sebunzu警備員の日常

雨木

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姉妹喧嘩ではありません姉妹殺し合いです

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「まあ、分かってるよプライド。そんなに簡単には殺らせてくれないことぐらい…ね。」スロウスがニヤリと不敵に笑った。
「あったりまえじゃん、スロウス?」プライドがスロウスの言った言葉に反応するかのように言葉を返した。
城壁の上にいるスロウスと、城壁の1キロほど先にいるプライドの間に少しだけ、沈黙が流れた。
まるで、互いに覚悟を決めるかのように。
「時空間世界線sebunsu民間警備会社、幹部、怠惰のスロウス。」スロウスが言うと、プライドも口を開いた。
「時空間世界線sebunsu民間警備会社、幹部、傲慢のプライド。」プライドはそう言うと、腰に下げていた刀の鞘に手をかけた。
スロウスもそれに反応し、干将莫耶を構えた。
プライドは武器を構えると、一直線にスロウスの所へと走り出した。
スロウスもプライドを迎え撃つかの様にプライドに向かって走り出す。
プライドとの衝突は、1歩手前という所でプライドの方から援護射撃で弱々しい弓矢が1本スロウスを目掛けて飛んできた。
スロウスはその弓矢を防いだが、プライドからの攻撃への咄嗟の反応が少し遅れ、満足に防ぐ事ができずに、左肩の付け根をざっくりと切られ、左腕が使い物にならなくなった。
しかし、プライドからの攻撃の直前、スロウスはプライドからの攻撃を避けきれないと悟り、プライドの脇腹目掛けて莫邪を投げた。
「っ…!!」スロウスへの攻撃を優先してしまい、プライドはスロウスが投げた莫邪を脇腹へもろに食らってしまった。
2人は、体制を立て直そうと、一旦お互いに距離を取る。
「はは…まさか開始から左腕封じられるとはね。」スロウスが皮肉めいた笑みを浮かべながら言った。
「いやいや、スロウスの切り返しも見事だったよ?」プライドが脇腹の止血をしながら言った。
「そりゃどうも。」スロウスは一呼吸置くと、干将をしまい、ダガーナイフに持ち替え、構えた。
「左腕封じられたらナイフ類に持ち替えるのもうクセになってるんじゃない?」プライドがケラケラと笑いながら日本刀を構え直した。
「まあね。」スロウスは少し笑うと、プライドの目の前から消えた。
「?!」プライドの動きが戸惑いで一瞬鈍くなる。
スロウスがその瞬間を狙い、プライドの後ろへ回り込みダガーナイフを右肩目掛けて振り下ろした。
プライドは一瞬反応が遅れたが何とか避けきり、かすり傷だけで済んだ。
「…スロウスってば卑怯だな~」プライドがニヤニヤと笑いながらスロウスを挑発する。
「何言ってるのさプライド、ここは戦場、勝ち負けに卑怯もなにもあるもんか。」スロウスもプライドを挑発するようにニヤニヤと笑い言い放った。
「…はっ…よく言う!!」プライドがスロウスとの距離を一気に詰め、日本刀をスロウスの腹部へ突き刺した。
「…やった……?!」プライドはスロウスの腹部を刺した感触が無いことに気がついた。
「まさか!!幻術!!」プライドが気がついた時にはもう遅かった。
スロウスはプライドの攻撃を避け、即座に屈んでいたのだ。
「うっわ…マジかよ。」プライドがあまりの反則技に呆れた声を出した。
「せいっ!!」スロウスは屈んだ事を利用し、プライドの足に足払いをかけた。
プライドが体制を崩し、地面に仰向けに倒れた。
スロウスはプライドが倒れると素早くプライドの上に乗り、頭部にダガーナイフを突き立てた。
スロウスとプライドの戦いを見ていたホルス神側の神々は焦り出し、セト神側の神々は歓喜に震えた。
「諦めるな!!攻め込め!!」ホルス神側の神の1人が、怒鳴った。
「…え?」怒鳴った神の首と胴が、瞬く間に離れて行った。
スロウスがプライドの頭部からダガーナイフを抜き、その切っ先をホルス神へ向けた。
「ここは一旦、両者引き分けと致しませんか?」スロウスがホルス神へ提案を持ちかけた。
「なっ…!!」ホルス神側の神々が怒りで頬を紅潮させた。
「そちら様にはとても良い提案だと思うのですが。いかがでしょうか?こちら側にはまだ、戦いに不慣れとはいえ十分に兵士は残っております。ですが、そちら様にはもう四割ほどの兵力しか残っておりません、それに加えまして、此方にはまだ、悪魔の軍勢が、約1500程残っております。もちろん、一体につき人間が10人かかっても倒せるかどうか…位の強さだとお伝えしておきましょう。」スロウスが脅すようにホルス神へと告げた。
「退却だ。」ホルス神が静かに、しかし力強く言った。
「しっ…しかし!!」ホルス側の神々がホルス神へ抗議しようとするが、ホルス神はそれを聞かず、退却して行った。
『…ホルス神陣営の全退却を確認!!お疲れ様です!!スロウスさん!!』ホルス神側の神々と兵士が退却して行ったのを確認すると、バックアップがスロウスに声をかけた。
「ん、今回はこれで、良しとしよう。バックアップ君もお疲れ様。」スロウスが少し嬉しそうにバックアップ達に声をかけた。
先程、最後の抵抗に、兵士から切られた時に入り込んだ毒のせいか、スロウスの足から力が抜けた。
「あ…」スロウスが体制を崩し後ろに倒れかける。
「おわっ!!危ねえ!!」倒れかけたスロウスの背をセト神が左の手のひらでそっと支えた。
「…すいませんセト様、すぐに体制、立て直します。」スロウスは立ち上がろうとしたが、足に力が入らなかった。
「…バックアップ君これは…?」スロウスがバックアップに聞くと、少々の沈黙が流れ、バックアップが口を開いた。
『あの兵士さんの剣に付いていた毒の影響…ですか…ね…?』バックアップが自信がなさそうにスロウスへ告げた。
「でもあの毒そんなに強い物じゃ…」スロウスが戸惑い気味にバックアップへ聞いた。
『もしかしたら、さっきのプライドさんとの戦闘で毒が急速に体中に回ってしまったのかも知れません。』バックアップがまたも自信なさげにスロウスに告げた。
「…」スロウスが指先を切り、悪魔を呼び出そうとすると、セト神の両手で体を優しく包み込まれ、持ち上げられた。
「…あの…セト様…これは…?」スロウスが戸惑い気味にセト神へ聞いた。
「お前今日だいぶ役に立ってくれたからな、運んでやるよ。それに血液出し過ぎて倒れられても困るしな。」セト神がさらりと言った。
「…いえ…あの…ですが…私には悪魔達もいますし…多少の出血では死に至ったりはしませんよ…?」スロウスが首を少し傾げて言った。
「お前それ自分の状況わかってて言ってんのか?顔から血の気が感じられんが…」セト神が呆れたようにスロウスに返した。
「…そう…でしょうか…?」スロウスがよく分からないというふうにぺたぺたと自分の顔を触った。
「ああ、ほんとに酷いぞ、大人しく運ばれとけ。」セト神はそう言うとそっとスロウスを包み込んでいる両手を持ち上げた。
スロウスは、セト神の手の優しい温もりと、戦闘の疲れのせいか、だんだんと眠りの世界へと引きずり込まれて行った。
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