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チャプター16:インフェルノ・クイーン
ニア・ラヴァーズ
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再誕歴7704年フェブラリー14日。
ハワイ王国、 モアナ・ホテル。
「・・・・・」
フェザーはサンの部屋の前で唸っていた。
「・・・・・」
どうするべきか、 行くべきか行かざるべきか。
本当に悩ましい。
「・・・・・」
「いや、 唸ってないで入ったら?」
クローリスが後ろから話しかけて来た。
「クローリスか・・・割と人生で一番悩んでいるかもしれないんだから・・・もう少し待って」
「どうせ御嬢様の事でしょ? 侯爵様になったんだから立場的には上でしょ」
「そうだけどもさ・・・・・」
「・・・御嬢様が変わった事については分かってる
何かがあったのは間違い無い、 私や他の二人のメイドも気になっているけど聞かない
何かがあったって言う何かは凄いデカいと思う、 私みたいなのが立ち入れない位には」
「・・・・・」
「でも、 君と御嬢様の間なら立ち入れるでしょう?
御嬢様は君の事好きだし、 君だって御嬢様の事を想っている」
「いや、 そんな事は」
「だからこそ、 今の関係性が壊れる事を恐れてここで立ち往生している、 そうでしょう?
暴れ牛相手に戦いを挑む様な男なのにドア一枚も開けられない
この事実が君が御嬢様を想っている証拠だよ」
「・・・・・」
顔を手で覆うフェザー。
「もう君も御嬢様も立場が有る身、 ここで愚図ってて後で後悔するかもよ?」
「・・・そうだね、 行ってみるよ、 ありがとうクローリス」
振り返るフェザー、 アロハシャツにレイ※1のクローリスが後ろに立っていた。
※1:首に着ける花輪
「ハワイ漫喫してるぅ!!? え、 何やってんの!?」
「休憩時間だから」
「休憩時間だからってハワイ漫喫するなよ!!」
「何考えてるのよ、 フェザー、 良く考えてみなさい
メイド服でハワイをうろつくのと
アロハシャツでハワイをうろつくんだったら確実にアロハシャツを着ている方がまともな人間じゃない」
「・・・・・まぁ確かにそうだけどもさぁ・・・・・」
「旅行先では現地人を装え、 よ」
「アロハシャツにレイを普段から着る奴居ねーわ」
ガチャ。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
部屋のドアが開いて鉢合わせするサンとフェザーとクローリス。
「・・・・・」
「・・・・・あー・・・とりあえず入ってフェザー」
「あ、 お、 おじゃまします」
「・・・・・」
「あ、 クローリスはもう暫くぶらぶらしていて」
「は、 はい」
フェザーとサンは部屋の中に入って行った。
「・・・・・フローラとアンテイアは何方に?」
「適当にぶらつかせてる」
「え? 何故?」
「君と話をするのに邪魔かと思っててね」
バルコニーに出るサン、 追従するフェザー。
「座って」
バルコニーのテーブルセットの椅子を指差すサン。
フェザーは座った。
サンもテーブルを挟んで座った。
「・・・・・」
サンは薄い笑みを浮かべていた。
「あの・・・如何しました」
「話、 聞いてたよ」
「・・・・・」
顔を赤くするフェザー。
「私も怖かった、 全部全部台無しにしちゃうかもしれないって恐れてた
君も私と同じ気持ちで嬉しかった」
「おじょ・・・サン様・・・」
「・・・・・」
立ち上がるサン、 そしてフェザーの隣に座る、 フェザーに寄り掛かる様に
「え!? え!?」
「騒がないで、 これから私が話す事は私にとって辛い思い出になる
心が壊れそうになる、 だからこうさせて」
「・・・・・」
震えているサンを見てフェザーはただ事ではないと気が付いた。
それもそうか、 明らかにサンは少し見ない間に別人の様に強くなっていた。
ウィルパワーは心の持ちようで変わる、 がここまでの強化は見た事が無い。
しかもフェザーとサンが別れて2日弱、 現実世界の12時間弱しか経っていないのだ。
「・・・陛下に何かされたんですか?」
「何かをした、 と言うか腹を括ったという事かな」
「腹を括る程の何かをされた、 と言う事ですか?」
「違う・・・とは言い難いね、 ただ陛下が見ている物を見ただけだよ」
「・・・・・見ている物?」
サンの震えが強くなった。
「フェザー、 抱いて」
「なっ!? そ、 そんなはしたない!!」
「違う、 抱き締めてって言ってるの、 怖いのよ、 覚悟が決まっても
喋るのはとても怖い、 とてもとても怖いのよ・・・」
まるで幼子の様に、 寄る辺の無い孤児の様に
ベネルクス王国の貴族であるはずの女性は震えた。
「・・・・・」
フェザーはサンを抱き締めた。
幼子を、 孤児を、 少女を抱き締める様に優しく抱きしめた。
嘗て自分が子供だった頃に大人にされた様に
「・・・・・ありがとう、 もう良いわ」
暫く抱き締めた後に震えが止まったサン。
「・・・・・聞かせて貰えますか、 何が有ったのか」
「そうね・・・話すよ、 突拍子もない事も喋るけども付いて来てね」
「大丈夫です」
「そう、 私はね、 陛下に、 地獄jを見せられたの」
「・・・地獄?」
ハワイ王国、 モアナ・ホテル。
「・・・・・」
フェザーはサンの部屋の前で唸っていた。
「・・・・・」
どうするべきか、 行くべきか行かざるべきか。
本当に悩ましい。
「・・・・・」
「いや、 唸ってないで入ったら?」
クローリスが後ろから話しかけて来た。
「クローリスか・・・割と人生で一番悩んでいるかもしれないんだから・・・もう少し待って」
「どうせ御嬢様の事でしょ? 侯爵様になったんだから立場的には上でしょ」
「そうだけどもさ・・・・・」
「・・・御嬢様が変わった事については分かってる
何かがあったのは間違い無い、 私や他の二人のメイドも気になっているけど聞かない
何かがあったって言う何かは凄いデカいと思う、 私みたいなのが立ち入れない位には」
「・・・・・」
「でも、 君と御嬢様の間なら立ち入れるでしょう?
御嬢様は君の事好きだし、 君だって御嬢様の事を想っている」
「いや、 そんな事は」
「だからこそ、 今の関係性が壊れる事を恐れてここで立ち往生している、 そうでしょう?
暴れ牛相手に戦いを挑む様な男なのにドア一枚も開けられない
この事実が君が御嬢様を想っている証拠だよ」
「・・・・・」
顔を手で覆うフェザー。
「もう君も御嬢様も立場が有る身、 ここで愚図ってて後で後悔するかもよ?」
「・・・そうだね、 行ってみるよ、 ありがとうクローリス」
振り返るフェザー、 アロハシャツにレイ※1のクローリスが後ろに立っていた。
※1:首に着ける花輪
「ハワイ漫喫してるぅ!!? え、 何やってんの!?」
「休憩時間だから」
「休憩時間だからってハワイ漫喫するなよ!!」
「何考えてるのよ、 フェザー、 良く考えてみなさい
メイド服でハワイをうろつくのと
アロハシャツでハワイをうろつくんだったら確実にアロハシャツを着ている方がまともな人間じゃない」
「・・・・・まぁ確かにそうだけどもさぁ・・・・・」
「旅行先では現地人を装え、 よ」
「アロハシャツにレイを普段から着る奴居ねーわ」
ガチャ。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
部屋のドアが開いて鉢合わせするサンとフェザーとクローリス。
「・・・・・」
「・・・・・あー・・・とりあえず入ってフェザー」
「あ、 お、 おじゃまします」
「・・・・・」
「あ、 クローリスはもう暫くぶらぶらしていて」
「は、 はい」
フェザーとサンは部屋の中に入って行った。
「・・・・・フローラとアンテイアは何方に?」
「適当にぶらつかせてる」
「え? 何故?」
「君と話をするのに邪魔かと思っててね」
バルコニーに出るサン、 追従するフェザー。
「座って」
バルコニーのテーブルセットの椅子を指差すサン。
フェザーは座った。
サンもテーブルを挟んで座った。
「・・・・・」
サンは薄い笑みを浮かべていた。
「あの・・・如何しました」
「話、 聞いてたよ」
「・・・・・」
顔を赤くするフェザー。
「私も怖かった、 全部全部台無しにしちゃうかもしれないって恐れてた
君も私と同じ気持ちで嬉しかった」
「おじょ・・・サン様・・・」
「・・・・・」
立ち上がるサン、 そしてフェザーの隣に座る、 フェザーに寄り掛かる様に
「え!? え!?」
「騒がないで、 これから私が話す事は私にとって辛い思い出になる
心が壊れそうになる、 だからこうさせて」
「・・・・・」
震えているサンを見てフェザーはただ事ではないと気が付いた。
それもそうか、 明らかにサンは少し見ない間に別人の様に強くなっていた。
ウィルパワーは心の持ちようで変わる、 がここまでの強化は見た事が無い。
しかもフェザーとサンが別れて2日弱、 現実世界の12時間弱しか経っていないのだ。
「・・・陛下に何かされたんですか?」
「何かをした、 と言うか腹を括ったという事かな」
「腹を括る程の何かをされた、 と言う事ですか?」
「違う・・・とは言い難いね、 ただ陛下が見ている物を見ただけだよ」
「・・・・・見ている物?」
サンの震えが強くなった。
「フェザー、 抱いて」
「なっ!? そ、 そんなはしたない!!」
「違う、 抱き締めてって言ってるの、 怖いのよ、 覚悟が決まっても
喋るのはとても怖い、 とてもとても怖いのよ・・・」
まるで幼子の様に、 寄る辺の無い孤児の様に
ベネルクス王国の貴族であるはずの女性は震えた。
「・・・・・」
フェザーはサンを抱き締めた。
幼子を、 孤児を、 少女を抱き締める様に優しく抱きしめた。
嘗て自分が子供だった頃に大人にされた様に
「・・・・・ありがとう、 もう良いわ」
暫く抱き締めた後に震えが止まったサン。
「・・・・・聞かせて貰えますか、 何が有ったのか」
「そうね・・・話すよ、 突拍子もない事も喋るけども付いて来てね」
「大丈夫です」
「そう、 私はね、 陛下に、 地獄jを見せられたの」
「・・・地獄?」
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