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36 大量な手紙(2)
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王宮から使いが来たカスカータ侯爵家では、邸の中はバタバタしていた。
「お父様、そんなに急いだって、それほど変わりませんわ」
「メアリー、さっさと準備をしなさい」
「あら、お化粧は身だしなみだわ。第一王子のイグレッシア王子は、結婚が決まっているけれど、キエフシア第二王子には、まだ婚約者もいませんわ。もしかしたら、婚約のお話かもしれないでしょう?」
「それはないだろう」
「どうして、お父様、キエフシア第二王子も素敵よね。年齢も一つ年上ですもの。年齢もちょうどいいわ」
お父様は、「早くせい!」と怒鳴っているわ。
そんなに怒ったら、頭の血管が切れてしまうわ。
わたくしは、美しいドレスに、髪も結い上げ、宝石で綺麗に飾って部屋から出ました。
お父様は、私の姿を見て、ため息をついたのよ。
失礼しちゃうわ。
陛下の呼び出しなら、美しくあるべきだわ。
私の赤毛は父親譲りで、焦げ茶の瞳は母親譲りなの。
地味な色合いだから、宝石で飾らなくては、美しくならないのよ。
この色合いは平民に多いのが、私の不満の一つなの。
お父様のようにエメラルドのような綺麗な瞳だったらよかったのに。
「ほら、さっさと、馬車に乗れ」
「お父様、エスコートしてくださらないの?私もレディなのよ」
「どうでもいいから、早く、乗れ、乗ったら、早く出発だ」
「もう、せっかちね」
「おまえがノンビリし過ぎだ。陛下からの呼び出しに何時間かかっておるのだ?」
「だ・か・ら!キエフシア第二王子との婚約なら、きちんとしなくては、失礼になるわ」
「だ・か・ら!それは絶対にない」
「お父様ったら、私の真似をなさって、可愛らしい」
お父様はおもむろにため息をついて、窓の外に視線を向けた。
午前中は晴天だったのに、午後から雲が出てきて、雨が降りそうよ。
傘を忘れたわ。
でも、婚約の話なら、傘を翳してくださるかしら?
王妃になれないかもしれないけれど、キエフシア第二王子の妃なら、第一王子に何かあれば、王妃の座も狙えるかもしれないわね。
うふふ……。
美しいドレスを着て、美味しい食事をして、美しい部屋で眠るのね。
まるで夢を見ているみたいよ。
一人で妄想していると、あのマリアーノの顔を思い出した。
王子とお揃いのような、柔らかめの金の髪に、黄金の瞳。すらりと細い体に綺麗な細い指をしていた。美の妖精のような顔立ちをしているのに、そのドレスはとても質素で、まるで修道女のように見えた。
あんな姿でも、王家の嫁になるのね?
美しい顔立ちをしているのに、華やかなドレスも着せてもらえないなんて。
しかも自前で買っていると言っていたわ。
私は稼ぎもないから、お父様は無理だとおっしゃったのかしら?
困ったわね。
私には商才はないわよ。
いろいろとグルグル考えているうちに、王宮に到着して、扉を開けられた。
お父様が先に下りて、私に手を差し出した。
その手を借りて、馬車を下りると、馬車は去って行った。
「さあ、行くぞ」
「はい」
王宮に入る前に、騎士に名を告げる。
騎士は、駆けて行って、直ぐに戻ってきた。
「どうぞ、お入りください」
騎士は扉を開けてくれる。
パーティーの時は誰でも入れるのに、普段は人が自由に入れないようだ。
扉の中にも人が立っていた。
「カスカータ侯爵様ですね?」
「はい」
「お部屋に案内いたします」
「お願いします」
お父様の顔色が白っぽくなっている。
「いくぞ」
「はい」
私は父の後ろをついて歩いた。
「謁見の間にお通しするように言われております」
「はい」
「謁見の間って、国王陛下と王妃殿下に会えるのね?何のお話かしら?」
婚約の話に違いない。
ワクワクが抑えきれない。
スキップをしたくなってきたわ。
やはり婚約の話かしら?
顔がにやけて仕方がない。
王宮の擦れ違う使用人が私を見て、会釈して、素早く去って行く。
もしかして、私って有名人?
広い王宮の中を歩いて、一つの扉の前に辿り着いた。
お父様が、何度も深呼吸をしている。
私は顔がにやけて仕方がない。
お父様、どうしてそんなに緊張しているの?
扉がノックされ、開けられる。
「カスカータ侯爵様をお連れしました」
「ありがとう」
その声は、イグレッシア王子?
私はお父様の後ろから覗き込んで、笑顔で最上級のお辞儀をした。
が、目を逸らされた。
「そこの椅子に座ってくれ」
「はっ」
お父様が私の手を握って、椅子に導く。
「おとなしくしていなさい」
「はい」
いつも、私はおとなしいけれど?
前に、二つの立派な椅子が並んでいる。
イグレッシア王子は、その椅子の脇に立ち、彼の近衛騎士だろうか?
怖い顔で、壁際に並んでいた。
この人達、顔が怖いわね。
ライアンとずいぶん違うわね。
見た目はハンサムだし、強そうだけれど、にこりとも笑わないなんて、淑女に嫌われてしまうわよ。扉が開き、他の騎士達が並んだ。
うわーっ、すごい圧迫感だわ。
圧倒されていると、目の前に、国王陛下と王妃殿下が現れた。
「遅い!」
すごみのある声に、私は跳ね上がる。そして、
その顔を見て、私は、私は、ああっ……。
怖い、怖すぎる。
お父様も顔面蒼白で、私は倒れてしまいたかった。
頭に浮かんだ、極刑という言葉。
嘘よね、きっと嘘に決まっているわ。
「お父様、そんなに急いだって、それほど変わりませんわ」
「メアリー、さっさと準備をしなさい」
「あら、お化粧は身だしなみだわ。第一王子のイグレッシア王子は、結婚が決まっているけれど、キエフシア第二王子には、まだ婚約者もいませんわ。もしかしたら、婚約のお話かもしれないでしょう?」
「それはないだろう」
「どうして、お父様、キエフシア第二王子も素敵よね。年齢も一つ年上ですもの。年齢もちょうどいいわ」
お父様は、「早くせい!」と怒鳴っているわ。
そんなに怒ったら、頭の血管が切れてしまうわ。
わたくしは、美しいドレスに、髪も結い上げ、宝石で綺麗に飾って部屋から出ました。
お父様は、私の姿を見て、ため息をついたのよ。
失礼しちゃうわ。
陛下の呼び出しなら、美しくあるべきだわ。
私の赤毛は父親譲りで、焦げ茶の瞳は母親譲りなの。
地味な色合いだから、宝石で飾らなくては、美しくならないのよ。
この色合いは平民に多いのが、私の不満の一つなの。
お父様のようにエメラルドのような綺麗な瞳だったらよかったのに。
「ほら、さっさと、馬車に乗れ」
「お父様、エスコートしてくださらないの?私もレディなのよ」
「どうでもいいから、早く、乗れ、乗ったら、早く出発だ」
「もう、せっかちね」
「おまえがノンビリし過ぎだ。陛下からの呼び出しに何時間かかっておるのだ?」
「だ・か・ら!キエフシア第二王子との婚約なら、きちんとしなくては、失礼になるわ」
「だ・か・ら!それは絶対にない」
「お父様ったら、私の真似をなさって、可愛らしい」
お父様はおもむろにため息をついて、窓の外に視線を向けた。
午前中は晴天だったのに、午後から雲が出てきて、雨が降りそうよ。
傘を忘れたわ。
でも、婚約の話なら、傘を翳してくださるかしら?
王妃になれないかもしれないけれど、キエフシア第二王子の妃なら、第一王子に何かあれば、王妃の座も狙えるかもしれないわね。
うふふ……。
美しいドレスを着て、美味しい食事をして、美しい部屋で眠るのね。
まるで夢を見ているみたいよ。
一人で妄想していると、あのマリアーノの顔を思い出した。
王子とお揃いのような、柔らかめの金の髪に、黄金の瞳。すらりと細い体に綺麗な細い指をしていた。美の妖精のような顔立ちをしているのに、そのドレスはとても質素で、まるで修道女のように見えた。
あんな姿でも、王家の嫁になるのね?
美しい顔立ちをしているのに、華やかなドレスも着せてもらえないなんて。
しかも自前で買っていると言っていたわ。
私は稼ぎもないから、お父様は無理だとおっしゃったのかしら?
困ったわね。
私には商才はないわよ。
いろいろとグルグル考えているうちに、王宮に到着して、扉を開けられた。
お父様が先に下りて、私に手を差し出した。
その手を借りて、馬車を下りると、馬車は去って行った。
「さあ、行くぞ」
「はい」
王宮に入る前に、騎士に名を告げる。
騎士は、駆けて行って、直ぐに戻ってきた。
「どうぞ、お入りください」
騎士は扉を開けてくれる。
パーティーの時は誰でも入れるのに、普段は人が自由に入れないようだ。
扉の中にも人が立っていた。
「カスカータ侯爵様ですね?」
「はい」
「お部屋に案内いたします」
「お願いします」
お父様の顔色が白っぽくなっている。
「いくぞ」
「はい」
私は父の後ろをついて歩いた。
「謁見の間にお通しするように言われております」
「はい」
「謁見の間って、国王陛下と王妃殿下に会えるのね?何のお話かしら?」
婚約の話に違いない。
ワクワクが抑えきれない。
スキップをしたくなってきたわ。
やはり婚約の話かしら?
顔がにやけて仕方がない。
王宮の擦れ違う使用人が私を見て、会釈して、素早く去って行く。
もしかして、私って有名人?
広い王宮の中を歩いて、一つの扉の前に辿り着いた。
お父様が、何度も深呼吸をしている。
私は顔がにやけて仕方がない。
お父様、どうしてそんなに緊張しているの?
扉がノックされ、開けられる。
「カスカータ侯爵様をお連れしました」
「ありがとう」
その声は、イグレッシア王子?
私はお父様の後ろから覗き込んで、笑顔で最上級のお辞儀をした。
が、目を逸らされた。
「そこの椅子に座ってくれ」
「はっ」
お父様が私の手を握って、椅子に導く。
「おとなしくしていなさい」
「はい」
いつも、私はおとなしいけれど?
前に、二つの立派な椅子が並んでいる。
イグレッシア王子は、その椅子の脇に立ち、彼の近衛騎士だろうか?
怖い顔で、壁際に並んでいた。
この人達、顔が怖いわね。
ライアンとずいぶん違うわね。
見た目はハンサムだし、強そうだけれど、にこりとも笑わないなんて、淑女に嫌われてしまうわよ。扉が開き、他の騎士達が並んだ。
うわーっ、すごい圧迫感だわ。
圧倒されていると、目の前に、国王陛下と王妃殿下が現れた。
「遅い!」
すごみのある声に、私は跳ね上がる。そして、
その顔を見て、私は、私は、ああっ……。
怖い、怖すぎる。
お父様も顔面蒼白で、私は倒れてしまいたかった。
頭に浮かんだ、極刑という言葉。
嘘よね、きっと嘘に決まっているわ。
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