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青年期 307
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ーーーーー
「…うわっ、もうこんな時間…」
ダンジョンの外に出る頃にはもう夕方近くになっていて、女の子が時計を見ながら意外そうに呟く。
「まあ今日は楽しかったよ。ソッチの戦い方は一切参考にならなかったけど」
「そりゃそうだ」
「でも色々と収穫はあったし…やっぱマスタークラスって凄いね。めちゃくちゃためになった」
「良かったな」
女の子の感想に分身の俺が同意すると女の子が今回ので得られるものがあったらしい事を言い、分身の俺は適当に返す。
「じゃあ私は王都に戻るから、送ってって?」
「その前に戦利品の分配があんぞ。要らないんなら全部俺が貰うが」
女の子が甘えるようにお願いしてくるが分身の俺はダンジョン内で取った魔物素材を魔石を除いて広げていきながらそう告げる。
「え、いいの?」
「おう」
「でも指導や教導でダンジョン入った場合って戦利品の権利は全部指導する立場の冒険者にいくでしょ?」
「別にその権利を行使するか否かは個人の自由で判断次第だろ。俺は一度も行使した事無いが」
女の子の確認に肯定するともう一度確認するので分身の俺は適当な感じで返して自分の例を話す。
「…まあソッチは簡単に取れるから欲なんて無いだろうし…まあいいや。貰えるってんならありがたく、何があるかなー…」
女の子は微妙な顔をしながら呟くと気持ちを切り替えたように嬉しそうに地面に広げた魔物素材を確認し始めた。
「グリーズベアーとダチョウの肉は絶対に外せないから…半分貰ってもいいんだよね?」
「おう。意外と謙虚だな」
「え。もしかして全部貰っていいの!?」
「欲しければ貰えば良いじゃねーか」
女の子が真っ先に魔物の肉を確保して量について確認し、分身の俺が肯定して弄るように言うと女の子は驚きながら聞くので分身の俺は適当な感じで肯定する。
「…やめとく。やっぱ半分あれば十分だし」
「ほう」
「ほら、私って謙虚な女じゃん?『良い女』ってのは『謙虚』でなくちゃね」
「…反応に困る。そしてツッコミにも困るんだが…」
少し迷って手を引っ込めた女の子に分身の俺が意外に思いながら呟くと女の子が否定も肯定も難しい反応に困る事を言い出し、分身の俺は微妙な顔でソレをそのまま伝えた。
「…あ!コレって…!この糸ってもしかして!?」
「アルケニーの糸だな」
「マジ!?落としてたの!?ってかこの量だったらソッチが倒した魔物全部じゃない…?」
女の子が魔物素材を見ていきながら糸を見て驚き、分身の俺が肯定すると驚愕した後にちょっと冷静になって予想する。
「核だけピンポイントで壊して倒すと魔物素材が全部落ちるぞ。知らなかったのか?」
「え!なにそれ、初耳なんだけど」
分身の俺の確認に女の子はまたしても驚いた後に否定するように返した。
「あれ?説明した気もするが…まあいいや」
「…この糸も貰っていいの?」
「んー…じゃあダメ」
「えー!ちょうだい!マジでお願い!アルケニーの糸って最高級の布になるからめちゃくちゃ生地の良い服が作れるし!」
分身の俺が切り替えるように言うと女の子がわざわざ確認してくるので意地悪するように却下すると、女の子は手を合わせて必死に頼み込んでくる。
「そんなに欲しいなら貰えば良いじゃねーか。わざわざ何度も確認すんなよ、面倒くせぇ」
「やったー!流石に全部貰うのはアレだけど、必要量として2/3ぐらいは貰うね。やったー」
分身の俺のため息を吐いて面倒くさがりながらの許可に女の子は両手を上げて喜び、言い訳するような感じでゴッソリと糸を取った。
「…じゃあもう他は要らないかな。肉と糸があれば十分過ぎる」
「そう?じゃあもう片付けるぞ?」
「うん。ありがと」
女の子はこれ以上受け取らないような事を言うので一応確認すると肯定し、分身の俺は魔物素材を片付ける事に。
「しっかしアルケニーの糸まで取れるって凄くない?彼女とかにあげなくていいの?」
「母親とか妹とかみんな服を何着か持ってるからな…まああげたらあると嬉しいぐらいには思うんじゃね?」
「…うわー…めっちゃ贅沢。ほとんど手に入らない最高級の布地を『あると嬉しい』程度って…」
女の子の笑いながら弄るような問いに分身の俺がお姉さんや女性を含めての返答をすると女の子は羨ましそうな感じで呟く。
「そりゃ魔物さえ発見出来れば簡単に調達出来るし。まあ普段はほとんど見ない上に見ても一匹二匹で、今回みたいな大量発生も半年に一回遭遇出来るか否か…なんだが」
「マジ?じゃあ今回のってガチで運が良いヤツだったんだ…バイソン出ないから外れだと思ってたのに」
分身の俺は片付けながら理由を話して補足すると女の子が驚いたように返す。
「…よし。じゃあ帰るか」
「ん。お願い」
「王都で良いんだっけ?」
「うん。一旦部下と合流しないといけないから。報告も聞かないといけないし、そのまま勝手にソッチの所に泊まると無駄な心配とかかけちゃいそうだし」
分身の俺が片付けを終えて変化魔法を使ってダチョウに変身して伏せると女の子が背中に乗り、行き先を確認すると肯定して理由を告げる。
「…うわっ、もうこんな時間…」
ダンジョンの外に出る頃にはもう夕方近くになっていて、女の子が時計を見ながら意外そうに呟く。
「まあ今日は楽しかったよ。ソッチの戦い方は一切参考にならなかったけど」
「そりゃそうだ」
「でも色々と収穫はあったし…やっぱマスタークラスって凄いね。めちゃくちゃためになった」
「良かったな」
女の子の感想に分身の俺が同意すると女の子が今回ので得られるものがあったらしい事を言い、分身の俺は適当に返す。
「じゃあ私は王都に戻るから、送ってって?」
「その前に戦利品の分配があんぞ。要らないんなら全部俺が貰うが」
女の子が甘えるようにお願いしてくるが分身の俺はダンジョン内で取った魔物素材を魔石を除いて広げていきながらそう告げる。
「え、いいの?」
「おう」
「でも指導や教導でダンジョン入った場合って戦利品の権利は全部指導する立場の冒険者にいくでしょ?」
「別にその権利を行使するか否かは個人の自由で判断次第だろ。俺は一度も行使した事無いが」
女の子の確認に肯定するともう一度確認するので分身の俺は適当な感じで返して自分の例を話す。
「…まあソッチは簡単に取れるから欲なんて無いだろうし…まあいいや。貰えるってんならありがたく、何があるかなー…」
女の子は微妙な顔をしながら呟くと気持ちを切り替えたように嬉しそうに地面に広げた魔物素材を確認し始めた。
「グリーズベアーとダチョウの肉は絶対に外せないから…半分貰ってもいいんだよね?」
「おう。意外と謙虚だな」
「え。もしかして全部貰っていいの!?」
「欲しければ貰えば良いじゃねーか」
女の子が真っ先に魔物の肉を確保して量について確認し、分身の俺が肯定して弄るように言うと女の子は驚きながら聞くので分身の俺は適当な感じで肯定する。
「…やめとく。やっぱ半分あれば十分だし」
「ほう」
「ほら、私って謙虚な女じゃん?『良い女』ってのは『謙虚』でなくちゃね」
「…反応に困る。そしてツッコミにも困るんだが…」
少し迷って手を引っ込めた女の子に分身の俺が意外に思いながら呟くと女の子が否定も肯定も難しい反応に困る事を言い出し、分身の俺は微妙な顔でソレをそのまま伝えた。
「…あ!コレって…!この糸ってもしかして!?」
「アルケニーの糸だな」
「マジ!?落としてたの!?ってかこの量だったらソッチが倒した魔物全部じゃない…?」
女の子が魔物素材を見ていきながら糸を見て驚き、分身の俺が肯定すると驚愕した後にちょっと冷静になって予想する。
「核だけピンポイントで壊して倒すと魔物素材が全部落ちるぞ。知らなかったのか?」
「え!なにそれ、初耳なんだけど」
分身の俺の確認に女の子はまたしても驚いた後に否定するように返した。
「あれ?説明した気もするが…まあいいや」
「…この糸も貰っていいの?」
「んー…じゃあダメ」
「えー!ちょうだい!マジでお願い!アルケニーの糸って最高級の布になるからめちゃくちゃ生地の良い服が作れるし!」
分身の俺が切り替えるように言うと女の子がわざわざ確認してくるので意地悪するように却下すると、女の子は手を合わせて必死に頼み込んでくる。
「そんなに欲しいなら貰えば良いじゃねーか。わざわざ何度も確認すんなよ、面倒くせぇ」
「やったー!流石に全部貰うのはアレだけど、必要量として2/3ぐらいは貰うね。やったー」
分身の俺のため息を吐いて面倒くさがりながらの許可に女の子は両手を上げて喜び、言い訳するような感じでゴッソリと糸を取った。
「…じゃあもう他は要らないかな。肉と糸があれば十分過ぎる」
「そう?じゃあもう片付けるぞ?」
「うん。ありがと」
女の子はこれ以上受け取らないような事を言うので一応確認すると肯定し、分身の俺は魔物素材を片付ける事に。
「しっかしアルケニーの糸まで取れるって凄くない?彼女とかにあげなくていいの?」
「母親とか妹とかみんな服を何着か持ってるからな…まああげたらあると嬉しいぐらいには思うんじゃね?」
「…うわー…めっちゃ贅沢。ほとんど手に入らない最高級の布地を『あると嬉しい』程度って…」
女の子の笑いながら弄るような問いに分身の俺がお姉さんや女性を含めての返答をすると女の子は羨ましそうな感じで呟く。
「そりゃ魔物さえ発見出来れば簡単に調達出来るし。まあ普段はほとんど見ない上に見ても一匹二匹で、今回みたいな大量発生も半年に一回遭遇出来るか否か…なんだが」
「マジ?じゃあ今回のってガチで運が良いヤツだったんだ…バイソン出ないから外れだと思ってたのに」
分身の俺は片付けながら理由を話して補足すると女の子が驚いたように返す。
「…よし。じゃあ帰るか」
「ん。お願い」
「王都で良いんだっけ?」
「うん。一旦部下と合流しないといけないから。報告も聞かないといけないし、そのまま勝手にソッチの所に泊まると無駄な心配とかかけちゃいそうだし」
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