432 / 480
壮年期 6
しおりを挟む
その後、おじさんは手紙を受け取って直ぐに『仕事に戻る』と逃げるように王都へと戻って行った。
「…さて、夕飯の準備でもするか…」
もう訓練場に行く気分じゃなくなったので俺は少し早いが夕飯の準備を始める。
ーーー
「ただいまー」
「お腹空きました…」
「今日の夕飯はなんだ?」
「楽しみですね」
…夕飯の時間になると嫁二人と魔法協会の新旧代表者二人が自室に入って来た。
「おっ、今日は来たんだ」
「今は二人で作業してますので比較的早く終わるようになりました」
「でも昔に比べてなんか色々とややこしくなってるね。慣れるまでにもう少しかかりそうだ」
俺が意外に思いながら聞くと少女が理由を話し女は地味に苦戦してるかのような事を言う。
「あと、昼も話した通り今日から少し間一人増える事になってるから。ちょっと呼んで来る」
「ああ、いいよ。あたしが行く」
「良い?じゃあお願い」
「あいよ」
俺は断りを入れるように報告して迎えに行こうとすると女性が代わりに行ってくれるようなので、任せた後に皿や食器を準備する。
「夕飯はなんですか?」
「魚の唐揚げとパン粉焼き。後は何がいいか…」
「アレはないのか?あの生肉のやつ」
お姉さんも飲み物を入れるコップを用意したりと手伝いながら尋ね、俺が決まってるメニューを告げると女が確認してきた。
「ああ、肉の刺身?じゃあお通しとして最初にだそうか。食べたい肉のリクエストある?」
「なんでもいいです。なんでも美味しいので」
「私も同じ意見です」
「私は分からないから任せるよ」
俺は一品埋まったラッキー、と思いながら一応確認したが誰も特に希望は無いらしい。
「連れて来たよ」
「この度はお食事にお招きいただき感謝申し上げます」
「あー、別に挨拶はいらな…必要ありませんのでとりあえずどうぞ。次からは特に畏まった挨拶などはしなくても大丈夫ですので」
「分かりました」
女性が戻って来ると姫は会釈するように軽く頭を下げながら感謝の意を述べて入って来るので俺が拒否るように言うと姫が了承して女性の隣のソファに座る。
「えーと…自己紹介とかいる?」
「ライツの王女だろう?それだけで十分だ。誰であろうと私は協会員じゃない奴の名前は聞いても覚えないよ」
「非礼をすみません。私は魔法協会の当代代表者を務めておりまして、彼女は昔の前代表者です」
「…ま、魔法協会の、代表者…!!??ほ、本当ですか!?」
俺は魔物の肉の刺身盛り合わせが入った小鉢のような皿をテーブルに置きながら配慮するように聞くと女が横柄な態度で答え、少女が謝った後に身分を明かすと姫は驚愕して俺に確認して来た。
「ああ」「うん」「はい」
「こ、これは大変失礼しました!自分から名乗らずに先に名乗らせてしまうとは…!」
「いいって。今は立場関係ない無礼講さ、そんな事より食事だ」
俺らの肯定の返事が被ると姫は焦ったように慌てて立ち上がって非礼を詫びると何故か女がどうでも良さそうに返して刺身を食べ始める。
「そういう事ですので、変に畏まらずともよろしいかと」
「そ、そうですか…分かりました」
少女が笑顔で女の発言に賛同すると刺身を食べ出し、姫が了承するように返して座った。
「…まさか魔法協会の代表者と食事を共に出来るなんて…ラスタに滞在しているのは帝国による大公国への侵攻の影響ですか?」
「表向きの理由はそうです。本当の理由はゼルハイト様の作るこの料理、ですけども」
姫は紅茶を一口飲んで一息吐くと信じられないといった様子で呟き、疑問を尋ねると少女は肯定しながら裏の理由も話す。
「…料理…?そういえばクライン辺境伯が自ら料理を?」
「自分で作った方が美味いので。流石に外出時には飲食店で済ませたりもしますけど」
「一口でも食べてみれば分かると思います」
姫の不思議そうな顔での確認に俺が理由を話すと少女は何故か得意気な顔で食事を勧める。
「では…いただきます。…っ!この肉は…!しっとりとした食感ながら非常に柔らかく脂の甘味や肉の旨みが今まで食べてきたのとは全然違う…!」
「喜んでいただけたようでなによりです」
「この魔物の肉を食べて喜ばないのは肉食禁止の教えを厳格に守ってる僧ぐらいだと思います」
「でもこんなのを一度でも食べたら掟や教えなんて直ぐに破りそうだけどね」
姫が刺身を食べて驚きながら食レポを言うが俺は慣れてるので適当な反応で流すように返すとお姉さんがやんわりとツッコミを入れるように言い、女性が笑って予想を話す。
「じゃあ次、フグの唐揚げ…じゃなかった。魚の唐揚げ」
「からあげ?」
姫は夢中になった様子でパクパクと食べ進め、他の人達は食べ終わっていたので俺が次の料理を出すと姫が不思議そうに聞く。
「ただの魚の揚げ物」
「コレ美味しいのよねぇ…鳥や豚と違ってプリッとした食感がまた」
「ジューシーな鶏唐揚げも好きですが、コレもまた癖になる美味しさです」
俺の簡潔な説明に女が嬉しそうに感想を呟いて一口で一つ食べると少女も賛同するような感想を言い、ナイフとフォークで半分に切り分けて食べた。
「…さて、夕飯の準備でもするか…」
もう訓練場に行く気分じゃなくなったので俺は少し早いが夕飯の準備を始める。
ーーー
「ただいまー」
「お腹空きました…」
「今日の夕飯はなんだ?」
「楽しみですね」
…夕飯の時間になると嫁二人と魔法協会の新旧代表者二人が自室に入って来た。
「おっ、今日は来たんだ」
「今は二人で作業してますので比較的早く終わるようになりました」
「でも昔に比べてなんか色々とややこしくなってるね。慣れるまでにもう少しかかりそうだ」
俺が意外に思いながら聞くと少女が理由を話し女は地味に苦戦してるかのような事を言う。
「あと、昼も話した通り今日から少し間一人増える事になってるから。ちょっと呼んで来る」
「ああ、いいよ。あたしが行く」
「良い?じゃあお願い」
「あいよ」
俺は断りを入れるように報告して迎えに行こうとすると女性が代わりに行ってくれるようなので、任せた後に皿や食器を準備する。
「夕飯はなんですか?」
「魚の唐揚げとパン粉焼き。後は何がいいか…」
「アレはないのか?あの生肉のやつ」
お姉さんも飲み物を入れるコップを用意したりと手伝いながら尋ね、俺が決まってるメニューを告げると女が確認してきた。
「ああ、肉の刺身?じゃあお通しとして最初にだそうか。食べたい肉のリクエストある?」
「なんでもいいです。なんでも美味しいので」
「私も同じ意見です」
「私は分からないから任せるよ」
俺は一品埋まったラッキー、と思いながら一応確認したが誰も特に希望は無いらしい。
「連れて来たよ」
「この度はお食事にお招きいただき感謝申し上げます」
「あー、別に挨拶はいらな…必要ありませんのでとりあえずどうぞ。次からは特に畏まった挨拶などはしなくても大丈夫ですので」
「分かりました」
女性が戻って来ると姫は会釈するように軽く頭を下げながら感謝の意を述べて入って来るので俺が拒否るように言うと姫が了承して女性の隣のソファに座る。
「えーと…自己紹介とかいる?」
「ライツの王女だろう?それだけで十分だ。誰であろうと私は協会員じゃない奴の名前は聞いても覚えないよ」
「非礼をすみません。私は魔法協会の当代代表者を務めておりまして、彼女は昔の前代表者です」
「…ま、魔法協会の、代表者…!!??ほ、本当ですか!?」
俺は魔物の肉の刺身盛り合わせが入った小鉢のような皿をテーブルに置きながら配慮するように聞くと女が横柄な態度で答え、少女が謝った後に身分を明かすと姫は驚愕して俺に確認して来た。
「ああ」「うん」「はい」
「こ、これは大変失礼しました!自分から名乗らずに先に名乗らせてしまうとは…!」
「いいって。今は立場関係ない無礼講さ、そんな事より食事だ」
俺らの肯定の返事が被ると姫は焦ったように慌てて立ち上がって非礼を詫びると何故か女がどうでも良さそうに返して刺身を食べ始める。
「そういう事ですので、変に畏まらずともよろしいかと」
「そ、そうですか…分かりました」
少女が笑顔で女の発言に賛同すると刺身を食べ出し、姫が了承するように返して座った。
「…まさか魔法協会の代表者と食事を共に出来るなんて…ラスタに滞在しているのは帝国による大公国への侵攻の影響ですか?」
「表向きの理由はそうです。本当の理由はゼルハイト様の作るこの料理、ですけども」
姫は紅茶を一口飲んで一息吐くと信じられないといった様子で呟き、疑問を尋ねると少女は肯定しながら裏の理由も話す。
「…料理…?そういえばクライン辺境伯が自ら料理を?」
「自分で作った方が美味いので。流石に外出時には飲食店で済ませたりもしますけど」
「一口でも食べてみれば分かると思います」
姫の不思議そうな顔での確認に俺が理由を話すと少女は何故か得意気な顔で食事を勧める。
「では…いただきます。…っ!この肉は…!しっとりとした食感ながら非常に柔らかく脂の甘味や肉の旨みが今まで食べてきたのとは全然違う…!」
「喜んでいただけたようでなによりです」
「この魔物の肉を食べて喜ばないのは肉食禁止の教えを厳格に守ってる僧ぐらいだと思います」
「でもこんなのを一度でも食べたら掟や教えなんて直ぐに破りそうだけどね」
姫が刺身を食べて驚きながら食レポを言うが俺は慣れてるので適当な反応で流すように返すとお姉さんがやんわりとツッコミを入れるように言い、女性が笑って予想を話す。
「じゃあ次、フグの唐揚げ…じゃなかった。魚の唐揚げ」
「からあげ?」
姫は夢中になった様子でパクパクと食べ進め、他の人達は食べ終わっていたので俺が次の料理を出すと姫が不思議そうに聞く。
「ただの魚の揚げ物」
「コレ美味しいのよねぇ…鳥や豚と違ってプリッとした食感がまた」
「ジューシーな鶏唐揚げも好きですが、コレもまた癖になる美味しさです」
俺の簡潔な説明に女が嬉しそうに感想を呟いて一口で一つ食べると少女も賛同するような感想を言い、ナイフとフォークで半分に切り分けて食べた。
123
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
無自覚人たらしマシュマロ令嬢、王宮で崇拝される ――見た目はぽっちゃり、中身は只者じゃない !
恋せよ恋
ファンタジー
富豪にして美食家、オラニエ侯爵家の長女ステファニー。
もっちり体型から「マシュマロ令嬢」と陰口を叩かれる彼女だが、
本人は今日もご機嫌に美味しいものを食べている。
――ただし、この令嬢、人のオーラが色で見える。
その力をひけらかすこともなく、ただ「気になるから」と忠告した結果、
不正商会が摘発され、運気が上がり、気づけば周囲には信奉者が増えていく。
十五歳で王妃に乞われ、王宮へ『なんでも顧問』として迎えられたステファニー。
美食を愛し、人を疑わず、誰にでも礼を尽くすその姿勢は、
いつの間にか貴族たちの心を掴み、王子たちまで惹きつけていく。
これは、
見た目はぽっちゃり、されど中身は只者ではないマシュマロ令嬢が、
無自覚のまま王宮を掌握していく、もっちり系・人たらし王宮譚。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 エール📣いいね❤️励みになります!
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる