商人でいこう!

八神

文字の大きさ
39 / 208

38

しおりを挟む
「…なるほど。まさかあんな短時間で襲われるとは…悪意や視線を感じなかったから平気だと思っていたのだが…」

「まあ、でも…まさかこんな大通りで、堂々と犯罪しようとするなんて…普通は想像できないよ」

「…世の中には普通から外れた奴らも存在する。今回のように、な」


もし目撃者がいたのなら手配されてるはずだ。と、おじさんは料理を注文すると店を出て行った。


…ええ…一人になったらまた狙われるんじゃ…


店の中だから犯罪者もそうそう行動に移せない、って考えてもいいのか?


どうしよう…とドキドキするも結局、おじさんが戻って来るまで何も起きなかった。


「…やはり手配書が追加されていた。二人組の強盗未遂だ」


おじさんは紙を二枚俺に見せるように差し出す。


「…あ、多分…さっきの…」


目撃者の情報を元に描いたんであろう似顔絵は意外と特徴を捉えていて、見て直ぐに気づけた。


「…もしかしたら、もう一度狙ってくる可能性がある」

「…本当に?」

「ああ、おそらく…夜だ。みんなが寝静まった後に宿屋に忍び込む」


経験則からの考えなのかおじさんは犯人の行動を読んだかのような事を言い出した。


「じゃあ早く食べて村を出ないと…」

「…いや、奴らはココで捕まえて置いた方が良い」


じゃないとまたいつ狙われるか分からんからな。と俺を囮にして誘きよせるかのような発言をする。


…あー、まあ…一理あるといえばあるけど…もしおじさんが遅れたりしたら…俺、危ないんじゃ…


「…大丈夫?」

「ああ、怪我一つ負わさないから安心しろ」

「…じゃあ、まあ…」


おじさんの謎の説得力に押し切られ、今日はこの村に泊まる事に。




…翌朝。



不安で寝れないかと思ったが、そうでもなく普通に寝て朝起きたら…


おじさんが昨日の強盗二人を縛り上げて警察みたいな所に引き渡していた。


なんでも深夜に来ると思ってたのに、まさかの夜明けに来たらしい。


ちょうど俺が起きた時にはおじさんが帰って来た時だった。


おじさんは一睡もしてないそうなので、みんなで朝食を食べたあとに昼までおじさんを寝かせてから村を出る事に。


…流石に寝不足のままじゃ護衛とかに支障をきたしそうだし…


俺も眠かったからちょうど良かった。


…その後。


昼過ぎに遅めの昼飯を食べて市場で仕入れをして拠点である街へと帰宅。


…奴隷の子供達はコンテナの中に入れたのでいつも通りスムーズに時間のロスなく移動出来た。


とはいえ、着いたのは夕方…ギリギリ市場が閉まった後だったので一旦家へと帰る事に。


…ちなみにあの家の掃除や手入れといった管理は情報屋を介して雇ったメイド達に頼んである。


「お帰りなさいませ。その子達は?」

「…あー…世話を、お願い…できる?」

「かしこまりました」


雇った三人のメイドの内の一人に挨拶がてらに質問されたので、説明せずに頼むと何も聞かずに了承してくれた。


「では今から夕飯の準備を致します」

「…お願い、します」


メイドがそう報告するので料理を任せて俺は子供達の部屋を決める事に。


「…でっかいおうち…」

「あなた…まさか貴族なの?」

「いや…最近買ったばかりだから…」


子供達がキョロキョロと見渡しながら俺の後についてきて、その中でも年長者っぽい女の子の的外れな質問を否定する。


「…とりあえず、部屋はいっぱいあるみたいだし…どこでも好きな部屋を選んでいいよ」

「ほんと!?」

「本当!?」


正直俺自身この家の部屋の数とかの詳細を知らないので適当に言うと子供達が嬉しそうに食いつく。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

魔法使いじゃなくて魔弓使いです

カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです 魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。 「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」 「ええっ!?」 いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。 「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」 攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――

【第一章改稿中】転生したヒロインと、人と魔の物語 ~召喚された勇者は前世の夫と息子でした~

田尾風香
ファンタジー
ある日、リィカの住む村が大量の魔物に襲われた。恐怖から魔力を暴走させそうになったとき前世の記憶が蘇り、奇跡的に暴走を制御する。その後、国立の学園へと入学。王族や貴族と遭遇しつつも無事に一年が過ぎたとき、魔王が誕生した。そして、召喚された勇者が、前世の夫と息子であったことに驚くことになる。 【改稿】2026/02/15、第一章の39話までを大幅改稿しました。 これまで一人称だった第一章を三人称へと改稿。その後の話も徐々に三人称へ改稿していきます。話の展開など色々変わっていますが、大きな話の流れは変更ありません。 ・都合により、リィカの前世「凪沙」を「渚沙」へ変更していきます(徐々に変更予定)。 ・12から16話までにあったレーナニアの過去編は、第十六章(第二部)へ移動となりました。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~

深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。 ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。 それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?! (追記.2018.06.24) 物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。 もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。 (追記2018.07.02) お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。 どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。 (追記2018.07.24) お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。 今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。 ちなみに不審者は通り越しました。 (追記2018.07.26) 完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。 お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

異世界なんて救ってやらねぇ

千三屋きつね
ファンタジー
勇者として招喚されたおっさんが、折角強くなれたんだから思うまま自由に生きる第二の人生譚(第一部) 想定とは違う形だが、野望を実現しつつある元勇者イタミ・ヒデオ。 結構強くなったし、油断したつもりも無いのだが、ある日……。 色んな意味で変わって行く、元おっさんの異世界人生(第二部) 期せずして、世界を救った元勇者イタミ・ヒデオ。 平和な生活に戻ったものの、魔導士としての知的好奇心に終わりは無く、新たなる未踏の世界、高圧の海の底へと潜る事に。 果たして、そこには意外な存在が待ち受けていて……。 その後、運命の刻を迎えて本当に変わってしまう元おっさんの、ついに終わる異世界人生(第三部) 【小説家になろうへ投稿したものを、アルファポリスとカクヨムに転載。】 【第五巻第三章より、アルファポリスに投稿したものを、小説家になろうとカクヨムに転載。】

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!

ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。 婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。 「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」 「「「は?」」」 「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」 前代未聞の出来事。 王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。 これでハッピーエンド。 一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。 その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。 対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。 タイトル変更しました。

処理中です...