殺されたが、異世界で自由に生きていくことにした

零月

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ある意味似た者同士

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「玲は異世界で暮らしていて、ある時…」

「シアトル、どうした?」

     シアトルが急に黙ってしまう
     そのシアトルを心配するようにシアトルの父が
      顔を覗きこむ

「言っていいか、迷っただけです。
玲は女性から勘違いされて、刺されて殺されました」

「勘違いとは?」

「女性の夫の浮気相手が玲だと思った見たいです」

「玲は女性だったのか?」

     父が訊ねるとシアトルは首を横に振る

「そうではないのですが…
玲は女性みたいに身体が細く、勘違いされることが多かったみたいです」

     こうして、シアトルは話しているが、
      今話していることは玲は全くもって
      気付いていない
     気づこうともしていないからだ
     この事はシアトルが玲の記憶の女性が
      話していることから推察しただけだ
     
     女性が話していたことは″貴方がいたから彼は
      変わってしまった″とか、
     ″彼は貴方のものじゃないわ″とか玲には全く
      関わりのないものだった
      何故なら玲は仕事以外で誰かと話すことは
       滅多にないからだ

「…それは気の毒だな」

「そうですね…」

     シアトルは玲の記憶を思い出す

     玲は幼い頃から容姿が整いすぎていたため
      よく誘拐されていた
     小学校というところに入ってからは回数は
      減ったが誘拐され、中学校に入ってからは
      剣道や柔道など様々な武術を習って自ら
      撃退していた
     容姿とそういうことが有るから周りの人から
      離れたところにいた玲はどんどん孤立していき
      友人と呼べるものは1人しかいなかった

「父上、玲は周りから頼まれたことは完璧にやっていたみたいです。玲を此処に住まわせてください」

「…分かっている。
玲を追い出すことはシアトルの事を追い出すことに繋がるからな」

「……まぁ、玲が居ないよりいる方が僕たちにとってはいいと思いますよ。
僕と違って運動できますし、計算できますし」

     シアトルは運動と計算が大の苦手だ
     シアトルが得意なのは地理、歴史だ
     玲は昔から何でもできる
     しかし、此方の事は初めてで何も分からない
     その為、2人で補おうというのだ
     所謂ズルチート

「シアトル、ズルは駄目だ」

「ソンナコトシマセン」

「何だか棒読みだった気がする」

「いえ、そんなことありません」

     シアトルは満面の笑みでそう答えた

「そうか…其れならいい」
 
「話はこれだけでしょうか…では、失礼します」

     シアトルは父が頷いたことを確認すると
     部屋から出ていった

「…聞いていたか、ディノス」

「しっかりと聞いておりました。父上…其にしても玲という者には驚きますね。影の存在に気づいたり、私にも気づいたり…シアトルとは全然違う」

     この時のディノスの顔は新しい玩具を
      見つけた子供と同じ顔をしていた
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