クラスまるごと異世界転移

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…翌日。


「おや？ウミハラ殿、その女性は？」

「佐藤の友達だって」

「ほお…サトー男爵の…」

「これはこれはウミハラ殿。新しい彼女ですかな？」

「ちげーって」


清水を連れて城に行くと裏庭で兵士達が挨拶や弄ってくるのを適当に流すように返して俺は城の中へと入る。


「お、兄ちゃん…また新しいコレか？」

「…意外。海原って女誑しなんだ…なんかイメージと違うかも…」

「…はぁ…まあいいか」

「いやー、すまんすまん。冗談だ！冗談！やっぱり若者は弄り甲斐があるな」


料理長のいつもの小指を立てての冗談に清水が信じてしまい若干ヒいたような目を俺に向けながら呟くと料理長が笑いながら謝って訂正した。


「…冗談？」

「あたりめーだろ。逆に俺が女誑しに見えんのかよ？」

「見えないけど…『人は見かけによらない』って…」

「ははは！確かにな。俺達の見てない所で兄ちゃんが女を囲っていないとも限らないからな！」


清水の確認に俺がそう返すと少し申し訳なさそうに言い訳を言い、料理長が笑って同意する。


「うん」

「…ハーレムねぇ…男の夢だが現実は厳しいよな…」

「ま、兄ちゃんが女に囲まれてるってのはあながち間違いでもねぇだろ？あの嬢ちゃん達と一緒に居るんだからな」

「同級生の、しかもクラスメイトの女子に囲まれてソレでハーレムって言えんのか…？」


俺のため息混じりの呟きに料理長が現状を説明するように話すも俺は微妙な反応しか出来ない。


「…いつから住吉さん達と暮らしてるの？」

「さーな。半年ぐらい前からじゃね？」

「…こっちに来てから直ぐ？」

「いや…多分二ヶ月ぐらいは間空いてると思う。柴と会うまでソロプレイだったし」


清水の問いに適当に返すと少し考えて聞いて来るので…


俺は思い出すようにしながら答えた。


「…そうなの？あの不良の人は？」

「不良…灰村か？」

「うん…あの人と一緒に出てったでしょ？」

「一緒に、ではねぇけどな。そもそもそんな仲良くねーし」


清水が意外そうな感じでグイグイ聞いてくるので俺は誤解とか勘違いを解くように当時の事を話す。


「ハイムラ…ってったらあの茶髪の奴か？背の高い悪ぶってる」

「多分ソイツだな。この城に来た事があんの？」

「ああ。あの娘っ子に用があるとかで何度か見た事がある」


料理長が話に入って来て特徴を言いながら聞いて来るので俺が認めながら聞き返すとなんとも意外な情報が。


「へー。灰村が佐藤に用、ねぇ…まあ俺には関係ねぇか…んじゃ、5体ね」

「アイシェを補充するために10人にしてくれないか？」

「そっか、そろそろか…んじゃ10体で」

「おう！助かるぜ！」


会話がこれ以上長引くと用件を忘れてずっと話し込みそうなので俺は適当に打ち切って兵を召喚し料理長に預け、佐藤の所へと向かった。