少年は魔王の第三子です。 ~少年は兄弟の為に頑張ります~

零月

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第1章

ⅩⅤ

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去るハクリュウ達を見つめて笑い合う、2人の子供がいた

「渡ッタ」

「ウン、渡ッタネ」

「プレゼント、私達カラノ、プレゼント」

「愛子ヘノ、プレゼント」

「カゲツ様、報告」

「ウン、報告」

2人の子供は手を取り合うと一瞬で消えてしまった


その2人を見ていた者がいた

「あれは、カゲツの所の…」

「ああ、あの子達はそうですね。
流石カゲツ様です。プレゼントが神精達とは…」

濡羽色の少年へと翼のある少女は応える



「…それにしても何故貴方は、ノワールの姿をしているのですか?」

「?…ああ、忘れてたよ」

濡羽色の少年は淡く光り、光が収まったときには全く異なる姿をしていた
その姿は、栗色の瞳と髪を持つ少女へと変わっていた

「それで、ノワールの姿になって成果はあったのですか?」

翼のある少女ミアは姿が変わったことに驚くこともなく問いかける

「一応はあったかな?
ハクリュウの神眼が正常に機能していることくらいだけど」

「そうですか?
ハクリュウ様は貴方の名前を言い当てられなかったのでしょう、ラージェ?」

「どうかな、気づいていたかもよ?
何度も名前の部分を見ていたから」

ラージェは先程のハクリュウの様子を思い出すように目を瞑って言った

「それは…喜ばしいことですね。
自らが持つ力を使える様になられれば、シンリ様の心配も少しは減られることでしょう」

「そうだと良いね」

「…」

「…」

「…しかし、ハクリュウ様に痕を残したのはどういう訳ですか?」

ミアは笑顔ながらも凄みがある表情でラージェへと問い掛けた
後ろには般若が包丁を構えている幻影も見える気さえする
それほどにミアの顔は恐かった

ラージェは顔を蒼白くさせミアから目をそらした

「…力加減を間違ったんだ」

「力加減を…
貴方、一時妾の下で力加減の練習をしますか?」

ラージェは頭を勢いよく横に振ったがミアはそんなラージェの頭を鷲掴んだ

「丁度良い機会です。
貴方のバカな部分も全て妾が矯正してあげましょう…ね?」

「……」

「返事は?」

「…はいっ!」

ラージェは勢いよく頭を縦に振った

「では、行きましょうか」

とミアはラージェを鷲掴んでいる手と逆の手で鍵を取り出したかと思うと何もない空中で鍵を回した
するとそこに扉が現れた
ミアはその扉を3回ノックしてから中へと入っていった
もちろんラージェの頭は鷲掴んだままだ

「ラージェ、ノワールにもしっかりご自分で説明なさってくださいね」

「わかったよ……
ミア、優しく教えてよ」

「嫌です」

ミアは笑顔で即答する

「そう、だよね…知ってはいたよ」

ラージェは項垂れながら大人しくミアに引き摺られていった




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