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古代でぶ妖精文明遺跡の謎

圧倒的蔵書量

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翌日、 鴨肉入り生卵かけご飯を食べて満腹になった一同は一旦眠った後に
再びでぶ妖精遺跡に入って行った。
行商人は帰った。

でぶ妖精遺跡の奥の階段を下った先に有ったのはまたしてもホールだった。
しかしでぶ妖精達の出店は無く、 様々な建物が建っていた。

「食べ物の匂いがしないですね・・・」
「そうだな、 恐らくは食事は上のホールで取ってここでは眠ったりするのだろう」

転がっている毛布や箱の中で寝息を立てているでぶ妖精を後目に言う料理人。

「この匂い・・・」

小説家が建物の一つで立ち止まる。

「如何しました先生?」
「この匂いインクだな、 如何やら書店・・・
いやこの匂いの濃さから言うと図書館か」
「分かりますか先生」

小説家が敏感に本の匂いを嗅ぎ分けた。

「古代でぶ妖精文明の貴重な資料やお宝が有るかもしれない、 探してみよう」
「私も興味があるわ」
「とりあえず全員で行こう」

画して本が沢山有る建物に入る一同。
建物の中には大量の本が並べられていた、 本を読んでいるでぶ妖精も居る事から
ここは図書館で間違いは無いだろう。

「図書館なら司書が居る筈だ」
「よんだー?」

にょーんとカウンターから顔を出すやや大きめなでぶ妖精。

「古代の・・・大昔のでぶ妖精の文明についての資料は無いか?」
「にょーん、 いっぱいあるにょ―」

のーそのーそと動くでぶ妖精。
そして鍵を取り出して小説家に差し出した。

「これは?」
「閉架書庫の鍵」
「閉架書庫?」

トレジャーハンターには馴染みのない言葉である。
一般の客には見せない高級な本や貴重な本が仕舞ってある書庫である。

「面倒だから勝手に調べてー」
「ふむ、 いきなり閉架書庫の鍵をくれるとは・・・
手間が少なくて良いが・・・自分で調べるのは面倒だな」
「貸すだけだよ、 後で返してねー
そして自分が面倒な事を他人にやらせるな」
「正論を言うなよ・・・閉架書庫は何処だ?」
「カウンターの隣にあるでしょー」

確かに閉架書庫と書いてあるドアがある。

「じゃあさっさと行こうか」

小説家は鍵を開けて閉架書庫の中に入る。
皆も後に続く。

「って何じゃこりゃ・・・」

圧倒的に大量の本がびっしりと本棚に詰められており
奥まで本棚が並んでいる、 そして恐ろしく広い。

「こ、 ここから資料を探すのか・・・」
「マジで面倒だな・・・」
「ここは皆でバラバラになって調べた方が良いんじゃないのか?」
「そうしましょう・・・」

画して数が圧倒的に多い本の中から目的の本を探す事になった一同。
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