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「…うーん…」
「一緒に寝る?」
「ええっ…!?」
「うふふ、冗談よ。おやすみ」
寝落ちしそうになった時になぜかお姉さんが来て意味不明に俺をからかって下に降りて行く。
…それから特に何も無いまま普通に翌朝を迎えた。
「おはよう。朝ご飯はもう直ぐで出来るみたい」
「あ、うん」
俺が下に降りるとお姉さんはソファに座っていておじさんがキッチンに立っている。
「…あまり凝った物は作れんがな」
「朝はそんなにガッツリとは食べられないから十分だと思う」
「…うん」
ベーコンのような物と卵焼き、それにフランスパンのようなパンとサラダを出しながらおじさんが謙虚に言うので俺はお姉さんに同意して食べた。
「うーん…このイモイモターンってサラダにかけても美味しい…」
「何にも合うとはまさに万能調味料だな」
「まさかスープに入れても美味しいとか思わなかったよね」
俺とお姉さんはイモイモターンをパンとサラダだけにしかかけていないのにおじさんは卵焼きにもかけて食べていた。
「…どこの国でも人気なのが意外」
「…数が多ければもっと売れるんだろうが…」
「こんな物、どこで仕入れてるの?」
「…内緒」
せっかくの独占状態を崩したくは無いのであの田舎で作られてるのはお姉さんにも秘密にする事に。
「あ、ズルい」
「ははは、国によっては30ゼベルでも売れる品物だ…利益率が高いから独占状態を維持したいのだろう」
お姉さんが拗ねたように呟くとおじさんが笑いながら俺の思惑を漏らす。
「…うーん……まだ戦ってるんだ…」
朝食を食べ終えた後に外に出て背筋を伸ばすと遠くの方でドラゴン同士の争いがまだ続いている様子が見える。
「…それにしても、だ…周りが大変な事になっているじゃないか…」
「ほんと。岩山に囲まれてた岩石地帯が見る影もなく荒野と化してるわ…」
おじさんとお姉さんも外に出ると周りを見て驚いたように呟く。
「…これが町の近くだったら、と考えるとゾッとするな」
「……そうね…見た感じ半径10km圏内は岩山や岩石も無くなってるから…都市レベルでさえ壊滅してたと思う」
おじさんの呟きにお姉さんは車の屋根に登って周りを見渡しながら答えた。
「…でも、これでもあのドラゴンがドラグーンをこの辺りに引きつけて配慮しての結果だから…」
普通に戦ってたら被害の規模はこの程度じゃ済まないかも…と、お姉さんはあのドラゴンが結構頑張ってくれていた事を分析する。
「…格上の余裕か。人間にとってはありがたい事だ」
「多分そろそろ終わるんじゃないかな?ドラグーンの方は弱ってきてるみたいだし」
「…終わったらご褒美に好きな物あげよ」
どうやらドラゴンのおかげで周りの被害が抑えられているようなので俺は何をあげよう…?と終わった後の事を考える。
…そして午前中はドラグーンがまだまだ粘り、昼食後。
「…ようやく、か」
「あとは私達の出番ね」
一時間もしない内にドラゴンがドラグーンを地面に叩きつけ、もう起き上がるのもやっとの状態まで弱ったので選手交代する事に。
「ご苦労さん。はい、回復アイテム」
「…よし。罠は仕掛けたぞ」
「ほーら、ほら…鬼さんこちら、手の鳴る方へ」
俺がドラゴンを労って回復アイテムを使って回復させるとおじさんが罠を仕掛けてお姉さんがドラグーンを煽るように手を叩いて誘導する。
「グ、カッ…!?」
「…弱ってるくせに硬くない?」
「あまりやり過ぎないようにな」
「分かってる」
…おじさんが罠を仕掛け、お姉さんが魔法でドラグーンを攻撃してHPを減らしながら調整する。
そんなやり取りを数回繰り返したあと…
罠にかかってるドラグーンにお姉さんが状態異常と状態変化をかけてようやくテイムに成功した。
「…全く、死にかけのくせに中々粘るんだから…」
「動きが鈍っていなかったら危ない攻撃ばかりだったな…」
「これ、ドラゴンキラー持ちが最低でも10人は居ないと相手にすらならないんじゃない?」
「…そうだな。倒せるかどうかは回復アイテムの量にもよるが」
俺にテイムされてようやく大人しくなったドラグーンを見ながらお姉さんとおじさんが呆れたように話す。
「…私も含めてだけど…情報屋達はこのドラグーンの事を相当過小評価してたみたいね」
ドラゴンキラー持ちが4人でパーティ組めばいける、なんて冗談じゃない。とんだ笑い話よ…と、お姉さんは俺がドラグーンに回復アイテムを使ってる様子を見ながら嫌そうに呟いた。
「一緒に寝る?」
「ええっ…!?」
「うふふ、冗談よ。おやすみ」
寝落ちしそうになった時になぜかお姉さんが来て意味不明に俺をからかって下に降りて行く。
…それから特に何も無いまま普通に翌朝を迎えた。
「おはよう。朝ご飯はもう直ぐで出来るみたい」
「あ、うん」
俺が下に降りるとお姉さんはソファに座っていておじさんがキッチンに立っている。
「…あまり凝った物は作れんがな」
「朝はそんなにガッツリとは食べられないから十分だと思う」
「…うん」
ベーコンのような物と卵焼き、それにフランスパンのようなパンとサラダを出しながらおじさんが謙虚に言うので俺はお姉さんに同意して食べた。
「うーん…このイモイモターンってサラダにかけても美味しい…」
「何にも合うとはまさに万能調味料だな」
「まさかスープに入れても美味しいとか思わなかったよね」
俺とお姉さんはイモイモターンをパンとサラダだけにしかかけていないのにおじさんは卵焼きにもかけて食べていた。
「…どこの国でも人気なのが意外」
「…数が多ければもっと売れるんだろうが…」
「こんな物、どこで仕入れてるの?」
「…内緒」
せっかくの独占状態を崩したくは無いのであの田舎で作られてるのはお姉さんにも秘密にする事に。
「あ、ズルい」
「ははは、国によっては30ゼベルでも売れる品物だ…利益率が高いから独占状態を維持したいのだろう」
お姉さんが拗ねたように呟くとおじさんが笑いながら俺の思惑を漏らす。
「…うーん……まだ戦ってるんだ…」
朝食を食べ終えた後に外に出て背筋を伸ばすと遠くの方でドラゴン同士の争いがまだ続いている様子が見える。
「…それにしても、だ…周りが大変な事になっているじゃないか…」
「ほんと。岩山に囲まれてた岩石地帯が見る影もなく荒野と化してるわ…」
おじさんとお姉さんも外に出ると周りを見て驚いたように呟く。
「…これが町の近くだったら、と考えるとゾッとするな」
「……そうね…見た感じ半径10km圏内は岩山や岩石も無くなってるから…都市レベルでさえ壊滅してたと思う」
おじさんの呟きにお姉さんは車の屋根に登って周りを見渡しながら答えた。
「…でも、これでもあのドラゴンがドラグーンをこの辺りに引きつけて配慮しての結果だから…」
普通に戦ってたら被害の規模はこの程度じゃ済まないかも…と、お姉さんはあのドラゴンが結構頑張ってくれていた事を分析する。
「…格上の余裕か。人間にとってはありがたい事だ」
「多分そろそろ終わるんじゃないかな?ドラグーンの方は弱ってきてるみたいだし」
「…終わったらご褒美に好きな物あげよ」
どうやらドラゴンのおかげで周りの被害が抑えられているようなので俺は何をあげよう…?と終わった後の事を考える。
…そして午前中はドラグーンがまだまだ粘り、昼食後。
「…ようやく、か」
「あとは私達の出番ね」
一時間もしない内にドラゴンがドラグーンを地面に叩きつけ、もう起き上がるのもやっとの状態まで弱ったので選手交代する事に。
「ご苦労さん。はい、回復アイテム」
「…よし。罠は仕掛けたぞ」
「ほーら、ほら…鬼さんこちら、手の鳴る方へ」
俺がドラゴンを労って回復アイテムを使って回復させるとおじさんが罠を仕掛けてお姉さんがドラグーンを煽るように手を叩いて誘導する。
「グ、カッ…!?」
「…弱ってるくせに硬くない?」
「あまりやり過ぎないようにな」
「分かってる」
…おじさんが罠を仕掛け、お姉さんが魔法でドラグーンを攻撃してHPを減らしながら調整する。
そんなやり取りを数回繰り返したあと…
罠にかかってるドラグーンにお姉さんが状態異常と状態変化をかけてようやくテイムに成功した。
「…全く、死にかけのくせに中々粘るんだから…」
「動きが鈍っていなかったら危ない攻撃ばかりだったな…」
「これ、ドラゴンキラー持ちが最低でも10人は居ないと相手にすらならないんじゃない?」
「…そうだな。倒せるかどうかは回復アイテムの量にもよるが」
俺にテイムされてようやく大人しくなったドラグーンを見ながらお姉さんとおじさんが呆れたように話す。
「…私も含めてだけど…情報屋達はこのドラグーンの事を相当過小評価してたみたいね」
ドラゴンキラー持ちが4人でパーティ組めばいける、なんて冗談じゃない。とんだ笑い話よ…と、お姉さんは俺がドラグーンに回復アイテムを使ってる様子を見ながら嫌そうに呟いた。
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