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第一章 驚異の少女(ガール・ワンダー)誕生?
#7 第二のヒーロー
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「ただいま……」
沈んだ気分のまま、千穂実は一五時過ぎに帰宅した。
「あら、早いじゃない」
千穂実の母はリビングのテーブルでナンバークロスを解いていた。最近何気なく手を出したところ、すっかりハマってしまったらしい。
「お父さんは?」
「近くにビール買いに行ってるわよ。急だけど、今日、俊也が帰って来て一晩泊まるから」
「兄貴が?」
千穂実の兄、俊也は、千穂実の三歳年上で、都内のアパートで一人暮らししながら同じく都内の大学に通っている。前回帰ってきたのはGW中で、夏休み中はバイトや恋人とのデートを理由に顔を見せなかった。
「あれ、でも明日の講義は?」
「月曜は休みなんですって」
「サボりじゃないよね?」
「わたしも最初はそうじゃないかと疑ったけど、本当みたいよ。まあ、サボりだったとしても、たまにはいいんじゃない」
──母親がそんな事言っていいんかい……。
「ねえ千穂実、手洗いうがい終わったらさ、ナンクロちょっと手伝ってくれない? どうしてもわからない箇所があるのよ」
「えー、やった事ないからよくわかんないよ」
「説明するわよ。簡単だから」
「どもー、お邪魔しまーす」
俊也は一七時過ぎに、リュックいっぱいに荷物を詰め、更に両手にビニール袋と紙袋を下げてやって来た。
「まるで何泊もするみたいね!」真っ先に玄関で出迎えた母が笑いながら言った。
「つい色々入れ過ぎた。手で持ってる方は全部お土産」
「おう、お帰り。腹減ってるか?」やや遅れてから、未開封の瓶ビールを手にした父もやって来た。
「いや、まだ平気だよ。ああ、早く飲みたいわけね」
「ちょっと早めの夕飯でもいいんじゃないか?」
「わたしも空いてないわ。六時半頃の予定だったんだけど」
「あれ、千穂実は?」言いながら俊也は階段を見やった。
「上にいるわ。千穂実ー、俊也帰って来たわよー」
「いいよ、俺が行くから」
その頃千穂実は、某週刊誌のネット記事に夢中になっており、階下のやり取りは全く耳に入っていなかった。
〝仮面のヒーローに次ぐ第二のヒーロー現る?〟
記事によると、一昨日の深夜一時半頃、浜波市郊外のコンビニに強盗が押し入り、店員に刃物を突き付けレジの現金を奪おうとした。ところがその直後、頭にターバンのように布を巻き、目には黒いドミノマスクを装着した上下ジャージ姿の人物が現れ、手にしていた長い棒で強盗を撃退したのだという。
逃走した強盗は、駆け付けた警官にコンビニ近くの路上で逮捕された。また、撃退した人物はすぐに姿を消し、正体不明だという。
──第二のヒーロー、か……。
ドミノマスクは本格的だが、それ以外は間に合わせのようだ。前者は大手通販サイト辺りで購入し、後者は最初から所持していた物を利用したのだろうか。衣装だって販売しているはずだが、安っぽい物や既存のキャラクターのものは嫌だったのかもしれない。
──それよりも……何だか先を越された気分。
この第二のヒーローは、シルバーブレットに影響を受けているに違いない。
──第二のヒーロー……わたしが呼ばれたかった!
不安が頭をよぎった。第二のヒーローが、千穂実が再会するよりも先にシルバーブレットに出会い、サイドキックになってしまったら……?
「そうはさせるか!」千穂実はスマホを握り締め、勉強椅子から勢い良く立ち上がった。「シルバーブレットのサイドキックはこのわたしなんだから!」
「千穂実?」ドアの向こうから、遠慮がちな声が聞こえた。
「あっ……」千穂実は慌ててドアを開けた。「兄貴……お帰り」
「おう。何か今怒ってた気がするけど、どうしたんだ?」
「いやちょっとね……」
千穂実は笑顔で誤魔化した。俊也はそれ程気にした様子はなく、手に下げたビニール袋を掲げて見せた。
「お土産」
「有難う。何?」
「〈太陽堂〉の抹茶最中ときんつば」
「渋い! 最高!」
俊也はカーペットの上に、千穂実は再び勉強椅子に腰を下ろした。
「電車混んでた?」
「まあそこそこ。そういやさ、千穂実」
「何?」
「お前、あの仮面のヒーローが気になるか?」
「……うん。何で?」つい先程の事もあるので、千穂実はドキリとした。
「何でって、そりゃお前がアメコミとか格ゲーとかアクションものが好きなの知ってるからさ。やっぱそうだよな。しかし凄いよな、舞翔や浜波市内の大小様々な事件を解決して。まあ何だか最近事件が多過ぎて、随分物騒になった気もするけど」
「確かに、それは言われてる」千穂実は頷いた。「シ──仮面のヒーローが現れるようになってから事件が増えているからヤラセだ、なんてほざいてるノータリンもいるくらいだし。んなわけないだろっつーの」
「ハハハハッ! 気になるどころじゃないみたいだな。大ファンだろ」
「そりゃあ、コミックから抜け出して来たみたいなヒーローなんだよ。わたしが好きにならないわけがないでしょ」
シルバーブレットとの出会いとやり取りの一部始終を話して聞かせたら、俊也は一体どんな反応をするだろうか。他言無用だと念を押せばその通りにしてくれるだろうが、千穂実がフォーアイドゴブリンに殺されかけたとなると変わってくるだろう。たとえ相手がもうこの世にいなくとも心配はされるだろうし、せめて父と母には話すべきだと言い出すかもしれない。その上、千穂実がシルバーブレットのサイドキックを目指していると知れば……?
──兄貴にも黙っていた方がいいな。
「ところで……」俊也の声のトーンが下がった。「話は変わるが、ちょっと相談に乗って貰ってもいいか?」
「え、どうしたの」
「そのさ、俺……乙女心ってのを知りたくて」
「へっ?」
俊也の話によると、今まで全く化粧をした事がなかった恋人が、最近になりファンデーションを使用するようになったらしい。三日前、久し振りに会った際、化粧した顔はどうかと言われたのだが、すっぴんと全然変わらないように見えたため素直にそう言ったところ、恋人はすっかり機嫌を悪くしてしまったのだという。
「俺、間違ってたのか?」
「そりゃ怒るでしょ。彼女さんが化粧するようになったのは、兄貴に可愛いとか綺麗だとかって思われたいって気持ちが強かったからじゃないの?」
「いや、『すっぴんより可愛い』なんて言う方が失礼だと思うんだけどな……それに、化粧なんてしなくても普通に可愛いし、肌綺麗だし」
「ノロケかよ」
「そういう意味じゃ……今声が怖かったぞ」
「あのね!」千穂実は前のめりになった。「言い方が間違ってるんだよ。それじゃあ兄貴の真意は伝わらない。すっぴんを褒めたいなら、『全然変わらない』じゃなくて『すっぴんもいいけど、化粧すると更に可愛くなるんだな!』でしょ」
俊也はハッとしたような表情を見せた。
「んでもって更に『やっぱり元の素材がいいからだな』って付け加えるの。自然にだよ? 演技っぽくなっちゃ駄目」
「あ~っ!」俊也は頭を抱えた。「そうか、確かにそうだな! その言い方があったよ! ああ失敗した! 何やってんだ俺は!」
「……もしかしてさ、帰って来た理由はこの相談のため?」
「まあ半分はそれだな。残り半分は、夏休み中に一度も戻らなかったし、たまにはと思ってな。あー……」俊也は大の字に寝転がった。
「あ、最近全然掃除してないよ」
「いいよ別に。しかし、やっぱりお前も女子だな。アメコミ脳だからわかんないかなと思った」
「踏むよ?」千穂実は座ったまま、右足をゆっくり上げた。
深夜二時、浜波市内某所の裏路地。
しゃがみ込んだ一人の男が、盗んだスマートフォンでとあるネット記事に目を通していた。
「第二のヒーロー、ねえ……」男は不満げに鼻を鳴らした。「シルバーブレットのような手練れじゃねえだろうな……」
男は左頬をそっと触れた。二年前、シルバーブレットとの戦闘で付けられた傷痕は、今でもふとした時に疼く。
警察など、こちらの世界でも取るに足らない存在だ。しかしシルバーブレットは違う。あの仮面野郎はかなり面倒だ。その上もう一人同等の敵対者が増えたとなれば、更に厄介だ。
ここのところ、フォーアイドゴブリンとキラーダンサーの気配が感じられない。嫌な予感がするので、数日前に再会したあの男に、ハマナミやマイショウから離れた方がいいのではないかと助言したが、何処吹く風だった。
──四つ目野郎とダンサーはとっ捕まって、連れ戻されるどころか始末されたに違いねえ。
男はブルリと体を震わせた。決して恐怖からではなく、夜風が肌寒いからだと自分に言い聞かせる。
──たとえお目当ての存在に近付いているのだとしても、命あっての物種だよな……。
男は大きく息を吐き出した。
──やはり一旦諦めて、ハマナミとマイショウから離れるか。
元の世界に戻る方法は、それから考えればいい。ひょっとするとその間に、あの男がシルバーブレットを斃すかもしれない。
男は立ち上がると、スマホを放り投げて踏ん付け、表通りの方へと去って行った。
沈んだ気分のまま、千穂実は一五時過ぎに帰宅した。
「あら、早いじゃない」
千穂実の母はリビングのテーブルでナンバークロスを解いていた。最近何気なく手を出したところ、すっかりハマってしまったらしい。
「お父さんは?」
「近くにビール買いに行ってるわよ。急だけど、今日、俊也が帰って来て一晩泊まるから」
「兄貴が?」
千穂実の兄、俊也は、千穂実の三歳年上で、都内のアパートで一人暮らししながら同じく都内の大学に通っている。前回帰ってきたのはGW中で、夏休み中はバイトや恋人とのデートを理由に顔を見せなかった。
「あれ、でも明日の講義は?」
「月曜は休みなんですって」
「サボりじゃないよね?」
「わたしも最初はそうじゃないかと疑ったけど、本当みたいよ。まあ、サボりだったとしても、たまにはいいんじゃない」
──母親がそんな事言っていいんかい……。
「ねえ千穂実、手洗いうがい終わったらさ、ナンクロちょっと手伝ってくれない? どうしてもわからない箇所があるのよ」
「えー、やった事ないからよくわかんないよ」
「説明するわよ。簡単だから」
「どもー、お邪魔しまーす」
俊也は一七時過ぎに、リュックいっぱいに荷物を詰め、更に両手にビニール袋と紙袋を下げてやって来た。
「まるで何泊もするみたいね!」真っ先に玄関で出迎えた母が笑いながら言った。
「つい色々入れ過ぎた。手で持ってる方は全部お土産」
「おう、お帰り。腹減ってるか?」やや遅れてから、未開封の瓶ビールを手にした父もやって来た。
「いや、まだ平気だよ。ああ、早く飲みたいわけね」
「ちょっと早めの夕飯でもいいんじゃないか?」
「わたしも空いてないわ。六時半頃の予定だったんだけど」
「あれ、千穂実は?」言いながら俊也は階段を見やった。
「上にいるわ。千穂実ー、俊也帰って来たわよー」
「いいよ、俺が行くから」
その頃千穂実は、某週刊誌のネット記事に夢中になっており、階下のやり取りは全く耳に入っていなかった。
〝仮面のヒーローに次ぐ第二のヒーロー現る?〟
記事によると、一昨日の深夜一時半頃、浜波市郊外のコンビニに強盗が押し入り、店員に刃物を突き付けレジの現金を奪おうとした。ところがその直後、頭にターバンのように布を巻き、目には黒いドミノマスクを装着した上下ジャージ姿の人物が現れ、手にしていた長い棒で強盗を撃退したのだという。
逃走した強盗は、駆け付けた警官にコンビニ近くの路上で逮捕された。また、撃退した人物はすぐに姿を消し、正体不明だという。
──第二のヒーロー、か……。
ドミノマスクは本格的だが、それ以外は間に合わせのようだ。前者は大手通販サイト辺りで購入し、後者は最初から所持していた物を利用したのだろうか。衣装だって販売しているはずだが、安っぽい物や既存のキャラクターのものは嫌だったのかもしれない。
──それよりも……何だか先を越された気分。
この第二のヒーローは、シルバーブレットに影響を受けているに違いない。
──第二のヒーロー……わたしが呼ばれたかった!
不安が頭をよぎった。第二のヒーローが、千穂実が再会するよりも先にシルバーブレットに出会い、サイドキックになってしまったら……?
「そうはさせるか!」千穂実はスマホを握り締め、勉強椅子から勢い良く立ち上がった。「シルバーブレットのサイドキックはこのわたしなんだから!」
「千穂実?」ドアの向こうから、遠慮がちな声が聞こえた。
「あっ……」千穂実は慌ててドアを開けた。「兄貴……お帰り」
「おう。何か今怒ってた気がするけど、どうしたんだ?」
「いやちょっとね……」
千穂実は笑顔で誤魔化した。俊也はそれ程気にした様子はなく、手に下げたビニール袋を掲げて見せた。
「お土産」
「有難う。何?」
「〈太陽堂〉の抹茶最中ときんつば」
「渋い! 最高!」
俊也はカーペットの上に、千穂実は再び勉強椅子に腰を下ろした。
「電車混んでた?」
「まあそこそこ。そういやさ、千穂実」
「何?」
「お前、あの仮面のヒーローが気になるか?」
「……うん。何で?」つい先程の事もあるので、千穂実はドキリとした。
「何でって、そりゃお前がアメコミとか格ゲーとかアクションものが好きなの知ってるからさ。やっぱそうだよな。しかし凄いよな、舞翔や浜波市内の大小様々な事件を解決して。まあ何だか最近事件が多過ぎて、随分物騒になった気もするけど」
「確かに、それは言われてる」千穂実は頷いた。「シ──仮面のヒーローが現れるようになってから事件が増えているからヤラセだ、なんてほざいてるノータリンもいるくらいだし。んなわけないだろっつーの」
「ハハハハッ! 気になるどころじゃないみたいだな。大ファンだろ」
「そりゃあ、コミックから抜け出して来たみたいなヒーローなんだよ。わたしが好きにならないわけがないでしょ」
シルバーブレットとの出会いとやり取りの一部始終を話して聞かせたら、俊也は一体どんな反応をするだろうか。他言無用だと念を押せばその通りにしてくれるだろうが、千穂実がフォーアイドゴブリンに殺されかけたとなると変わってくるだろう。たとえ相手がもうこの世にいなくとも心配はされるだろうし、せめて父と母には話すべきだと言い出すかもしれない。その上、千穂実がシルバーブレットのサイドキックを目指していると知れば……?
──兄貴にも黙っていた方がいいな。
「ところで……」俊也の声のトーンが下がった。「話は変わるが、ちょっと相談に乗って貰ってもいいか?」
「え、どうしたの」
「そのさ、俺……乙女心ってのを知りたくて」
「へっ?」
俊也の話によると、今まで全く化粧をした事がなかった恋人が、最近になりファンデーションを使用するようになったらしい。三日前、久し振りに会った際、化粧した顔はどうかと言われたのだが、すっぴんと全然変わらないように見えたため素直にそう言ったところ、恋人はすっかり機嫌を悪くしてしまったのだという。
「俺、間違ってたのか?」
「そりゃ怒るでしょ。彼女さんが化粧するようになったのは、兄貴に可愛いとか綺麗だとかって思われたいって気持ちが強かったからじゃないの?」
「いや、『すっぴんより可愛い』なんて言う方が失礼だと思うんだけどな……それに、化粧なんてしなくても普通に可愛いし、肌綺麗だし」
「ノロケかよ」
「そういう意味じゃ……今声が怖かったぞ」
「あのね!」千穂実は前のめりになった。「言い方が間違ってるんだよ。それじゃあ兄貴の真意は伝わらない。すっぴんを褒めたいなら、『全然変わらない』じゃなくて『すっぴんもいいけど、化粧すると更に可愛くなるんだな!』でしょ」
俊也はハッとしたような表情を見せた。
「んでもって更に『やっぱり元の素材がいいからだな』って付け加えるの。自然にだよ? 演技っぽくなっちゃ駄目」
「あ~っ!」俊也は頭を抱えた。「そうか、確かにそうだな! その言い方があったよ! ああ失敗した! 何やってんだ俺は!」
「……もしかしてさ、帰って来た理由はこの相談のため?」
「まあ半分はそれだな。残り半分は、夏休み中に一度も戻らなかったし、たまにはと思ってな。あー……」俊也は大の字に寝転がった。
「あ、最近全然掃除してないよ」
「いいよ別に。しかし、やっぱりお前も女子だな。アメコミ脳だからわかんないかなと思った」
「踏むよ?」千穂実は座ったまま、右足をゆっくり上げた。
深夜二時、浜波市内某所の裏路地。
しゃがみ込んだ一人の男が、盗んだスマートフォンでとあるネット記事に目を通していた。
「第二のヒーロー、ねえ……」男は不満げに鼻を鳴らした。「シルバーブレットのような手練れじゃねえだろうな……」
男は左頬をそっと触れた。二年前、シルバーブレットとの戦闘で付けられた傷痕は、今でもふとした時に疼く。
警察など、こちらの世界でも取るに足らない存在だ。しかしシルバーブレットは違う。あの仮面野郎はかなり面倒だ。その上もう一人同等の敵対者が増えたとなれば、更に厄介だ。
ここのところ、フォーアイドゴブリンとキラーダンサーの気配が感じられない。嫌な予感がするので、数日前に再会したあの男に、ハマナミやマイショウから離れた方がいいのではないかと助言したが、何処吹く風だった。
──四つ目野郎とダンサーはとっ捕まって、連れ戻されるどころか始末されたに違いねえ。
男はブルリと体を震わせた。決して恐怖からではなく、夜風が肌寒いからだと自分に言い聞かせる。
──たとえお目当ての存在に近付いているのだとしても、命あっての物種だよな……。
男は大きく息を吐き出した。
──やはり一旦諦めて、ハマナミとマイショウから離れるか。
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