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冥府にGO!!

新聞見出し(ベッコside)

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また場面が変わった。
何だか視点が高い。

「これは・・・」
「さっきから10年くらい経った頃かな・・・」
『貴様・・・如何言うつもりだ!!』

父は怒鳴った。
ヘグニが割って入る。

『兄上はダインスレイヴの習得を諦めて別の固有魔法を編み出そうとしています』
『何だと!? ダインの本家の嫡男が習得を諦めるだと!!
軟弱な!! 手打ちにしてくれるわ!!』

父が抜刀の様な体勢の構えをした。
ベッコは動けない。

「私は父が怖くてね、 私は震えていたよ」
「!!」

ベッコの脳内に父が大勢の人々を虐殺して回る風景が見えた。
どす黒い魔力の剣【ダインスレイヴ】、 恐ろしい魔法である。

『父上、 落ち着いて下さい、 兄上の固有魔法も中々』
『黙れヘグニ!! 私に意見すると言うのか!!』
『父上、 子殺しは大罪ですよ
幾ら貴族とは言え後々に禍根を残す事はしたくないは無いでしょう
私とて兄上には生きていて欲しいし父に子殺しになって欲しくない』
『なら如何しろと言うんだ!!』
『こうしましょう、 兄上は事故死に見せかけて
国外に移住して貰いましょう、 既に準備は整えております』
『む・・・ならば跡継ぎは如何する?』
『私が跡を継ぎます、 兄上もそれで構いませんね』
『あぁ・・・』
『この程度の事しか出来ず、 申し訳が有りません』

涙を流すヘグニ。

「・・・人を殺しても人を想える人って居るんですね」
「私もそう思っていた」

また場面が切り替わる。
ベッコが既視感のある街並みだった。

「ここは・・・王都ブリュレ?」
「そう、 私はカラメル王国に移住していた
とりあえず王都で仕事を探していたんだ」
『手持ちの金が尽きるまでに仕事を探さないと・・・』

グンナーは仕事を探して新聞を見ていた。

『!?』

そして新聞が落ちた。
"ビア帝国九大魔家ダイン家当主長子殺しの当主次男が征伐!!"と大見出しで書かれていた。

「は、 はぁ!?」
「君の気持も分かる、 私も同じ感想だった」

記事の内容を詳しく見ると
"ビア帝国九大魔家ダイン家当主が長子を殺害
その陰謀を察した次男ヘグニ氏が当主を征伐し当主の座を継承した
尚、 長子殺しの陰謀には多くの者達が関与しており既に処罰され・・・"

「ど、 どういう事ですか?」
「この後にダイン家の生き残りがやって来て事情を説明してくれた
ヘグニは私を死んだ事にした事を父が私を殺したと言う事にして
父を討つ大義名分を手に入れた、 それに乗っかったダイン家の者達も追従した
恐らく若者だから簡単に操れると思ったのだろうな・・・
そして父は討たれた、 後に追従したダイン家の重鎮もヘグニに・・・」
「・・・・・」
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