257 / 480
青年期 193 ライツ撃退編
しおりを挟む
そして翌日。
俺は猟兵隊のみんなにローズナー領へと移動するよう指示を出し、変化魔法を使って分身した後にその分身をお姉さんと共に先に行かせ…
政府の方に『俺らが出撃してライツを撃退したらウィロー領や敵国の侵攻した土地を寄越せ』という内容の要望書を書いて提出する。
…それから一週間後。
猟兵隊がローズナー領に入ったはいいが、政府からの返事はまだ来ないのでとりあえずダルベル領の近くの町で待機させる事に。
その翌日。
「…げ」
政府からの返事は来たが俺の要求は丁重に却下されてしまった。
「…まあいいか」
…やっぱり計画を前倒しにしたせいで政府の方に危機感が足りずに今回は失敗してしまったけども、結局敵がローズナー目前にまで迫れば政府も危機感を覚えて俺の要求を呑まざるを得なくなる。
なので俺はのんびりと機会が来るまで待つ事にした。
…その更に二日後。
またしても政府から手紙が届き…『一度は断った俺の要望を受け入れて許可する』と。
…まあ、お前の要求を呑んでやるからさっさと行ってライツを倒して来い…的な催促する内容だったが。
「…さて、やるか」
手紙にはちゃんと王様のサインや印があるので後から反故にされる事はないだろう…と思い、俺は変化魔法を使って分身した後にその分身を消してローズナーに居る分身の俺と記憶共有させる。
「…お」
「どうしました?」
「政府が一転して許可を出した」
「え!?」
宿屋の部屋にいた分身の俺が呟くとお姉さんが尋ねて来るので笑いながら告げるとお姉さんは驚いた。
「これでライツの軍勢を退ければオッケーか…よし、みんなを集めよう」
「はい!」
分身の俺は早速行動に移すために隊長達を集めて軍議を開く事に。
ーーーーー
「みんなお疲れさん。これからこの猟兵隊だけでライツに挑もうと思う」
「「「な…」」」「「「え…」」」
ギルドの建物内の集会所で分身の俺が労いの言葉をかけて軍議の本題を切り出すとみんな驚きながらも不思議そうな反応をする。
「猟兵隊だけで?」
「そう」
「…いつものように本陣強襲を狙うのか?」
「それが出来れば一番だけど…今回は難しいと思う」
「…ならば正面からぶつかろうというのか?」
「そうなるね」
隊長達の疑問に分身の俺は肯定や否定で答えていく。
「…猟兵隊の数は約1500、ライツの数は三万を超えているんだろう?」
「一昨日の報告では約四万だと」
「流石に無理じゃない?」
女性が戦力差を確認し、分身の俺が軽く訂正すると隊長の一人が笑いながら否定的に返す。
「普通なら無理だろうけど…猟兵隊なら大丈夫でしょ」
「ふっ…勝算があっての事か」
「相手が油断している今の内に隙を突こうと思ってね」
「なるほど…最初にソバルツを撃退したあの時と同じ方法をライツの軍勢にもやろうという事だな?」
分身の俺の楽観的な言い方に隊長の一人が笑って俺の判断に従うように肯定的に返すので、分身の俺が理由を話すと別の隊長が思い出すように確認してくる。
「そうそう。敵はウィロー伯爵の軍勢に勝って意気揚々と侵攻を進めてるハズ…そこで、俺ら猟兵隊だけなら圧倒的な数の差で圧倒的な有利を悟ってるから絶対に慢心して対応すると思う」
「なるほどね」
「なるほどな…」
「…確かにソレならば逆に数を増やすと警戒されてしまう恐れがあるか…」
分身の俺が少数精鋭で攻めかかる理由をそれっぽい感じで告げると…
明らかにおかしい内容なのにも関わらず、雰囲気や勢いに流されてなのか隊長達は納得し始めた。
「じゃあどこで戦うか…を決めようか」
「コッチから突撃するんなら広い場所が良いんじゃない?」
「そうだな。下手に入り組んだ地形で開戦すると相手にも戦術を使われてしまう余地が生まれる」
分身の俺は開戦の場所を選ぶように言ってウィロー領の地図をテーブルの上に広げ、隊長達が意見を出し合って話し合うのでペンで候補地に印を付ける。
「…なるべくなら敵が町や村に逃げ込まないように離れた場所が良いだろう」
「…って事は…コッチかコッチ…あとこの平原地帯か…」
「この平原の近くには森がある。敵が森に退がると面倒だぞ」
「…確かに」
俺らの突撃が一番効果を発揮し、なおかつ敵が退がって逃げた場合にも直ぐに対処出来るような…そんな条件を満たしてる場所を探して隊長達は地図を見ながら選択肢を絞り込んでいく。
「…となると…ココかココ、だな」
「そうだね。あたしとしては敵の進軍を最小限に留めるためにココで戦った方が良いと思う」
「…だが、ココで迎え撃った方が良いのではないか?敵が進軍で疲労していればそれだけ戦い易くなる」
「確かに…ココとココじゃ僕達の移動時間もだいぶ違ってくるし…」
…最終的に選択肢に残ったライツから近い場所と、俺らから近い場所…の二つの平原地帯のどちらを選ぶかで隊長達の意見が割れた。
「…よし。さっさと敵に勝ってお帰り願うためにココで戦おう」
分身の俺は少し考えた結果、女性が推したココから遠い方の平原地帯を選ぶ事に。
「…そうだな。敵国に近い方がさっさと撤退して行くだろう」
「異議無し」
「僕も」
「俺もだ」
「どうせ我々が勝つ事が決まっているのならば場所などどこでも同じ事よ」
すると隊長達は分身の俺の判断を尊重するように了承してくれる。
俺は猟兵隊のみんなにローズナー領へと移動するよう指示を出し、変化魔法を使って分身した後にその分身をお姉さんと共に先に行かせ…
政府の方に『俺らが出撃してライツを撃退したらウィロー領や敵国の侵攻した土地を寄越せ』という内容の要望書を書いて提出する。
…それから一週間後。
猟兵隊がローズナー領に入ったはいいが、政府からの返事はまだ来ないのでとりあえずダルベル領の近くの町で待機させる事に。
その翌日。
「…げ」
政府からの返事は来たが俺の要求は丁重に却下されてしまった。
「…まあいいか」
…やっぱり計画を前倒しにしたせいで政府の方に危機感が足りずに今回は失敗してしまったけども、結局敵がローズナー目前にまで迫れば政府も危機感を覚えて俺の要求を呑まざるを得なくなる。
なので俺はのんびりと機会が来るまで待つ事にした。
…その更に二日後。
またしても政府から手紙が届き…『一度は断った俺の要望を受け入れて許可する』と。
…まあ、お前の要求を呑んでやるからさっさと行ってライツを倒して来い…的な催促する内容だったが。
「…さて、やるか」
手紙にはちゃんと王様のサインや印があるので後から反故にされる事はないだろう…と思い、俺は変化魔法を使って分身した後にその分身を消してローズナーに居る分身の俺と記憶共有させる。
「…お」
「どうしました?」
「政府が一転して許可を出した」
「え!?」
宿屋の部屋にいた分身の俺が呟くとお姉さんが尋ねて来るので笑いながら告げるとお姉さんは驚いた。
「これでライツの軍勢を退ければオッケーか…よし、みんなを集めよう」
「はい!」
分身の俺は早速行動に移すために隊長達を集めて軍議を開く事に。
ーーーーー
「みんなお疲れさん。これからこの猟兵隊だけでライツに挑もうと思う」
「「「な…」」」「「「え…」」」
ギルドの建物内の集会所で分身の俺が労いの言葉をかけて軍議の本題を切り出すとみんな驚きながらも不思議そうな反応をする。
「猟兵隊だけで?」
「そう」
「…いつものように本陣強襲を狙うのか?」
「それが出来れば一番だけど…今回は難しいと思う」
「…ならば正面からぶつかろうというのか?」
「そうなるね」
隊長達の疑問に分身の俺は肯定や否定で答えていく。
「…猟兵隊の数は約1500、ライツの数は三万を超えているんだろう?」
「一昨日の報告では約四万だと」
「流石に無理じゃない?」
女性が戦力差を確認し、分身の俺が軽く訂正すると隊長の一人が笑いながら否定的に返す。
「普通なら無理だろうけど…猟兵隊なら大丈夫でしょ」
「ふっ…勝算があっての事か」
「相手が油断している今の内に隙を突こうと思ってね」
「なるほど…最初にソバルツを撃退したあの時と同じ方法をライツの軍勢にもやろうという事だな?」
分身の俺の楽観的な言い方に隊長の一人が笑って俺の判断に従うように肯定的に返すので、分身の俺が理由を話すと別の隊長が思い出すように確認してくる。
「そうそう。敵はウィロー伯爵の軍勢に勝って意気揚々と侵攻を進めてるハズ…そこで、俺ら猟兵隊だけなら圧倒的な数の差で圧倒的な有利を悟ってるから絶対に慢心して対応すると思う」
「なるほどね」
「なるほどな…」
「…確かにソレならば逆に数を増やすと警戒されてしまう恐れがあるか…」
分身の俺が少数精鋭で攻めかかる理由をそれっぽい感じで告げると…
明らかにおかしい内容なのにも関わらず、雰囲気や勢いに流されてなのか隊長達は納得し始めた。
「じゃあどこで戦うか…を決めようか」
「コッチから突撃するんなら広い場所が良いんじゃない?」
「そうだな。下手に入り組んだ地形で開戦すると相手にも戦術を使われてしまう余地が生まれる」
分身の俺は開戦の場所を選ぶように言ってウィロー領の地図をテーブルの上に広げ、隊長達が意見を出し合って話し合うのでペンで候補地に印を付ける。
「…なるべくなら敵が町や村に逃げ込まないように離れた場所が良いだろう」
「…って事は…コッチかコッチ…あとこの平原地帯か…」
「この平原の近くには森がある。敵が森に退がると面倒だぞ」
「…確かに」
俺らの突撃が一番効果を発揮し、なおかつ敵が退がって逃げた場合にも直ぐに対処出来るような…そんな条件を満たしてる場所を探して隊長達は地図を見ながら選択肢を絞り込んでいく。
「…となると…ココかココ、だな」
「そうだね。あたしとしては敵の進軍を最小限に留めるためにココで戦った方が良いと思う」
「…だが、ココで迎え撃った方が良いのではないか?敵が進軍で疲労していればそれだけ戦い易くなる」
「確かに…ココとココじゃ僕達の移動時間もだいぶ違ってくるし…」
…最終的に選択肢に残ったライツから近い場所と、俺らから近い場所…の二つの平原地帯のどちらを選ぶかで隊長達の意見が割れた。
「…よし。さっさと敵に勝ってお帰り願うためにココで戦おう」
分身の俺は少し考えた結果、女性が推したココから遠い方の平原地帯を選ぶ事に。
「…そうだな。敵国に近い方がさっさと撤退して行くだろう」
「異議無し」
「僕も」
「俺もだ」
「どうせ我々が勝つ事が決まっているのならば場所などどこでも同じ事よ」
すると隊長達は分身の俺の判断を尊重するように了承してくれる。
120
あなたにおすすめの小説
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる