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古代でぶ妖精文明遺跡の謎

閑話 オムレツと兵糧丸

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「落ち着くにょ―」
「勝手に人の頭の上に乗っからないで」

ラビーは店で仕込みをしているとくもでぶが何時の間にか頭の上に乗っかっていた。

「にょーん」

ぴょんと頭の上から降りた。

「所で何の用?」
「お腹がペコペコなので御飯を下さい」
「何を持って来たの?」
「あ、 カードで」
「使えるか」
「にょーん・・・じゃあ兵糧丸をあげるにょ」
「兵糧丸って忍者の携帯食よね・・・なんでそんな物を持ってるの?」
「忍者だからにょー」
「えぇー、 信じられないなぁ」

しゅんとくもでぶがラビーの頭の上に乗る。

「ドヤァ」
「分かったから椅子に座って頂戴、 兵糧丸は気になるから貰うわ
それで何が食べたいの?」
「オムレツ」
「む・・・」

料理人にとってオムレツは作れてこそ一人前と言う料理である。
試しに作ってみよう、 相当難しいのだ。

「何もかけないでね」
「分かったわ」

早速ラビーは準備を手早く済ませる。
ボウルに卵を割り入れ泡立て器でしっかりと溶きほぐし
塩こしょうを加え、 よく混ぜる、 そして混ぜた物を濾す。
フライパンにバターを入れ中火にかけて溶かす。
解けたら卵を入れてフライパンを前後にゆすりつつ
ゴムべらで絶えず卵液を混ぜ火を通し半熟状になったら
火から外し濡れ布巾の上でフライパンをトントンと上下に動かす。
フライパンにこびりついた卵の端はこげやすいのでゴムべらで削って綺麗にする。
フライパンを奥に傾けるようにして手前から中心に向かって卵を2/3ほど折りたたみ
フライパンを手前に傾けるようにして向こう側の卵も折りたたむ。
オムレツをフライパンの奥に寄せカーブを使って形を整え
ゴムべらで手前に向かって返す。
そして強火にして表面を固めたら器に滑らせるようにして盛りつけて完成。

「いただきますにょー」

盛り付けたオムレスを食べるくもでぶ。

「ウマー」
「喜んで貰えて何より」
「オムレツは作るのが難しいからねぇ・・・また来るにょ―」

そう言って兵糧丸を置いて立ち去るくもでぶだった。
扉を開けずに隙間をにゅ、 と出る。

「・・・・・」

兵糧丸を食べるラビー。

「・・・・・」

意外ともちもちしているラビーの前世で見たアニメでは
ポリっと丸薬の様だったから意外だった。

「うーん・・・保存食としては優秀なのかなぁ・・・」

味に関してはスルーするラビーだった。
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