商人でいこう!

八神

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「…おっ」


あの街に戻る途中に寄った町でも骨董品屋を見つけた。


…骨董品には興味無いが、あの浮かんでくる星には興味がある。


最大でいくつの星が出るのか?星の大きさは変わるのか?と、あの良く分からない現象の詳細を知りたい。


「…いらっしゃい。珍しいね、こんな所にあんたみたいな若いのが来るなんて…」


小さい建物の骨董品屋に入ると店主であろうおじいちゃんが俺を見てそう言った。


なんて返せばいいのか分からないので適当に苦笑いして返す。


…うーん、どれも星が一つ…もしかして星が二つなのも珍しいのか?


雑に置かれた商品を見ていくも星が無かったり星が一つだったり…


意外と星の数が多い商品は少ないらしい。


「…お」

「なんか良いのが見つかったかい?」


傘立てのような入れ物に老人が使う杖だったり、魔法使いが使いそうな杖がごちゃ混ぜになっていて…


ソレを適当に見てるとその中に一つだけ星が四つ浮かんでくる物があった。


…やっぱり星四つが最高なのか…?そもそもこの星ってなんだ?


「…コレ」

「…おー!これはお目が高い、この杖はかつてどこかの国で高名だった魔術師が使ってたとされる杖だよ」


本物ならね。とおじいちゃんは余計な一言を足して今までのふわっとした説明を台無しにする。


「1500ゼベルだけど買うかい?」

「…高くない?」

「…じゃあ、900ゼベル」


…流石にその値段は無いわー、と思ったら普通に値下げしてくれた。


やはり本物かどうか疑わしいのか、それともぼったくりの値段をつけたからなのか…


「…800だったら…」

「…うーん………よし、800ゼベルで売ろう」


そこまで欲しいわけじゃないので断れたら諦めようと値段交渉したら、少し考えて受け入れる。


「…それにしてもこんな杖を欲しがるなんて最近の若いのにしては珍しいね」

「ま、まあ…」

「誰かへのプレゼントかい?まあ、こんな物でも貰えばありがたい物だけどさ」


おじいちゃんの言葉に返事に困惑してるとありがたい事に使い道を教えてくれた。


…そうか!俺には必要無くても誰かにあげて好感度を上げるって方法があるのか!


なるほど、プレゼント用か…骨董品を集める趣味は無いけど念のため集めて置いてもいいかもな。


「ありがとう、ございます」

「礼を言うのはこっちだよ、まいどあり」


骨董品の使い道を示してくれた事にお礼を言うとおじいちゃんはソレを返すような事を言う。


…他に買う物が無かったのでそのまま店を出て杖をコンテナの中に入れ、さっきの町で仕入れた物を売るために市場へと向かった。


「いらっしゃ…うおっ!」

「…こりゃあびっくりだ…あんた運び屋に転職したのかい?」


市場に着くと昨日の人達が俺の引いてるコンテナを見て驚く。


「いや…ただ、いっぱい入るから…」

「…そうかい。でもこんな大きなコンテナを個人で運ぶとなったら…街道でも気をつけないと」

「…あ、そうします…」


どうやらおばちゃんが親切な事に心配してくれてるようなので、忠告として素直に受け取る事に。


…鉄鉱石と鉄塊以外を売り、買える物は手当たり次第に買ってから市場を出た。


「…今日はこの村に泊まった方が良い」

「…うん、もう夕方だし…」


今村を出ても街に着くのは日付が変わるぐらいの時間だと予想し、おじさんの提案に乗っかる。


とりあえず宿屋に行って部屋を借り、コンテナと馬を預けて夕飯を食べに行く事にした。


馬が居なければコンテナを盗めないだろうし…鍵を三つ、リヤカーともチェーンで巻き付けたから中身も盗まれる可能性は低いと思う。


それでも念のためにコンテナを置いてある側の部屋を借りた。


何か物音がしたら直ぐに対応できるだろう…というおじさんのアドバイスで。


…まあ、この街は治安が良い方だし…警察も巡回してるから万が一盗まれても犯人は直ぐに分かると思う。


多分。


「…あら?あなた、昨日の…」


おじさんと一緒に飲食店で夕飯を食べてたら、今しがた入って来た美人なお姉さんが俺を見て声をかけてくる。
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