桐神学園
G #15 新海 千尋 1年 174㎝
F #14 櫻田 祥人 1年 184㎝
F #4 長崎 健正 3年 185㎝
C/F #5 青木 洸夜 3年 186㎝
C #7 米田 昌幸 3年 191㎝
村上「星垓は大きくメンバーを変えてきたな」
桐神学園のオフェンス。
星垓はマンツーマン。
新海には矢島
櫻田に新城
長崎に真田
青木に涼真
米田に髙木
というマッチアップに。
特にバックコートの矢島、新城、真田はそれぞれ新海、櫻田、長崎にかなり厳しいマーク。
村上「星垓は櫻田を重視してキャプテンの新城で、ガードとしてこのゲームのキーマンになっている新海を3年の矢島でマークしてきたか」
山下「北条くんではやはり荷が重かったんでしょうか…彼はこの世代でも1、2を争うプレイヤーなのに」
村上「いや、勝つためとはいえプライドも高い北条がそれで納得するはずがない。
おそらくこの交代は、役割を明確にするためだ」
バックコート勢が厳しいマークにあい、インサイドの米田、青木にもチャンスがまわってこない。
ボールが入ってもインサイドで無類の強さを発揮する髙木、運動量のある涼真のディフェンスの前に攻め込めない。
やむなく24秒ギリギリで長崎がスリー。
ガッ!
この日初と言ってもいい「打たされた」というべきシュート。
髙木がきっちりとリバウンドを抑える。
-タイムアウト時
唐沢「バックコート陣は体力の温存など考えず厳しいマークで桐神のリズムを崩しましょう。インサイドは北条くんと髙木くんです、なんとかしてくれるはずです」
新城「チェックを厳しくして、外から打たせると」
唐沢「その通り。そしてオフェンスですが…ここはインサイド陣、髙木くんと北条くんのコンビにがんばってもらいましょう」
-涼真が右コーナーでボールを持つ。
これによりインサイドプレイヤーの青木も外に連れ出されインサイドには髙木1人。
だが他の桐神メンバーは髙木のインサイドを警戒しあまりディフェンスは広がってない。
涼真、エンドライン沿いに高速でドライブ。
青木、一歩目で抜かれる。
涼真、他のヘルプディフェンスが寄ってくる前にストップからのジャンプシュート。
スパァッ!
第2Q残り8:29
星垓 37
桐神学園 45
星垓、反撃を開始。
To be continued…
G #4 新城 敦史 3年 184㎝
G #5 中澤 透 3年 176㎝
F #13 北条 涼真 1年 187㎝
C/F #9 神崎 健太 2年 190㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
桐神学園
G #15 新海 千尋 1年 174㎝
F #14 櫻田 祥人 1年 184㎝
F #4 長崎 健正 3年 185㎝
C/F #5 青木 洸夜 3年 186㎝
C #7 米田 昌幸 3年 191㎝
第1Q 残り5:53
星垓 16
桐神学園 15
新城「しっかり一本!」
ボールは新城からウイングの中澤へ。
同時に新城は逆ウイングの涼真と場所を入れ替える。
そこに中澤から涼真へパス。
長崎「今度は止める…!」
だが涼真、そのまま新城へボールを展開。
新城はコーナーに出てきた神崎にボールを落とす。
新城、そのままハイポスト付近へ。
そのままスクリーナーとなる。
涼真、スクリーンを使い長崎を振り切りボールサイドカット。
※ボールサイドカット
ボールに近いサイドで、リングに向かって中に入っていくこと。
神崎からボールを受けレイアップに飛ぶ。
インサイドの米田がヘルプに来たところで空いた髙木にパス。
バスッ!
髙木がゴール下を沈める。
続く桐神のオフェンス。
ビッ!
新海、誰に展開するでもなくいきなりスリーポイント。
「なっ!?」
パスを受けようとした櫻田を含め、コート上の全員が、いや、味方ベンチを含め打った新海以外のほぼ全員が虚を突かれた。
スパァッ!
誰もが驚く中
このシュートが静かにネットを揺らす。
第1Q 残り5:14
星垓 18
桐神学園 18
山下「第1Qで両チームが40点近く取るペースですよ…」
村上「俺もここまでシュートが外れねえゲームは見たことがねえ…いつ『その瞬間』がくるか、だな」
ハイペースで点を取り続ける両チーム。
だが、両チームともに予想外のハイペースで、まだ第1Qにもかかわらず疲れを見せるメンバーが出始める。
中澤「はぁ…はぁっ…」
青木「くっ…そ」
バスケットにおいてオフェンスとディフェンスの切り替えはすなわち、コートを行ったり来たりすることでもある。
シュートチャンスに絡もうが絡むまいが皆一律に走っているのである。
加えてディフェンスを振り切るための動き、スクリーンなどでのフィジカルコンタクト、インサイドでのリバウンド争いなど、体力を消耗する要素はいくらでもある。
そして『その瞬間』が訪れる。
残り2:50
星垓 29
桐神学園 29
星垓のオフェンス。
新城「中澤!」
新城、中澤へパス。
だが、疲れからやや集中を欠いてしまっていた中澤はキャッチミス。
新海「チャンス!」
バシッ!
新海、ここぞとばかりにプレッシャーをかけ中澤からボールを奪う。
山下「来た!」
村上「攻撃失敗!」
しかもシュートで終わったのではなく、シュートまでいけずにターンオーバー。
新城「戻れ!」
ボールを失った星垓メンバー、ボールを奪った桐神メンバー全員が走る。
新海「空いたな…」
新海、左コーナーにパス。
そこには…
観客「14番…!!」
新城「なんだと!?」
髙木「涼真は?」
涼真は青木のスクリーンに行く手を阻まれていた。
涼真「くそ…」
青木「これが俺の仕事だ」
(得点は任せたぞ、櫻田)
スパァッ!!
桐神メンバー「イェース!!」
残り2:36
星垓 29
桐神学園 32
ここから桐神学園が押し始める。
ハイペースから落ち着き始めペースが落ちたとはいえ、桐神は依然としてオフェンスをなかなかミスしない。
星垓は流れからか疲れからか、度々イージーなシュートミスが起こる。
第1Q終了
星垓 31
桐神学園 39
第2Qに入ってもその流れは止まらない。
スパァッ!
「また櫻田のスリー!」
唐沢「ふむ…」
唐沢はオフィシャルへ歩いていく。
唐沢「タイムアウト、お願いします」
折りしもボールがアウトオブバウンズになり時計が止まる。
オフィシャル「タイムアウト!白(星垓)!」
第2Q残り8:48
星垓 35
桐神学園 45
唐沢「前半のハイペースがたたってか、流れが桐神に行ってしまってから疲れが早くも目立って来ましたね」
うつむく試合に出ていたメンバー達。
唐沢「メンバーを変えます。相手は流れに乗って走ってくるでしょう。それに対し機動力のあるメンバーで対抗します。
流れは今向こうですが、君たちがきっちりとディフェンスし、我慢していればこちらにも必ず流れは来ます」
ピーッ!
タイムアウトが開ける。
星垓
G #6 矢島 薫 3年 180㎝
G #4 新城 敦史 3年 184㎝
G/F #10 真田 直斗 2年 183㎝
F #13 北条 涼真 1年 187㎝
C #7 髙木 悠介 3年 198㎝
桐神学園
G #15 新海 千尋 1年 174㎝
F #14 櫻田 祥人 1年 184㎝
F #4 長崎 健正 3年 185㎝
C/F #5 青木 洸夜 3年 186㎝
C #7 米田 昌幸 3年 191㎝
村上「星垓は大きくメンバーを変えてきたな」
桐神学園のオフェンス。
星垓はマンツーマン。
新海には矢島
櫻田に新城
長崎に真田
青木に涼真
米田に髙木
というマッチアップに。
特にバックコートの矢島、新城、真田はそれぞれ新海、櫻田、長崎にかなり厳しいマーク。
村上「星垓は櫻田を重視してキャプテンの新城で、ガードとしてこのゲームのキーマンになっている新海を3年の矢島でマークしてきたか」
山下「北条くんではやはり荷が重かったんでしょうか…彼はこの世代でも1、2を争うプレイヤーなのに」
村上「いや、勝つためとはいえプライドも高い北条がそれで納得するはずがない。
おそらくこの交代は、役割を明確にするためだ」
バックコート勢が厳しいマークにあい、インサイドの米田、青木にもチャンスがまわってこない。
ボールが入ってもインサイドで無類の強さを発揮する髙木、運動量のある涼真のディフェンスの前に攻め込めない。
やむなく24秒ギリギリで長崎がスリー。
ガッ!
この日初と言ってもいい「打たされた」というべきシュート。
髙木がきっちりとリバウンドを抑える。
-タイムアウト時
唐沢「バックコート陣は体力の温存など考えず厳しいマークで桐神のリズムを崩しましょう。インサイドは北条くんと髙木くんです、なんとかしてくれるはずです」
新城「チェックを厳しくして、外から打たせると」
唐沢「その通り。そしてオフェンスですが…ここはインサイド陣、髙木くんと北条くんのコンビにがんばってもらいましょう」
-涼真が右コーナーでボールを持つ。
これによりインサイドプレイヤーの青木も外に連れ出されインサイドには髙木1人。
だが他の桐神メンバーは髙木のインサイドを警戒しあまりディフェンスは広がってない。
涼真、エンドライン沿いに高速でドライブ。
青木、一歩目で抜かれる。
涼真、他のヘルプディフェンスが寄ってくる前にストップからのジャンプシュート。
スパァッ!
第2Q残り8:29
星垓 37
桐神学園 45
星垓、反撃を開始。
To be continued…
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