商人でいこう!

八神

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「げ。もしかして…」


もう制裁逃れがバレたのか…?と、俺は来客があのおっさん達かもしれないと予想して嫌な顔をしていると…


「ご主人、いつもの情報屋の人がいらしてますが…」

「…情報屋?…通していいよ」

「かしこまりました」


どうやら俺の予想が外れてくれたらしく、来訪者は予想外の人物だった。


「お兄さん。こんばんは」

「…最近は立場が逆になったね」


前までは俺が良く出向いていたのに…と、情報屋の男の挨拶に状況が逆転してる事を指摘する。


「全くですよ。最近はお兄さんが来てくれないから暇で暇で…」


もう一人の彼なんて仕事が無くてずっと寝てますし…と、苦笑しながら愚痴のような事を零す。


「…で?なんの用?」

「ええ、折り入ってお兄さんに頼み事がありまして…」

「頼み事?」


男の言葉に俺は、また情報を高値で売りつける気か…?と思いながら聞いてみる。


「…ドラゴン、もう一体ほど欲しくないですか?」

「…ドラゴン?」


頼み…というよりもやはり情報を売るような確認の仕方に俺は男の意図を察せずにおうむ返しするように聞く。



「実は昔に封印されたドラゴンが今になって封印が解けたのか、最近色んな国で暴れ回ってるようで…」

「へー…知らなかった」

「…まあ、まだ機密情報扱いですからね」


結構世界中を飛び回ってるはずなのに男からの情報は全く聞いたことも無いので俺は少し驚いた。


「つい先日、お兄さん達と共にあの伝説のドラゴンを倒した『ドラゴンキラー』の称号を持つ二人がパーティを組んでそのドラゴン挑みましたが…結果は惨敗だったそうです」


4人ともなんとか命からがら逃げ切った…と聞いています。と、一応討伐に向かった人がいたとの報告をする。


「そうなんだ…まあでも今はあのドラゴンだけで足りてるし…危ない橋は渡らなくていいかな?」

「…お兄さんならそう言うと思っていました…なので、ちゃんと説得できるようメリットを提示いたします」


俺がやんわりと断ると男は予想出来ていたかのような言葉を返す。


「なんと、そのドラゴン…1億ゼベルもの賞金が付きました」

「へえー…1億ってヤバくない?」

「…ドラゴンキラーの称号を持つ二人を含む4人パーティが惨敗したんだ。それぐらいは上がるだろうな」


男の話に俺が驚きながら振るもおじさんはあまり驚いた様子もなく妥当だと答えた。


「…そうなの?」

「ドラゴンキラーの効果を忘れたわけではあるまい…?」

「えーと…ダメージの増加と軽減…だっけ?」

「私が聞いた話ですが、検証結果では与えるダメージ2倍で受けるダメージが半分程度になるらしいですよ」


俺の問いに用心棒のおじさんが呆れたように確認してきたので思い出しながら答えると男が詳細を解説する。


「へー。100だったら200に増えて100でも50に減るんだ…便利」

「そんな奴が二人いても負けたんだ。脅威度を確定させるには十分だろう」


なにその反則スキル…と俺が呟いたらおじさんは冷静に分析しながら告げる。


「うーん、確かに…でも別に今はお金にも困ってないからなあ…賞金の受け取りとかも面倒くさそうだし」


この前みたいに強い人をいっぱい集めて戦うんならまだしも…


…と、いうか俺に話したところで解決できる問題では無くない?


また金出して人を集めろ、って事か?


「…手続きの方は私たちが引き受ける…と言ったら討伐に参加していただけますか?」

「…手数料が目的か?」

「ほんの5%ですよ」


男が考えながら言うとおじさんが疑ぐるように聞き、苦笑しながら返した。
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