商人でいこう!

八神

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「…じゃあ行こうか」


車に乗るとお姉さんが地図を広げて目的地を教えてくれたのでその場所をドラゴンに伝えてからお願いした。


「…ふと気になったのだが、ユニコーンが実在するのならもっと知られているハズではないのか?」

「目撃情報が多ければそうなってたかもね」


今のところ実際に見たのは3人だけだから…と、お姉さんはここに来て話の信憑性的にどうなんだ?的な事を言い出す。


「…3人…信じられるのか?」

「…着いてから実は嘘でした…だったら流石に…」

「その心配は無いわ。私がその内の一人なんだから」


俺とおじさんが不安そうに聞くとお姉さんは意外なカミングアウトをする。


「…え?」

「…できれば二度と行きたくは無かったんだけど…まあ、ドラゴンでひとっ飛びなら話は別ね」

「…どういう事だ?」

「ユニコーンが生息してる森は物凄く険しい山に囲まれた場所にあるの。何年か前に行った時には行きも帰りも何回死にそうになった事か」


おじさんの質問にお姉さんは過去の事を思い出して苦い顔をしながら経験談を話す。


「…そんなに危ないところなの?」

「ええ。徒歩で登山する場合には…今回みたいに空から行ければ全然関係ないけどね」

「…なぜそんな危ない所へ行こうと?」

「子供なんて現実が見えてないものでしょう?ユニコーン見たさに危険を顧みず冒険しちゃったのよ」


…今でも思い出す度に良く死ななかったな、って背筋が凍る。と、お姉さんは自分の身体を抱くようにしながらも笑いながら返した。


「…やっぱり希少種とかって人の寄り付かない場所で生き残ってるんだ…」

「まあ、ユニコーンの個体数が減ったのに人間は関係ないけどね」

「…そうなのか?てっきり角目当てで乱獲が横行して絶滅したのだとばかり…」

「環境的に生き残れた場所がたまたま人が寄り付けなかった、ってだけだと思う」


そもそも倒した所で消える前に角を剥ぎ取れるの?って問題もあるし。と、お姉さんは俺とおじさんの疑問にいっぺんに答える。


「…ううむ…ユニコーンの角は硬い岩盤でさえ容易く砕き貫くと聞いた事があるが…真実ならば難しいだろうな」

「…そんな硬かったら手に入れても薬の材料にできるの?」

「削って粉末にするだけなら簡単よ。…でも流石に角一本丸々粉にするならかなりの時間がかかるでしょうけど」

「…うーん…?そんな硬い角を削ってる場面が想像出来ない…」


…そんなこんな話してる内にどうやら目当ての場所に着いたみたいなので、森の中に見える湖みたいな所の近くに降ろしてもらった。


…着地した場所の近くでユニコーンを発見したので逃す前に…と急いで捕獲作戦に移行する。


「…終わり?」

「…なんかあっけなかったわね…」


ユニコーンはお姉さんの補助魔法の援護ありのドラゴン相手に結構食い下がっていたが…


30分ほどで倒れたので罠を使って状態異常を重ねたらアッサリとテイムに成功。


「…伝説のドラゴン相手に状態変化だ。むしろ良く頑張った方だと褒めるべきだろう」

「…ドラグーンの時は結構かかってなかった?」

「こいつがどのランクか知らんが、高級レベルと比べるのは流石に酷だと思うぞ…」

「一応伝承上では上級レベルなんだけどね…」


とりあえずユニコーンに回復アイテムを使って白い籠の中に収める。


「…歓迎会はどうしようか…肉とか食べるかな?」

「ユニコーンは草食じゃないの?小動物の肉とかは食べるのかな…?」

「…ん?…んー…いける…か?」


ユニコーンの食事を考えてるとココの湖の水を飲みたいと言い出したので俺はドラゴン達の分まであるのか湖を見ながら考えた。


「…どうした?」

「ユニコーンはココの水が良い、って言うんだけど…ドラゴン二体にバーゼルも含めたら枯れないかな?」

「…いや、どうやっても絶対に枯れないでしょ。対岸まで何kmあると思ってんのよ」


おじさんの問いに俺が心配したように聞いたらお姉さんは呆れたようにツッコむ。


「…良かった。じゃあ食料を集めないと…」

「あ、バーゼルは?いつもみたいに家に置いてきてない?」

「…バーゼルは白い籠の中に居るぞ。念のために…な」

「ナイス判断。一旦帰宅する手間が省けたわね」


…おじさんがユニコーンが森に逃げた時のために、って言うからバーゼル連れて来たけど…


ドラゴンが優秀過ぎて全然出番無かったな…


まあ、歓迎会を開くから迎えに行く必要が無くなって結果オーライで助かった。


…と、言うわけで…いつもの通りの牛や豚、鶏に魚、野菜と果物…にプラスで今回は穀物と干草を購入。
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