子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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学生期 弐 2

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「…じゃあ後は任せた。俺は早起きして眠い」

「はいはい」

「お前はホント朝に弱いな」


校舎内から出た後に俺が立ち止まって嘘を吐くと男子生徒達は慣れたように笑い…


「え?え?」


転入生は困惑したように俺と男子生徒達を交互に見る。


「アイツはいつも午前中の授業はサボるんだよ」

「まあいつもの事だから気にすんな」

「サボりって…」


男子生徒達が俺の事を話しながら歩いて行くので俺はそのまま修行場所へと向かう。


すると途中から先生が尾行するように俺の後を付けてきた。


「坊ちゃん、サボりですか?」

「おや、久しぶりだね」


俺がいつもの修行場所に着くと先生が意地悪な笑顔で聞いてくるので俺は振り向きながら挨拶する。


「そうですね。坊ちゃんが入学して以来ですから…一年振りぐらいですか?少し見ない間に大きくなったんじゃないんですか?」

「まあ一年も経てば、ね…ん?」


お姉さんが懐かしむような感じで成長を感じたかのように言ってくるので、俺は肯定したように呟き…


「っていうか先生が縮んだんじゃ?…いや、縮んだと言うより若返ってる?」

「ふふん。流石坊ちゃん。よく気づきましたね」


お姉さんを見ながらたった今気づいた事を聞くと得意げに笑いながら返す。


「坊ちゃんがよくやってた太極拳…八極拳でしたっけ?の、丹田呼吸法とか気とか言うのを調べたんですよ。若返りの効果があるって言ってたんで」

「いや…アレは美容とかに関係した話であって、そんな物理的な若返りの効果は無いと思うんだけど…」

「知ってますよ?」


お姉さんが若返ってる理由を話し始めるので俺がなんとも言えない顔で否定するように言うも笑って返された。


「ちょっと探したらソレと似たようなのを扱ってる武術の資料を見つけたんで、色々と詳しく調べて若返りの研究に取り入れたんですよ。魔石を使って。そしたら見ての通り成功しました!」

「…ごめん、言ってる事が理解できない。太極拳とか丹田呼吸法と魔石?で、なんでそんな物理的に若返ってるの?」


お姉さんは若返った経緯を話してくるが俺には内容がさっぱり分からなかったので不思議に思いながら疑問を尋ねる。


「簡単に言えば『細胞の活性化』です。強化魔法の亜種みたいなものですね」

「…細胞が活性化したら見た目が若返るの?」

「はい!老化したり古くなった細胞を分解して新しい細胞に入れ替えていけばこの通りです。多分今の私は今の坊ちゃんと同年齢ぐらいでしょうね…初めて会った時の年齢と同じかもしれません」


お姉さんの説明に俺が聞き返すと笑顔で肯定して手を広げながら自分の外見年齢を予想しながら告げた。


「…うーん…とても信じられないけど、実際になってるもんなぁ…凄い…」

「…まあ、デメリットっていうか…欠点もありますけど…」


俺はお姉さんを見ながら疑いつつも現実を受け入れるように呟きながら賞賛すると、お姉さんが若干困ったような顔をして言う。


「そうなの?」

「…はい。年齢が戻るという事は…身長も縮みますし、胸も…」


俺が驚きながら確認するとお姉さんは自分の胸に手を当てながら可愛いデメリットを呟く。


「あ、一応気になるんだ」

「当たり前じゃないですか!若返るのは嬉しいですけど、子供っぽい服しか着られないというのは…精神的に、ちょっと…」


せっかく買った服も買い直しですし…と、お姉さんは落ち込んだように男の俺には理解できない悩みを言い始める。


「まあ、確かに…服のサイズが変わって買い直しは面倒かもな…」

「でしょ!?前買った服もまた戻った時の事を考えたら捨てられないんですよ!」


俺が妹の事を思い出しながら少し共感して返すとお姉さんは食い気味で反応した。


「…まあ、でもこの若返りの秘法を生み出したおかげで色んな夫人達からの依頼が凄い事になってますが」

「だろうね。ソレって女性限定?」

「いえ、まだ試した事はありませんが多分男性の方にも有効だと思います。問題は女性よりも必要な魔力量が増えるので、魔石の消費量も増える点ですが」


お姉さんは気持ちを切り替えたように急に自慢し始めるので俺が確認すると否定しながら予想を説明する。


「へー。男女問わずに若返らせるって凄いじゃん」

「えっへっへ…門外不出の秘法ですからね。坊ちゃんと一緒に居たからこその技ですので、私達の血と汗と技術と知識の結晶ですよ」


俺が褒めるとお姉さんは照れたように笑いながら謙遜し始めた。


「…あ。坊ちゃん、私はそろそろ…一応初日ですので、仕事の段取りを聞いておかないといけませんので…」

「あ、うん」


…話がひと段落して変な間が空くとお姉さんが何かを思い出したように腕時計を見て予定があるかのようにそう話して校舎の方へと歩いていく。
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