更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

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スターターコンテンツ:【襲撃!!モーント・ズンディカーズ!!】

激突

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「ジョンサマ・・・」
グレゴリオグレゴリー、 全力でフェザーを呼んで来い」
「!?」
「うん? どういう事だ?」

暴食グラトニーが尋ねる。

「さっきの一撃で私がお前を倒せる訳は無いと分かった
ならば倒せる奴に倒して貰うまでだ、 足止めさせて貰おう」
「足止めにもならねぇよ」

暴食グラトニーがタックルの体勢に入った。
まるで牛の様だった。

牛と聞くと現代人の我々には大した事無いように思える。
しかしながら想像してみて欲しい、 牛は人間よりも遥かに重い生き物だ。
当然ながら力も体重に比例して強くなる。
武術家でも家畜にダメージを与えるのは難しいと言われおり
牛は言うならば生きた戦車と言い換えて相違無い。

この世界でもICBCintercontinental ballistic cowと呼ばれる
大陸間弾道牛と言う兵器が開発し被害を与えているのだ。

牛に勝とうと思うのは、 まさに風車に立ち向かうドン・キホーテの如き蛮行である。

「・・・・・」

だから如何した・・・・・・・
やらねばならぬのだからやるしかないだろう。
ジョンは腹を括った、 ジョンの覚悟を見てグレゴリオは即座にフェザーの元に走る。
1秒でも早くフェザーを連れて来なければ負ける。

「行くぞゴラァ!!」

走り始める暴食グラトニー
猛牛の一撃、 最初から耐えられるとは思わない。



幼少時に父、 セルデン侯爵に言われた言葉を思い出す。

『強大な敵だろうと弱卒だろうと我々がやる事は唯一つ
脳天からの唐竹割だ』

父に教わった剣術、 父が祖父に教わった剣術、 祖父が曾祖父に教わった剣術。

その剣で渾身の力を込めて振り下ろす。

「イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェ
エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!」

動かずその場で振り下ろした剣は先程とは威力の桁が違う。
しかしながら暴食グラトニーのタックルは次元が違う。
振り下ろされた剣は暴食グラトニーに脳天に当たったが薄皮を斬ったのみで
剣は圧し折れ暴食グラトニーのタックルがジョンに激突する。

「・・・・・」

血を吐き出しながらも踏み込みを止めないジョン。
このままタックルし続け壁に激突すれば間違い無く死ぬ。
それ故に踏み込んで留まろうとするが足に激痛が走る。
丹念に足をハンマーで叩き潰されている様な激痛である。
常人ならとっくに諦めている苦痛だがジョンは耐えた。

死ぬのは恐くないが、 諦めて死ぬのはご免だ。

ガッ、 と暴食グラトニーの肩を手が掴む。

「お待たせしました」

その手はフェザーの手だった。
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