子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

文字の大きさ
301 / 480

青年期 237

しおりを挟む
…それから二日後。


大体分身の俺の予想通り帝国の軍勢が最終防衛線まで攻め込んで来た。


「…さて、と」


…帝国の軍勢、約5万余りが目の前まで迫って来ているので…


分身の俺は戦いが始まる前にいつものように名乗りを上げるため一人で敵陣へと近づく。


「…やーやー!我こそはラスタの猟兵隊の団長である!前線司令官なるぞ!敵大将に告ぐ!今からでも遅くはない!悪辣非道ななんでもありをやめて正々堂々と我の一騎打ちを受けるか、この大公国から退却せよ!繰り返す!今からでも遅くはない!次の機会があるかどうかは分からんぞ!賢明な判断を求む!」


…変化魔法を使ってセイレーンの喉に部分変化させた後に大声で名乗りを上げ、一騎打ちの申し出と降伏勧告をする。


が、やはり返事はなく…今回は少し長めの10分待ったが帝国側は何の反応も示さなかったので味方の所へと戻る事に。


「んじゃ、後は作戦通りにやろうか」

「ああ」


…分身の俺は味方の所へ戻った後にとりあえず帝国側がある程度の距離に近づいて来るまで待機した。





ーーーー





「…よし!今だ!」

「魔法発動!」

「魔法を発動させる!」


帝国の軍勢が目の前に迫って来るまで引きつけ、敵の射程に入る前に合図を出して風魔法の使い手達に魔法を発動してもらう。


「弓兵の矢に魔法強化を!」

「矢に魔法をかけて強化しろ!」

「魔法強化を行う!」


そして魔法協会の魔法使い達が主導して弓兵達が構えている矢に魔法での強化をかけ、弓兵達はその矢を敵陣に向けて放つ。


すると帝国の軍勢は慌てながら退いていった。


「…これでそう簡単には攻めて来れなくなっただろうよ…」

「こちら側が追い風で敵が逆風になるように強風を吹かせるなんて流石だね。おかげで矢の範囲が広がって敵も迂闊には近づけなくなる」


…その様子を見て分身の俺が敵の行動を想定して呟くと分身の女性が喜びながら褒めてくる。


「…じゃ、ココは先生とお姉さんに任せたよ?俺は次の作戦に移るから」

「分かりました」

「ああ、任せな」


敵が退却して一旦離れて行ったとはいえ、もしかしたら予想外の事をやらかしてくるかもしれないので…


万が一に備えて現場の指揮を分身の女性とお姉さんに任せ、分身の俺は別動隊を率いて動く事に。


…その夕方。


夜襲対策の一つとして氷魔法と風魔法、火魔法で辺りの大気を不安定にして雨雲を作って雨を降らせた。


そして分身の俺は変化魔法でドラゴンに変身し、標的の町の近くを飛び回りながらマーメイドの技を使って広範囲に霧を発生させる。


…その霧に乗じて分身の俺が5000名の騎兵による別働隊を率いて帝国が設営した町や村の拠点の間にある中継基地へと夜の闇と霧に紛れながら襲撃に向かう。


「…止まってくれ。俺が一旦様子を見に行くからちょっと待ってて」

「分かりました」

「お気をつけて」


…辺りが真っ暗になった頃に分身の俺と別動隊が敵の中継基地の近くに着いたので兵達をその場で待機させ、分身の俺一人で中継基地に近づく。


「…よし、オッケー。行こう」

「行くぞ」

「襲撃するぞ」

「抵抗する者に容赦はするな」


分身の俺が変化魔法を使ってセイレーンの技で中継基地内にいる兵士達を強制的に眠らせた後に味方の兵の元へと戻って合図を出し、敵兵の拘束と物資の奪取を開始する。


…それから一時間もする頃には作業が終了したので別動隊を二つに分け、その半数の兵達に奪った物資や拘束した敵兵達を預けて帰還させた。


そして分身の俺は残した半数の兵と共に別の狙いを定めた中継基地へと向かい…


同じ方法で中継基地内の物資を奪って敵兵を拘束し、分身の俺らも帰還する。


「…予想以上に時間がかかったな…まあいいか」


…味方の陣営へと着く頃にはまだ辺りは暗いがもう早朝といっても差し支えないぐらいの時間になっており…少し反省するように呟いた後に、直ぐに気持ちを切り替えた。


「…さて、と…辺りが明るくなる前に…」


…もう標的の中継基地には物資も兵も存在せず、気兼ねなくメテオダイブを使える状況になったので…


分身の俺は変化魔法を使って分身を三体増やした後に一体解除し、残した二体の分身にメテオダイブを敢行して来てもらう事に。


「まさかメテオダイブを使う事になるとは…」
「全くだな。でも使うとどうなるか楽しみじゃね?」
「「確かに」」


分身の俺の呟きに分身の俺が同意してワクワクしながら返すと分身の俺らの言葉が当然被る。


「「…じゃあ行って来るわ」」
「おう」


…時間的な余裕があまり無いので分身の俺らは直ぐに行動に移す事にして変化魔法でドラゴンに変身し、分身の俺が飛び立つ分身の俺らを見送った。


「…ここまで来れば…」


…成層圏近くまで飛び上がった分身の俺は一旦ホバリングして見下ろしながら目的地を確認する。


「…いやっほーう!!」


そのあとにワイバーンの技を使い…全力で急降下しながら炎を吐いて全身に纏う。


「…がふっ!」


そして目的の中継基地のど真ん中にボディプレスをかますと…


まさに隕石が落ちたみたいな感じで落下地点とその周りが衝撃でえらいことに…大惨事みたいな状況になったのを見て分身の俺は分身を解除した。
しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス

於田縫紀
ファンタジー
 雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。  場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

手切れ金代わりに渡されたトカゲの卵、実はドラゴンだった件 追放された雑用係は竜騎士となる

草乃葉オウル ◆ 書籍発売中
ファンタジー
上級ギルド『黒の雷霆』の雑用係ユート・ドライグ。 彼はある日、貴族から依頼された希少な魔獣の卵を探すパーティの荷物持ちをしていた。 そんな中、パーティは目当ての卵を見つけるのだが、ユートにはそれが依頼された卵ではなく、どこにでもいる最弱魔獣イワトカゲの卵に思えてならなかった。 卵をよく調べることを提案するユートだったが、彼を見下していたギルドマスターは提案を却下し、詳しく調査することなく卵を提出してしまう。 その結果、貴族は激怒。焦ったギルドマスターによってすべての責任を押し付けられたユートは、突き返された卵と共にギルドから追放されてしまう。 しかし、改めて卵を観察してみると、その特徴がイワトカゲの卵ともわずかに違うことがわかった。 新種かもしれないと思い卵を温めるユート。そして、生まれてきたのは……最強の魔獣ドラゴンだった! ロックと名付けられたドラゴンはすくすくと成長し、ユートにとって最強で最高の相棒になっていく。 その後、新たなギルド、新たな仲間にも恵まれ、やがて彼は『竜騎士』としてその名を世界に轟かせることになる。 一方、ユートを追放した『黒の雷霆』はすべての面倒事を請け負っていた貴重な人材を失い、転げ落ちるようにその名声を失っていく……。 =====================  アルファポリス様から書籍化しています!  ★★★★★第1〜4巻発売中!★★★★★  ★★★コミカライズ第1巻発売中!★★★ =====================

処理中です...