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「まあそろそろ動くとは思ってたけど…」
「…ど、どうしよう…?」
「どうするもこうするも『うるせぇ帰れ』で良いんじゃない?」
「…機嫌悪い?」
いかにも喧嘩腰のような返事の提案に俺は少し心配になって聞く。
「そりゃあ…組織に属してるならともかく、フリーの人間に事前の話し合いもせずに組織の権力で脅すなんて喧嘩売ってるとしか思えないでしょ」
あっちが喧嘩腰ならこっちも喧嘩腰!舐められた方の負け!と、お姉さんは危ない業界の人みたいな事を言い出す。
「…うーん…?」
「…あ。ヤバ…」
俺がお姉さんの意見に賛同しかねて首を傾げていると…
お姉さんは急に慌てた様子でトイレ、トイレ…!と呟いて走って行く。
「……うん?もしかしてアレがネットや噂に聞く生理によるイライラってやつか?」
いや、流石に違うか…と、俺はお姉さんの状況を予想するも女性の事は良く分からないので断定はせずにとりあえず応接室へと向かった。
すると歩いてる最中にインターホンの音が鳴る。
「あ、お客様みたいですね」
「そうだね…用があるなら応接室に通してくれる?」
「かしこまりました」
向かいからメイドが小走りでやって来るのでそう伝えると軽く頭を下げてから玄関の方へと向かう。
「…どうやらただの客だったみたいだな」
「みたいだね…殺し屋とかじゃなくて良かった」
おじさんが戻って来たので俺はお姉さんの話から次の展開を予想して冗談混じりで返す。
「…殺し屋ならあんな分かりやすい所で待ちはしないだろうな」
「…そうなの?暗殺者と違って殺し屋って結構大胆なイメージだけど…」
「…ふむ。確かに一理ある」
俺が元の世界での事を思い出しながら返すとおじさんが考えを改めたように呟いた。
「ご主人、来客がいらっしゃいました」
ちょっと間が空くとメイドがドアをノックして用件を告げてドアを開けると…
メイドに案内されたおっさん達がぞろぞろと部屋の中に入って来る。
「…話には聞いていたが…本当にこんな子供が、とは…」
「子供であろうとルールはルール。守って貰わねば規律が乱れる」
「…我々が出向いた理由は分かってるかな?」
おっさんの一人は俺を見て驚き、一人は腕を組んで目を瞑りながら言い、一人は人当たりの良さそうな笑顔で聞いてくる。
…残り一人は心ここにあらず…といった感じで何処を見てるのか分からずボーっとしていた。
「あら、みなさんお揃いで…どうやら間に合ったみたいね」
一人を除いておっさん3人がソファに座るとドアが勢い良く開いてお姉さんが当たり前のように入って来て当然のように俺の隣に座る。
「…部外者は去れ」
「部外者?護衛は部外者じゃないと思うけど?」
…細目なのか目を瞑ってるのか良く分からない感じのおじさんが威圧的な態度で強気に言うがお姉さんは飄々とした感じで返す。
「…護衛!?…失礼だが、とてもそんな風には見えないが…」
後ろの男だけじゃないのか…と、俺を見て驚いていたおじさんが今度はお姉さんの発言に驚く。
「見た目で判断するなら後ろの人もそうは見えないんじゃない?」
知らないとでも思った?と、お姉さんは意地悪するかのように笑って棘のある言い方をした。
「…なにかあるの?」
「彼、結構な武闘派みたい。ただ喧嘩や自分の商売に関わる話以外は興味無いみたいで、こういう状況だとあんな感じになるんだって」
「へー。そうなんだ…」
そうは見えないけどな…と呟いて俺はぼーっと虚空を見つめてるおっさんを観察する。
「…ふん。子供相手に力づくで脅そうなど情けない…子供すらも口で説得できないのなら商人になど向いてないから辞めた方が良いのではないか?」
「…なんだと?」
「…二人とも今日なんかあった?」
多分商業ギルドとやらのお偉方であろうおっさん4人を前に、お姉さんはともかく…
おじさんまで謎に喧嘩腰なのでとりあえず雰囲気を変えようと聞いてみる事に。
「別に何も無いけど…」
「…同じく」
「うーん…じゃあとりあえず話だけ聞いてみようか。ほら、こっちが喧嘩腰だとあっちも喧嘩腰になるじゃん?」
相手が喧嘩腰になってからでも遅くはないからね?と、一応喧嘩とかは避けたいので俺は二人を制止するように言う。
「…若いのに中々やりますねぇ。じゃあ…こっちも喧嘩腰の人が喋る前に用件を私から伝えましょう」
人当たりが良さそうな笑顔のおっさんも俺と同じ考えなのか…
目を瞑ってるっぽいおっさんに手を出して止めるようにすると笑顔のまま話を切り出した。
「…ど、どうしよう…?」
「どうするもこうするも『うるせぇ帰れ』で良いんじゃない?」
「…機嫌悪い?」
いかにも喧嘩腰のような返事の提案に俺は少し心配になって聞く。
「そりゃあ…組織に属してるならともかく、フリーの人間に事前の話し合いもせずに組織の権力で脅すなんて喧嘩売ってるとしか思えないでしょ」
あっちが喧嘩腰ならこっちも喧嘩腰!舐められた方の負け!と、お姉さんは危ない業界の人みたいな事を言い出す。
「…うーん…?」
「…あ。ヤバ…」
俺がお姉さんの意見に賛同しかねて首を傾げていると…
お姉さんは急に慌てた様子でトイレ、トイレ…!と呟いて走って行く。
「……うん?もしかしてアレがネットや噂に聞く生理によるイライラってやつか?」
いや、流石に違うか…と、俺はお姉さんの状況を予想するも女性の事は良く分からないので断定はせずにとりあえず応接室へと向かった。
すると歩いてる最中にインターホンの音が鳴る。
「あ、お客様みたいですね」
「そうだね…用があるなら応接室に通してくれる?」
「かしこまりました」
向かいからメイドが小走りでやって来るのでそう伝えると軽く頭を下げてから玄関の方へと向かう。
「…どうやらただの客だったみたいだな」
「みたいだね…殺し屋とかじゃなくて良かった」
おじさんが戻って来たので俺はお姉さんの話から次の展開を予想して冗談混じりで返す。
「…殺し屋ならあんな分かりやすい所で待ちはしないだろうな」
「…そうなの?暗殺者と違って殺し屋って結構大胆なイメージだけど…」
「…ふむ。確かに一理ある」
俺が元の世界での事を思い出しながら返すとおじさんが考えを改めたように呟いた。
「ご主人、来客がいらっしゃいました」
ちょっと間が空くとメイドがドアをノックして用件を告げてドアを開けると…
メイドに案内されたおっさん達がぞろぞろと部屋の中に入って来る。
「…話には聞いていたが…本当にこんな子供が、とは…」
「子供であろうとルールはルール。守って貰わねば規律が乱れる」
「…我々が出向いた理由は分かってるかな?」
おっさんの一人は俺を見て驚き、一人は腕を組んで目を瞑りながら言い、一人は人当たりの良さそうな笑顔で聞いてくる。
…残り一人は心ここにあらず…といった感じで何処を見てるのか分からずボーっとしていた。
「あら、みなさんお揃いで…どうやら間に合ったみたいね」
一人を除いておっさん3人がソファに座るとドアが勢い良く開いてお姉さんが当たり前のように入って来て当然のように俺の隣に座る。
「…部外者は去れ」
「部外者?護衛は部外者じゃないと思うけど?」
…細目なのか目を瞑ってるのか良く分からない感じのおじさんが威圧的な態度で強気に言うがお姉さんは飄々とした感じで返す。
「…護衛!?…失礼だが、とてもそんな風には見えないが…」
後ろの男だけじゃないのか…と、俺を見て驚いていたおじさんが今度はお姉さんの発言に驚く。
「見た目で判断するなら後ろの人もそうは見えないんじゃない?」
知らないとでも思った?と、お姉さんは意地悪するかのように笑って棘のある言い方をした。
「…なにかあるの?」
「彼、結構な武闘派みたい。ただ喧嘩や自分の商売に関わる話以外は興味無いみたいで、こういう状況だとあんな感じになるんだって」
「へー。そうなんだ…」
そうは見えないけどな…と呟いて俺はぼーっと虚空を見つめてるおっさんを観察する。
「…ふん。子供相手に力づくで脅そうなど情けない…子供すらも口で説得できないのなら商人になど向いてないから辞めた方が良いのではないか?」
「…なんだと?」
「…二人とも今日なんかあった?」
多分商業ギルドとやらのお偉方であろうおっさん4人を前に、お姉さんはともかく…
おじさんまで謎に喧嘩腰なのでとりあえず雰囲気を変えようと聞いてみる事に。
「別に何も無いけど…」
「…同じく」
「うーん…じゃあとりあえず話だけ聞いてみようか。ほら、こっちが喧嘩腰だとあっちも喧嘩腰になるじゃん?」
相手が喧嘩腰になってからでも遅くはないからね?と、一応喧嘩とかは避けたいので俺は二人を制止するように言う。
「…若いのに中々やりますねぇ。じゃあ…こっちも喧嘩腰の人が喋る前に用件を私から伝えましょう」
人当たりが良さそうな笑顔のおっさんも俺と同じ考えなのか…
目を瞑ってるっぽいおっさんに手を出して止めるようにすると笑顔のまま話を切り出した。
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