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冥府にGO!!

黒ジャム(アスパル&サンライズside)

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ウェーサーカ法国国立学園食堂。
昼時だからか人が大勢居るが席はぽつりぽつり空いている。

「・・・・・」

もくもくと一人でサンドイッチを食べるアスパル。

「アスパル、 隣良いかぜ?」

ミラーがお盆を持ってアスパルの隣にやって来る。

「別に良いけども」
「じゃあ失礼して」

お盆を置くミラー。
お盆の上にはかなりの量の食べ物が乗っている。

「ステーキに唐揚げにハンバーグに豚カツ、 ミートボール・・・食べ過ぎじゃない?」
「食べ盛りだからなしょうがないんだぜ、 食べる?」
「要らない」
「心配なんだぜ、 それだけで大丈夫なのかぜ?」
「別に、 私は少食だからね
それよりも肉なんて食べていいの? 教会の教義的にOKなの?」
「別に良いんだぜ、 家畜は
いや人間以外の動物は人間が食べる為の物だから問題無いんだぜ」
「・・・・・」

ウェーサーカ法国の人間至上主義に辟易するアスパル。
一応自分は貴族だから若干の階級意識は有るが
それでもウェーサーカ法国の人間至上主義はドン引きである。
見たくも無いので知ろうとしないが地方では獣人の強制労働がまかり通っているらしい。

「ん、 んん”、 ここ良いか?」
「!! で、 殿下、 良くお越しになりましたね」

サンライズがアスパルの前に来る。
サンライズの食事はコーヒーとパンだけだった。

「サンライズ殿下、 余計な御世話かもしれないけどそれだけで良いのかぜ?」
「お前は誰だ?」
「あ、 アスパルのクラスメイトのミラーですだぜ」
「・・・・・」

少し考えるサンライズ。

「まぁ良い、 ほらアスパル」
「?」

サンライズがアスパルに瓶を手渡す。
中は黒っぽい赤の何かである。

「これは?」
「法国名産のブラックベリーとか言う苺のジャムだ」
「・・・・・ジャム?」
「その通り、 久々にジャムを作ってみたんだ」
「・・・・・!! 殿下の御手製ですか!! ありがとうございます!!」

立ち上がり頭を下げるアスパル。

「殿下の御手製? 何で一国の王子様のサンライズ殿下が自らジャムを作るんだぜ?」
「うむ、 アスパルが手作りクッキーを作って来た事が有ってな
そのお返しに何か作れないかと思ってジャムを作ったんだ
それからジャムを作るのが楽しくてな最近作って無いから作ってみた」
「ありがとうございます!!」
「良いんだよ、 お前もクラスメイトが死んで落ち込んでいるだろうからな
このジャムを食べて元気出せ」
「はい!!」
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