クラスまるごと異世界転移

八神

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…いくつかの別れ道を適当に進む事、数十分。


「あれっ?」

「さっきとは違う部屋…だよな?でもなんか雰囲気一緒じゃね?」

「確かに。似てるな」


またしても遺跡の柱のような物がある行き止まりのような部屋に来てしまい、俺らは辺りを見渡す。


「…玉座があるって事は…もしかして戻ってきた?」

「その可能性も…なっ!?」

『がはは!良く来た…』

「海!」

「おう」


柴田が玉座に近づくと急に入口にドアが現れて塞がれる。


と同時に、でかい大剣を持って鎧兜を身につけた骸骨が現れ…喋ってる最中にも関わらず藤原は速攻でスキルを使って俺の兵と共に隔離した。


「…一つのダンジョンに、んなガチでやべーボスが二体も居んのかよ」

「今度は『亡者を統べし冥府の王』だったぜ?」

「マジ?一応『死大帝』ってのは見えたけど」

「『死皇帝』に『死大帝』ねぇ…」

「リッチの上位とスケルトンの最上位か?そう考えると大分やべー魔獣じゃねーか」

「でも『死皇帝』とやらも割とアッサリ倒せたし、意外と弱点とか突けば簡単に倒せるようになってんじゃね?」

「あー…そーいやリッチは物理に弱かったからな…海の言う通り冷静に考えたらそんなやべーボスでもないのかもな」


とりあえず俺は兵士にテントとかを設営させて時間も時間なので昼飯を作らせる事に。


「おー、うめー。どんな場所でも食える料理が変わらないってやばくね?」

「流石はチートなだけはあるぜ。うめーうめー」


藤原の褒めてるのか弄ってるのか分からない発言に俺は反応に困ったので普通にスルーした。



…翌日。



「ダウト!」

「ちっ、バレたか」

「はっはっは!甘いな海、そー何度も騙せると思うなよ」

「…おお、マジか…角が…おーう…」


俺らは朝食を食べた後にいつも通り暇つぶしをしながら敵が倒れるのを待つ。


「おらっ、3。…一回休みかよ」

「…5。げ、俺も一回休みだ」

「…あーくそっ。やらかした!」

「どーした?」

「飛車を逃したから桂馬がタダで取られた。しかも逃げ道が防がれてヤバイ」


俺と藤原が兵達とすごろくで遊んでいると柴田が何やら声を上げるので聞いてみるも魔獣は関係なく、将棋の事だった。



…更に翌日。



「5」

「7」

「キング」

「…パス」

「あっ、くそコイツまだ2を持ってやがった!パスだ」

「クイーンダブル」

「くっ…!パスだ」

「ぐあー…どこに逃げても詰みじゃねーか…負けたー」


俺らが大富豪をしていると柴田が仰向けに倒れて大の字になる。


「初めて負けたわー…やっぱりココの受け手が間違えてたかー」

「上がり」

「ぐわっ!大貧民…」


パチパチと駒を打って感想戦をする柴田を尻目に俺は3番手で手札を全て使い切り、藤原が最後まで残った。
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